可愛くない僕は愛されない…はず

おがとま

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12.トラウマ

気がついたら俺の部屋にいた。すごく息が上がってるな。どうやって帰ってきたんだっけ。

まず商店街に行って、コロッケを買って、その後…ぼやっとしてるな。なんか過呼吸になってた気がする。それから、ええっと、あ!走って帰ってきたのか。なんでだ?思い出したくないような、まるで悪夢から覚めた後の不快な感じがして気分が悪い。

「コロッケ…忘れてきちゃった」

でも戻りたくない。なんか体調悪いからかな。息もしずらいし、あの時みたいだ…な…





そっか…商店街で、あの人に…

「おぇっ…」

やばい吐きそう。いや、倒れそう…?

??グラって…してる


痛いな……


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーん。ーーーさん。」

誰だろ。心地いいな。優しくて音圧のある声。誰だっけ…

「まさとさん!!!」

「わ?!」

急にクリアになった慶次さんの声にびっくりしてしまった。心臓が飛び出るかと思った。

「ああ、良かった…心臓がとまりそうでしたよ。どこか痛いとこありますか?」

「いえ、特には…俺どうなってました?」

「部屋で倒れてたんですよ。ジョニーによると急な運動による酸欠と水分不足だそうです。冬でも熱中症ってあるんですね。僕が水筒を持ってないことに気づいていれば…クッ…」

「あ、そうだったんですね…」

ならあれはただの体調不良かな。...違う気がする。突然来るあの感じが、あの時と似ていたのだ。思い出したらまたクラっとしてきた。

「まさとさん。まだ具合悪いですよね。そばにいるんでもう一度寝てください。」

「…慶次さんは忙しいでしょう。俺は1人でも大丈夫ですよ…」


「顔色悪いですよ!もう仕事は片付けたので大丈夫です!さあ!」

慶次さんはそう言って俺の手を握った。慶次さんの優しさが効いたのだろうか。さっきまでの胸の不快感が嘘のように無くなっていった。

手に温もりを感じながら、眠りについた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~渡辺慶次side~

「どう思う、ともみ。ただの体調不良だと思うか?」

「ちょっと変だと思いますわ!商店街までそれほど遠くはないですし。それに走って帰ってきたというのも気がかりですわ!」

「だよなぁ。」

今朝のまさとさんの顔色は良かった。なのに先程は青白い。こんなに1日で変わるものなのだろうか。冬でも熱中症があるのは知っている。でもなにか引っかかる。

2人で唸っていると、扉をノックする音が聞こた。

「スミマセン。話ガアリマス。」

「ジョニーか。なんだ。」

「マサトサンノコトデス。最初ハ熱中症ノ症状ダト診断シマシタガ、違ウ思イマシタ。」


「「やっぱり!!!」」




ジョニーが言うには、まさとさんの家にいた時と今日の症状が似ているそうだ。過去のトラウマを連想するなにかが商店街で起こったのか。はたまたトラウマに遭遇したのか。真相は分からないが、それが原因かもしれないとの事だ。

さっき話を聞いてあげれば良かったな。まさとさんの力になりたいのに。毎回上手くいかない。はぁ…

でもへこたれるな慶次。僕はまさとさんの運命の番だ!いつでも頼りになるような男になるんだろ!こうなったら男を磨かないとな。僕もまさとさんと運動しよう。そして親睦をもっと深めて付き合って結婚して…
考えが飛躍したところで、すすり泣く声が聞こえてきた。

「ともみ、どうした。」

「お兄ちゃん。まさとさん…大丈夫かな。優しい人なのに…。なんでまさとさんが辛くなっちゃうのかなグス…」

「…大丈夫。きっと大丈夫だよ。僕達でまさとさんを支えよう。辛い思い出も3人で分ければ軽くなる。それに、トラウマを忘れちゃうくらい楽しい思い出をいっぱい作れば、笑顔になるかもしれない!」

「…そうね。そうなったら素敵だわ!」











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