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#8 Bランク冒険者
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冒険者組合での一悶着を終えた後、ベリアルら一行はフィーナとケイムに別れと再会の誓いを告げて、魔王城へと帰るのだった。
魔王城【玉座の間】
「冒険者か……なんだろう、すごくワクワクするなぁ~」
高すぎる天井と広すぎる室内の中央に一際目立つ大きく豪華絢爛な、玉座に腰をかけながら独り言をブツブツと言っているのはサタンこと素晴である。
その禍々しささえ感じられる風貌と圧倒的な魔力量そして強大な力を保有する者には不釣り合いな口調で、冒険者に対して多大な希望を露わにしていた。
コンコンコン
玉座の間の入り口に設置された巨大な関門開きの扉が3回ノックされる。
サタンは、一度咳払いをしていつものずっしりとした重みと風格のある声でこう言った。
「入れ」
その言葉の2秒後くらいに、大きな扉は開かれ、そこには黒騎士が立っていた。
「失礼します、サタン様」
深々と一礼をする黒騎士。
「良い、お前がここに来たと言うことはそろそろ時間だと言うことか?」
サタンのその言葉にベリアルは頷き、人間の姿に変身する事で応えた。
「部屋の外で待っていろ、直ぐに向かう」
「承知しました」
そういうと黒騎士、否今はクーガと呼ぶべきか。
クーガは玉座の間を後にした。
「装備は……この前と同じローブと杖を持って行くとするか」
素晴は独り言をブツブツと言いながら、空中に浮かび上がっている半透明色のタッチパネルのような物を指でタッチして次々に装備を変えて行く。
こういった場面はゲームの時とさほど変わらないのだった。
「よし、大方準備もできた事だ。早速向かうとしよう」
純白のローブを身にまとい、右手には例の杖を持ち、玉座の間を後にする。
玉座を出たサタンは黒騎士とアイコンタクトを取り、バミロニア王国周辺の丘まで転移魔法で移動した。
「サタン様、今日は何をされに行くのでしょう?」
「クーガよ、ここは我が居城では無い、前も伝えた通りベリアルと呼べ」
人間の姿をした黒騎士に向けてそう言う。
「申し訳ございません」
「分かれば良いのだ、それで、今日何をするかを聞いていたな、付いてくれば分かる。今は時間が惜しい口よりも足を動かすとしよう」
「御意」
時間が惜しい。その言葉の意味を汲み取り、クーガは短く簡潔にベリアルに向けて自分の意思を伝えた。
白いローブを身にまとい、フードを深くかぶった純白の魔導師と、漆黒の二文字が似合う鎧を見にまとった剣士は丘を下り、門番のいる入国所まで足を運んだ。
「止まれ」
門番の声に、ベリアルとクーガはピタリと止まる。
それと同時にクーガは門番を凄まじい剣幕で睨みつける。
「ひっ…… な、なんだ貴様ら・・・!」
クーガの眼光に腰を抜かしながら威嚇する門番、その姿は虚勢を張った子供のようだった。
「貴様ら・だと?死に……「辞めろ、すまないな怖がらせてしまったようで。私達は怪しいものではない」
クーガの今にも爆発しそうな感情を上から押さえつけるようにベリアルはクーガを黙らせ、自分の身分を証明するギルドカードを門番に提出した。
「Bランク冒険者か、わかったお前の入国は許可しよう、そっちの黒いヤツ、身分を証明できる物か入国許可証が無ければ入国できんぞ」
「おい、貴様。調子に乗るなよ、職務ならそれなりの対応の仕方をするべきなんじゃ無いのか? 貴様のその言動が我々にどういった感情を抱かせるのかよく考えて発言することだ」
黒騎士が主人であるサタンをバカにされるのを遺憾に思うように、主人であるサタンもまた、付き従う者に対する無礼を前には完全な冷静さを保つ事は出来なかった。
「ひぃぃっ!!! す、すみませんでした……お連れ様も、入国していただいて結構です……」
圧倒的強者を前にこうべを垂れるのは弱者の生存本能である。
まるで手のひら返しの様に対応の仕方が180°変わる門番。
ベリアルは一切の力を見せてはいない、それでも尚、漂う強烈な強者の匂いは弱者の嗅覚を敏感にさせ、生存本能を活性化させる。
「うむ、ありがとう。また頼む」
「は、はいっ!」
ベリアルとクーガが入国するまでのわずか数分で門番の感情は揺れに揺れた、高姿勢から警戒に変わりベリアルの一言でそれは恐怖に変わり、そして、強者からの感謝の一声により、従順へと変わり果てていた。
こうして、一悶着あったもののベリアルとクーガは無事入国することに成功した。
入国した直後、クーガはベリアルに近づき少し声を抑えてこう言った。
「クーガではなく黒騎士として申し上げます。先ほどの言動、誠に感服致しました」
その言葉にベリアルは小さく『あぁ』と言い応える。
「さて、仕事の始まりだ」
ベリアルはポツリとそう呟き歩みを止め、目の前にある建造物を下から上へと見上げる。
「冒険者組合ですか、私が先に中に入ってもよろしいですか?」
その言葉の意図をすぐに察したベリアルは了承の返事をした。
了承を得ると、クーガは冒険者組合の中へ入る、それを確認しベリアルも2歩ほど遅れて中へ入る。
冒険者組合の全ての視線は、黒き剣士と白き魔導師に注がれる。
先日の騒ぎの中心人物であるクーガはもちろん、それを止めに入ったベリアルはクーガよりも多くの視線を集めていた。
「すごい視線だな」
「ですね、少し不快です」
「そうか?私は優越感で満たされているがな」
小声でやり取りをしながら2人は受付嬢のいるカウンターまで足を運ぶ。
「先日、世話になったベリアルというものだ」
「お待ちしておりました、ベリアル様。早速ですがこちらのクエストがベリアル様宛に依頼されているので引き受けてくださいますか?」
「あぁ、勿論だ」
「かしこまりました、それから未だステータス判定は行われてませんよね?」
「ステータス判定?」
ベリアルは聞いたこともない言葉に、受付嬢に対して質問を投げかける。
「はい、冒険者の実力を図るために設けられたシステムです。アチラの石碑に手を置いて貰えれば後は自動でステータスが表示されます」
受付嬢はそう言いながら不自然にギルドの中に置かれている石碑をさしながら言った。
「あぁ、あの石はそのためのものだったのか、ギルド長の変な趣味かと思っていた」
「あはは…… ステータス判定ご協力お願いできますか?」
「勿論だ、しかしあのような石を使わずとも「オープンステータス」を使えば良いのでないか?」
オープンステータス、それは自らのステータスを他人に表示する魔法である。
「ベリアル様の言う通りなのですが、オープンステータスは必ずしも使える方ばかりでは無いと言うのと、詐称の可能性があるので、アチラの石碑を利用している次第です」
「なるほど、自らのステータスを偽る輩がいると言うことか」
「お連れ様もご一緒にステータス判定受けられますか?」
クーガはその言葉を聞くと一瞬ベリアルの方を見て、受付嬢に対して軽く頷いた。
「時間も惜しい、ステータス判定を頼む」
ベリアルがそう言うと、受付嬢は軽くお辞儀をし、受付窓口から石碑が設置された場所まで移動した。
「どちらから先に行いますか?」
「クーガよ、先に判定してもらえ」
「御意、では受付嬢さんよろしく頼む」
クーガがそう言うと、受付嬢は石碑に軽く触れる、その瞬間、先ほどまでただの石に過ぎなかった石碑は白いオーラのようなものをまとった。
「ではお願いします」
「うむ」
クーガはそっと手を添えた。
その瞬間石碑はまばゆい光を放ち、石碑の表面に白いオーラで書かれた文字が浮かび上がった。
レベル30
HP15000/15000
MP3500/3500
攻撃力1900
防御力1200
俊敏性2100
魔攻力450
魔防御300
スキル:不明
判定:AA
「す、凄まじいですね……まさかこれほどとは……」
そう言う、受付嬢の額には冷や汗が出ていた。
「私は、こんなものなのか」
クーガは少し落ち込んだ様子でそう言うと、ベリアルが肩を軽く叩いて励ましていた。
その光景を見て、受付嬢は冷や汗が止まらなくなった。
「つ、次はベリアル様の番です、よろしくお願いします」
受付嬢は恐る恐るベリアルにそう告げた。
「うむ」
ベリアルはクーガ同様、そっと石碑に手を置いた。
瞬間、石碑をまとっていた白いオーラは黒く変色し、浮き出てきた文字は赤く禍々しいものだった。
レベル:不明
HP 測定不能
MP 測定不能
攻撃力 測定不能
防御力 測定不能
俊敏性 測定不能
魔攻力 \€\#$
魔防御 €〆°$#
スキル:測定不能
判定:龍天鬼神級
「・・・」
受付嬢の沈黙と共に石碑は光を失い、崩れ去った。
魔王城【玉座の間】
「冒険者か……なんだろう、すごくワクワクするなぁ~」
高すぎる天井と広すぎる室内の中央に一際目立つ大きく豪華絢爛な、玉座に腰をかけながら独り言をブツブツと言っているのはサタンこと素晴である。
その禍々しささえ感じられる風貌と圧倒的な魔力量そして強大な力を保有する者には不釣り合いな口調で、冒険者に対して多大な希望を露わにしていた。
コンコンコン
玉座の間の入り口に設置された巨大な関門開きの扉が3回ノックされる。
サタンは、一度咳払いをしていつものずっしりとした重みと風格のある声でこう言った。
「入れ」
その言葉の2秒後くらいに、大きな扉は開かれ、そこには黒騎士が立っていた。
「失礼します、サタン様」
深々と一礼をする黒騎士。
「良い、お前がここに来たと言うことはそろそろ時間だと言うことか?」
サタンのその言葉にベリアルは頷き、人間の姿に変身する事で応えた。
「部屋の外で待っていろ、直ぐに向かう」
「承知しました」
そういうと黒騎士、否今はクーガと呼ぶべきか。
クーガは玉座の間を後にした。
「装備は……この前と同じローブと杖を持って行くとするか」
素晴は独り言をブツブツと言いながら、空中に浮かび上がっている半透明色のタッチパネルのような物を指でタッチして次々に装備を変えて行く。
こういった場面はゲームの時とさほど変わらないのだった。
「よし、大方準備もできた事だ。早速向かうとしよう」
純白のローブを身にまとい、右手には例の杖を持ち、玉座の間を後にする。
玉座を出たサタンは黒騎士とアイコンタクトを取り、バミロニア王国周辺の丘まで転移魔法で移動した。
「サタン様、今日は何をされに行くのでしょう?」
「クーガよ、ここは我が居城では無い、前も伝えた通りベリアルと呼べ」
人間の姿をした黒騎士に向けてそう言う。
「申し訳ございません」
「分かれば良いのだ、それで、今日何をするかを聞いていたな、付いてくれば分かる。今は時間が惜しい口よりも足を動かすとしよう」
「御意」
時間が惜しい。その言葉の意味を汲み取り、クーガは短く簡潔にベリアルに向けて自分の意思を伝えた。
白いローブを身にまとい、フードを深くかぶった純白の魔導師と、漆黒の二文字が似合う鎧を見にまとった剣士は丘を下り、門番のいる入国所まで足を運んだ。
「止まれ」
門番の声に、ベリアルとクーガはピタリと止まる。
それと同時にクーガは門番を凄まじい剣幕で睨みつける。
「ひっ…… な、なんだ貴様ら・・・!」
クーガの眼光に腰を抜かしながら威嚇する門番、その姿は虚勢を張った子供のようだった。
「貴様ら・だと?死に……「辞めろ、すまないな怖がらせてしまったようで。私達は怪しいものではない」
クーガの今にも爆発しそうな感情を上から押さえつけるようにベリアルはクーガを黙らせ、自分の身分を証明するギルドカードを門番に提出した。
「Bランク冒険者か、わかったお前の入国は許可しよう、そっちの黒いヤツ、身分を証明できる物か入国許可証が無ければ入国できんぞ」
「おい、貴様。調子に乗るなよ、職務ならそれなりの対応の仕方をするべきなんじゃ無いのか? 貴様のその言動が我々にどういった感情を抱かせるのかよく考えて発言することだ」
黒騎士が主人であるサタンをバカにされるのを遺憾に思うように、主人であるサタンもまた、付き従う者に対する無礼を前には完全な冷静さを保つ事は出来なかった。
「ひぃぃっ!!! す、すみませんでした……お連れ様も、入国していただいて結構です……」
圧倒的強者を前にこうべを垂れるのは弱者の生存本能である。
まるで手のひら返しの様に対応の仕方が180°変わる門番。
ベリアルは一切の力を見せてはいない、それでも尚、漂う強烈な強者の匂いは弱者の嗅覚を敏感にさせ、生存本能を活性化させる。
「うむ、ありがとう。また頼む」
「は、はいっ!」
ベリアルとクーガが入国するまでのわずか数分で門番の感情は揺れに揺れた、高姿勢から警戒に変わりベリアルの一言でそれは恐怖に変わり、そして、強者からの感謝の一声により、従順へと変わり果てていた。
こうして、一悶着あったもののベリアルとクーガは無事入国することに成功した。
入国した直後、クーガはベリアルに近づき少し声を抑えてこう言った。
「クーガではなく黒騎士として申し上げます。先ほどの言動、誠に感服致しました」
その言葉にベリアルは小さく『あぁ』と言い応える。
「さて、仕事の始まりだ」
ベリアルはポツリとそう呟き歩みを止め、目の前にある建造物を下から上へと見上げる。
「冒険者組合ですか、私が先に中に入ってもよろしいですか?」
その言葉の意図をすぐに察したベリアルは了承の返事をした。
了承を得ると、クーガは冒険者組合の中へ入る、それを確認しベリアルも2歩ほど遅れて中へ入る。
冒険者組合の全ての視線は、黒き剣士と白き魔導師に注がれる。
先日の騒ぎの中心人物であるクーガはもちろん、それを止めに入ったベリアルはクーガよりも多くの視線を集めていた。
「すごい視線だな」
「ですね、少し不快です」
「そうか?私は優越感で満たされているがな」
小声でやり取りをしながら2人は受付嬢のいるカウンターまで足を運ぶ。
「先日、世話になったベリアルというものだ」
「お待ちしておりました、ベリアル様。早速ですがこちらのクエストがベリアル様宛に依頼されているので引き受けてくださいますか?」
「あぁ、勿論だ」
「かしこまりました、それから未だステータス判定は行われてませんよね?」
「ステータス判定?」
ベリアルは聞いたこともない言葉に、受付嬢に対して質問を投げかける。
「はい、冒険者の実力を図るために設けられたシステムです。アチラの石碑に手を置いて貰えれば後は自動でステータスが表示されます」
受付嬢はそう言いながら不自然にギルドの中に置かれている石碑をさしながら言った。
「あぁ、あの石はそのためのものだったのか、ギルド長の変な趣味かと思っていた」
「あはは…… ステータス判定ご協力お願いできますか?」
「勿論だ、しかしあのような石を使わずとも「オープンステータス」を使えば良いのでないか?」
オープンステータス、それは自らのステータスを他人に表示する魔法である。
「ベリアル様の言う通りなのですが、オープンステータスは必ずしも使える方ばかりでは無いと言うのと、詐称の可能性があるので、アチラの石碑を利用している次第です」
「なるほど、自らのステータスを偽る輩がいると言うことか」
「お連れ様もご一緒にステータス判定受けられますか?」
クーガはその言葉を聞くと一瞬ベリアルの方を見て、受付嬢に対して軽く頷いた。
「時間も惜しい、ステータス判定を頼む」
ベリアルがそう言うと、受付嬢は軽くお辞儀をし、受付窓口から石碑が設置された場所まで移動した。
「どちらから先に行いますか?」
「クーガよ、先に判定してもらえ」
「御意、では受付嬢さんよろしく頼む」
クーガがそう言うと、受付嬢は石碑に軽く触れる、その瞬間、先ほどまでただの石に過ぎなかった石碑は白いオーラのようなものをまとった。
「ではお願いします」
「うむ」
クーガはそっと手を添えた。
その瞬間石碑はまばゆい光を放ち、石碑の表面に白いオーラで書かれた文字が浮かび上がった。
レベル30
HP15000/15000
MP3500/3500
攻撃力1900
防御力1200
俊敏性2100
魔攻力450
魔防御300
スキル:不明
判定:AA
「す、凄まじいですね……まさかこれほどとは……」
そう言う、受付嬢の額には冷や汗が出ていた。
「私は、こんなものなのか」
クーガは少し落ち込んだ様子でそう言うと、ベリアルが肩を軽く叩いて励ましていた。
その光景を見て、受付嬢は冷や汗が止まらなくなった。
「つ、次はベリアル様の番です、よろしくお願いします」
受付嬢は恐る恐るベリアルにそう告げた。
「うむ」
ベリアルはクーガ同様、そっと石碑に手を置いた。
瞬間、石碑をまとっていた白いオーラは黒く変色し、浮き出てきた文字は赤く禍々しいものだった。
レベル:不明
HP 測定不能
MP 測定不能
攻撃力 測定不能
防御力 測定不能
俊敏性 測定不能
魔攻力 \€\#$
魔防御 €〆°$#
スキル:測定不能
判定:龍天鬼神級
「・・・」
受付嬢の沈黙と共に石碑は光を失い、崩れ去った。
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