陽だまりへの妄執 〜金の鎖で縛られた愛人契約〜

11（R-18）

　荒々しくドアを開けて、興奮した様子で服を脱がされる。
　全ての肌が露わになるとわたしを見下ろす彼の眼差しが情欲に揺れた。


「ああ、綺麗だ」

　首すじや鎖骨、胸にキスの雨を降下させていく。時折吸い付いては、赤い花を咲かせ、満足そうに口の端を上げる。

「ほのかは肌が白いから、綺麗に色付くな」

　臍の横に付けた刻印を撫ぜるその姿は慈しみすら感じて、まるで本当に愛されているのだと錯覚してしまいそうだ。
　指の先で臍の周りをくるりとなぞられるとこそばゆさから、くぐもった声が洩れる。

「……んっ」


　たったこれだけの刺激で淫らな反応をすまいと唇をきつく噛めば、仕置きだといわんばかりに甘やかに乳首に歯を立てられる。
　痛いはずの刺激であるはずなのに、噛まれたそばから乳頭がじくじくと疼き、恥知らずにも次の刺激を求めてしまいそうになる。

「ひぅ……んんっ」
「声は我慢せずに、素直に吐き出した方が可愛いぞ」

　予想してなかった強い刺激を再度与えられると視界が眩んだ。そのまま彼は舌で立ち上がり掛けた胸の中心を吸い出し、空いた手でもう片方の乳房を柔らかく揉みしだく。
　時折悪戯っぽく尖った胸の先を弾いては、ビクリと反応するわたしを面白がっているのか重点的に胸ばかりを責め立てられる。

「ふっ……あ……ぁ」
「……少し痛い方が好みか？」

　それぞれに違う刺激に翻弄されて、吐息が次第に濡れていく。淫乱だと思われたくなくて意地の悪い質問に首を横に振れば、唐突に胸の先を引っ掻かれた。その途端、彼の言葉を証明するようにビクリと背中が大きく波打ってしまう。
　あまりに分かりやすい反応をしてしまったことへの羞恥から頬に熱が溜まる。

「いっ……ゃ」
「何が嫌だ？」
「だって、こんな反応いやらしい」
「女を悦ばせるのは男名利だ。だからお前はただ自分の感じるがままに、気持ち良くなっておけ」

　涙で潤む眦の雫を舌で舐めとり、胸を指先で転がされれば、昼間に覚えさせられた快楽が頭に過り、下腹部が疼き始めた。
　愛液は徐々に溢れ出て、敏感な肉芽を摘まれると、悲鳴に近い声を上げて身体をくねらせる。

「昼間よりも濡れているな」

　蜜口の浅い場所に指をつぷりと埋められ、クチクチと淫らな水の音が聞こえて、その卑猥さに煽られた。

「ひっ、んん……ぁ」

　陰核を別の指で虐められながら、蜜口をかき混ぜられると、過ぎる快楽に翻弄されて、ひたすらに喘ぐことしかできない。
　いつの間にか彼が侵入させた指は三本に増え、その指が動くたびに身体が小刻みに震える。隠しようもない程に乱れ、膨れ上がった陰核は与えられる刺激に悦んで、てらりと蜜にまみれていた。