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序章
さて、100年分くらいの金を稼ぐか
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視界が一瞬にして回復すると同時に、俺へと大量の殺気が撒き散らされた。
程度の低く、雑過ぎる”気”の込め方をされた、殺気と呼べるかすら怪しいモノ。
雑魚だな、と判断するよりも速く、俺は自然に動いていた。
「【自動多数標的・腐敗種液】」
俺が創造した、全ての動物のみを一瞬にして殺せる魔法。
名付けも俺だが、既存の魔法と俺の自作魔法には決定的な違いが在る。
それが、俺の名付けはほとんど使用目的を言ったものだからだ。
【消えろ・どろどろになれ】
腐敗種液を浴びた動物は、一瞬にして体内の”魔力”が暴発し、ある種の自爆命令を分泌する。
それをさらに、蒸発させるほどに急激な魔力の動きへと活性化させると、魔力の動きに体が対処出来なくなり、結果――自らの魔法で自身を蒸発させるのだ。
その際、急激に活性化された魔力は液体として可視化されるので、対象は消え、どろどろになるように見えることから名付けた。
ちなみに、前の【自動多数標的】を使うと、俺が邪魔だと思うもの全てを対象に魔法が発動する。
それに、追尾効果も付属しているので回避は不可能だ。
魔法に魔法をぶつけて相殺するか、俺を殺さない限りは永遠に追いかけ続ける。
そして、あの雑魚どもにはその両方の手段が無い。
『太古の龍』クラスになると殺気程度で破壊されてしまうわけだが、あれが量産される訳が無い。
というより、あの化け物が五頭以上生息するだけで世界は終焉を迎えるのではないだろうか。
そのくらいに、アイツ等は理不尽な存在だと思う。
(殺すのに20秒も掛かる奴だしな)
その発言を聞いた者がいれば、その全員が断固として叫んだだろう。
「お前程じゃねぇだろ!!」と。
まあ、実際は誰も、いや、生物そのものが消滅した地帯が残っただけである。
鬱蒼とした森の中で、俺の索敵範囲内(70Kほど)に生物は確認出来なかった。
「まあ、静かな生活も良いかもしれないな」
そう判断して、俺は一歩踏み出した。
「【建築・家】」
急激に魔力が失われていくと同時に、俺の自己再生能力で魔力は回復していく。
さらに、異空間に死蔵していた世界樹の木材を遠慮無く使用していく。
光が前方に大きく集まり、そして象っていく。
世界でたった一本しかない世界樹の木材のみで作成されたログハウスが、その場所には完成していた。
確か、これは分類的には錬金術だったはずだ。
魔法と酷似しているために魔法と思われるかもしれないが、立派な錬金術である。
未だに俺しか使えてないらしいが。
本当にこの世界の住人は何時の時代でも質が悪いよな、と内心で思いつつ・・・・・。
眠い体を引き摺ってログハウスの中に入り、すぐさまベッドにダイブする。
まどろみに身を任せるように夢の中へと旅立つ俺は、この場所の名前を知らなかった。
――『人外圏』と俺が命名した、”人ならざる者”の世界。
かつて人類が支配した大地を、それを遥かに超す暴力によって支配下に置き、人類を世界の中心へと追い込んだ。
その『暴食邪種』達が知恵を得て、この場所で生活圏を作っていた。
この場所を発見したのは、当時130歳近くだった俺だ。
森林の中に潜み、全ての”索敵・察知系能力を回避”して暮らす『人型・暴食邪種』
その者達を、過去の人々はこう呼んだらしい。
『精霊族』と。
<tips>
『人類圏』
世界の中心に位置し、人族、魔族、獣族の3種族が貿易を結んでいる地域。
それぞれがそれぞれの場所で国を造り栄え、広大な大地を支配している。
人類圏と呼ばれる境には、巨大過ぎる絶壁が存在し、過去に乗り越えられた者はいない。
『暴食邪種』
人外圏に生息する生き物の総称。
人類圏に措ける生物とは比較出来ない程の暴食性を持ち、体内に”邪属性”を宿していることから名付けられた。
エネミーと呼称され、そこに形を指定して大まかな分類が為される。
『精霊族』
エルフと呼称される一族であり、全ての”索敵・察知能力を回避”する特殊能力をえている。
また、精霊術と共に生き、生活のほぼ全ての場面で術を行使している。
産まれついた時から『精霊』を視ることができ、”森の隣人”とも呼ばれることがある。
程度の低く、雑過ぎる”気”の込め方をされた、殺気と呼べるかすら怪しいモノ。
雑魚だな、と判断するよりも速く、俺は自然に動いていた。
「【自動多数標的・腐敗種液】」
俺が創造した、全ての動物のみを一瞬にして殺せる魔法。
名付けも俺だが、既存の魔法と俺の自作魔法には決定的な違いが在る。
それが、俺の名付けはほとんど使用目的を言ったものだからだ。
【消えろ・どろどろになれ】
腐敗種液を浴びた動物は、一瞬にして体内の”魔力”が暴発し、ある種の自爆命令を分泌する。
それをさらに、蒸発させるほどに急激な魔力の動きへと活性化させると、魔力の動きに体が対処出来なくなり、結果――自らの魔法で自身を蒸発させるのだ。
その際、急激に活性化された魔力は液体として可視化されるので、対象は消え、どろどろになるように見えることから名付けた。
ちなみに、前の【自動多数標的】を使うと、俺が邪魔だと思うもの全てを対象に魔法が発動する。
それに、追尾効果も付属しているので回避は不可能だ。
魔法に魔法をぶつけて相殺するか、俺を殺さない限りは永遠に追いかけ続ける。
そして、あの雑魚どもにはその両方の手段が無い。
『太古の龍』クラスになると殺気程度で破壊されてしまうわけだが、あれが量産される訳が無い。
というより、あの化け物が五頭以上生息するだけで世界は終焉を迎えるのではないだろうか。
そのくらいに、アイツ等は理不尽な存在だと思う。
(殺すのに20秒も掛かる奴だしな)
その発言を聞いた者がいれば、その全員が断固として叫んだだろう。
「お前程じゃねぇだろ!!」と。
まあ、実際は誰も、いや、生物そのものが消滅した地帯が残っただけである。
鬱蒼とした森の中で、俺の索敵範囲内(70Kほど)に生物は確認出来なかった。
「まあ、静かな生活も良いかもしれないな」
そう判断して、俺は一歩踏み出した。
「【建築・家】」
急激に魔力が失われていくと同時に、俺の自己再生能力で魔力は回復していく。
さらに、異空間に死蔵していた世界樹の木材を遠慮無く使用していく。
光が前方に大きく集まり、そして象っていく。
世界でたった一本しかない世界樹の木材のみで作成されたログハウスが、その場所には完成していた。
確か、これは分類的には錬金術だったはずだ。
魔法と酷似しているために魔法と思われるかもしれないが、立派な錬金術である。
未だに俺しか使えてないらしいが。
本当にこの世界の住人は何時の時代でも質が悪いよな、と内心で思いつつ・・・・・。
眠い体を引き摺ってログハウスの中に入り、すぐさまベッドにダイブする。
まどろみに身を任せるように夢の中へと旅立つ俺は、この場所の名前を知らなかった。
――『人外圏』と俺が命名した、”人ならざる者”の世界。
かつて人類が支配した大地を、それを遥かに超す暴力によって支配下に置き、人類を世界の中心へと追い込んだ。
その『暴食邪種』達が知恵を得て、この場所で生活圏を作っていた。
この場所を発見したのは、当時130歳近くだった俺だ。
森林の中に潜み、全ての”索敵・察知系能力を回避”して暮らす『人型・暴食邪種』
その者達を、過去の人々はこう呼んだらしい。
『精霊族』と。
<tips>
『人類圏』
世界の中心に位置し、人族、魔族、獣族の3種族が貿易を結んでいる地域。
それぞれがそれぞれの場所で国を造り栄え、広大な大地を支配している。
人類圏と呼ばれる境には、巨大過ぎる絶壁が存在し、過去に乗り越えられた者はいない。
『暴食邪種』
人外圏に生息する生き物の総称。
人類圏に措ける生物とは比較出来ない程の暴食性を持ち、体内に”邪属性”を宿していることから名付けられた。
エネミーと呼称され、そこに形を指定して大まかな分類が為される。
『精霊族』
エルフと呼称される一族であり、全ての”索敵・察知能力を回避”する特殊能力をえている。
また、精霊術と共に生き、生活のほぼ全ての場面で術を行使している。
産まれついた時から『精霊』を視ることができ、”森の隣人”とも呼ばれることがある。
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