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R-18とは程遠いです(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
夜神は庵を見て再び、初めて庵からプレゼントをもらった場所をもう一度見上げた。
手頃な値段で買えるアクセサリーショップの場所で、庵に指輪を買ってもらった。
「・・・・ダメ元で修理出来るか確認したんです。そしたら大丈夫だと言ってもらって・・・・・今日はその受け取りです・・・・行きましょう」
夜神の手を握り、庵は店の中に入っていく。ショーケースの中には指輪やネックレスが入っていて、デザインもシンプルなものから少し凝ったデザインの物まで多種多様だ。中には小ぶりだが宝石をあしらった物まである。
庵はショーケースに目もくれず、そのまま店員のいるところまで行き一枚のカードを渡す。
「商品の受け取りに来ました庵です」
「少々お待ち下さい」
カードを受け取った店員は椅子のある場所を案内して奥に行った。
「座って待ちましょう。楽しみですね」
「うん・・・・・」
庵の案内で夜神は椅子に座りチュールスカートを握った。
諦めていた感情と感動する感情が混ざり合う。とても気に入っていたし、何より「大好きな人からのプレゼント」が一番大きい。
「ありがとうね庵君」
笑顔が一番良いのかもしれないけど、私は今、ちゃんと笑えているかな?
自分の表情が見えない事に不安を感じながらも、夜神は今か今かと待ちわびながら、店員が戻ってくることを心待ちにした。
店を後にして、二人は停めてあった車に乗り込む。夜神の指には指輪が一つある。金色で紐をグルグル巻きにしたようなシンプルなデザインだ。
剣士にとって指にアクセサリーがあるのは支障をきたす。だから、夜神は首からネックレスとして首から下げていた。
それを、皇帝によって毟り取られ捨てられた。形が歪んでいたのは知らなかったが、見事に修理されていて職人の仕事に感心する。
「やっぱり、似合ってますよ」
「ありがとう、庵君」
夜神の指を握る。赤い地爪を生かすように上から白いマニキュアを塗り、ピンク色のマニキュアを塗ったような雰囲気のある爪を握る。そのまま指をスライドして指輪を指で挟み、クルクルと回して遊ぶ。
暫く、遊んでいた庵が突然、夜神を抱きしめる。
「!!庵君?」
車に乗り込んでいたが、シートベルトはしてなかったせいで簡単に抱きしめられる。
「・・・・・凪さん・・・・凪さんが欲しいです。今すぐにでも欲しい・・・抱きたい、温もりをもっと確かめたい・・・・・いいですか?」
逞しい体が、夜神の華奢な体を包み込む。爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
肩と腰に回された手が力強く抱きしめてくる。最初こそ驚いたが、庵の安心する匂いと体温、抱擁に夜神はゆっくりと自分の腕を庵の背中に回し抱きしめる。
動きの制限された車内で、精一杯の抱擁を二人はする。
「・・・・私も、その・・・・・庵君ともっと・・・・い、たいな・・・・とか・・・・」
きっと、体温が凄い上がっているのも、胸の鼓動が凄く早いのもバレていると思う。
けど、嬉しくて、でも、自分の口からどう、言ったらいいのか分からなくて、辿々しく思いを言うのが精一杯で・・・・・・・
夜神の異常な緊張をすぐに感じた庵は、夜神を安心させようと背中を優しく撫でる。まるで子供の背中を撫でて落ち着かせる母親のように。
「ありがとうございます。緊張しましたよね。凪さん・・・・・行きましょう・・・・・俺も緊張してるので大丈夫です。凪さんだけではないですよ」
夜神だけが緊張している訳では無い。庵も少なからず緊張していた。このまま、誘っていいのか、それとも誘ってみたが断られるのか・・・・・
雰囲気は最高にいいが、相手はあの夜神だ。全く読めないのがある意味持ち味だ。
だから、「貴方が欲しい」と明確に伝えた。意味を理解してくれて、色良い返事が聞けて良かったと思う。
耳まで赤い夜神の耳朶を甘噛みする。「っぅ~~」と息を呑む言葉と共に、抱きしめている体がビクッと固くなる。その反応が可愛くて、「もっと見たい」と自分の欲望が湧き水のようにコンコンと溢れ出る。
庵は息を優しく吹きかけると、抱きしめるのをやめて体を離す。顔を赤らめた夜神を見る。
「シートベルトして下さい。行きましょう」
笑って自分のシートベルトをしてエンジンをかける。
庵からの言葉にしどろもどろしながら答え、恥ずかしくて、けど、嬉しくて、だけど、何をしたらいいのか分からなくてそのままの体勢でいたら、突然、耳を噛まれてしまった。
余りにも驚きすぎて体が反応してしまう。さらに、息を吹きかけられて硬直すると、庵君は抱きしめるのをやめて私を見てくる。
凄く余裕のある顔を向けて、シートベルトをする事を促す。
吸血鬼の戦闘なら庵君に負けないし、なんなら引っ張っていける。けど、こんな、色事に耐性も何もない自分は、庵君のやる事成すことにいちいち反応して戸惑う。経験の差なのかな?それとも私が駄目なだけ?
まともに庵君を見れなくて、けど、車は動き出したから慌ててシートベルトをする。会話もなく流れる車窓を見ていると私の手を握られる。
びっくりして庵君を見ると、何故か耳が赤い庵君の横顔が目に映る。
庵君も私と一緒で緊張してる?たとえ、私の勘違いでも嬉しい。
少し顔が緩むのが自分でも分かる。そして、重ねられた手にそっと、自分の手を乗せる。
言葉は何も要らない。きっと雰囲気だけで伝わっているはず。
夜神は体温の高い庵の手を優しく包みこんで、再び車窓を見る。
大きな道から段々と細い道に行き、ホテルのような建物が並ぶ所に行く。その一つに入っていくと車は停車する。
車が止まった途端、心臓が一つ跳ね上がる。これから行われる行為がどんな行為分かっている。これは自分が望んだ事だし、寧ろして欲しい。
だけど、緊張するのも確かで・・・・・
夜神が一人で悩んでいるのを気付いた庵は、何も言わず車から降りて、助手席のドワを開く。
「このまま引き返しますか?」
夜神が欲しいのは間違いないが、無理に事を進めるの違うと思う。もう少し時間を置いてからでもいいのかと思ってしまう。
庵の問いかけにハッとした夜神は、慌ててシートベルトを外して車から降りる。
「うんん・・・大丈夫だから・・・・えっと、その・・・・緊張して・・・ごめん。心配かけさせて」
助手席のドワを閉めて庵の手を掴む。どこに行けいいのか分からないが取りあえず歩き出す。
すると、庵君が「こっちです」と優しくエスコートしてくれる。私はなすがままに庵君の指示に従った。
「ふぅ~~・・・・ン、ん、んん・・・」
部屋に入り、扉を閉めた途端、唇が塞がれる。
扉の冷たい温度が背中に伝わる。その冷たさが心地良い感じるのは、自分の体が必要以上に熱いせいかもしれない。
逃げられないように頭と腰を固定される。肉厚のざらざらした舌が縦横無尽に動く。硬口蓋を舐めて擽り、頬の内側を舐め舌を絡める。
何とかして応戦するが、経験不足の私はついて行けなくて、結局なすがままだ。
それどころか、満足に息もできなくて、苦しい。
飲み込めない、誰のか判別出来ない唾液が溢れて、私の口の端から溢れる。気持ち悪いとかはない。それどころか、そんな些細な物事さえも嬉しくなる。
けど、息苦しくて等々、背中をバシバシと叩いてしまう。
やっと唇が離れていく。冷たい空気を肺いっぱい取り込んでいく。
「忘れました?鼻で呼吸するんですよ?じゃなきゃ息できないですよ」
笑いながら庵君は再び顔を近づけて、私の口の端から伝う涎を舐め取る。
「~~っ・・・・・」
何かを言いたいのに、言えないし、言葉が見つからない。けど、悔しい気持ちが先走り睨んてしまう。
「煽ってます?今の凪さんが睨んでも、怖くも何ともないですよ?」「きゃっ!」
突然、横抱きにされてしまう。慌てて庵君の首に手を回す。落とされることはないと思うが、体勢の安定が欲しくて、しっかり自分の手を掴みしがみつく。
そのままベッドまで連れて行かれると、壊れ物を扱うようにそっと、ベッドに降ろされて靴を脱がされる。
「びっくりしました?けど、さっきのは反則ですよ?俺の理性を試してます?」
「理性って何?反則とかよく分からない・・・」
言ってる意味が分からなくて、眉を寄せ小首を傾げる。
その行為が「煽っている」とは露ほども知らない夜神のある意味悪質な行動に庵はため息が出る。
「無自覚天然たらし」・・・・・・と、よく七海中佐が言っているが、全く持ってその通りだ。
耳まで赤くして、潤んだ瞳で見上げてくる。きっと本人は睨んでいるだろうが、切なそうな表情で煽ってくるように見えるのだから困る。
挙げ句、小首を傾げるなど以ての外だ。
取りあえず夜神の靴を脱がし、自分も履いていたのを思い出し靴を脱ぐ。幸い、床は大理石調の床だから汚れても気にならない材質だ。
靴を脱いで夜神を見ると、顔を赤くしながらも必死になって落ち着こうとしているのか、深呼吸をしている。余りにも初心な行動に、理性の限界がすぐそこまで来ている。
近づいて、押し倒そうと肩に手を置いたら、慌てて夜神からの「ストップ」が割入る。
「ま、って!シャワー・・・・・シャワー浴びたいの!」
必死になる夜神に何故か笑いそうになるが、言いたいことも分かるので、そこで理性のブレーキをかける。
「・・・・・・はい。凪さんからどうぞ」
「先に庵君から行って・・・・私は最後がいいの・・・・・・・」
絶対、最後がいい・・・・先に、シャワーなんてしたら、待っている間に心臓が口から出そう・・・・だから、お願い・・・・・
夜神の訴えを聞き入れてくれたのか、庵は「分かりました」とあっさりと受け入れて、先に洗面所に行った。
「よ、良かった~」
何故か大きな安堵のため息が出る。そして、玄関まで戻る。そこには落としてしまった鞄があり、拾い上げ再びベッドまで戻る。
鞄を開くと可愛いピンクの布製の巾着袋が出てくる。
それは突然襲来して来た、総長や式部達がニヤニヤ顔で私に渡し、いきなり真面目な顔で説明してくれた物だ。
私の何気ない言葉をしっかりと聞いて、対応してくれるのは有り難いが・・・・有り難いが、何で、コレ?確かに、コレなら間違いないかもだけど・・・・絶対、楽しんでるよね・・・・総長達。
ため息をしてしまう。落胆とも違うが何故か肩の力が抜けていく。
夜神が一人で鞄の中を見て百面相している間に、庵はバスローブを羽織って出てくる。
「凪さん?」
ビクッと体が反応するのが誰から見ても分かるぐらい動いている夜神に、庵は心配になる。
「大丈夫ですか?」
「問題ないの!・・・・私も行ってくる!」
お風呂上がりでほのかに蒸気した頬が色っぽく見えるのは気の所為だろうか?濡れた髪から落ちる水滴が落ちるのが目に毒だ!
夜神は庵の姿を見て更に赤くなり、慌ててベッドから降りる。勿論、鞄はしっかり抱きしめて。そして、逃げるように洗面所に行って扉を閉める。
「・・・・・は、い・・・・」
脱兎の勢いに気圧されながらも、何とか返事をして庵は冷蔵庫から水を取り出し何口か飲む。
そのままベッドまで行き、ドスンと座り夜神が出てくるのを待つことにした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次こそが本番?です。そして、総長達は一体何を渡したのか・・・・・
軍の皆さんは色々と寛容です。むしろ、楽しんでます。ノリノリで全力で楽しんでます。
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夜神は庵を見て再び、初めて庵からプレゼントをもらった場所をもう一度見上げた。
手頃な値段で買えるアクセサリーショップの場所で、庵に指輪を買ってもらった。
「・・・・ダメ元で修理出来るか確認したんです。そしたら大丈夫だと言ってもらって・・・・・今日はその受け取りです・・・・行きましょう」
夜神の手を握り、庵は店の中に入っていく。ショーケースの中には指輪やネックレスが入っていて、デザインもシンプルなものから少し凝ったデザインの物まで多種多様だ。中には小ぶりだが宝石をあしらった物まである。
庵はショーケースに目もくれず、そのまま店員のいるところまで行き一枚のカードを渡す。
「商品の受け取りに来ました庵です」
「少々お待ち下さい」
カードを受け取った店員は椅子のある場所を案内して奥に行った。
「座って待ちましょう。楽しみですね」
「うん・・・・・」
庵の案内で夜神は椅子に座りチュールスカートを握った。
諦めていた感情と感動する感情が混ざり合う。とても気に入っていたし、何より「大好きな人からのプレゼント」が一番大きい。
「ありがとうね庵君」
笑顔が一番良いのかもしれないけど、私は今、ちゃんと笑えているかな?
自分の表情が見えない事に不安を感じながらも、夜神は今か今かと待ちわびながら、店員が戻ってくることを心待ちにした。
店を後にして、二人は停めてあった車に乗り込む。夜神の指には指輪が一つある。金色で紐をグルグル巻きにしたようなシンプルなデザインだ。
剣士にとって指にアクセサリーがあるのは支障をきたす。だから、夜神は首からネックレスとして首から下げていた。
それを、皇帝によって毟り取られ捨てられた。形が歪んでいたのは知らなかったが、見事に修理されていて職人の仕事に感心する。
「やっぱり、似合ってますよ」
「ありがとう、庵君」
夜神の指を握る。赤い地爪を生かすように上から白いマニキュアを塗り、ピンク色のマニキュアを塗ったような雰囲気のある爪を握る。そのまま指をスライドして指輪を指で挟み、クルクルと回して遊ぶ。
暫く、遊んでいた庵が突然、夜神を抱きしめる。
「!!庵君?」
車に乗り込んでいたが、シートベルトはしてなかったせいで簡単に抱きしめられる。
「・・・・・凪さん・・・・凪さんが欲しいです。今すぐにでも欲しい・・・抱きたい、温もりをもっと確かめたい・・・・・いいですか?」
逞しい体が、夜神の華奢な体を包み込む。爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
肩と腰に回された手が力強く抱きしめてくる。最初こそ驚いたが、庵の安心する匂いと体温、抱擁に夜神はゆっくりと自分の腕を庵の背中に回し抱きしめる。
動きの制限された車内で、精一杯の抱擁を二人はする。
「・・・・私も、その・・・・・庵君ともっと・・・・い、たいな・・・・とか・・・・」
きっと、体温が凄い上がっているのも、胸の鼓動が凄く早いのもバレていると思う。
けど、嬉しくて、でも、自分の口からどう、言ったらいいのか分からなくて、辿々しく思いを言うのが精一杯で・・・・・・・
夜神の異常な緊張をすぐに感じた庵は、夜神を安心させようと背中を優しく撫でる。まるで子供の背中を撫でて落ち着かせる母親のように。
「ありがとうございます。緊張しましたよね。凪さん・・・・・行きましょう・・・・・俺も緊張してるので大丈夫です。凪さんだけではないですよ」
夜神だけが緊張している訳では無い。庵も少なからず緊張していた。このまま、誘っていいのか、それとも誘ってみたが断られるのか・・・・・
雰囲気は最高にいいが、相手はあの夜神だ。全く読めないのがある意味持ち味だ。
だから、「貴方が欲しい」と明確に伝えた。意味を理解してくれて、色良い返事が聞けて良かったと思う。
耳まで赤い夜神の耳朶を甘噛みする。「っぅ~~」と息を呑む言葉と共に、抱きしめている体がビクッと固くなる。その反応が可愛くて、「もっと見たい」と自分の欲望が湧き水のようにコンコンと溢れ出る。
庵は息を優しく吹きかけると、抱きしめるのをやめて体を離す。顔を赤らめた夜神を見る。
「シートベルトして下さい。行きましょう」
笑って自分のシートベルトをしてエンジンをかける。
庵からの言葉にしどろもどろしながら答え、恥ずかしくて、けど、嬉しくて、だけど、何をしたらいいのか分からなくてそのままの体勢でいたら、突然、耳を噛まれてしまった。
余りにも驚きすぎて体が反応してしまう。さらに、息を吹きかけられて硬直すると、庵君は抱きしめるのをやめて私を見てくる。
凄く余裕のある顔を向けて、シートベルトをする事を促す。
吸血鬼の戦闘なら庵君に負けないし、なんなら引っ張っていける。けど、こんな、色事に耐性も何もない自分は、庵君のやる事成すことにいちいち反応して戸惑う。経験の差なのかな?それとも私が駄目なだけ?
まともに庵君を見れなくて、けど、車は動き出したから慌ててシートベルトをする。会話もなく流れる車窓を見ていると私の手を握られる。
びっくりして庵君を見ると、何故か耳が赤い庵君の横顔が目に映る。
庵君も私と一緒で緊張してる?たとえ、私の勘違いでも嬉しい。
少し顔が緩むのが自分でも分かる。そして、重ねられた手にそっと、自分の手を乗せる。
言葉は何も要らない。きっと雰囲気だけで伝わっているはず。
夜神は体温の高い庵の手を優しく包みこんで、再び車窓を見る。
大きな道から段々と細い道に行き、ホテルのような建物が並ぶ所に行く。その一つに入っていくと車は停車する。
車が止まった途端、心臓が一つ跳ね上がる。これから行われる行為がどんな行為分かっている。これは自分が望んだ事だし、寧ろして欲しい。
だけど、緊張するのも確かで・・・・・
夜神が一人で悩んでいるのを気付いた庵は、何も言わず車から降りて、助手席のドワを開く。
「このまま引き返しますか?」
夜神が欲しいのは間違いないが、無理に事を進めるの違うと思う。もう少し時間を置いてからでもいいのかと思ってしまう。
庵の問いかけにハッとした夜神は、慌ててシートベルトを外して車から降りる。
「うんん・・・大丈夫だから・・・・えっと、その・・・・緊張して・・・ごめん。心配かけさせて」
助手席のドワを閉めて庵の手を掴む。どこに行けいいのか分からないが取りあえず歩き出す。
すると、庵君が「こっちです」と優しくエスコートしてくれる。私はなすがままに庵君の指示に従った。
「ふぅ~~・・・・ン、ん、んん・・・」
部屋に入り、扉を閉めた途端、唇が塞がれる。
扉の冷たい温度が背中に伝わる。その冷たさが心地良い感じるのは、自分の体が必要以上に熱いせいかもしれない。
逃げられないように頭と腰を固定される。肉厚のざらざらした舌が縦横無尽に動く。硬口蓋を舐めて擽り、頬の内側を舐め舌を絡める。
何とかして応戦するが、経験不足の私はついて行けなくて、結局なすがままだ。
それどころか、満足に息もできなくて、苦しい。
飲み込めない、誰のか判別出来ない唾液が溢れて、私の口の端から溢れる。気持ち悪いとかはない。それどころか、そんな些細な物事さえも嬉しくなる。
けど、息苦しくて等々、背中をバシバシと叩いてしまう。
やっと唇が離れていく。冷たい空気を肺いっぱい取り込んでいく。
「忘れました?鼻で呼吸するんですよ?じゃなきゃ息できないですよ」
笑いながら庵君は再び顔を近づけて、私の口の端から伝う涎を舐め取る。
「~~っ・・・・・」
何かを言いたいのに、言えないし、言葉が見つからない。けど、悔しい気持ちが先走り睨んてしまう。
「煽ってます?今の凪さんが睨んでも、怖くも何ともないですよ?」「きゃっ!」
突然、横抱きにされてしまう。慌てて庵君の首に手を回す。落とされることはないと思うが、体勢の安定が欲しくて、しっかり自分の手を掴みしがみつく。
そのままベッドまで連れて行かれると、壊れ物を扱うようにそっと、ベッドに降ろされて靴を脱がされる。
「びっくりしました?けど、さっきのは反則ですよ?俺の理性を試してます?」
「理性って何?反則とかよく分からない・・・」
言ってる意味が分からなくて、眉を寄せ小首を傾げる。
その行為が「煽っている」とは露ほども知らない夜神のある意味悪質な行動に庵はため息が出る。
「無自覚天然たらし」・・・・・・と、よく七海中佐が言っているが、全く持ってその通りだ。
耳まで赤くして、潤んだ瞳で見上げてくる。きっと本人は睨んでいるだろうが、切なそうな表情で煽ってくるように見えるのだから困る。
挙げ句、小首を傾げるなど以ての外だ。
取りあえず夜神の靴を脱がし、自分も履いていたのを思い出し靴を脱ぐ。幸い、床は大理石調の床だから汚れても気にならない材質だ。
靴を脱いで夜神を見ると、顔を赤くしながらも必死になって落ち着こうとしているのか、深呼吸をしている。余りにも初心な行動に、理性の限界がすぐそこまで来ている。
近づいて、押し倒そうと肩に手を置いたら、慌てて夜神からの「ストップ」が割入る。
「ま、って!シャワー・・・・・シャワー浴びたいの!」
必死になる夜神に何故か笑いそうになるが、言いたいことも分かるので、そこで理性のブレーキをかける。
「・・・・・・はい。凪さんからどうぞ」
「先に庵君から行って・・・・私は最後がいいの・・・・・・・」
絶対、最後がいい・・・・先に、シャワーなんてしたら、待っている間に心臓が口から出そう・・・・だから、お願い・・・・・
夜神の訴えを聞き入れてくれたのか、庵は「分かりました」とあっさりと受け入れて、先に洗面所に行った。
「よ、良かった~」
何故か大きな安堵のため息が出る。そして、玄関まで戻る。そこには落としてしまった鞄があり、拾い上げ再びベッドまで戻る。
鞄を開くと可愛いピンクの布製の巾着袋が出てくる。
それは突然襲来して来た、総長や式部達がニヤニヤ顔で私に渡し、いきなり真面目な顔で説明してくれた物だ。
私の何気ない言葉をしっかりと聞いて、対応してくれるのは有り難いが・・・・有り難いが、何で、コレ?確かに、コレなら間違いないかもだけど・・・・絶対、楽しんでるよね・・・・総長達。
ため息をしてしまう。落胆とも違うが何故か肩の力が抜けていく。
夜神が一人で鞄の中を見て百面相している間に、庵はバスローブを羽織って出てくる。
「凪さん?」
ビクッと体が反応するのが誰から見ても分かるぐらい動いている夜神に、庵は心配になる。
「大丈夫ですか?」
「問題ないの!・・・・私も行ってくる!」
お風呂上がりでほのかに蒸気した頬が色っぽく見えるのは気の所為だろうか?濡れた髪から落ちる水滴が落ちるのが目に毒だ!
夜神は庵の姿を見て更に赤くなり、慌ててベッドから降りる。勿論、鞄はしっかり抱きしめて。そして、逃げるように洗面所に行って扉を閉める。
「・・・・・は、い・・・・」
脱兎の勢いに気圧されながらも、何とか返事をして庵は冷蔵庫から水を取り出し何口か飲む。
そのままベッドまで行き、ドスンと座り夜神が出てくるのを待つことにした。
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