【R18】陰に堕ちる 〜優しい彼女より、狂った彼女に溺れました〜

いろは杏⛄️

文字の大きさ
17 / 20

第17話 甘美と飽和と、欲望の交差点で

しおりを挟む
 湿った匂いが、鼻腔に張りついて離れなかった。
 舌に残る味。喉奥にこびりついた喘ぎの余韻。
 膝をついたまま、晶はしばらく動けなかった。

 息が荒く、視界がまだ霞んでいる。
 だけど――昂ぶりは、終わっていなかった。

 むしろ、これからだとでも言いたげに、股間は脈打ち、下腹部が疼いていた。
 限界を超えてなお、熱は冷めない。
 そしてその熱を、目の前の彼女が静かに見つめていた。

 準備室の、熱がこもる空間。
 締め切られた窓。鍵のかかった扉。
 ここにあるのは、ふたりだけの密室。

 澪が、しゃがみ込む晶にそっと手を伸ばし、頬を撫でた。

「……こんなに頑張ってくれたんだから、今度は、わたしが晶くんを鎮めてあげなきゃいけませんね」

 その声は、微熱を帯びた囁きだった。
 まるで、熱病の源をそっとくすぐるような声音。

 晶の目がゆっくりと澪を捉える。
 汗ばんだ頬。薄く開いた唇。濡れた睫毛。
 そのすべてが、妖しく艶めいている。

「……どうしてほしいか、言ってください」

 問いかけと同時に、指先が彼の髪を撫でた。
 それだけで、心臓が跳ねた。
 疼きが、さらに深く、身体を蝕んでいく。

 晶は、唇を震わせながら、視線を伏せる。
 羞恥と、興奮と、欲望と――そして、従属の快感。
 それらすべてがないまぜになり、ついに、口を開いた。

「……澪が、自分を慰めながら……俺を、口で……」

 声はかすれて、けれど確かだった。
 恥ずかしいなんて感情は、とうにどこかへ消えていた。
 欲望が支配する。快楽が導く。

    * * *

 沈黙。
 一拍の、空白。
 それを破ったのは、澪の吐息と――甘い笑みだった。

「……欲張りさんですね、晶くん」

 そう言って、澪は自分の太腿をそっと撫でた。
 指先がスカートの奥へと伸びる。
 触れた瞬間、晶の瞳孔が開いた。

 彼女の身体が、晶の目の前で、再び花開こうとしている。
 この空間に満ちる熱と匂いが、理性を曇らせる。
 彼の脳は、完全に彼女の悦びに支配されようとしていた。

    * * *

 澪の指が、自身の奥へと沈んでいく。
 薄く湿った音が、静かな部屋に微かに響いた。
 粘膜の擦れ合うような、ねっとりとした音。

「……んっ……」

 澪が漏らす吐息は、ただの声ではない。
 晶にとってそれは、神経を焼く電流だった。

 スカートの中――豊満な肉がむせぶように震え、
 指先を受け入れるたび、音と香りが色を濃くしていく。

「見ててください、ちゃんと……」

 澪はそう言いながら、目の前に自分の足を差し出した。
 膝を広げ、片方の足を机に乗せることで、スカートの奥を惜しげもなく曝け出す。

 そこには、既に滴るほど濡れた花弁。

「……晶くんのせいで、こんなになっちゃった」

 指がその花弁に触れ、中の蜜を掻き乱すたび、濡れた粘つく音を立てる。
 その音が、晶の下腹を撃った。

 匂いが鼻腔に届く。
 芳醇で、甘く、どこか果実のような、だけど確かに女の匂い。

「……ふ、っ……くぅ……んんっ……」

 澪の腰が、椅子の上でわずかに跳ねる。
 その振動で、指がさらに深く入り、愛液が溢れ出す。
 太腿を伝うしずくが、フローリングに落ちる音すら鮮明に聞こえた。

 晶は、もう動けなかった。
 見ているだけで、触れていないのに、下腹部が爆ぜそうになっている。
 前を覆う布地が、またしても濡れ始めていた。

「……見てるだけで、また……出しそうなんですか?」

 澪の笑みは、慈悲にも似た淫靡な慈愛。
 そのまま、しゃがみ込むと――口を開いた。

「……しょうがないですね。じゃあ、わたしも……ちゃんと、してあげます」

 澪の指はまだ自分を掻き回したまま、もう片方の手で晶のベルトを引き、下着を下ろす。

 そして、そのまま――口づけるように、先端に触れた。
 ぬめりと熱と吸い込み。
 耳をくすぐる淫靡な水音。

 視界の端で、自分を慰めながら喉奥まで咥えてくる彼女の姿が映る。

「……や、やば……っ、澪……っ、だ、め、もうっ……!」

 晶は、限界を越えた。

    * * *

 痙攣。
 全身を走る奔流。
 弾けた欲望は、澪の口内で跳ね、波紋を広げる。

 しかし、終わらない。

 吐き出した直後だというのに、まだ硬さを保っている。
 下腹部に、別の熱が溜まり始めていた。

「……ふふっ」

 澪が唇を舐めながら、顔を上げる。
 目を細めたその視線が、また晶を溶かす。

「元気いっぱいですね、晶くん」

 ――そして。

「……次は、どうしたいですか?」

 その一言が、また一つ、終わらない欲の螺旋を回し始める。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

処理中です...