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48 閃いた辺境伯
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ポリント辺境伯の滞在するホテルの部屋で、ザイリスは辺境伯と対峙、否面接をされていた。
「やっぱりあの時の小僧か!」
つらつらと自分の素性を辺境伯に説明したザイリスは、全てを曝け出した。嘘をついても良いことはないと思っての言動。
その話に対しての辺境伯の第一声だった。
「その節は助けていただきありがとうございました」
「助けたのはマーシェだがな、結婚式の時気付かなかったのか?」
「いえ、その、あまりにも変わっていたので、半信半疑でした」
「まぁあの子は内弁慶だからな、外では澄ましているんだ」
「そうでしたか」
「で、セバダの息子の申込みはあの時断ったはずだが?まだ諦めていないのか?」
「⋯⋯すみません」
ポリント辺境伯は、目の前のザイリスを見つめながら、10年前の事を思い出していた。
正直言ってあの時、ザイリスの生家から彼の釣書が来て縁談を断ったのを後悔していたのだ。
辺境泊家で少し調査を入れた時、マーロウ公爵家の家門だと分かり、胡散臭さに断った。それなのに、その後まさか王命で、マーロウ公爵家に嫁がせなければならなかったのなら、そして娘の婚姻が不幸からの離婚となることになった今、ザイリスでよかったのでは?と思い始めていた。
だが、もう辺境伯はマーシェの意向を無視したくなかった。
昔から自分の力にコンプレックスを持つマーシェは、家族の前では闊達だが、他では大人しく従順になり自分を押し殺すようになってしまっていた。
もう二度とマーシェを領地から出すつもりはない。そう思っていた。
誰か辺境騎士団の中からいい男を見繕って、合せてみようと思っていたが、10年越しに思いを抱えてくれている“鴨”が、葱だけではなく知恵まで携えてやってくるという。
だからといって全く気付いていないマーシェでは、また押し付ける事になってしまわないか?
心の中で葛藤する辺境伯。
ザイリスを眺めていたら、彼が思いもかけないことを言った。
「連れて行ってくださるなら“何でも”しようと思う所存です!」
何でも?は?何でもいいのか?
うーん、丁度いい仕事があるにはあるが、屈辱かと言い倦ねていた。だが彼はもとはアルマンの侍従だ。
主が代わるだけと思ってくれるかもしれない。
ポリント辺境伯は『閃いた!』と言うように、左手の掌の上を右手で拳を作りポン!と叩いた。
「よし!採用しよう!文句は無しだぞ」
「ありがとうございます!」
幼い次期コート伯爵、茶髪の王族レイオニーの子守がここに誕生した。
「やっぱりあの時の小僧か!」
つらつらと自分の素性を辺境伯に説明したザイリスは、全てを曝け出した。嘘をついても良いことはないと思っての言動。
その話に対しての辺境伯の第一声だった。
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「助けたのはマーシェだがな、結婚式の時気付かなかったのか?」
「いえ、その、あまりにも変わっていたので、半信半疑でした」
「まぁあの子は内弁慶だからな、外では澄ましているんだ」
「そうでしたか」
「で、セバダの息子の申込みはあの時断ったはずだが?まだ諦めていないのか?」
「⋯⋯すみません」
ポリント辺境伯は、目の前のザイリスを見つめながら、10年前の事を思い出していた。
正直言ってあの時、ザイリスの生家から彼の釣書が来て縁談を断ったのを後悔していたのだ。
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だが、もう辺境伯はマーシェの意向を無視したくなかった。
昔から自分の力にコンプレックスを持つマーシェは、家族の前では闊達だが、他では大人しく従順になり自分を押し殺すようになってしまっていた。
もう二度とマーシェを領地から出すつもりはない。そう思っていた。
誰か辺境騎士団の中からいい男を見繕って、合せてみようと思っていたが、10年越しに思いを抱えてくれている“鴨”が、葱だけではなく知恵まで携えてやってくるという。
だからといって全く気付いていないマーシェでは、また押し付ける事になってしまわないか?
心の中で葛藤する辺境伯。
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「連れて行ってくださるなら“何でも”しようと思う所存です!」
何でも?は?何でもいいのか?
うーん、丁度いい仕事があるにはあるが、屈辱かと言い倦ねていた。だが彼はもとはアルマンの侍従だ。
主が代わるだけと思ってくれるかもしれない。
ポリント辺境伯は『閃いた!』と言うように、左手の掌の上を右手で拳を作りポン!と叩いた。
「よし!採用しよう!文句は無しだぞ」
「ありがとうございます!」
幼い次期コート伯爵、茶髪の王族レイオニーの子守がここに誕生した。
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