プライベート・スペクタル

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第四話 序章

始まり

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「……………遂にこの時が来たな…」
決戦の舞台のような雰囲気。
そんな雰囲気にごくりとつばを飲み込んだ大和。
近くに居た晴菜に尋ねる。
晴菜も車椅子に座りながら頷いた。
「えぇ、長いようであり短いようでもある……そんな不思議な気分ね」
「ああっ、俺もさ……」
今度は逆に晴菜が尋ねる。
「準備は良い?」
「当然、何時だって行けるぜ」
「そう」
大和の言葉に笑みを浮かべた晴菜。大丈夫なら問題は無い。
あとは踏み込むだけだ。
「それじゃあ、行くわよ大和ッ!!」
「おぅ、どこまでもッ付き合うぜ晴菜ッ!!」
意を決した大和と晴菜。車椅子を勢いよく押し遂に部屋の中に踏み込む。

『マッサージ処』と大きく木の看板に彫られたその部屋に…。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「「2名でッ!」」
「コースは?」
「「当然、体力全快揉み解しデラックスコースオプション全部乗せ!90分のフルコースでお願いします!!」」
「かしこまりました。ではこちらへ」
水の様に流れるほど軽やかな注文で店の奥に入っていく大和と晴菜。
そして素早くマッサージ用の簡易衣装に着替え、マッサージ台に寝転ぶ。
「では、始めさせていただきます」
そしてマッサージが始まった。
モミュ…ッ…。
「おぉぉおおおおおおおおおおおおおううううう♪」
「はぅううううううううううううううううううん♡」
マッサージ師の腰への一揉みにより即座に恍惚の声を上げた大和と晴菜。
更に一揉み。もうそれだけで全身の疲労や痛みがまるで噴水の様に体外へと出ていく様に感じる。
気持ちよさに意識すら押し流されそうであった。
「師匠ッ!」
とそこでエイプリルがやって来る。手にはかき氷やりんご飴、水風船や金魚の入った小袋を持ち頭部にはお面を身に着けている。
どう見てもエンジョイしていた。
揉まれ声をあげながら大和達は尋ねる。
「おおおぅエイプリル、どうしたんだぁあぁぁぁ~?」
「うぃ、お祭りエリアという場所に向かったのですが、とても楽しかったので師匠も是非と思いまして」
「そうだったのか、ありがとうなエイプリル。今チョイとこんな状況だからコレが終わったら一緒に行こうぜぇぇええええは~」
「とは言ってもスタートして間もないからあと大体70分位ね…確か門司とミコとエルマがシーサイドエリアにで遊んでいると思うから会いに行ったらぁぅうううううんん!」
「終わったら今度はオレが迎えに行くからよおおおおおおおぉおおぉぅ」
「うぃ、わかりました!では待っておりますね!!」
嬉しそうに小走りでそう去っていくエイプリル。大和と晴菜はサムズアップで応じる。
と同時に意識が流される時がついに来たようだ。按摩による快楽とそれに生じた睡魔に抗うことなく大和はその身を投じる。

トワとの戦いを終えて約1か月後。
大和達『創世神』の面々はこれまでの苦労や戦いの傷を癒すため、とある【星団】が運営するリゾート地へとバカンスに来ていた。
(ああ~心が洗われるようだぁ~俺の人生って言うのは、もしかしたらこの時この瞬間のの為にあったのかもしれん)
薄れゆき途切れ途切れな思考の中、走馬灯のように大和はここまでの経緯を少々振り返った。
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