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救世主現るその名はヒロイン Part1
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なぜ彼女がここにいるのかわからない。
朝のホームルームで担任教師に留学生を紹介されて、困惑してしまった。
3つ隣のオーランの顔を伺うとオーランもこちらを見ていた。
隣国タリスティアの第二王女と一緒に留学してきたのは
«エミリー・バートン»乙女ゲームのヒロインだ。
彼女は前世で遊んでた乙女ゲームのヒロイン。
1回目の人生では彼女も前世を覚えていて、オーランと仲良くなったけど、途端アリーのせいで隣国に移住せざるをえなくなった。
今回の2度目の人生では、私と父が画策して随分前に隣国に移住しているはず、どんな流れで行ったかはお父様に任せたので私は知らないけど、あのお父様の事だもの悪いようにはしていないはず。
その彼女が留学生として現れた。
しかも大きな商会を切り盛りしていたとはいえ彼女の家は平民のはずだったのに、いつの間に叙爵されたのか子爵令嬢になっていた。
──────────────
とりあえずカイルを攻略されないように休み時間にカイルに彼女の事を話ておいたけど、とても心配。
ひょっとしたら彼女は前回同様、前世を覚えているかもしれないけど迂闊に話すこともできないから、私もオーランも極力関わらないようにしようと話し合った。
その日にオーランはお父様と話したみたいで、話を聞いたお父様は、あまり気にしないように何かあったら相談しろと言ってくれた。
暫くは何事もなかったのに、ある日リリーが王女殿下から城へ招待されたと言ってきた。
しかも今日って!
学年も違うのに接点なしのはず、何故リリーに?と訝しんだがそれどころではない。
不躾で不敬を買うかもと思ったけど、殿下に直接お願いして私も呼んで頂けることになった。
──────────────
王城に着き案内を受けて部屋に入ったあと、エミリー嬢が部屋に入るなりコソッと私の耳元で、「キーワード 白いアネモネ」と、囁いた。
目を見開いて彼女を見ると別室で話したいと言う。
頷き付いていった。
「初めまして メリーベル・スワロ伯爵令嬢様、私、バートン子爵が娘、エミリー・バートンと申します。
以後お見知りおき下さいませ。どうぞお座りください」
別室でカーテシーを披露して、タリスティア式の挨拶をしたあと彼女は私にソファを薦めた。
私もカーテシーで返しソファに着席。
お茶とお菓子を侍女が並べたあと部屋を出ていった。
「突然私が留学してきてびっくりしたんじゃないですか?気安くて申し訳ないけどメリー様と呼んでもよろしいですか?」
「いいわよ。私もエミリー様と呼ぶわね」
「様は不要ですよ。エミリーで!」
ニコニコしながら話すエミリー、身構えてた私は拍子抜けした。
「心配しないでくださいね。ソーダン侯爵令息を攻略するつもりはないですよ。もちろんオーラン様も。どっちかというとアリー様を攻略しに来ました!」
「ええっ!」
「ところでメリー様は2度目ですか?話通じないようでしたら説明させてもらいますけど」
「⋯⋯2度目よ」
「ですよね!私ヒロインのはずなのに気づいたときにはタリスティアに住んでたのでびっくりでした。死に戻りだけでも驚いたのに、知らない間に移住ですよ、父に聞いたらスワロ伯爵様に薦められたって言ったから、メリー様が私やオーラン様と同じだと気づきました」
「そっか。やっぱり同じ穴の狢ってお互い共鳴するのかしら」
「そうかもしれないですね、オーラン様だけだと思ってたから。同性なのでメリー様の方に共感しちゃいます」
「フフ。正直同じ体験をした人がいると気持ち的に心強いわ。で、何故アリー?」
エミリーの話では1回目の人生の時、オーランの死を偶然知ってオーランが生前、エミリーのとこに必死にリリーの事を聴きに来たことを思い出した。その話の中でサミーを気にしてたので彼を探して聞いたら、初めは渋ってたけどアリーの事でオーランに協力した事を教えてくれたそう。
それでリリーの死とアリーが関係してるんじゃないかとそれに自分が話した事が余計な事だったんじゃないかと後悔してたみたい。
私とカイルにオーランとの事を話すのも考えたけど、接点もないのに訪ねられないし、妹を失った私に配慮してくれたとの事だった。
その後は彼女も普通に生活して天寿を全うしたのに死に戻ったから、自分にはヒロインということ以外に何か役割があるんだろうと考えこちらの事を調べたみたい。
「気を悪くされるかもしれないですけど、私の考えたことを話してもいいですか?」
「えぇいいわ。何を聞いても最後まで口は挟まないから」
「ありがとうございます。私最初はリリーベル様が死に戻りしたんだと思ったんですよね。前世で呼んだ小説とか漫画とかで復讐するために死に戻るとかよくあったので⋯⋯。でも時期が早すぎるんです。私が死に戻った年が10歳だったんですけど、移住した話を父に聞くと、私が6歳の時なんですよね。それだとリリーベル様は4才 無くはないかなとも思ったんですけど、1回目の時のオーラン様の行動と今度の2度目の私の状況に違和感を持ったんです」
ここで一口、彼女は紅茶で喉を潤す。
「オーラン様は前世を覚えていたけど乙女ゲームは知りませんでした。私に話を聞きに来たときはゲームのストーリーよりも登場人物を特に気にしていました。後で解ったんですけど、私のとこに来たタイミングが事件の直後でした。それで先程も言いましたが、私なりに推理してアリー様が犯人なんだと思ったんです」
彼女が顔を少しだけ上に向けた涙を堪えてる様にみえる。
「そして今回の人生。もしリリーベル様が死に戻ったのなら目的は復讐か幸せな人生だと思うんです。なのにスワロ伯爵家はうちに接触してきた。おかしいですよね! 1回目にリリーベル様が事件に巻き込まれた時は私全く関わってないんです。この国にも居ませんでしたし、それなのに私を動かしたということは、私が乙女ゲームのヒロインだと認識してる人で私に関わる人がスワロ家にいる そしてその人は私にこの国に居てほしくないんです。答えは悪役令嬢のメリー様が前世を覚えていて婚約者を攻略してほしくなかった。そして自分の親を動かせるだけの説得材料、それがリリーベル様の悲惨な事件です。イコール、2度目の人生です」
朝のホームルームで担任教師に留学生を紹介されて、困惑してしまった。
3つ隣のオーランの顔を伺うとオーランもこちらを見ていた。
隣国タリスティアの第二王女と一緒に留学してきたのは
«エミリー・バートン»乙女ゲームのヒロインだ。
彼女は前世で遊んでた乙女ゲームのヒロイン。
1回目の人生では彼女も前世を覚えていて、オーランと仲良くなったけど、途端アリーのせいで隣国に移住せざるをえなくなった。
今回の2度目の人生では、私と父が画策して随分前に隣国に移住しているはず、どんな流れで行ったかはお父様に任せたので私は知らないけど、あのお父様の事だもの悪いようにはしていないはず。
その彼女が留学生として現れた。
しかも大きな商会を切り盛りしていたとはいえ彼女の家は平民のはずだったのに、いつの間に叙爵されたのか子爵令嬢になっていた。
──────────────
とりあえずカイルを攻略されないように休み時間にカイルに彼女の事を話ておいたけど、とても心配。
ひょっとしたら彼女は前回同様、前世を覚えているかもしれないけど迂闊に話すこともできないから、私もオーランも極力関わらないようにしようと話し合った。
その日にオーランはお父様と話したみたいで、話を聞いたお父様は、あまり気にしないように何かあったら相談しろと言ってくれた。
暫くは何事もなかったのに、ある日リリーが王女殿下から城へ招待されたと言ってきた。
しかも今日って!
学年も違うのに接点なしのはず、何故リリーに?と訝しんだがそれどころではない。
不躾で不敬を買うかもと思ったけど、殿下に直接お願いして私も呼んで頂けることになった。
──────────────
王城に着き案内を受けて部屋に入ったあと、エミリー嬢が部屋に入るなりコソッと私の耳元で、「キーワード 白いアネモネ」と、囁いた。
目を見開いて彼女を見ると別室で話したいと言う。
頷き付いていった。
「初めまして メリーベル・スワロ伯爵令嬢様、私、バートン子爵が娘、エミリー・バートンと申します。
以後お見知りおき下さいませ。どうぞお座りください」
別室でカーテシーを披露して、タリスティア式の挨拶をしたあと彼女は私にソファを薦めた。
私もカーテシーで返しソファに着席。
お茶とお菓子を侍女が並べたあと部屋を出ていった。
「突然私が留学してきてびっくりしたんじゃないですか?気安くて申し訳ないけどメリー様と呼んでもよろしいですか?」
「いいわよ。私もエミリー様と呼ぶわね」
「様は不要ですよ。エミリーで!」
ニコニコしながら話すエミリー、身構えてた私は拍子抜けした。
「心配しないでくださいね。ソーダン侯爵令息を攻略するつもりはないですよ。もちろんオーラン様も。どっちかというとアリー様を攻略しに来ました!」
「ええっ!」
「ところでメリー様は2度目ですか?話通じないようでしたら説明させてもらいますけど」
「⋯⋯2度目よ」
「ですよね!私ヒロインのはずなのに気づいたときにはタリスティアに住んでたのでびっくりでした。死に戻りだけでも驚いたのに、知らない間に移住ですよ、父に聞いたらスワロ伯爵様に薦められたって言ったから、メリー様が私やオーラン様と同じだと気づきました」
「そっか。やっぱり同じ穴の狢ってお互い共鳴するのかしら」
「そうかもしれないですね、オーラン様だけだと思ってたから。同性なのでメリー様の方に共感しちゃいます」
「フフ。正直同じ体験をした人がいると気持ち的に心強いわ。で、何故アリー?」
エミリーの話では1回目の人生の時、オーランの死を偶然知ってオーランが生前、エミリーのとこに必死にリリーの事を聴きに来たことを思い出した。その話の中でサミーを気にしてたので彼を探して聞いたら、初めは渋ってたけどアリーの事でオーランに協力した事を教えてくれたそう。
それでリリーの死とアリーが関係してるんじゃないかとそれに自分が話した事が余計な事だったんじゃないかと後悔してたみたい。
私とカイルにオーランとの事を話すのも考えたけど、接点もないのに訪ねられないし、妹を失った私に配慮してくれたとの事だった。
その後は彼女も普通に生活して天寿を全うしたのに死に戻ったから、自分にはヒロインということ以外に何か役割があるんだろうと考えこちらの事を調べたみたい。
「気を悪くされるかもしれないですけど、私の考えたことを話してもいいですか?」
「えぇいいわ。何を聞いても最後まで口は挟まないから」
「ありがとうございます。私最初はリリーベル様が死に戻りしたんだと思ったんですよね。前世で呼んだ小説とか漫画とかで復讐するために死に戻るとかよくあったので⋯⋯。でも時期が早すぎるんです。私が死に戻った年が10歳だったんですけど、移住した話を父に聞くと、私が6歳の時なんですよね。それだとリリーベル様は4才 無くはないかなとも思ったんですけど、1回目の時のオーラン様の行動と今度の2度目の私の状況に違和感を持ったんです」
ここで一口、彼女は紅茶で喉を潤す。
「オーラン様は前世を覚えていたけど乙女ゲームは知りませんでした。私に話を聞きに来たときはゲームのストーリーよりも登場人物を特に気にしていました。後で解ったんですけど、私のとこに来たタイミングが事件の直後でした。それで先程も言いましたが、私なりに推理してアリー様が犯人なんだと思ったんです」
彼女が顔を少しだけ上に向けた涙を堪えてる様にみえる。
「そして今回の人生。もしリリーベル様が死に戻ったのなら目的は復讐か幸せな人生だと思うんです。なのにスワロ伯爵家はうちに接触してきた。おかしいですよね! 1回目にリリーベル様が事件に巻き込まれた時は私全く関わってないんです。この国にも居ませんでしたし、それなのに私を動かしたということは、私が乙女ゲームのヒロインだと認識してる人で私に関わる人がスワロ家にいる そしてその人は私にこの国に居てほしくないんです。答えは悪役令嬢のメリー様が前世を覚えていて婚約者を攻略してほしくなかった。そして自分の親を動かせるだけの説得材料、それがリリーベル様の悲惨な事件です。イコール、2度目の人生です」
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