2 / 9
ツル
しおりを挟む
玄関の扉を開け「ただいま…」
俺は元気なく挨拶した。
その声に気づいたのかタタタと足音が聞こえてくる。妻だろう。
そして妻は「あなたお帰りなさ…」
私の顔、いや頭を見て絶句していた。
無理も無い。いきなり頭がツルになってるのだから。
妻「あなたどうしたのよ!」
俺「河童に髪を盗まれたんだ!」
妻「かっぱ?、かっぱって人に髪を切られたの?誰なのその人」
通じてないな。俺は丁寧に説明する。
俺「いや、本当に河童だったんだって
人じゃなくて河童!そいつに髪を奪われたんだ!!」
妻「………」
しばらく沈黙が続いたあと
妻「気が動転していたのね。パニックで河童だと思い込んだのよ。これは事件よ。
警察に連絡するわ」
俺「け、警察?だが河童って信じてくれるかな」
妻「まだ言ってる…とにかく私に任せて」
妻は警察に連絡した。
「夫が河童のコスプレをしたひとに髪を剃られた」と。
コスプレじゃなく本当に河童のなのだが。
だが妻は気になることを言っていた。
俺の名前を警察に連絡した時、「ゲ」とだけ言っていた。聞き間違いか?
その事を問いただしてみるか。
俺「なぁ。俺の名前言ってみて」
妻「はぁ何言ってるのよ?大丈夫?
ゲでしょ」
俺「…」
河童の言葉を思い出した。
河童「ハゲオ…長いねお前の名前は今日からゲだよ。わかったかいゲ」
俺「まさか…」
慌てて財布に入っている保険証、免許証を確認する。名前がゲになっていた。
俺「そんな馬鹿な!?」
俺は家を飛び出した。
何のあてもなくひたすら走る。
5分程経ち息があがり、目の前に公園がありそこで倒れ込んだ。
俺「はぁはぁはぁ」
走りすぎてもう動けない。
そして瞼を閉じた。
目を覚ました頃にはもう日が暗くなっていた。3時間ほど眠っていただろうか。
妻が心配してるな。
公園にはベンチで泣いてる高校生くらいの男の子がいた。
そしてその男の子はこっちの方を見ていた
そして私に向かってこう言った
少年「河童に襲われたんだ!助けて!」
その少年も髪が無くツルりとしていた。
俺は元気なく挨拶した。
その声に気づいたのかタタタと足音が聞こえてくる。妻だろう。
そして妻は「あなたお帰りなさ…」
私の顔、いや頭を見て絶句していた。
無理も無い。いきなり頭がツルになってるのだから。
妻「あなたどうしたのよ!」
俺「河童に髪を盗まれたんだ!」
妻「かっぱ?、かっぱって人に髪を切られたの?誰なのその人」
通じてないな。俺は丁寧に説明する。
俺「いや、本当に河童だったんだって
人じゃなくて河童!そいつに髪を奪われたんだ!!」
妻「………」
しばらく沈黙が続いたあと
妻「気が動転していたのね。パニックで河童だと思い込んだのよ。これは事件よ。
警察に連絡するわ」
俺「け、警察?だが河童って信じてくれるかな」
妻「まだ言ってる…とにかく私に任せて」
妻は警察に連絡した。
「夫が河童のコスプレをしたひとに髪を剃られた」と。
コスプレじゃなく本当に河童のなのだが。
だが妻は気になることを言っていた。
俺の名前を警察に連絡した時、「ゲ」とだけ言っていた。聞き間違いか?
その事を問いただしてみるか。
俺「なぁ。俺の名前言ってみて」
妻「はぁ何言ってるのよ?大丈夫?
ゲでしょ」
俺「…」
河童の言葉を思い出した。
河童「ハゲオ…長いねお前の名前は今日からゲだよ。わかったかいゲ」
俺「まさか…」
慌てて財布に入っている保険証、免許証を確認する。名前がゲになっていた。
俺「そんな馬鹿な!?」
俺は家を飛び出した。
何のあてもなくひたすら走る。
5分程経ち息があがり、目の前に公園がありそこで倒れ込んだ。
俺「はぁはぁはぁ」
走りすぎてもう動けない。
そして瞼を閉じた。
目を覚ました頃にはもう日が暗くなっていた。3時間ほど眠っていただろうか。
妻が心配してるな。
公園にはベンチで泣いてる高校生くらいの男の子がいた。
そしてその男の子はこっちの方を見ていた
そして私に向かってこう言った
少年「河童に襲われたんだ!助けて!」
その少年も髪が無くツルりとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる