5 / 91
第五話 家族
しおりを挟む
男が出て行くと、おなごは、冷たい風が吹き込む戸口を閉め、体をかがめ、
「大丈夫だよ」
と、女童を抱きしめて、
「あんな男のどこが良かったんだか」
と、つぶやいた。
「こたびばかりは、黙っておくわけにもいかないだろうねえ」
勾玉を回収しなければならない。
おなごの様子をうかがいながら、立ちあがろうとしたとたん、体中に痛みが走った。
漏らしそうになった声を飲み込んだ。
人間に弱みを見せてはならない。
右腕の痛みはどうにか我慢できるが、動かすと全身が悲鳴を上げる。
背を床につけていなければ盗人を投げ飛ばすこともできなかっただろう。
額には髪の毛がべっとりと貼りついていたが、払いのける気にもなれない。体もだるい。
「腫れは引いてきましたが、治るまでには日がかかりましょう。ゆっくりとしていきなさい。ここは遠慮がいるような、お屋敷ではありませんからね」
そう言われて思い出した。
鹿の毛皮を売りに行った先で襲われたのだ。
先ほどの盗人はむろんのこと、目の前で微笑んで見せる丸い顔のおなごにも見覚えがなかった。
自分がどこにいるかさえわからなかった。
身に着けている紺地の衣も自分のものではない。
「ここは……どこだ?」
喉も痛む。
「阿岐権守様にお仕えしている者たちが住む廓の中ですよ」
阿岐権守とは、この地の国司だ。
もとは都の大臣だったが、権力争いに敗れ、罪人としてこの地に流されたと聞く。
国司とは名ばかりで外出も許されず、政は、この地の役人が行っている、とも。
おなごは菜を取りに出ていたのだろう。
背負った籠を土間の隅に寄せると鍋を手に近づいてきた。
武芸に秀でているようには見えないが、用心に越したことはない。
痛みをこらえ、体をずらして万一に備える。
「いやな思いをさせましたね」
おなごは、イダテンの警戒に気づく風でもなく、鍋を手前の囲炉裏にかけ、居住まいを正し、明るい口調で続けた。
「わたしの名はヨシと言います。あなたが歩けるようになるまで世話をしますからね……おなかがすいたでしょう」
隣に、ちょこんと座った丸い目をした三歳ほどの女童が、ヨシの顔を見上げ、衣の袖を引いた。
ヨシの顔がほころんだ。
「この子の名はミコ。ミコと呼んでいます……すぐに、かゆが温まりますからね」
ミコと呼ばれた女童は、母の腰にまとわりつきながら振り返って、はにかむように笑った。
確かに、たいした家ではなかった。
イダテンが寝ている板の間の手前に囲炉裏が。戸口に小さな土間があるだけだ。
幅一間半、奥行きが土間二間。板の間が三間といったところだろう。
とはいえ、一般的な百姓の住む家よりもよほど広い。
百姓の寝起きする家は二間四方、たった一部屋という、納屋とさほど変わらぬ大きさの家がざらにある。
しかも、板の間などない。土間で、藁や筵に包まって寝るのである。
山間には、地面を掘り下げ木を交差させ、その上に葦や茅を葺いた壁のない家さえ珍しくない。それに比べれば、よほどしっかりした造りだった。
いや、それよりも、これは一体どういうことだ。
母親も、小さな女童も、鬼であるイダテンを見て逃げ出すどころか、笑みを浮かべている。
しかも、イダテンの足や腹には湿布らしいものが巻かれている。
――鬼の看病をしていたというのか。
人間には二通りしかいないはずだ。
イダテンを怖れ、逃げ回るか、葬ろうとするかの。
しかし、体中が悲鳴をあげているところを見ると夢ではないのだろう。
「起きてすぐでは食欲もないかもしれませんが、食べなければ体は元に戻りませんよ。ここに置いておきますから、食べたくなったら箸をつけなさい」
簡素な折敷の上に置かれた椀から湯気が立ちのぼっている。
なんともよい匂いがした。
鹿を狩るために潜んでいたときに胡桃をかじって以来、何も口にしていないのだ。
おなごが、床に転がっていた勾玉をイダテンの傍に置くと同時に、戸口が大きな音をたてて開いた。
雨に濡れた笠をかぶった小さな影が、おお、寒いといいながら入ってくる。
眉がきりりとして顔立ちも整っているが、どこか、きかん坊そうな童だ。
歳はイダテンと同じぐらいだろう。
息を切らせながら、重たげな角桶を土間に置かれた台の上に置いた。
「おかあ、今日とってきた柴は、郭の納屋に置いてきたぞ……吉次のやつめ、霜月を前にしながら炭もろくに用意しておらんのじゃ」
「ああ、三郎、今……」
母親は、そこまでいって顔をしかめた。何かが気にさわったのだろう。
三郎と呼ばれた童は、イダテンが目を覚ましたことよりも、漂ってくる匂いのほうが気になるようだ。
足も拭かずにあがってくると、イダテンのかたわらに置かれた椀を覗きこんだ。
「なんと! 白い米ではないか。どうしたのじゃ! 何があったのじゃ?」
「ああ、うるさい子だね、台無しだよ、まったく。せっかく武家らしく、上品にふるまっていたというのに……おまえたちのもありますよ。姫様からいただいたのですよ……いつになったら、母上といえるようになるのかねえ」
眉間にしわを寄せ、首を振ってため息をついた。
「おおっ、なんとも甘い匂いじゃのう」
三郎は鍋の米から目を離さなかったが、母親の小言は耳に届いていたようだ。
「武家とは言え、百姓とたいして変わらぬ暮らしをしておる、われら下っ端が飾ってみてものう」
事実、下級の武士は戦のないときは田畑を耕しており百姓と区別がつかなかった。
三郎の運んできた桶の水を瓶に移しながらヨシは表情を曇らせた。
「三郎には、大望はないのですか」
その言葉に、三郎は心外だという表情を見せた。
「わしは、兄者のように大言壮語をせぬだけじゃ。心配はいらぬ。あと十年じゃ。十年のちには数え切れぬほどの手柄を立て、幾人もの郎党をかかえておろう。二十年のちには、この地の棟梁じゃ」
と、胸を叩いてみせる。
ミコと呼ばれた女童も負けじと宣言する。
「ミコも長者さまのところにお嫁に行って母上を楽にしてあげるよ」
「調子のいい子たちだよ」
ヨシは、あきれたように微笑んでいたが、どこか寂しげに見えた。
腰に巻きつけたしびらで、手をぬぐいながら声をかける。
「さあ、いただきましょう。早く手を洗ってきなさい」
「おおっ、米じゃ、米! しかも白い米じゃ。菜はなんじゃ? 汁の具は?」
三郎は、菜を探してうろうろしはじめた。
ミコも三郎に合わせ、米を連呼している。
「なんです、行儀の悪い」
「一年ぶりじゃぞ、良いではないか」
「これが、こめ? 白いの?」
「おお、雑炊の中に混ざっておることはあるが、一椀まるごと白い米は一年ぶりじゃ。おまえは幼かったゆえ憶えておるまいな。汁の具はシロタモギタケと青菜じゃ……なんと、ひじきの醤煮もついておる。これは豪勢じゃ」
と、いいながら手も洗わず、箸に手を出し、ヨシにぴしゃりと手を叩かれる。
三郎は、叱られたことを気にするでもなく、山のように盛り上げられた米を、あっという間に平らげた。
さらに、イダテンが自分のかゆに手をつけていないのを見るなり、
「おい、おまえ、食わないのか、食わないんだったら、わしに……」
と、空になった椀を持って詰め寄ってきた。
「三郎! いいかげんにしなさい! 先日もイダテンのおかげで珍しいものを食べることができたばかりだというのに」
「おお、そうじゃった。腹に入って目の前から消えると、すぐに忘れてしまう……残念じゃったなイダテン。おまえは二日も寝ておったで、鹿肉が食えなんだのう」
あれから二日もたったというのか。
なるほど体が水を欲しているわけだ。
早々に、この地を離れるつもりだったが、その予定も狂ってしまった。
「鬼に角はつきものだと思っておったが、おまえにはないのじゃな」
「三郎!」
ヨシの制止など、お構いなしに、しげしげと頭を見ている。
黙っていると、興味は食べることに移ったようで、空になった椀を見つめ、毎日食いたいものじゃ、とつぶやいている。
父には角があったと聞いている。
大人になったら生えるのか、人との間に生まれたから生えぬのかはわからぬが、角などなくとも燃え上がらんばかりの髪を見れば一目で人ではないとわかる。
*
「大丈夫だよ」
と、女童を抱きしめて、
「あんな男のどこが良かったんだか」
と、つぶやいた。
「こたびばかりは、黙っておくわけにもいかないだろうねえ」
勾玉を回収しなければならない。
おなごの様子をうかがいながら、立ちあがろうとしたとたん、体中に痛みが走った。
漏らしそうになった声を飲み込んだ。
人間に弱みを見せてはならない。
右腕の痛みはどうにか我慢できるが、動かすと全身が悲鳴を上げる。
背を床につけていなければ盗人を投げ飛ばすこともできなかっただろう。
額には髪の毛がべっとりと貼りついていたが、払いのける気にもなれない。体もだるい。
「腫れは引いてきましたが、治るまでには日がかかりましょう。ゆっくりとしていきなさい。ここは遠慮がいるような、お屋敷ではありませんからね」
そう言われて思い出した。
鹿の毛皮を売りに行った先で襲われたのだ。
先ほどの盗人はむろんのこと、目の前で微笑んで見せる丸い顔のおなごにも見覚えがなかった。
自分がどこにいるかさえわからなかった。
身に着けている紺地の衣も自分のものではない。
「ここは……どこだ?」
喉も痛む。
「阿岐権守様にお仕えしている者たちが住む廓の中ですよ」
阿岐権守とは、この地の国司だ。
もとは都の大臣だったが、権力争いに敗れ、罪人としてこの地に流されたと聞く。
国司とは名ばかりで外出も許されず、政は、この地の役人が行っている、とも。
おなごは菜を取りに出ていたのだろう。
背負った籠を土間の隅に寄せると鍋を手に近づいてきた。
武芸に秀でているようには見えないが、用心に越したことはない。
痛みをこらえ、体をずらして万一に備える。
「いやな思いをさせましたね」
おなごは、イダテンの警戒に気づく風でもなく、鍋を手前の囲炉裏にかけ、居住まいを正し、明るい口調で続けた。
「わたしの名はヨシと言います。あなたが歩けるようになるまで世話をしますからね……おなかがすいたでしょう」
隣に、ちょこんと座った丸い目をした三歳ほどの女童が、ヨシの顔を見上げ、衣の袖を引いた。
ヨシの顔がほころんだ。
「この子の名はミコ。ミコと呼んでいます……すぐに、かゆが温まりますからね」
ミコと呼ばれた女童は、母の腰にまとわりつきながら振り返って、はにかむように笑った。
確かに、たいした家ではなかった。
イダテンが寝ている板の間の手前に囲炉裏が。戸口に小さな土間があるだけだ。
幅一間半、奥行きが土間二間。板の間が三間といったところだろう。
とはいえ、一般的な百姓の住む家よりもよほど広い。
百姓の寝起きする家は二間四方、たった一部屋という、納屋とさほど変わらぬ大きさの家がざらにある。
しかも、板の間などない。土間で、藁や筵に包まって寝るのである。
山間には、地面を掘り下げ木を交差させ、その上に葦や茅を葺いた壁のない家さえ珍しくない。それに比べれば、よほどしっかりした造りだった。
いや、それよりも、これは一体どういうことだ。
母親も、小さな女童も、鬼であるイダテンを見て逃げ出すどころか、笑みを浮かべている。
しかも、イダテンの足や腹には湿布らしいものが巻かれている。
――鬼の看病をしていたというのか。
人間には二通りしかいないはずだ。
イダテンを怖れ、逃げ回るか、葬ろうとするかの。
しかし、体中が悲鳴をあげているところを見ると夢ではないのだろう。
「起きてすぐでは食欲もないかもしれませんが、食べなければ体は元に戻りませんよ。ここに置いておきますから、食べたくなったら箸をつけなさい」
簡素な折敷の上に置かれた椀から湯気が立ちのぼっている。
なんともよい匂いがした。
鹿を狩るために潜んでいたときに胡桃をかじって以来、何も口にしていないのだ。
おなごが、床に転がっていた勾玉をイダテンの傍に置くと同時に、戸口が大きな音をたてて開いた。
雨に濡れた笠をかぶった小さな影が、おお、寒いといいながら入ってくる。
眉がきりりとして顔立ちも整っているが、どこか、きかん坊そうな童だ。
歳はイダテンと同じぐらいだろう。
息を切らせながら、重たげな角桶を土間に置かれた台の上に置いた。
「おかあ、今日とってきた柴は、郭の納屋に置いてきたぞ……吉次のやつめ、霜月を前にしながら炭もろくに用意しておらんのじゃ」
「ああ、三郎、今……」
母親は、そこまでいって顔をしかめた。何かが気にさわったのだろう。
三郎と呼ばれた童は、イダテンが目を覚ましたことよりも、漂ってくる匂いのほうが気になるようだ。
足も拭かずにあがってくると、イダテンのかたわらに置かれた椀を覗きこんだ。
「なんと! 白い米ではないか。どうしたのじゃ! 何があったのじゃ?」
「ああ、うるさい子だね、台無しだよ、まったく。せっかく武家らしく、上品にふるまっていたというのに……おまえたちのもありますよ。姫様からいただいたのですよ……いつになったら、母上といえるようになるのかねえ」
眉間にしわを寄せ、首を振ってため息をついた。
「おおっ、なんとも甘い匂いじゃのう」
三郎は鍋の米から目を離さなかったが、母親の小言は耳に届いていたようだ。
「武家とは言え、百姓とたいして変わらぬ暮らしをしておる、われら下っ端が飾ってみてものう」
事実、下級の武士は戦のないときは田畑を耕しており百姓と区別がつかなかった。
三郎の運んできた桶の水を瓶に移しながらヨシは表情を曇らせた。
「三郎には、大望はないのですか」
その言葉に、三郎は心外だという表情を見せた。
「わしは、兄者のように大言壮語をせぬだけじゃ。心配はいらぬ。あと十年じゃ。十年のちには数え切れぬほどの手柄を立て、幾人もの郎党をかかえておろう。二十年のちには、この地の棟梁じゃ」
と、胸を叩いてみせる。
ミコと呼ばれた女童も負けじと宣言する。
「ミコも長者さまのところにお嫁に行って母上を楽にしてあげるよ」
「調子のいい子たちだよ」
ヨシは、あきれたように微笑んでいたが、どこか寂しげに見えた。
腰に巻きつけたしびらで、手をぬぐいながら声をかける。
「さあ、いただきましょう。早く手を洗ってきなさい」
「おおっ、米じゃ、米! しかも白い米じゃ。菜はなんじゃ? 汁の具は?」
三郎は、菜を探してうろうろしはじめた。
ミコも三郎に合わせ、米を連呼している。
「なんです、行儀の悪い」
「一年ぶりじゃぞ、良いではないか」
「これが、こめ? 白いの?」
「おお、雑炊の中に混ざっておることはあるが、一椀まるごと白い米は一年ぶりじゃ。おまえは幼かったゆえ憶えておるまいな。汁の具はシロタモギタケと青菜じゃ……なんと、ひじきの醤煮もついておる。これは豪勢じゃ」
と、いいながら手も洗わず、箸に手を出し、ヨシにぴしゃりと手を叩かれる。
三郎は、叱られたことを気にするでもなく、山のように盛り上げられた米を、あっという間に平らげた。
さらに、イダテンが自分のかゆに手をつけていないのを見るなり、
「おい、おまえ、食わないのか、食わないんだったら、わしに……」
と、空になった椀を持って詰め寄ってきた。
「三郎! いいかげんにしなさい! 先日もイダテンのおかげで珍しいものを食べることができたばかりだというのに」
「おお、そうじゃった。腹に入って目の前から消えると、すぐに忘れてしまう……残念じゃったなイダテン。おまえは二日も寝ておったで、鹿肉が食えなんだのう」
あれから二日もたったというのか。
なるほど体が水を欲しているわけだ。
早々に、この地を離れるつもりだったが、その予定も狂ってしまった。
「鬼に角はつきものだと思っておったが、おまえにはないのじゃな」
「三郎!」
ヨシの制止など、お構いなしに、しげしげと頭を見ている。
黙っていると、興味は食べることに移ったようで、空になった椀を見つめ、毎日食いたいものじゃ、とつぶやいている。
父には角があったと聞いている。
大人になったら生えるのか、人との間に生まれたから生えぬのかはわからぬが、角などなくとも燃え上がらんばかりの髪を見れば一目で人ではないとわかる。
*
5
あなたにおすすめの小説
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。
だが、ある日突然――運命は動き出す。
フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。
「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。
死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。
この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。
孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。
リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。
そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。
If太平洋戦争 日本が懸命な判断をしていたら
みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら?
国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。
真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。
破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。
現在1945年中盤まで執筆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる