何も言わずメイドとして働いてこい!とポイされたら、成り上がり令嬢になりました

さち姫

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第13話朝ごはん

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「おはようございます……料理長」
調理場の扉を開けた瞬間、私の挨拶を待ち構えていたかのように、料理長がとても不機嫌そうに、仁王立ちで立っていた。
心臓がどきりと跳ねる。
「・・・はよ・・・」
不機嫌、まさに、ぶすりと睨みをきかせながら返事された。低く唸るような声が、調理場に響く。
思い当たる事は一つしかない。
昨夜の事だ。
暖炉の灰も火も片付けて、フライパンも使った食器も全部綺麗に洗い、布巾で拭き、元あった場所に戻したが、そんなのは問題ではないだろう。
こういう職人気質の人は、何か一つ少しでも動いていればすぐに勘づく。まな板の位置が数センチずれているだけで気づくような人だ。ましてや、調理場は料理長の城。その城に、許可なく侵入してしまった。
キャウリー様からの一筆の置き手紙はもう無くなっている。
つまり確認したということだ。
でも、それも、気に食わないんだろうな。
自分の手伝いをしてくれるのは喜ばしいが、勝手な事をするのは、癪に障る。職人のプライドというものがある。
どうしよう。
料理長に嫌われたら、
もう調理場に入れない。
キャウリー様にお願いして許可を貰ったのに、初日から台無しにしてしまった。
喉が乾く。
手のひらに、じんわりと汗が滲み、不安が押し寄せる、目の前がチカチカする。
私……また、ダメな事をやってしまったんだ。
お父様やお姉様から、
余計な事をするな、
言われたことだけやるんだ、
お前は生きているだけで価値がないマイナスなんだ、
と言われ続けて来たのに、
私、
私、
調子に乗って、出過ぎた真似をしてしまった。
許可があったからって、勝手に料理を作って、
誰もいない調理場で好き勝手して、
そんなの許されるはずがない。
やっぱり私は、
何をやってもダメなんだ。
せっかくキャウリー様が優しくしてくれたのに、それを台無しにして、
料理長を怒らせて、みんなに迷惑をかけて、
お父様の言う通りだ。
私は何もできない。
何をやっても失敗する。
ただ、言われた通りに、黙って、動いていればよかったのに。
なんで、また、こんな……。
料理長の視線が、じっと私を捉えて離さない。
息が苦しくなるが、こういう時は、間違いなく、
「すみません!!」
思いっきり頭を下げて、謝罪。
それしかない!
覚悟を決めて、深々と頭を下げた。
怒鳴られるかもしれない。
追い出されるかもしれない。
でも、謝るしかない。
ああ……もう、ここにはいられない、と覚悟を決めた。
「なんで!俺にも食わせん!!」
「今度から、・・・え?」
頭を下げたまま、固まった。
思っていた罵倒の言葉じゃなかった。
恐る恐る顔を上げると、料理長は腕を組んだまま、不機嫌な顔で睨んでいる。でも、その目は怒りというより、何か別の感情?
「聞いたぞ!酒がすすむ一品なんだろ!!なんで俺がいる時に作らん!!」
「はい!?」
そこですか!?すごい顔が怖いんですが。
怒られるんじゃなくて、食べたかったから怒っているの?
「あ、あの・・・勝手に食材を使ってしまったのは・・・」
「はあ?美味いものが食えるなら問題ないだろ。足りなきゃ買えばいい。キャウリー様はそんなケチじゃねえし、食材なんか余分にいくらでも用意してあるから余ってんだよ」
確かに。
キャウリー様自身も喜んでいたもんね。
胸を撫で下ろす。良かった。怒られるんじゃなかった。
「では……作りましょうか?」
「おう!酒屋で出て来そうなヤツなんだろ?そういうの俺は不得意なんだよ」
ワクワクと今度は顔をゆるませ、また、犬のまて、の様子で横に立っていた。さっきまでの不機嫌な顔が嘘のように、期待に満ちた表情に変わっている。
誰かに作って、と言われるのは何て楽しいんだろう。勝手に頬がほころんできた。緊張が解けて、体から力が抜けていく。
私が作っている間に、皆は朝食、昼食の準備をしていた。
本当はそっちを見たかったし、手伝いたかった。
だって色んな料理を知りたいけど、今は我慢。
豚バラに火を通す音。
ジュウジュウという音が、厨房に響く。
香ばしい匂いが立ち上って、料理長の鼻がひくひく動いた。
作り終わり、お皿に盛ると、皆がわらわらと集まり、昨日と同じように、
美味しい!!
と言って食べてくれた。
「うまっ!!」
「これ、本当に酒に合う!!」
「俺、朝から飲みたくなってきた!!」
食べている時の笑顔は大好きだ。
寂しかったお腹がどんどん満たされ、比例するように気持ちが満たされていく。
また、考えちゃう。
お母様がいる時はそれが当たり前だったのに、いつの間にか、私は皆と一緒に食事を出来なくなった。
「何してるのですか!?シャーリー様、そろそろ朝食に行って下さい!!あなた達!!仕事しなさい!!!」
突然、扉が勢いよく開いて、ハザードの声が調理場に響き渡った。
楽しい空気が一瞬で凍りつく。
ハザードだ。
時間を忘れていた。
まずい。
「やべっ!!」
「うわっ!!」
皆が慌てて持ち場に戻っていく。お皿を持ったまま慌てて走り出す人、フォークを落とす人、料理長でさえも背筋を伸ばして仕事に戻る姿勢を作る。
ハザードの一声は、まるで魔法のように調理場全体を引き締めるた。
「す、すみません!!すぐ行きます!!」
私も慌てて返事をし、急いで食堂に向かった。
皆も動きだし、何か背後でカラカラと落とす音もして、大丈夫かな?と心配になった。
誰かお皿を落としたかもしれない。
食堂に向かいながら、急いでエプロンの紐を解く。慌てているから、結び目が上手くほどけない。指が震えている。
ようやくエプロンを外すと、ハザードがすぐさま手を差し出してくれ、受け取ってくれた。その動作は流れるようにスムーズで、まるで私がこうするだろうと予測していたかのようだ。
「お好きな事をするのは結構ですが、時間を見て動いてください!ノーセット様が遅刻します!」
「は、はい!」
廊下を足早に歩きながら、ハザードは私を見下ろす。
眉を上げ怒っているが、目が優しかった。叱っているけれど、本当に怒っているわけではないのが分かる。むしろ、心配してくれている。
扉の前で、一度立ち止まり、軽く服を整える。
息を整え、髪を撫でつける。
ハザードも私の横で立ち止まり、私の身なりを素早くチェックしている。襟が曲がっていないか、スカートにしわが寄っていないか、その視線は厳しくも優しい。
「はぁ、メイド服でなければもっと宜しいのに」
脇にエプロンを抱えながらブツブツと呟くハザードに首を傾げる。
そう?
こんなに綺麗で可愛いし、何よりも、着替えの為に何着も用意してくれたんだよ。文句なし、だよ、ね?
ハザードは小さくため息をつきながら、それでも私の髪を軽く直してくれた。その手つきは丁寧で、母のような優しさがある。
「では、どうぞ」
ハザードが扉に手をかけ、私に促す。
深呼吸。
よし、行こう。
「おはようございます、キャウリー様。おはよう、ノーセット」
元気に扉を開け、元気に声を出した。
「おはよう」キャウリー様。
「おはよう!」ノーセット。
もう三人分の朝食がテーブルに並んでいたので急いで私も座った。
息を呑む。
何て、素敵な朝食なんでしょう。
焼きたてのパンが、湯気を立てている。
香ばしい匂いが、鼻をくすぐる。
そして、オムレツ。
黄色じゃない。
濃い、オレンジ色。
この色は、いい卵を使っている証拠。
新鮮で、栄養たっぷりの卵。
きっと、こだわりの農家から仕入れているんだ。
ふわふわで、まるで雲のよう。
見ているだけで、柔らかさが伝わってくる。
上には、鮮やかな赤のカットトマトが入ったトマトソースがかかっていて、その色合いが食欲をそそる。
色とりどりのサラダには、赤、黄色、緑、紫。
色んな野菜が、宝石のように輝いている。
そこにかかっているドレッシング。
これも、絶対にこだわっている。
きらきらと、美しく輝いている。
それも、全部私の前に、あなたの分だよ、食べて!と言わんばかりに綺麗に並んでる。
うわあああ。最高です。
「頂きます」
揃っての挨拶後、すぐに、フォークを取った。
とりあえず先にサラダを食べる。
パリッ。
野菜の新鮮な音が、口の中で響く。
うーん。美味しい。
シャキシャキとした食感。
瑞々しくて、甘い。
朝採れの野菜なのかもしれない。
ドレッシングから色々なカット野菜が見える。サラダの野菜だけではなく、色々な野菜を使用している。
玉ねぎ、人参、セロリ。
細かく刻まれて、ドレッシングに溶け込んでいる。
だから、こんなに複雑な味わいなんだ。
次はトマトソースのかかったオムレツをパクリ。
「・・・!」
うう!!美味しい!!
フォークを入れた瞬間、とろっと中身が溢れ出した。
半熟。
完璧な半熟。
バターたっぷりで焼いた卵のとろみが口の中で溶け、少し酸味の効いたトマトソースがよく合う!
卵の優しい甘みと、トマトの爽やかな酸味。
その組み合わせが、絶妙。
口の中で、とろけて、混ざり合って、幸せになる。
また、カットトマトがいい食感出してる!
トマトのプチッとした食感が、アクセントになっている。
卵は、よく混ぜてあるから空気が入り、ふわふわだ。
フォークで切ると、まるでスフレのように柔らかい。
なかなか私には出来ない、代物です!
はあ、幸せぇ。
そして、クロワッサン。
持っただけで、甘いバターの香りがふわっと広がる。
サクッとして、それでいてしっとり感もある。
手にパンくずがついてしまうのが、より、サクサク感を表現している。
パクリ。
サクッ。
美味しい!!
表面は、パリパリ。
中は、しっとり。
この二つの食感が、同時に味わえる。
香ばしいバターの香りが鼻の周りで飛び、口の中はジューシーなバターが踊っている。
何層にも重なった生地が、一枚一枚剥がれていく感じ。
これが、クロワッサンの醍醐味。
はぁ、美味しい。
あっという間に食べ終えました。
次はナッツたっぷりの食パンにいきますか。
この食パン、ナッツがぎっしり。
クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ。
色んなナッツが入っている。
パクリ。
うん。美味しい。
パンの柔らかさと、ナッツの歯ごたえ。
噛むたびに、ナッツの香ばしさが広がる。
塩がいい具合に効いてるけど、何かつけても、いける?
いっちゃう?
じゃあ、何つける?
幾つものジャム、ソースが、周りに用意してある。
ここは、共食い的なピーナッツバター?それとも定番のいちごジャム?いやいや、いちごジャムだとこのいい感じの塩加減が消えてしまう。またまた定番のバター?
それとも、少し変えて、バナナジャム?
それとも、オレンジジャム?
いや、どうしよう。どれも捨て難い。
真剣に考えていると、笑い声が聞こえた。
「シャーリーはすごく、美味しそうに食べるね」
ノーセットが、目をまん丸に大きくして驚く。
「当たり前でしょ。温かいうちに食べられるなんて、久しぶり、ああ、昨日ぶりね。だって、ここに来るまでは」
「シャーリーの言う通り、温かいうちに頂くのがマナーだ。ノーセット、今日は珍しく早かったが、朝の着替えが遅かったり、学園の準備を朝からしたり、宿題をしていないとか、そんなことをやっているから冷めて美味しくなくなるんだ」
キャウリー様が私の言葉を遮った。
あえて、ノーセットに私の事を教えないようにしている。
「だって、宿題多いし、朝苦手だもん」
ノーセットは痛いところをつかれ、頬を膨らませながらもパンを食べた。
「確かに美味しい!!いつも冷めて固くなってから、なんで、こんなにモサモサしてるんだと思ってたけど、そうか僕が遅いから冷めてたのか」
「やっと気づかれましたか。何度も言いましたがね。でもノーセット様そろそろ出かける準備ですよ」
ハザードの声にノーセットが時計を見て、あっ、という顔をした。
「うん。わかった」
そう言うと、残った朝食を急いで食べて出ていった。
食べて、というよりも食べ散らかして、と言った方が近いかもしれない。完食とは、程遠く、鳥が突っついた後のような感じだ。
けど、それが可愛いと思った。
「いつもより食べたな」
キャウリー様の苦笑いを聞いて、ノーセット早く起こすようにしよう、と私は心に決めた。
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