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第十章 妖精の少女
10ー7 ユミルサイド
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わたくし達は一番近いにある村の目の前まで、駆けつけましたわ。
だけど。
「酷い」
目の前には、村が、魔物の大群に襲われていますわ。
村の真上に何か飛んでいますわ。あれは確か、ラクセキドリと呼ばれる鳥系の魔物ですわ。鳥系としては、珍しく地の魔術を扱う魔物で、嘴の中から、岩を吐き出して、空の上から、落とす、危険な鳥ですわ。
ラクセキドリの鉤爪で、狼系の魔物を運んでいて、村目掛けて、狼を落としていますわ。
「確かに、あり得ないな。たまに、手を組ことはあっても、同種の魔物でさえ、群れることはないのに」
「とにかく、魔物を追い払おうぜ!」
「アイラは村の住人の避難を頼めるか? テメェーの方が適任だ」
「わかった」
わたくし達は魔物から村人を救助するため、動き出しましたわ。
村に入り、わたくし達は救助活動を行いましたわ。
何度見ても慣れません。いつもだったら、この危険な場所には、カチュアさんや、ソフィアさんが側にいましたわ。だけど、お二人がいなくっても、わたくしも、やらないと。
ここは怖い気持ちを我慢しないで。刀を構え、大きく深呼吸をして。
「いやあああああああ!!!」
わたくしは叫びながら、刀を振るいますわ。
そして、わたくしは、いつの間にか、刀を鞘に収めましたわ。
「叫びながら、適当に刀を振っていると思ったら、全部、命中している」
レオさんが眺めている先を、見てみますと。地上にいた、狼系の魔物の姿が見えませんわ。代わりに、地面には、血の色のように赤く染まっていますわ。
わたくしまた、悪い癖が出ていましたわ。わたくしはパニックになると、刀を振り回して、相手を跡形もなく斬り続けてしまいますわ。この赤く染まった地は、わたくしが斬り付けた、狼系の魔物の血ですわ。
最近では、カチュアさんが一緒にいる間は叫ぶことはありませんでしたわ。
あ! いけませんは! あの包容力差は、心が落ち着いてしまうと、思ってしまうなんて!
思わず、両手で顔を隠しましたわ。
「何やっているんだ?」
顔を隠していた両手を離すと、レオさんの真上には、岩が落ちてきましたわ。恐らくラクセキドリが落とした岩ですわ。
「レオさん! 危ないです!」
ゴーーーン!!!
間に合いませんでしたわ。落ちてきた岩は、レオさんの頭に直撃しましたわ。
レオさんは倒れることなく、立っていました。それどころか、レオさんにぶつかった岩は真っ二つに割れましたわ。
「打ったら、打たれただけ、倍返し~」
「レオさん?」
何故か、歌い出しましたわ。と言うより、平気ですの? 頭に直撃しましたわよね?
「だけど、跡形もなく、やらなきゃ気が済まねぇぇぇ!!!」
ボオオオオオン!!!
レオさんは、両手を重ね平手部分をラクセキドリに向けたら、炎の光線が放たれましたわ。いつかのフェンリムという、魔物が放った光線のようですわ。いいえ、それよりも、大きいですわ。
炎の光線は空上にいた、ラクセキドリ全員を巻き込みましたわ。炎の光線が消えたら、ラクセキドリの姿形が無くなりましたわ。
そんなことよりも。
「レオさん! 頭大丈夫ですか?」
「その言い方だと、あたしが頭悪い見たいじゃないか」
「レオさん! 冗談言わないでください。治癒しますわ」
わたくしは、落ちてきた岩に、直接した、レオさんの頭に、治癒の魔術を掛けましたわ。
「あの~。ぶつかって大丈夫なんですか?」
「獣人族は不便な亜種でね。カウンターと呼ばれる戦法が備わっていて、やられた分だけ、倍返しするんだ。つまり、ダメージを受けた分、攻撃力が増すんだ。勿論、それに似合った、体質を、しているんだ。世は体が丈夫なんだ。だけど、ダメージ受ければ痛い」
「だから、わざと受けたんですか? 見ている、わたくし達には心臓が悪いですわ!」
「まあ、この体質で、獣人族はマゾと呼ばれたりするんだ。だけど、カウンターは罵倒を浴びてでも、威力が増すんだ。だから、マゾと罵ってきた連中をボコボコにしたこともあったな」
レオさんは、笑顔は笑顔でも、薄気味悪い笑顔を見せていますわ。なんだか、怖いですわ。
今は治癒を掛けて傷は塞がっていますが、掛ける前のレオさんの頭には血が出ていましたわ。
「二人共、まだ、終わっていないぜ」
マリンさんの指で刺した方角を見ますと、村目掛けて、鳥見たいな物体がこちらへ向かってきましたわ。
「あれは、ラクセキドリとは違うな」
やっと、姿形が確認できましたわ。ラクセキドリと比べれば、嘴が大きくって、頭部分が鉄でできていそうな。
「あれって! ギョライドリ?」
「知っているの?」
「本来は海辺にいる魔物で、嘴を真下に目掛けて、急落下する魔物で、水平に着地すると大爆破を起こして、魚を捉える魔物です。しかも、爆破したギョライドリは無傷です」
「やばい! 落下し始めたぞ!」
ギョライドリは次々と嘴を真下に目掛けて、急落下してきましたわ。
「……なあ、レオ。魔物を空高く投げ飛ばせないか?」
「その辺の狼程度なら」
「なら、あの鳥の嘴、目掛けて投げられないか?」
「……なるほど」
わたくしが何匹が倒した狼系魔物が、まだ、いたようですわ。その狼がレオさんの背後を取って、襲ってきましたわ。
レオさんは背後から襲う狼を、後ろを振り向かず避けて、狼の腕を掴んで、ギョライドリ目掛けて投げつけましたわ。
今度は、敢えて、ダメージを受けませんでしたわ。あれはやめてほしいですわ。心臓に悪いですので。
「肝心なギョライドリの方は無事ですわ」
「問題ない。ギョライドリの爆破は何度か使えるものではない」
マリンさんは大鎌を背負いながら、空高くジャンプをしましたわ。ギョライドリの隣まで飛びと、大鎌を構えながら、円を描くように横回転しましたわ。ギョライドリは真っ二つに斬れましたわ。
「ふう。何とか片付けたな」
辺りを見渡しても生きている魔物は見当たりませんわ。何とか討伐できましたわ。
「無事か?」
そこには村の住人の避難誘導をしていたアイラさんの姿が。
「アイラさん! 村の皆さんは?」
「ここに向かう途中の帝国兵に託して、戻ってきた。どうやら、片付けたようだな」
突然、レオさんが睨みつけるような目になって、空を見上げましたわ。
「いや! まだ、終わっていない!」
そこには、大きなトカゲの様な生物が、現れましたわ。いいえ、よく見ていたら、その背中には翼を生やしていますわ。あれは……。
「あれは……ドラゴン!?」
「しかも、三体も!?」
わたくし達の前に現れたのは、ドラゴンと呼ばる魔物ですわ。それも、三体も。
「最悪だ! あれは、火の魔術を得意とする、ドレイク。上級魔物でさえ、苦戦はするのに! 今ところの対処方法はカチュアの蒼い炎しかないのに!」
「カチュアさん達が来るのを待つしか。いいえ、他でも、同じことが起きているなら、その対処をしている可能性が」
「どうする?」
すると、アイラさんが深呼吸をして。
「ここは僕に任せて」
「何か、策でも?」
「ただ、僕に何か起きたら、その時はよろしくお願いします」
「アイラ何を?」
「はあああああ!!!」
アイラさん体が光出しましたわ。
だけど。
「酷い」
目の前には、村が、魔物の大群に襲われていますわ。
村の真上に何か飛んでいますわ。あれは確か、ラクセキドリと呼ばれる鳥系の魔物ですわ。鳥系としては、珍しく地の魔術を扱う魔物で、嘴の中から、岩を吐き出して、空の上から、落とす、危険な鳥ですわ。
ラクセキドリの鉤爪で、狼系の魔物を運んでいて、村目掛けて、狼を落としていますわ。
「確かに、あり得ないな。たまに、手を組ことはあっても、同種の魔物でさえ、群れることはないのに」
「とにかく、魔物を追い払おうぜ!」
「アイラは村の住人の避難を頼めるか? テメェーの方が適任だ」
「わかった」
わたくし達は魔物から村人を救助するため、動き出しましたわ。
村に入り、わたくし達は救助活動を行いましたわ。
何度見ても慣れません。いつもだったら、この危険な場所には、カチュアさんや、ソフィアさんが側にいましたわ。だけど、お二人がいなくっても、わたくしも、やらないと。
ここは怖い気持ちを我慢しないで。刀を構え、大きく深呼吸をして。
「いやあああああああ!!!」
わたくしは叫びながら、刀を振るいますわ。
そして、わたくしは、いつの間にか、刀を鞘に収めましたわ。
「叫びながら、適当に刀を振っていると思ったら、全部、命中している」
レオさんが眺めている先を、見てみますと。地上にいた、狼系の魔物の姿が見えませんわ。代わりに、地面には、血の色のように赤く染まっていますわ。
わたくしまた、悪い癖が出ていましたわ。わたくしはパニックになると、刀を振り回して、相手を跡形もなく斬り続けてしまいますわ。この赤く染まった地は、わたくしが斬り付けた、狼系の魔物の血ですわ。
最近では、カチュアさんが一緒にいる間は叫ぶことはありませんでしたわ。
あ! いけませんは! あの包容力差は、心が落ち着いてしまうと、思ってしまうなんて!
思わず、両手で顔を隠しましたわ。
「何やっているんだ?」
顔を隠していた両手を離すと、レオさんの真上には、岩が落ちてきましたわ。恐らくラクセキドリが落とした岩ですわ。
「レオさん! 危ないです!」
ゴーーーン!!!
間に合いませんでしたわ。落ちてきた岩は、レオさんの頭に直撃しましたわ。
レオさんは倒れることなく、立っていました。それどころか、レオさんにぶつかった岩は真っ二つに割れましたわ。
「打ったら、打たれただけ、倍返し~」
「レオさん?」
何故か、歌い出しましたわ。と言うより、平気ですの? 頭に直撃しましたわよね?
「だけど、跡形もなく、やらなきゃ気が済まねぇぇぇ!!!」
ボオオオオオン!!!
レオさんは、両手を重ね平手部分をラクセキドリに向けたら、炎の光線が放たれましたわ。いつかのフェンリムという、魔物が放った光線のようですわ。いいえ、それよりも、大きいですわ。
炎の光線は空上にいた、ラクセキドリ全員を巻き込みましたわ。炎の光線が消えたら、ラクセキドリの姿形が無くなりましたわ。
そんなことよりも。
「レオさん! 頭大丈夫ですか?」
「その言い方だと、あたしが頭悪い見たいじゃないか」
「レオさん! 冗談言わないでください。治癒しますわ」
わたくしは、落ちてきた岩に、直接した、レオさんの頭に、治癒の魔術を掛けましたわ。
「あの~。ぶつかって大丈夫なんですか?」
「獣人族は不便な亜種でね。カウンターと呼ばれる戦法が備わっていて、やられた分だけ、倍返しするんだ。つまり、ダメージを受けた分、攻撃力が増すんだ。勿論、それに似合った、体質を、しているんだ。世は体が丈夫なんだ。だけど、ダメージ受ければ痛い」
「だから、わざと受けたんですか? 見ている、わたくし達には心臓が悪いですわ!」
「まあ、この体質で、獣人族はマゾと呼ばれたりするんだ。だけど、カウンターは罵倒を浴びてでも、威力が増すんだ。だから、マゾと罵ってきた連中をボコボコにしたこともあったな」
レオさんは、笑顔は笑顔でも、薄気味悪い笑顔を見せていますわ。なんだか、怖いですわ。
今は治癒を掛けて傷は塞がっていますが、掛ける前のレオさんの頭には血が出ていましたわ。
「二人共、まだ、終わっていないぜ」
マリンさんの指で刺した方角を見ますと、村目掛けて、鳥見たいな物体がこちらへ向かってきましたわ。
「あれは、ラクセキドリとは違うな」
やっと、姿形が確認できましたわ。ラクセキドリと比べれば、嘴が大きくって、頭部分が鉄でできていそうな。
「あれって! ギョライドリ?」
「知っているの?」
「本来は海辺にいる魔物で、嘴を真下に目掛けて、急落下する魔物で、水平に着地すると大爆破を起こして、魚を捉える魔物です。しかも、爆破したギョライドリは無傷です」
「やばい! 落下し始めたぞ!」
ギョライドリは次々と嘴を真下に目掛けて、急落下してきましたわ。
「……なあ、レオ。魔物を空高く投げ飛ばせないか?」
「その辺の狼程度なら」
「なら、あの鳥の嘴、目掛けて投げられないか?」
「……なるほど」
わたくしが何匹が倒した狼系魔物が、まだ、いたようですわ。その狼がレオさんの背後を取って、襲ってきましたわ。
レオさんは背後から襲う狼を、後ろを振り向かず避けて、狼の腕を掴んで、ギョライドリ目掛けて投げつけましたわ。
今度は、敢えて、ダメージを受けませんでしたわ。あれはやめてほしいですわ。心臓に悪いですので。
「肝心なギョライドリの方は無事ですわ」
「問題ない。ギョライドリの爆破は何度か使えるものではない」
マリンさんは大鎌を背負いながら、空高くジャンプをしましたわ。ギョライドリの隣まで飛びと、大鎌を構えながら、円を描くように横回転しましたわ。ギョライドリは真っ二つに斬れましたわ。
「ふう。何とか片付けたな」
辺りを見渡しても生きている魔物は見当たりませんわ。何とか討伐できましたわ。
「無事か?」
そこには村の住人の避難誘導をしていたアイラさんの姿が。
「アイラさん! 村の皆さんは?」
「ここに向かう途中の帝国兵に託して、戻ってきた。どうやら、片付けたようだな」
突然、レオさんが睨みつけるような目になって、空を見上げましたわ。
「いや! まだ、終わっていない!」
そこには、大きなトカゲの様な生物が、現れましたわ。いいえ、よく見ていたら、その背中には翼を生やしていますわ。あれは……。
「あれは……ドラゴン!?」
「しかも、三体も!?」
わたくし達の前に現れたのは、ドラゴンと呼ばる魔物ですわ。それも、三体も。
「最悪だ! あれは、火の魔術を得意とする、ドレイク。上級魔物でさえ、苦戦はするのに! 今ところの対処方法はカチュアの蒼い炎しかないのに!」
「カチュアさん達が来るのを待つしか。いいえ、他でも、同じことが起きているなら、その対処をしている可能性が」
「どうする?」
すると、アイラさんが深呼吸をして。
「ここは僕に任せて」
「何か、策でも?」
「ただ、僕に何か起きたら、その時はよろしくお願いします」
「アイラ何を?」
「はあああああ!!!」
アイラさん体が光出しましたわ。
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