【R18】転生したら王子の性教育係に任命されました 〜婚期を逃した私が、年下殿下に快楽を教え教え込まれるまで〜

いろは杏⛄️

文字の大きさ
7 / 14

女として抱かれる夜 前編

しおりを挟む
 ――今夜、お越しください。

 その一文を目にした瞬間、指先が微かに震えた。

 

 エリアスから届いた手紙は、まるで恋文のように白い封筒に収められていた。
 けれど、開いた先にあった言葉は、たったそれだけ。
 あまりにも簡潔で、簡素で……けれど、その短さが、かえって彼の本気を滲ませていた。

 

 私は書き慣れた万年筆をそっと机の上に戻すと、静かに深く息を吐いた。
 胸の奥で燻る熱が、呼吸のたびに膨らんでいく。

 

 日は傾き、書斎のカーテン越しに柔らかな夕陽が差し込んでいた。
 淡い茜が壁を染め、影を引き延ばしていく。
 まるで日常が緩やかに、しかし確実に終わりを告げようとしているようだった。

 

 侍女が淹れてくれた紅茶の香りが、少しだけ心を落ち着かせてくれる。
 けれど、内側から湧きあがる緊張と期待は、どうしても収まらなかった。

 

 ――私、今夜、エリアスに抱かれるのだわ。

 それを自覚した瞬間、腹の奥がきゅっと締めつけられるように疼いた。

 

「……馬鹿みたい。年下の男に、こんなに翻弄されてるなんて」

 そう呟いてみても、自嘲は熱を持って胸の中に滲むだけだった。

 

 私はゆっくりと立ち上がると、寝室の鏡台へと向かう。
 上品なアイボリーのドレスを丁寧に脱ぎ、肌着を一枚ずつ外していく。
 小ぶりな乳房が柔らかく揺れ、下腹部には赤く薄い熱の色が差していた。

 

 ランプの灯りを手元に近づけ、香油の瓶を開ける。
 甘いバニラと柑橘の香りが広がり、ふわりと室内を包んだ。
 それを手に取り、肩、鎖骨、下腹部へと、ゆっくりと塗り広げていく。

 

「……感じさせられるだけじゃない。
  私も、きっと……彼を感じたいのよ」

 指先で乳房の谷間を撫でながら、そっと呟く。
 香油が肌を艶めかせ、鏡に映る自分は、もう教師ではなかった。
 教える者ではなく、抱かれる女としての姿。

 

 ――それでも、私は行く。
 この気持ちが愚かでも、後戻りできなくても。
 女としての悦びを、彼に、私自身に、証明するために。

 

 ノックの音がして、侍女が控えめに扉を開いた。

「お迎えの馬車が参りました。……今宵はお一人でお待ちだと」

 私は鏡を見つめたまま、少しだけ微笑んだ。
 唇には、ほんのり赤を差していた。
 それは、彼に触れられることを望む女の準備そのもの。

 

「わかったわ。行きましょう」

 そう告げて、ドアを開けたとき、月の光が廊下の先を照らしていた。

 

 これはきっと、夜に咲く恋。
 そして、女が女になるための儀式。

 足音が、静かに、けれど確かに夜の帳へと響いていった。

     * * *

 王宮の離れにある迎賓の間は、日中とは異なる静寂に包まれていた。

 夜の帳が落ち、石壁にかかった燭台の灯りが、ゆらりと波打つように揺れている。
 柔らかなラグの上を、クラウディアは緩やかな歩幅で進んだ。
 胸元で両手を組み、昂ぶる鼓動を落ち着けようとしても──そのたびに、胸元が上下に波打ち、かえって自分の熱を意識させられてしまう。

 

 扉の向こうに彼がいる。
 自分を招いた、生徒であり、男として私を迎え入れようとしている人。

 

「クラウディア先生──いえ。今夜は、名前だけで呼ばせてください」

 その声がした瞬間、心臓が跳ね上がった。

 扉が音もなく開き、そこに立っていたのは、もう少年ではなかった。

 白いシャツに、黒金の刺繍が施された上衣。
 整った髪の隙間から覗く眼差しは、年齢に見合わぬ深さを帯びていた。

 

「ようこそ、おいでくださいました」

 礼儀正しい挨拶。けれどその声音には、明確な欲望と、秘めた熱が滲んでいた。

 

 部屋の奥、緋の天蓋が下ろされた寝台の前へと案内される。
 静かに手を取ったエリアスの指先は、すでに熱を帯びていた。

 

「……お綺麗です、クラウディア」

 その一言が、甘く、羞恥を伴って耳に染み込む。

 

 何かを言い返そうとした瞬間、彼の唇がそっと触れた。

 優しい……けれど、ひとつひとつ確かめるような口づけ。
 下唇を啄むように、そして、やがて舌がそっと押し込まれてくる。

 

「ん、ふ……っ……」

 呼吸を奪われながらも、逃れようという意志は、すでに消えていた。

 

 ドレスの背をゆっくりと解かれ、肩があらわになる。
 緋の光のなか、肌に触れる指先が、温度をもって滑っていく。

 

「胸も、柔らかくて……いい匂いがします。先生、これは……香油ですか?」

「……ええ。貴方に、触れてもらいたくて」

 声に出してしまった自分の言葉に、耳の裏まで熱が上る。

 

「じゃあ、思う存分……触れさせてください」

 

 彼の両手が、ゆっくりと乳房を包み込む。

 指先は最初こそ優しく、次第に確かな圧を持って揉みしだく。
 掌の下で、柔らかな膨らみが形を変え、指の間から零れていく。
 乳首に指がかかり、そっと撫でられただけで、ぴくんと身体が跳ねた。

 

「ここ……とても敏感なんですね」

「や、そこ……言わないで……っ」

 恥ずかしさが混じった喘ぎが洩れ、喉がくぐもる。

 

 口づけが、鎖骨から胸元へ、さらに下腹部へと降りていく。
 舌先がへそをなぞり、腿の付け根へと忍び寄るころには、意識は蕩けていた。

 

「……脚、ひらいてください」

 彼の声は囁きというにはあまりにも熱く、命令とも違う。
 けれど、女としての本能が、それに逆らえなかった。

 

 ゆっくりと脚を開き、蜜の溢れたそこを曝け出す。
 自分が、男を受け入れるための準備を整えているのだと──まざまざと突きつけられる。

 

「クラウディア……入れてもいいですか?」

 

 その問いかけに、言葉では応えられなかった。
 ただ、そっと首を縦に振り、震える手で彼の頬を撫でる。

 男と女として、いま、同じ熱に向き合っている──
 その確信が、胸の奥で膨れ上がっていた。

 

「じゃあ……ゆっくり、いきますね」

 

 彼の熱が、ゆっくりと近づいてくる。
 その瞬間、身体が微かに震えた。

 それは恐れではなく、悦びの予感。
 この夜が、教師と生徒の境界を壊し──
 女と男としての、新しい始まりになることを……私は知っていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】女当主は義弟の手で花開く

はるみさ
恋愛
シャノンは若干25歳でありながら、プレスコット伯爵家の女当主。男勝りな彼女は、由緒ある伯爵家の当主として男性と互角に渡り合っていた。しかし、そんな彼女には結婚という大きな悩みが。伯爵家の血筋を残すためにも結婚しなくてはと思うが、全く相手が見つからない。途方に暮れていたその時……「義姉さん、それ僕でいいんじゃない?」昔拾ってあげた血の繋がりのない美しく成長した義弟からまさかの提案……!? 恋に臆病な姉と、一途に義姉を想い続けてきた義弟の大人の恋物語。 ※他サイトにも掲載しています。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

【短編完結】元聖女は聖騎士の執着から逃げられない 聖女を辞めた夜、幼馴染の聖騎士に初めてを奪われました

えびのおすし
恋愛
瘴気を祓う任務を終え、聖女の務めから解放されたミヤ。 同じく役目を終えた聖女たちと最後の女子会を開くことに。 聖女セレフィーナが王子との婚約を決めたと知り、彼女たちはお互いの新たな門出を祝い合う。 ミヤには、ずっと心に秘めていた想いがあった。 相手は、幼馴染であり専属聖騎士だったカイル。 けれど、その気持ちを告げるつもりはなかった。 女子会を終え、自室へ戻ったミヤを待っていたのはカイルだった。 いつも通り無邪気に振る舞うミヤに、彼は思いがけない熱を向けてくる。 ――きっとこれが、カイルと過ごす最後の夜になる。 彼の真意が分からないまま、ミヤはカイルを受け入れた。 元聖女と幼馴染聖騎士の、鈍感すれ違いラブ。

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

秘密を隠した護衛騎士は、お嬢様への溺愛を抑えきれない

はるみさ
恋愛
伯爵家の令嬢であるアメリアは、少し男性が苦手。ゆくゆくはローゼンタール伯爵を継ぐ立場なだけに結婚を考えなければならないが、気持ちは重くなるばかり。このままでは私の代でローゼンタール家が途絶えてしまうかもしれない……。そう落ち込んでいる時、友人に「あなたの護衛のセドリックで試してみればいいじゃない?」と提案される。 男性に慣れるため、セドリックの力を借りることにしたアメリア。やがて二人の距離は徐々に縮まり、セドリックに惹かれていくアメリア。でも、セドリックには秘密があって…… 男性が苦手な令嬢と、秘密を隠し持った護衛の秘密の恋物語。 ※こちらの作品は来春までの期間限定公開となります。 ※毎日4話ずつ更新予定です。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

日常的に罠にかかるうさぎが、とうとう逃げられない罠に絡め取られるお話

下菊みこと
恋愛
ヤンデレっていうほど病んでないけど、機を見て主人公を捕獲する彼。 そんな彼に見事に捕まる主人公。 そんなお話です。 ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

処理中です...