セフレに恋をした

東雲ゆめ

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 ベッドから降りた早川くんは、黒のロングTシャツを脱ぐ。

 CMと同じ――見事に割れたシックスパッドの腹筋が、あらわになる。
 パンツと、黒い下着も脱ぎ捨てた早川くんは、ぼくの前に立った。
 ベッドに浅く腰かけたぼくは、大きく反り返った早川くんのペニスに顔を寄せる。

「……ッ――!」

 久しぶりのフェラに息を喘がせ、ぼくの頭を両手で抱いて股間に押しつける早川くん。
 喉の奥まで突かれたぼくは、むせそうになりながら、早川くんの勃起をけんめいにしゃぶる。

「……あっ――もっ! 出るッ……」
 思ったより早く絶頂に達した早川くんは、ぼくの口のなかに精液を放った。
 ツンと鼻の奥を抜けていく苦みと、舌の裏側に貼りつく白いベトベトした粘液。

 口を開けたぼくは、なかに溜まった早川くんの精液を見せた。
 飲みきれなかったザーメンが、顎を伝い、ぼくの太腿にしたたり落ちる。
 出されたばかりのそれを、ぼくはごくんと喉を鳴らして飲みこむ。

「……里李……」
 早川くんは、ぼくをぎゅっと抱きしめ、
「もうおまえ――わけわかんないくらい、えっろ――サイコー……」
 とつぶやく。
 濡れた早川くんのペニスが、ぼくの下腹部にあたってひしゃげる。

 そのペニスを、ベッドの上に置いてあったティシュでそっと拭いたぼくは、

「……今日はいっぱい――セックスするんだよね?」
 と確認する。

「……ああ――」
 早川くんは、ぼくの顔を両手で包み込む。

「おまえさ――」
「うん?」
「おれのチンコ――好き?」
「……うん」
「じゃあ、おれのこと好き?」
「うん――」
 早川くんの目を見つめ、
「大好き」
 と微笑む。

 ベッドの上で膝立ちになったぼくは、早川くんに抱きつく。

 フルーティーな香水の香りにほんのり汗の混じった、早川くんのこうばしい匂い。
 その体臭も、古代ギリシャの戦闘士のようにがっちりした腕も、ツンと尖った男らしい乳首も何もかもが――永遠の宝物のように思える。

「里李――」
 ぼくの髪を優しく撫でた早川くんは、
「……そろそろ――入れてもいい?」
 と聞いてきた。

「うん……」

 バッグからローションを取ってくると、
「久しぶりだから、ちゃんとほぐそうな」
 ぼくの額に軽くキスを落とす。

 ベッドに仰向けになったぼくは、膝裏に手を入れ、大股開きでぐるんとひっくり返るポーズをとった。
 まるでおしめを替える赤ん坊みたいなその恰好に、耳たぶまで真っ赤になる。

「……このポーズ……なんだか恥ずかしい……」
「だからいいんだろ」
 早川くんは、
「ケツ穴すげぇヒクヒクしてる。早く弄ってっておねだりしてるみたいだな」
 ぼくの股のあいだを覗き込む。

「うっ――いやっ……」
 よけい、感じてしまう。

「も……早く入れて」
 ぼくはおねだりする。

「早川くんの指で――ぼくのおまんこ――グチョグチョにして……」

 ぼやける視界のなか、早川くんの目が肉食獣のように光る。

 ぼくの腰をつかみ、ぐっと持ち上げた早川くんは、ローションでひたした指を、尻の窄まりにあてがう。

「……ウッ……!」
「……力むとよけいキツいから――肩の力抜け」

「うっ……んっ……」

 ヌチュッ、ヌチュッ、という抜き挿しの音と、ほぐされていく内襞。

 もう1本の指をねじ込み、2本の指でほくのナカを探った早川くんは、
「――ここがおまえのいいところだよな?」
 敏感な膨らみを、ピースした指で挟み込む。

「あっ! やっ、そっ……ソコッ……!」
 プニプニと潰すように押され、
「ひっ、いっ、いぃっ……! いいっようッ……!」
 ぼくはあられもない声をあげてしまう。

 揺れるでんぐり返しの背中。
 ふるえるペニスから落ちる汁。

「だいぶほぐれてきたな」
 指を引き抜いた早川くんは、
「ちょっと待ってて」
 ベッドから下り、ゴムを嵌めに行く。
 
 ……脚を下ろしたぼくは、早川くんが戻ってくるのを、ベッドに横たわって待っていた。
 ふと横を向く。
 一面鏡張りの壁に映る、ぼくの姿。
 黒い靴下だけ穿き、それ以外は何も身につけていない。

 開いた股のあいだにある、半萎えのペニス。
 これから入れられる恋人のチンポを待ちわびる、後ろの穴。

 傍から見たらきっと情けない――恥ずかしい姿のぼく。

 でも――――

 ぼくは思った。
 誰にどう思われてもいい。
 早川くんと出会えて、恋をした。

 その思い出だけで――ぼくはきっと、何百年もしあわせに生きていられる。

 戻ってきた早川くんは、
「……どうした?」
 肩の横に手をつき、真上からぼくの顔を覗き込む。
「頬が濡れてる。……もしかして泣いたのか?」
 心配そうに頬をさする。

「うん……」とうなずいたぼくは、
「……なんか――夢みたいに幸せだなと思ったら涙が出て……」
「里李――……」
 ぼくの目の縁に浮かんだ涙をぬぐった早川くんは、
「――泣くな……」
 と言った。

「おまえの涙はもう見たくない。だから、お願いだから泣かないでくれ」
「ごめん――なさい……」
「いや――謝らなくていいよ」

 感情のやり場を探すように、ぼくの髪をくしゃくしゃ撫で、
「――いまからおれのチンコを入れたら――おまえはまた痛くて泣くのかな?」
 ふと、不安そうな声を漏らす。

「……はじめてのとき、おまえ、狂ったみたいに泣きわめいてたもんな……」
「…………」
「……大丈夫か? なんだったら、今日は入れなくても――」
「――いや」
 ぼくは首を振る。

「そんなの――いや」
 起き上がり、早川くんの首に手を回す。

「早川くんのおちんちん――ぼくにちょうだい……」
 




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