最弱勇者の無敗譚

bakauke16mai

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最強の勇者~運命の起点~

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黒と白の輝きが僕の回りを描くように下っていく。
その眩しさにやがて耐え切れなくなり、思わず目を瞑る―――次の瞬間。


カアアァァァァァ!!


激しい閃光の音と、恐ろしいくらいの浮遊感が包み込んだ。

それらが過ぎ去った後、沈黙が支配していた。
僕、敦賀俊ツルガシュンがこの謎の現象に巻き込まれたのは夜だった。

『よし、今日も頑張ったなぁ・・・・・』

所謂ブラック企業に就職してしまった僕が、連日深夜まで働かされ、解放されてから出勤までは僅か4時間しかない。
家まで1時間と考えると、最早2時間も睡眠時間は無いと思う。

それでも、昔から様々な習い事で鍛えた体のお陰か、倒れることも疲労を強く感じることも無かった。

そして、そんなある日。
会社からの帰り道で、突如足元が輝き現在に至る訳なんだけど・・・・・・・・・・

(何処かな?此処)

目を開くと、そこは薄暗い岩で囲まれた部屋だった。
仄かな明かりが鉄扉の向こう側から漏れているようで、さらに時折ガシャガシャと重い何かが擦れあう音が聞こえてきた。

(まずは、自分の状況だよな・・・・・・・・)

流石に混乱するような歳ではない上に、”ある例えばの世界”だと考えてしまうような物がないことで、冷静に考えられた。
服は、会社帰りのスーツ、革靴でポケットには何も無し。

バックの中には書類がかなりの量と、所持金が20,000円ちょいくらいだろうか。

(・・・・・・・・・駄目だね)

普通に考えて、この場所が何か危ない所なのだとしたら今の持ち物だと最悪だ。
とりあえず、スーツを脱いで中に着ていたワイシャツの状態になる。
ズボンの方は変えが無いからどうしようも無いけど、まあ腕が解放されただけマシだと思う。

(さあ、吉と来るか凶と来るか・・・・・・)

ゆっくり深呼吸して、昔習っていた空手の構えをとる。
右手を前に、左手を腰近くに”置いて”、意識を集中させ―――

「ようこそいらっしゃいました、勇者様」

――思わず霧散した。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


同時刻、シュンとレイアの2人は城の中を走っていた。
2人とも、それで咎められるような地位ではないし、同じくらいに城の中も混乱していた。

その理由は、突如とした”勇者”の召喚。

勇者の召喚は、主に2種類あり、<魔力召喚>と<神のお召し>と呼ばれるものに分けられている。
前者の魔力召喚は、その名の通りに魔力を代償とした召喚である。
およそ、国4つの1ヶ月分ほどの魔力を消費して、ランダムな強さの勇者を召喚する。

そして、神のお召しと呼ばれる【世界意志召喚】。
これは、人々の思考、判断に関わらずに世界、神が選んだタイミングで勇者が召喚されるというもの。
何よりも、これによって召喚された勇者は性格が優しく、そして”最強”であった。

勇者の称号は、歴史上どの時代にも3つ確認されていた。
この世界の住人である勇者、異世界からの来訪者である勇者。
そして――魔王。

詳しい説明はされていないが、魔王の額にもまた、勇者の称号が刻まれているという。

(大変ですね・・・・・・・・・・・・・”やっぱり”)

シュンは、レイアの隣を並走しながらそう内心で呟いた。
その言葉が意味するところを知るのは、レイアしかいないが、そのレイアに聞かれないように呟いたのだ。
反応する訳無いのに――レイアの視線が、シュンを貫いていた。


(!!)

「っ・・・どうしましたか?」

思わず反応してしまいそうな体を制して、シュンはそう答えた。

「いや、なんでもない」

それに、首を左右に振ってレイアは答えた。
(きっと見透かされたかなぁ・・・・・・)なんてシュンは考えて、1人反省していた。
目的の地下へと続く階段を見つける頃には、レイアの肩が上下していた。

遠目にもその傍には大勢の騎士が集まっており、重鎧を身に纏い槍を構えている。

それを見つけると、レイアは速度を上げた。
それに続くように、シュンも速度を上げる。

「お前は”独り”になるな」

「っ!・・・・・・・・・・はい」

事情を知らなければ、何も分からない。
偶然横に居た騎士も、兵士も、国王でさえ知らない2人の秘密。

「往くぞ」

「了解です」

許されざる感情も、気持ちも、思考も、心も、魔力も、力も、体も、魂も、姿も、きっと。

「【我 貴方へと告ぐ! 終焉を迎えし時となろうと 全てを貴方へと捧げると!――<守護者ガーディアン>!】」

体が光の粒となって崩壊していく。
”勇者”なんていう理不尽を指定されたシュンに、唯一あった”力”。
その光の粒子とも言える粒は、一瞬にしてレイアの身体を包んでいった。

それと同時に、シュンの意識もまた、深い湖の底に沈んでいく。

「・・・・・すまない・・・・・・おやすみ・・・・・・・・・・・・・」

消え去る意識の狭間で、そう聞こえた気がした。

(おやすみなさい・・・・・・・・・・・また、今度)

光を纏ったレイアは、次第のその光を鎧へと換えていった。
黄金を代名詞するように強く輝き、蒼と赤の双色が織り成す線が綺麗に縁取られている。

レイアが、この国と問わず世界中に名を轟かせる最強の姿。
『”勇者”を”纏った”』レイアは、その技能全てを受け継いだ。
その姿を以って、レイアの揺ぎ無い赤い瞳が見据えるのは、”勇者”では無い。

召喚された男でも無い。
形の無い何かを鋭く睨みつけ、燃え盛る意志を以って疾風と化した。



<tips>

【勇者】

世界の秩序を守る存在であり、およそ全ての時代に3人が確認されている。
その詳細は不明で、額に薔薇を催した模様が刻み込まれ、常人ならざる力を発揮する。
しかし、長い年月を経た勇者は必ず世界から追放されるように姿を消していくという。

【シュン・???・?????という人物】

レイアが産まれ、3度目の外交へ赴いた時に保護された少年。
額には青い薔薇が刻まれ、勇者として無敵の防御力を発揮する。
しかし、<急化性能力欠乏印>を持ち、”攻撃力”が0になっている。
また、????の???で????の???を持つが、??されている。

【ステータス】

概念として存在するが、それを認識出来た者はいない。
古来より人々の暮らしの隣に存在し、そして揺ぎ無い”法則”として在る。
ステータスによって決められた能力を超すことは不可能であり、そしてそれが数値として表されることもない。
<急化性能力欠乏印>を持った者は、そのステータスに関連することが不可能であるために、0と呼ばれている。
しかし、??は?では??、?に???齎された??の??を??ための呪いの類。

【魔王】

何時の時代にも存在し、不滅の存在として魔族・魔物を操る。
人族の言葉で言う”魔属性”を操り、魔を持った生物の創造、種族の絶大強化などを行える。
また、古来より人族と戦っており、人族との貿易が盛んな獣族、エルフ種、ドワーフなどからは魔族全体を含めて嫌われている。
???、???魔王は??と??ため???であり、??との??が??存在????。だがそれも、??の知恵によって??され、現在に至る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~後書き~

読者の方々に感謝を!
此処までお読みいただけたことにも感謝します。
拙い文章に、意味の分からない場面が多く、読んで頂けるか不安もありました。

ですが、読んでくださる読者が居てくださり、幸せに思います。
そして、そんな読者の皆様に報告が御座います。

この物語の目的テーマは、『こんな設定にした話だと、どんな反応が来るんだろう?』です。
この時点で気付いた方も居るかもしれませんが、この物語は此処で打ち止めとさせて頂きます。
「面白い!」「続きが気になる!」なんていう読者の方が、想定よりも多かった場合には続きを書かせて頂こうと思っています。

【続き(予想)】

最弱だけど、最強の称号を持つ謎の少年シュン。
シュンの忠誠を誓った秘密を持った王女レイア。

二人はこの戦乱の世で何を願い、そして何を求めて何を得るのか――――
それは、最早神にすら想定の付かない事態へと進んでいた。互いに秘密を持ち、そしてそれが柔じゃないからこそ互いに聞くことは無い。

”資格”が無いと顔を下げるシュンと、”覚悟”の無いレイア。
世間からの評価と、二人の価値観・世界。
未だかつて歴史に載らない時代が今、新たなる必然によって迎えようとしていた。

===================================-

なんていうのでどうでしょうか?
自分が書く作品なんであんまり期待は出来ないかもしれませんが、面白そうかな?なんて感じて頂ければ幸いです。
最後に、続きを書いてほしい、という方がいれば、感想などで教えてほしいです。

作者(一人いれば幸せじゃね?)

それでは、この作品を目に留めていただき、ありがとうございました。


     最弱勇者の無敗譚 完
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