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最後までしません
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
恥ずかしさ一杯で洗面所まで逃げるように来てしまったが、目の前の鏡に映る自分を見て、更に顔を赤くする。
これからの事や、抱えるように持っている鞄の中身など考えるだけで頭が煮えそうだ。
けど、これは自分が望んだことだ。そうして欲しいと庵に願ったことだ。
今更、躊躇うのも違う・・・・・
一つ、深呼吸すると夜神はこれからの為に身支度をする。心臓の鼓動が伝わるのは気のせいだろうか?体温が数度上がっているのは気のせいだろうか?悩む程に体の変化は多いが、それでも庵に「早く触れたい」が勝ってしまう。
「恥ずかしいな・・・・・」
一人、誰かに聞かせるわけでもない言葉を呟き、鞄を洗面所に置いた。
「・・・・・・」
シャワーの温度だけではない程に頬を赤らめた夜神がバスローブの襟を掴み、ベッドに座る庵の前に現れる。
化粧を落とし、ウィッグやコンタクトを外した姿に、庵は一つ唾を飲み込む。
赤い瞳に白練色の髪、赤い唇と知っているのに、改めて見ると何故か鼓動が飛び跳ねる。
それは、人の姿をした人にあらずの夜神だからかもしれない。
けど、それ以上に愛しさの方が勝ってしまう。本来の姿を知るのは極わずかで、その中に自分が含まれる優越感。そして、その姿の隅々まで知る事ができ、なおかつ他人に絶対に見せる事はない、顔や声を知っていて、それを自分がさせている事。それらが混ざって愛しく思ってしまう。
手を広げて「来て欲しい」と態度で示す。すると、躊躇いながらゆっくりと来て、庵の太腿に座る。備え付けのボディソープの匂いと、夜神本来の匂いが混ざって甘い花の匂いがする。
庵の行動に素直に従って夜神は庵の太腿に座る。すると、胸に顔を埋めて抱きしめてくる。
「い、おり君・・・・・」
「いい匂い・・・・」
一呼吸、吸うと更に抱きしめる力が強くなる。けど、苦しいとかはない。
私も抱き締めたくなって腕を背中に回し、項あたりを撫でる。
庵君の顔がゆっくりと上がり、私と視線がぶつかる。見つめる事、数秒━━━━━
自然と互いの顔の距離が縮まり唇が重なる。
「ん・・・・・ン・・・・・」
唇で塞がれたまま、自分の唇が舐められて割入ってくる。鋭い牙あたりを舐められて背中がゾクリと粟立つ。
そのまま、歯列、硬口蓋を舐めて、奥に逃げていた舌を絡め取る。
「ふン~~・・・・・ん、ンンっ・・・・・・」
舌を小突かれ、裏も舐められ、吸われる。それだけで頭がフワフワとしてくる。
玄関で言われた通り鼻で呼吸をするが、やり方を忘れるぐらい舌が追い詰めてくる。
そして、苦しくなってバスローブの後ろ襟辺りを掴み「離して欲しい」と引っ張って訴える。
「・・・・・・キスは嫌いですか?」
「はぁーはぁー・・・ち、がう・・・いき、出来ない・・・・・」
新鮮な空気を取り込みながら、庵の少し寂しそうな言葉に反論する。庵君とのキスは嫌いじゃない。けど、息が出来ない・・・・・
「なら、違う所にキスはいいですか?」
「いいけど・・・・あっ!」
唇以外の場所に許可を求める庵に、夜神は許可を認可する。すると、すぐさま庵は耳朶にキスをする。そのまま耳朶を甘噛みし、舌を窄めて中に侵入する。クルクルと中を舐めあげる。
甘噛みされた途端、電流が流されたのでは?と、疑いたくなるほど電流が耳朶を伝い脊髄を通る。そのせいで更に背中が仰け反る。
「ふぁ、ん~~み、み・・・・だ、めぇ・・・」
「ん~?なら、今度はここですか?」
窄めた舌のまま耳朶を伝い、首筋を舐めていく。
そして、吸血鬼のように噛まれ、吸われる。けして強くない。なのに、自分のしている事を彷彿させ、頭が可笑しくなっていく。
「あぁ~~跡、付いちゃいました・・・・すみません」
悪いとは微塵も思っていない詫びの声に、少しだけ腹立たしくもなる。
「けど、そろそろいいですかね?」「?!!」
突然、膝下に腕を差し込まれ、掬い上げられるように抱っこされる。そのまま広いベッドに寝かされる。勿論、私の上には庵君が跨り見下ろす。
抵抗なんて出来ない。そもそも始めから抵抗は考えてないけど・・・・・けど、それを抜きにしても出来なかった。見下ろす視線は熱を帯びて、獣のようにギラギラとして、私に対してだけこの視線を向けられているのだと思うと、体の芯から何かが生まれる。その、何かが抵抗する考えを鈍くさせる。
体全体を覆うように私を抱きしめてくる。そして、体よりも熱くて、既に硬くなった庵君の一部分が、私の半身に当る。そのせいで自分の体温が一段高くなるのがすぐに分かる。
グリグリと押さえつけながら、存在を主張させていく。その間に、私の顔を挟むように腕が降ろされていく。そして、逃げ出さないように固定すると、そのまま庵君の顔も降りてくる。
「ん、ふ~~・・・・ん、んんっ!!ん━━━!!」
━━━━━喰われる・・・・・
そんな表現が合っているような激しいキスが襲う。息なんてまともに出来ない。口内を縦横無尽に、まるで我が物顔で庵君の舌が動く。怖くて逃げるのに、執拗に追いかけて、絡め扱く。
逃げないのが分かっているのか、片方の手は夜神のバスローブを紐を外し、前を開けさせる。
大きな手のひらでも覆い隠せない胸に手を置き、優しく揉みしだく。
満足したのか庵の唇が、夜神の赤い唇から離れていく。銀の架け橋が生まれ、そして途切れていく。
庵の顔が離れ、夜神を再び見下ろす。そして、夜神の格好を目にして驚いてしまう。
「えっと・・・・・・もしかしてですが・・・・式部大尉が用意したんですか?」
バスローブの下に隠された姿を見て、庵は答えを求めてしまう。
白いバスローブの下は勿論、下着姿だったのだが、絶対、夜神が用意する事はない代物だった。
白いベビードールだが、肩紐はフリルがあしらわれ、胸の部分は隠す気はないのかと疑いたくなるほど総レースの生地で覆われている。
その反対、胸から股ぐらいはサテン生地で覆われそして、太腿の半分ぐらいまで胸と同じレース生地がある。
まじまじと見つめられ、恥ずかしくなり開けたバスローブで隠そうとしたが、それよりも早く庵が夜神の手首をベッドに縫い止める。
どうする事も出来なくなった夜神は、せめて庵の視線からは逃げようと顔を背ける。
「・・・・・私の体・・・傷だらけで・・・恥ずかしくて、隠したくて、庵君が嫌がるのかなぁ・・・・って、そしたら、式部達が用意してくれて・・・・・けど、逆に恥ずかしくて、けど、隠せて安心して・・・・・自分でも何言ってるのか分からない・・・・・」
段々と耳が赤くなり、首までも赤くなる夜神を見つめ、庵は改めて夜神をじっくりと見つめる。
サテン生地で隠された腹の部分には、皇帝に刺された跡が今も生々しく残っている。
この傷は一生無くなることはない。その他にも背中に庵を庇って出来た傷や、昔の古傷もある。
大きな傷以外にも、小さい傷が夜神の体には多くある。
一般の女性には殆どないような傷だ。
けど、それは夜神が人を吸血鬼から守るために出来た傷。
男なら「傷は男の勲章」などと言えるが、夜神は女性。恥ずかしい、隠したいと気持ちが生まれるのも頷ける。
そして、その結果、ある意味楽しんでいるのか、心配しているのか(楽しみの方が大分、強いと思うが)夜神の事を気にかけている式部大尉達の用意したモノを着ている。
けど・・・・・・
「嫌いじゃないないです。むしろ嬉しいですよ。それに、俺は好きなんです。流石、式部大尉・・・・それに、傷が有ろうと無かろうと、凪の事を愛してます」
全て本当の気持ちだ。格好は、まぁ・・・・嬉しいし、傷の有無に関わらず「夜神凪」を愛している。そして、俺の事を思って隠そうとするイジらしさが、余計に愛しさが増す。
顔を背けているが、耳まで赤い夜神の耳に息を吹きかけていく。ビクッと一瞬、体が強張るがそのまま耳の輪郭を舐めていく。
「ん~~」
「バスローブ、脱がしていいですか?」
庵の求める回答にコクコクと頷いていく。確認した庵は夜神の手首を離し、バスローブを脱がしていく。
素直に従っている夜神のせいかスムーズに脱がすことが出来た。
見られている・・・・・
視線が、全てを見つめようとする視線が恥ずかしい。恥ずかしくて今、一番隠したい胸辺りを隠そうと腕を動かす前に、庵君の顔が私の胸に覆い被る。
そして、レースの生地ごと私の胸を舐めていく。
「っ~~~・・・・・・」
ビリッと一瞬、何かが体を駆け巡る。あまりの事にベッドに横たわる私の体が跳ね上がる。
「折角だから着たままで、ね?凪さんもその方がいいてすよね?」
そう、言いながらも夜神の同意など一切求めず、庵は何度も何度もレース生地に隠された桜色の頂を執拗に舐めていく。
隠されていても、ぷっくりとその部分だけが膨らみ頂を主張する。
唾液でレース生地の色が代わり張り付く。そのせいで更に主張が強まる。
反対側も、触ってないのに同じく主張してくる頂を、指の腹で優しくクルクルと撫でていく。
「ん、んん~~」
声を出すのが恥ずかしいのか、夜神は手のひらで口を押さえてしまう。
その様子を見ていた庵は、夜神の胸の愛撫を一旦止める。そして、潤んだ赤い瞳を見ながら、意地の悪い顔をしていく。
「凪さん?手は何処に置くんでしたか?口ではないですよね?覚えてますか?」
「う゛ぅ~~・・・・・・・」
覚えている。勿論、覚えているして、忘れない。
けど、庵君からの行為が久しぶり過ぎて、心から安心出来る、愛し合える行為が嬉しすぎて、声なんて我慢出来ないから、出来るなら押さえたいのに・・・・・・
「覚えて、るの・・・・けど、は、ずかしいの・・・・・」
イヤイヤと顔を左右に振ってしまう。けど、庵君は折れてはくれなかった。
「だ~めです。俺が「いい」と言うまでは、ね?ちゃんと後で好きな所に、手を置いてもいい許可は出しますので、それまでは・・・・俺との約束守って?」
最後の言葉だけを耳元で、砂糖ぐらい甘い声で言われる。鼓膜を伝わり脳内が甘い声で犯される。
そのせいで、何故か子宮あたりが「ツクン」と疼く。
操り人形のように、ゆっくりと口元に合った夜神の手が下に降りていく。そして、自分の横に降ろされた手はシーツをギュッと掴む。これから行われる行為に耐える為に。
そこまで確認した庵は、夜神の額に軽く唇を落とす。軽いリップ音を、聞き分けの良い夜神を褒める言葉の代わりに聞かせる。
邪魔が一切入らなくなったのを確認して、庵は再び胸の愛撫を再開する為に、夜神の上に覆い被さる。
今度は遠慮など一切ない、本能のままに、齧り付くように胸を喰む。
レース生地の中から白い胸を引き出すと、っぷりと膨らんだ桜色の頂を貪る。
「あ、あっ、ふぁ!・・・・・・・ん~~」
舌で扱きながら吸い上げる。何度かしたら、今度は広げた舌が下から上に、上から下にと何度も往復して舐めていく。
舌の動きについて行けなくて、そこを刺激される度に腰が動く。まるで今すぐにでも欲しいと訴えるように、庵に向かって体を押しつけていく。
片方だけの刺激に耐えきれなくて、夜神は嬌声の合間に熱い吐息混じりで甘えて訴える。
「やぁ・・・・・・ん、か、たほう・・だけ、やぁ!」
今、腕が自由に動かせたなら、間違いなく庵の手を弄られてない方の胸に誘導していたかもしれない。けど、それは叶わない。
庵と肌を合わせる度に、刷り込みのように言われ続けた
「いいと言うまでは、両手は自分の体の近くに置いておく。絶対、動かしてはいけない」
そんな、私を縛り付けるような戒めが今は憎らしい。思いっきり動かしたい。自分から発せられる声が恥ずかしい。自分でも分からないグチャグチャの顔を隠したい━━━━━━けど、出来ない。
「考え事ですか?余裕ですね?」
腕の事を気にしていたら庵君が意地の悪い顔で私を見上げる。
「ち、が!んん~~!!やぁ━━━━━━」
否定しようとし口を開いたが、その前に新たなる刺激が、ずっと放置だったもう片方の胸に加わる。
痛いぐらいに尖った頂を、指の腹同士で摘まれて擦り合わされる。その度に甘い痺れが自分の奥深くにある子宮に蓄積され疼く。
念願だったのに、触って欲しかったのに、いざ、触られると肌が粟立つ。
指の動きと合わせるように、口で覆っていた方は柔らかい唇だけで噛んでいく。
「あ、アァ━━━━ん~~!だめっ!!」
頭が一瞬白くなり、腰が仰け反っていく。決定的な刺激ではないのに、頭が痺れる。
「軽くイキましたね?」
揶揄するわけでもなく、淡々と事実だけを述べる庵に、夜神は「はぁーはぁー」と息継ぎをしながら見るだけだった。
言葉が、何かを言いたいのに言葉が見つからない。頭が痺れすぎて考えられない。
「胸だけでコレなら・・・・・」
今だに胸に置いてある手が、ゆっくりと体のラインをなぞるように下に向かって撫でていく。
肋骨の一本、一本を確かめ、脇腹を撫で、大転子の出っ張りを確かめ、鼠径部を触る。
見せつけるようにゆっくりと、夜神の官能を更に引き上げる。
「ふぁ・・・・あぁ・・・・」
見ていられなくて、赤い瞳を閉じてしまう。庵の手から逃げるように体を捩るがあまり意味がない。
クチュ・・・・・・
「あぁぁ!!」
胸と同じレースだけで作られたショーツでは、夜神から溢れる蜜を受け止めることは出来なくて、グチョグチョに濡れている。
そこを触るだけで粘着質な水音が簡単に聞こえる。
「すげー濡れてますよ?むしろ、大洪水・・・・俺に触られて嬉しいですか?」
「ひゃ、あ、あ!!」
夜神の媚肉がある部分を指一本で、レース地の上から何度も往復して無であげる。
その度にビクッ、ビクッと腰が浮きだち仰け反る。
「教えて?嬉しい?それとも嫌?そうじゃないとこのまま終わりますよ?」
確かめるように、けど、声は何処か楽しそうで夜神に確認する。
その、煽るような問いかけに、頭の半分が淫らな熱に溶けてグズグズに溶けた脳で考えて答える。
「ん、あぁ、う、れしいの!!海斗!」
甘えるような声で、必死になって答える夜神に庵は増々指の力を強める。
「はい。最後まで欲しいですか?最後まで俺が欲しいですか?」
きっと、夜神は答えるだろう。それを知っているから庵は最後まで聞く。
そうする事で夜神は誰のものか?誰に抱かれているのか?誰によって体の熱が解放されるのか?を、徹底的に体の奥底に教え込む為に。
「ねぇ、凪は誰もの?」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
趣味も技巧も癖もない(?)ただ、二人のイチャラブなものでふ。
色々あった二人なので最後はノーマル?なラブラブなものです。
けど、やっぱりヤンデレ属性な庵なので、確認は大事って事で(笑)
まだまだ二人のイチャイチャは続きますが、お付き合い下されば嬉しいです。
ここまで読んで下さってありがとうございます
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恥ずかしさ一杯で洗面所まで逃げるように来てしまったが、目の前の鏡に映る自分を見て、更に顔を赤くする。
これからの事や、抱えるように持っている鞄の中身など考えるだけで頭が煮えそうだ。
けど、これは自分が望んだことだ。そうして欲しいと庵に願ったことだ。
今更、躊躇うのも違う・・・・・
一つ、深呼吸すると夜神はこれからの為に身支度をする。心臓の鼓動が伝わるのは気のせいだろうか?体温が数度上がっているのは気のせいだろうか?悩む程に体の変化は多いが、それでも庵に「早く触れたい」が勝ってしまう。
「恥ずかしいな・・・・・」
一人、誰かに聞かせるわけでもない言葉を呟き、鞄を洗面所に置いた。
「・・・・・・」
シャワーの温度だけではない程に頬を赤らめた夜神がバスローブの襟を掴み、ベッドに座る庵の前に現れる。
化粧を落とし、ウィッグやコンタクトを外した姿に、庵は一つ唾を飲み込む。
赤い瞳に白練色の髪、赤い唇と知っているのに、改めて見ると何故か鼓動が飛び跳ねる。
それは、人の姿をした人にあらずの夜神だからかもしれない。
けど、それ以上に愛しさの方が勝ってしまう。本来の姿を知るのは極わずかで、その中に自分が含まれる優越感。そして、その姿の隅々まで知る事ができ、なおかつ他人に絶対に見せる事はない、顔や声を知っていて、それを自分がさせている事。それらが混ざって愛しく思ってしまう。
手を広げて「来て欲しい」と態度で示す。すると、躊躇いながらゆっくりと来て、庵の太腿に座る。備え付けのボディソープの匂いと、夜神本来の匂いが混ざって甘い花の匂いがする。
庵の行動に素直に従って夜神は庵の太腿に座る。すると、胸に顔を埋めて抱きしめてくる。
「い、おり君・・・・・」
「いい匂い・・・・」
一呼吸、吸うと更に抱きしめる力が強くなる。けど、苦しいとかはない。
私も抱き締めたくなって腕を背中に回し、項あたりを撫でる。
庵君の顔がゆっくりと上がり、私と視線がぶつかる。見つめる事、数秒━━━━━
自然と互いの顔の距離が縮まり唇が重なる。
「ん・・・・・ン・・・・・」
唇で塞がれたまま、自分の唇が舐められて割入ってくる。鋭い牙あたりを舐められて背中がゾクリと粟立つ。
そのまま、歯列、硬口蓋を舐めて、奥に逃げていた舌を絡め取る。
「ふン~~・・・・・ん、ンンっ・・・・・・」
舌を小突かれ、裏も舐められ、吸われる。それだけで頭がフワフワとしてくる。
玄関で言われた通り鼻で呼吸をするが、やり方を忘れるぐらい舌が追い詰めてくる。
そして、苦しくなってバスローブの後ろ襟辺りを掴み「離して欲しい」と引っ張って訴える。
「・・・・・・キスは嫌いですか?」
「はぁーはぁー・・・ち、がう・・・いき、出来ない・・・・・」
新鮮な空気を取り込みながら、庵の少し寂しそうな言葉に反論する。庵君とのキスは嫌いじゃない。けど、息が出来ない・・・・・
「なら、違う所にキスはいいですか?」
「いいけど・・・・あっ!」
唇以外の場所に許可を求める庵に、夜神は許可を認可する。すると、すぐさま庵は耳朶にキスをする。そのまま耳朶を甘噛みし、舌を窄めて中に侵入する。クルクルと中を舐めあげる。
甘噛みされた途端、電流が流されたのでは?と、疑いたくなるほど電流が耳朶を伝い脊髄を通る。そのせいで更に背中が仰け反る。
「ふぁ、ん~~み、み・・・・だ、めぇ・・・」
「ん~?なら、今度はここですか?」
窄めた舌のまま耳朶を伝い、首筋を舐めていく。
そして、吸血鬼のように噛まれ、吸われる。けして強くない。なのに、自分のしている事を彷彿させ、頭が可笑しくなっていく。
「あぁ~~跡、付いちゃいました・・・・すみません」
悪いとは微塵も思っていない詫びの声に、少しだけ腹立たしくもなる。
「けど、そろそろいいですかね?」「?!!」
突然、膝下に腕を差し込まれ、掬い上げられるように抱っこされる。そのまま広いベッドに寝かされる。勿論、私の上には庵君が跨り見下ろす。
抵抗なんて出来ない。そもそも始めから抵抗は考えてないけど・・・・・けど、それを抜きにしても出来なかった。見下ろす視線は熱を帯びて、獣のようにギラギラとして、私に対してだけこの視線を向けられているのだと思うと、体の芯から何かが生まれる。その、何かが抵抗する考えを鈍くさせる。
体全体を覆うように私を抱きしめてくる。そして、体よりも熱くて、既に硬くなった庵君の一部分が、私の半身に当る。そのせいで自分の体温が一段高くなるのがすぐに分かる。
グリグリと押さえつけながら、存在を主張させていく。その間に、私の顔を挟むように腕が降ろされていく。そして、逃げ出さないように固定すると、そのまま庵君の顔も降りてくる。
「ん、ふ~~・・・・ん、んんっ!!ん━━━!!」
━━━━━喰われる・・・・・
そんな表現が合っているような激しいキスが襲う。息なんてまともに出来ない。口内を縦横無尽に、まるで我が物顔で庵君の舌が動く。怖くて逃げるのに、執拗に追いかけて、絡め扱く。
逃げないのが分かっているのか、片方の手は夜神のバスローブを紐を外し、前を開けさせる。
大きな手のひらでも覆い隠せない胸に手を置き、優しく揉みしだく。
満足したのか庵の唇が、夜神の赤い唇から離れていく。銀の架け橋が生まれ、そして途切れていく。
庵の顔が離れ、夜神を再び見下ろす。そして、夜神の格好を目にして驚いてしまう。
「えっと・・・・・・もしかしてですが・・・・式部大尉が用意したんですか?」
バスローブの下に隠された姿を見て、庵は答えを求めてしまう。
白いバスローブの下は勿論、下着姿だったのだが、絶対、夜神が用意する事はない代物だった。
白いベビードールだが、肩紐はフリルがあしらわれ、胸の部分は隠す気はないのかと疑いたくなるほど総レースの生地で覆われている。
その反対、胸から股ぐらいはサテン生地で覆われそして、太腿の半分ぐらいまで胸と同じレース生地がある。
まじまじと見つめられ、恥ずかしくなり開けたバスローブで隠そうとしたが、それよりも早く庵が夜神の手首をベッドに縫い止める。
どうする事も出来なくなった夜神は、せめて庵の視線からは逃げようと顔を背ける。
「・・・・・私の体・・・傷だらけで・・・恥ずかしくて、隠したくて、庵君が嫌がるのかなぁ・・・・って、そしたら、式部達が用意してくれて・・・・・けど、逆に恥ずかしくて、けど、隠せて安心して・・・・・自分でも何言ってるのか分からない・・・・・」
段々と耳が赤くなり、首までも赤くなる夜神を見つめ、庵は改めて夜神をじっくりと見つめる。
サテン生地で隠された腹の部分には、皇帝に刺された跡が今も生々しく残っている。
この傷は一生無くなることはない。その他にも背中に庵を庇って出来た傷や、昔の古傷もある。
大きな傷以外にも、小さい傷が夜神の体には多くある。
一般の女性には殆どないような傷だ。
けど、それは夜神が人を吸血鬼から守るために出来た傷。
男なら「傷は男の勲章」などと言えるが、夜神は女性。恥ずかしい、隠したいと気持ちが生まれるのも頷ける。
そして、その結果、ある意味楽しんでいるのか、心配しているのか(楽しみの方が大分、強いと思うが)夜神の事を気にかけている式部大尉達の用意したモノを着ている。
けど・・・・・・
「嫌いじゃないないです。むしろ嬉しいですよ。それに、俺は好きなんです。流石、式部大尉・・・・それに、傷が有ろうと無かろうと、凪の事を愛してます」
全て本当の気持ちだ。格好は、まぁ・・・・嬉しいし、傷の有無に関わらず「夜神凪」を愛している。そして、俺の事を思って隠そうとするイジらしさが、余計に愛しさが増す。
顔を背けているが、耳まで赤い夜神の耳に息を吹きかけていく。ビクッと一瞬、体が強張るがそのまま耳の輪郭を舐めていく。
「ん~~」
「バスローブ、脱がしていいですか?」
庵の求める回答にコクコクと頷いていく。確認した庵は夜神の手首を離し、バスローブを脱がしていく。
素直に従っている夜神のせいかスムーズに脱がすことが出来た。
見られている・・・・・
視線が、全てを見つめようとする視線が恥ずかしい。恥ずかしくて今、一番隠したい胸辺りを隠そうと腕を動かす前に、庵君の顔が私の胸に覆い被る。
そして、レースの生地ごと私の胸を舐めていく。
「っ~~~・・・・・・」
ビリッと一瞬、何かが体を駆け巡る。あまりの事にベッドに横たわる私の体が跳ね上がる。
「折角だから着たままで、ね?凪さんもその方がいいてすよね?」
そう、言いながらも夜神の同意など一切求めず、庵は何度も何度もレース生地に隠された桜色の頂を執拗に舐めていく。
隠されていても、ぷっくりとその部分だけが膨らみ頂を主張する。
唾液でレース生地の色が代わり張り付く。そのせいで更に主張が強まる。
反対側も、触ってないのに同じく主張してくる頂を、指の腹で優しくクルクルと撫でていく。
「ん、んん~~」
声を出すのが恥ずかしいのか、夜神は手のひらで口を押さえてしまう。
その様子を見ていた庵は、夜神の胸の愛撫を一旦止める。そして、潤んだ赤い瞳を見ながら、意地の悪い顔をしていく。
「凪さん?手は何処に置くんでしたか?口ではないですよね?覚えてますか?」
「う゛ぅ~~・・・・・・・」
覚えている。勿論、覚えているして、忘れない。
けど、庵君からの行為が久しぶり過ぎて、心から安心出来る、愛し合える行為が嬉しすぎて、声なんて我慢出来ないから、出来るなら押さえたいのに・・・・・・
「覚えて、るの・・・・けど、は、ずかしいの・・・・・」
イヤイヤと顔を左右に振ってしまう。けど、庵君は折れてはくれなかった。
「だ~めです。俺が「いい」と言うまでは、ね?ちゃんと後で好きな所に、手を置いてもいい許可は出しますので、それまでは・・・・俺との約束守って?」
最後の言葉だけを耳元で、砂糖ぐらい甘い声で言われる。鼓膜を伝わり脳内が甘い声で犯される。
そのせいで、何故か子宮あたりが「ツクン」と疼く。
操り人形のように、ゆっくりと口元に合った夜神の手が下に降りていく。そして、自分の横に降ろされた手はシーツをギュッと掴む。これから行われる行為に耐える為に。
そこまで確認した庵は、夜神の額に軽く唇を落とす。軽いリップ音を、聞き分けの良い夜神を褒める言葉の代わりに聞かせる。
邪魔が一切入らなくなったのを確認して、庵は再び胸の愛撫を再開する為に、夜神の上に覆い被さる。
今度は遠慮など一切ない、本能のままに、齧り付くように胸を喰む。
レース生地の中から白い胸を引き出すと、っぷりと膨らんだ桜色の頂を貪る。
「あ、あっ、ふぁ!・・・・・・・ん~~」
舌で扱きながら吸い上げる。何度かしたら、今度は広げた舌が下から上に、上から下にと何度も往復して舐めていく。
舌の動きについて行けなくて、そこを刺激される度に腰が動く。まるで今すぐにでも欲しいと訴えるように、庵に向かって体を押しつけていく。
片方だけの刺激に耐えきれなくて、夜神は嬌声の合間に熱い吐息混じりで甘えて訴える。
「やぁ・・・・・・ん、か、たほう・・だけ、やぁ!」
今、腕が自由に動かせたなら、間違いなく庵の手を弄られてない方の胸に誘導していたかもしれない。けど、それは叶わない。
庵と肌を合わせる度に、刷り込みのように言われ続けた
「いいと言うまでは、両手は自分の体の近くに置いておく。絶対、動かしてはいけない」
そんな、私を縛り付けるような戒めが今は憎らしい。思いっきり動かしたい。自分から発せられる声が恥ずかしい。自分でも分からないグチャグチャの顔を隠したい━━━━━━けど、出来ない。
「考え事ですか?余裕ですね?」
腕の事を気にしていたら庵君が意地の悪い顔で私を見上げる。
「ち、が!んん~~!!やぁ━━━━━━」
否定しようとし口を開いたが、その前に新たなる刺激が、ずっと放置だったもう片方の胸に加わる。
痛いぐらいに尖った頂を、指の腹同士で摘まれて擦り合わされる。その度に甘い痺れが自分の奥深くにある子宮に蓄積され疼く。
念願だったのに、触って欲しかったのに、いざ、触られると肌が粟立つ。
指の動きと合わせるように、口で覆っていた方は柔らかい唇だけで噛んでいく。
「あ、アァ━━━━ん~~!だめっ!!」
頭が一瞬白くなり、腰が仰け反っていく。決定的な刺激ではないのに、頭が痺れる。
「軽くイキましたね?」
揶揄するわけでもなく、淡々と事実だけを述べる庵に、夜神は「はぁーはぁー」と息継ぎをしながら見るだけだった。
言葉が、何かを言いたいのに言葉が見つからない。頭が痺れすぎて考えられない。
「胸だけでコレなら・・・・・」
今だに胸に置いてある手が、ゆっくりと体のラインをなぞるように下に向かって撫でていく。
肋骨の一本、一本を確かめ、脇腹を撫で、大転子の出っ張りを確かめ、鼠径部を触る。
見せつけるようにゆっくりと、夜神の官能を更に引き上げる。
「ふぁ・・・・あぁ・・・・」
見ていられなくて、赤い瞳を閉じてしまう。庵の手から逃げるように体を捩るがあまり意味がない。
クチュ・・・・・・
「あぁぁ!!」
胸と同じレースだけで作られたショーツでは、夜神から溢れる蜜を受け止めることは出来なくて、グチョグチョに濡れている。
そこを触るだけで粘着質な水音が簡単に聞こえる。
「すげー濡れてますよ?むしろ、大洪水・・・・俺に触られて嬉しいですか?」
「ひゃ、あ、あ!!」
夜神の媚肉がある部分を指一本で、レース地の上から何度も往復して無であげる。
その度にビクッ、ビクッと腰が浮きだち仰け反る。
「教えて?嬉しい?それとも嫌?そうじゃないとこのまま終わりますよ?」
確かめるように、けど、声は何処か楽しそうで夜神に確認する。
その、煽るような問いかけに、頭の半分が淫らな熱に溶けてグズグズに溶けた脳で考えて答える。
「ん、あぁ、う、れしいの!!海斗!」
甘えるような声で、必死になって答える夜神に庵は増々指の力を強める。
「はい。最後まで欲しいですか?最後まで俺が欲しいですか?」
きっと、夜神は答えるだろう。それを知っているから庵は最後まで聞く。
そうする事で夜神は誰のものか?誰に抱かれているのか?誰によって体の熱が解放されるのか?を、徹底的に体の奥底に教え込む為に。
「ねぇ、凪は誰もの?」
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趣味も技巧も癖もない(?)ただ、二人のイチャラブなものでふ。
色々あった二人なので最後はノーマル?なラブラブなものです。
けど、やっぱりヤンデレ属性な庵なので、確認は大事って事で(笑)
まだまだ二人のイチャイチャは続きますが、お付き合い下されば嬉しいです。
ここまで読んで下さってありがとうございます
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そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
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