円と河童の髪隠し

刻命

文字の大きさ
9 / 9

円と河童の髪隠し

しおりを挟む
「ハゲしくぶつかりなさい!!!」
妻は真剣なトーンでこう言った。
ハゲしく?ハゲ…
「!!!!!!」
ゲ「そうか…」
河童「?」
河童「いいから早くしろ」
ル「3試合目、試合開始~!」
俺はボールを…
左で掴んだ
そして、後ろに1,2…50歩程下がった。
河童「なにぃ!?」
そして俺は助走をつけて白線に向かって全速前進で走る。
ゲ「うぉぉおおおおお!!!!」
そして勢いよくボールを転がした。
上回転スピンをかけて。
土煙を上げながら
ボールは物凄い勢いでピンに向かって進み
そして
「ガゴォォォォン!!!!!」
ピンは大きく吹っ飛んだ。
あっという間に全てのピンは倒れた。
ゲ「よっし!!!!」
これで俺の得点は20点で確定した。
現在20対16
4点で引き分け5点以上で河童の勝ちとなる。かなり厳しい。
俺はお祈りした。
妻「大丈夫。やれるだけの事はやったわ」
妻「これで駄目だったら育毛剤買いましょ」
ゲ「そうだな」
河童「それじゃ俺の番だな」
河童はサッカーボールを右手だけで鷲掴み
そして右手をぶんぶんと縦回転させボールを猛スピードで解き放つ。
スタイルは全く変えなかった。
凄まじい勢いで土煙を上げる。
「ドスッ」という音が鳴り音が消えた。
土煙が凄くて何も見えない。
1試合、2試合よりも激しい土煙だ。
「パァン!」
何かが弾けるのが見えた。
ピンが空高く待っている。
そして視界はクリアになっていく。
河童「なっ!?」
ゲ「ん?」
倒れたピンは…
1本だった。
ゲ「いよっしゃあああああ」
河童「俺の負けだ…」
河童「くそーこんなはずじゃ」
俺はニヤリとした。
実はこれこそ妻の作戦。ハゲしくぶつかる
だった。
ハゲしい上回転をかけたボールによる摩擦で地面は凸凹しそのおかげで河童のボールは止まった。はげしい石混じりの土が飛び
それで1本だけ飛ばしただけだった。
ル「試合終了ー!」
ル「結果発表!」
ル「ゲ20、河童17よって…」
ル「ゲの勝ちー!!!!」
ゲ「よっしゃあああああー!!!!」
妻「ハゲオおめでとう!!!」
ハゲオ「ありがとう!!!ん?俺の名前!!」
河童「俺は負けた。名前は返すよ。それに髪も返すよ」
ふさっ。何かが生える音がした。
頭を触ると髪の感触がした。
ハゲオ「戻った!戻ったぞー!」
円形脱毛症だが髪が戻ってきた。
こうして髪と名前は戻り河童との奇妙な
物語を幕を閉じた。めでたし。めでたし。
ん?誰か一人忘れてないかって?
………
めでたし。めでたし。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

処理中です...