浮気したけど『ざまぁ』されなかった女の慟哭

Raccoon

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2010.09.09全ての始まり




『2010年9月9日妻が浮気していた。たまたま仕事帰りにコンビニに寄っていたら亜衣と男が腕を組みながらラブホテル『SUN』へと入っていった男の顔は見れなかった。もしかして見間違いじゃないかと思い、その夜帰ってきた亜衣の服がその女性と同じだった、黒だろう』




その一文を見た瞬間

血の気がサーっと引いた。

正樹に浮気が気づかれていた。

墓場まで持っていくつもりだったのに、あっさりばれてしまっていた。

それも10年前から。

気づかれていないと思っていた。

正樹は気づいたそぶりも見せなかった。

どうして?

なんで浮気女を放っておいたの?

10年も。

あなたは何を考えていたの。

「わかんない、ぜんぜんわからない!」

おしえてよ。

ねえ

正樹、おしえてよ。

自分の中のよくわからない感情が頭を駆け巡る。

そして

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいおえっごめんなさいごんなさい————」

最後に出てきたのは謝罪の言葉と涙だけだった。

わたしは誰に謝っているのだろう。

一番謝りたい人はもういないのに……
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