円と河童の髪隠し

刻命

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俺の名前はハゲオ。円形脱毛症だ。つまりハゲだ。
ツルりとした素麺を食べ朝食を終えた。
今日は仕事は休みだ。釣りでも行ってくるか妻に釣り行く事を伝えるとハゲましてくれた。よーし大物ツルぞー!

川に行くと水辺にハゲが映る。俺はげんなりした。だが負けない魚釣ってやる!
よーし!と意気込んだ所で誰かに肩を叩かれた。
驚きすぎて俺はドボンと川に飛び込んでしまった。
大丈夫ですかと誰かは言って、手を差し伸べる。
「はい、大丈夫です。」
と言ってその手を掴んだ。
あれ?何か変だな。腕が何かおかしかった。病気なのかな?
その人の顔を見上げると河童だった。
俺はずっこけてまたドボンと落っこちた。
アイエエエ河童!?河童何で!?
俺はパニックになった。
河童の顔再び見る。ん?頭に皿ではなく髪が生えてるぞ。さっき見たときは髪が生えてなかったはず。
そして、何か頭がやけにすーすーして違和感を感じた。
気になって頭を触ると髪が無くなっていた。髪隠しにあったのだ。
河童はにやりと笑いこう言い放った。
「君の髪は頂いたよ。僕は人間になるんだ。」
髪は男の命だ。俺は怒った。
「俺の大切な髪を奪うな!河童!!」
河童「…名前は?」
俺「名前?俺はハゲオだ!」
河童「ハゲオ…長いねお前の名前は今日からゲだよ。わかったかいゲ」
ゲ「何がゲだー!いいから髪返せー!」

こうして俺と河童の奇妙な物語は始まるのであった。
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