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番外編アリー 旅立ち〜幸せになる為に〜
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アシュトリアム様と初めてお会い出来たのは決心した次の日でした。
王城にアシュトリアム様のご親戚にあたるソフイーア様がいらっしゃっるのでそちらで一緒に顔合わせをしましょうという事でしたのでお母様と一緒にご挨拶に伺いました。
ソフイーア様はタリスティアの王女様で王太子様の婚約者だと先日公示がありました。
学園にも留学生として在籍されてますが私とはクラスも違うので普段は全く接点が在りませんでしたのでご挨拶したいとお声をかけて頂いてとても嬉しく思います。
アシュトリアム様は、髪は銀髪、瞳の色はルビーのように赤く、鼻筋の通った美男子で私は一目見て心を奪われてしまい恥ずかしながら少し呆けてしまいました。
そんな私にソフイーア様がフォローに入ってくださって改めてカーテシーでご挨拶しました。
「初めてお目にかかります。メーキリー侯爵が娘アリーと申します。今後はラシュトニアにお世話になる事になりました。以後お見知りおき頂けますと幸いにございます」
「初めまして、アシュトリアム・ラシュトニアです。アリーと呼んでも構わないかな?」
「はい」
「アリーは緊張してるよね。肩カチコチになってるよ!
これからは婚約者になるんだ、少し肩の力を抜いてもらえると嬉しいんだけどな」
気安くお声をかけてくださいますが私はそれどころではありません。
肩もカチコチですが顔もピクリとも動かなくて⋯
どうしましょう。
「アリー、大丈夫?アシュトリアム様、御前失礼しますね。ほらほら」
お母様が私の頬に手を当ててグリグリし始めました。
恥ずかしいです!
その様子を見て、アシュトリアム様とソフイーア様が笑いを堪えているのが見えます。
お母様ヒドイわ。私笑われてます。
「ラガン公爵、その辺で。許してあげて。アリーが戸惑ってるよ」
「えっ?」って、お母様。
空気を読んでくださいませ。
皆様、笑いを堪えるのに必死です。
でもそのおかげで場の緊張が解れて途端に和やかになりました。
ある意味お母様は空気を読んだのかもしれません。
そういえばお母様はラシュトニアに帰ったら、お祖父様の後を継いでラガン公爵になる予定です。
私もアリー・ラガンになります。
それから私達は沢山お喋りしました。
同年代の方とこんなに気安く話すのは初めてでとても楽しかった。
ソフイーア様とは畏れ多いけど何年も前からのお友達のようにお話できて女友達ってこんな感じなのかなと思いました。
長い間憧れていた、待ち焦がれていた時間でした。
邸に帰る馬車の中でお母様が、私のあんなにも楽しそうな笑顔を久しぶりに見て感動したと言って泣いてしまって私も貰い泣きしました。
次の日から学園卒業までアシュトリアム様は毎日私に会いに来てくださって、休みの日には色々な所に二人で出掛けて私は少しずつ少しずつ日常が明るい物になったのです。
アシュトリアム様は私に正式にプロポーズしてくれました。
婚約の証にと指輪も下さって、私18年生きてきてこんなに幸せな気持ちになれたのは初めてです。
──────────────
ラシュトニアへ出発するまでにお父様が私を訪ねてくださるのを待っていたのですが、とうとう前日まで私の部屋には来て下さいませんでした。
とても残念ですが、それがお父様の気持ちなのでしょう。
前の私のままなら落ち込んでいたと思います。
でもお母様と約束したように私は上を向くのです。
真っ直ぐに前を見据えて顔を上げるのです。
『アリー・ラガン』新しい私は、もう下は向きません。
アシュトリアム様とお母様と新しい私。
3人でラシュトニアで幸せになるのです。
明日私は旅立ちます。
✎ ------------------------
※番外編アリーはここで完結です
ここまでお読み頂きありがとうございました。
明日からは番外編エミリーになります٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
次回からもよろしくお願いします
通学・通勤・休憩のお供に、またお休みの日の休息のお役に立てましたら幸いです。
王城にアシュトリアム様のご親戚にあたるソフイーア様がいらっしゃっるのでそちらで一緒に顔合わせをしましょうという事でしたのでお母様と一緒にご挨拶に伺いました。
ソフイーア様はタリスティアの王女様で王太子様の婚約者だと先日公示がありました。
学園にも留学生として在籍されてますが私とはクラスも違うので普段は全く接点が在りませんでしたのでご挨拶したいとお声をかけて頂いてとても嬉しく思います。
アシュトリアム様は、髪は銀髪、瞳の色はルビーのように赤く、鼻筋の通った美男子で私は一目見て心を奪われてしまい恥ずかしながら少し呆けてしまいました。
そんな私にソフイーア様がフォローに入ってくださって改めてカーテシーでご挨拶しました。
「初めてお目にかかります。メーキリー侯爵が娘アリーと申します。今後はラシュトニアにお世話になる事になりました。以後お見知りおき頂けますと幸いにございます」
「初めまして、アシュトリアム・ラシュトニアです。アリーと呼んでも構わないかな?」
「はい」
「アリーは緊張してるよね。肩カチコチになってるよ!
これからは婚約者になるんだ、少し肩の力を抜いてもらえると嬉しいんだけどな」
気安くお声をかけてくださいますが私はそれどころではありません。
肩もカチコチですが顔もピクリとも動かなくて⋯
どうしましょう。
「アリー、大丈夫?アシュトリアム様、御前失礼しますね。ほらほら」
お母様が私の頬に手を当ててグリグリし始めました。
恥ずかしいです!
その様子を見て、アシュトリアム様とソフイーア様が笑いを堪えているのが見えます。
お母様ヒドイわ。私笑われてます。
「ラガン公爵、その辺で。許してあげて。アリーが戸惑ってるよ」
「えっ?」って、お母様。
空気を読んでくださいませ。
皆様、笑いを堪えるのに必死です。
でもそのおかげで場の緊張が解れて途端に和やかになりました。
ある意味お母様は空気を読んだのかもしれません。
そういえばお母様はラシュトニアに帰ったら、お祖父様の後を継いでラガン公爵になる予定です。
私もアリー・ラガンになります。
それから私達は沢山お喋りしました。
同年代の方とこんなに気安く話すのは初めてでとても楽しかった。
ソフイーア様とは畏れ多いけど何年も前からのお友達のようにお話できて女友達ってこんな感じなのかなと思いました。
長い間憧れていた、待ち焦がれていた時間でした。
邸に帰る馬車の中でお母様が、私のあんなにも楽しそうな笑顔を久しぶりに見て感動したと言って泣いてしまって私も貰い泣きしました。
次の日から学園卒業までアシュトリアム様は毎日私に会いに来てくださって、休みの日には色々な所に二人で出掛けて私は少しずつ少しずつ日常が明るい物になったのです。
アシュトリアム様は私に正式にプロポーズしてくれました。
婚約の証にと指輪も下さって、私18年生きてきてこんなに幸せな気持ちになれたのは初めてです。
──────────────
ラシュトニアへ出発するまでにお父様が私を訪ねてくださるのを待っていたのですが、とうとう前日まで私の部屋には来て下さいませんでした。
とても残念ですが、それがお父様の気持ちなのでしょう。
前の私のままなら落ち込んでいたと思います。
でもお母様と約束したように私は上を向くのです。
真っ直ぐに前を見据えて顔を上げるのです。
『アリー・ラガン』新しい私は、もう下は向きません。
アシュトリアム様とお母様と新しい私。
3人でラシュトニアで幸せになるのです。
明日私は旅立ちます。
✎ ------------------------
※番外編アリーはここで完結です
ここまでお読み頂きありがとうございました。
明日からは番外編エミリーになります٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
次回からもよろしくお願いします
通学・通勤・休憩のお供に、またお休みの日の休息のお役に立てましたら幸いです。
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