文字の大きさ
大
中
小
355 / 650
本編
656 準備フェイズ
「えー、お集まりいただきありがとうございます」
早速家に戻り、リビングにでかい黒板を置いて、その前に立つ。
この黒板は、帰りがけに雰囲気作りとして買った。
「何なの、朝からいきなり畏まって」
大人しく椅子に座ってそう言うイグニール。
「なんやなんや」
「なんですか」
「なんだし?」
イグニールの後に続いてマイヤー、リクール、ジュノーも首を傾げている。
みんなの視線が集まったところで、カッカッカッと骨が黒板に書く。
“──どきどき、ハプニングだらけのすごろく大会ですぞっ”
「だから、何よそれ」
黒板に書かれた文字を読んだイグニールが、再び仏頂面でそう言った。
うん、俺もそう思う。
何ですか、どきどきハプニングだらけのすごろく大会って。
みんなで決めた罰ゲームをするのはわかるが、なんか深夜番組っぽい。
「とりあえず、こうなった経緯を説明するから、聞いてくれ」
「了解」
「今朝、冒険者ギルドに行ったら、とある依頼でパーティーネームが必要になった」
「ああ、そう言えばまだ決めてなかったわね……」
「良い案が浮かばなかったから、みんなでゲームしながら決めようってことで、この状況」
「ははーん、それですごろくをして、先にゴールした人の案が決定するんやね?」
マイヤーは、朝から酒を飲みながらうんうんと頷いていた。
今日は学業も商会も休みらしい。
だからって朝っぱらから迎え酒するなよなあ……。
「すいません、すごろくって何ですか?」
リクールがそろーっと手を上げてそう尋ねる。
どうやらすごろくを知らないようだ。
もともと外で生きてきた魔物だから、仕方ない。
「サイコロ振って、出た目の数だけ進んで、先にゴールしたら勝ち、の簡単ゲームやで?」
「ほうほう、ならば私にもできそうですね」
そう、骨の発案したこのゲームは、意外なことに誰でもプレイ可能なのである。
サイコロを振って、前に進むだけなんだから、難しいことはない。
スライムだって可能だぞ。
もっとも、キングさんは体を変形させて拳を作り、じゃんけんするけどね。
「しかしながら、ただのすごろくとは行かないんですぞ~!」
骨が言う。
「すごろくに点在するマス目に、各自が決めた罰とご褒美を記載し、それを絶対遂行していただきます」
「各自が決めた罰とご褒美? どう言うことかしら?」
イグニールの疑問に、骨は答える。
「ただすごろくするだけじゃ面白くないですからね! 人は飴と鞭があると燃え上がるのです!」
そこからベラベラとテンション高めに説明する骨の話を要約すると。
罰マスを三つ、ご褒美マスを一つ、各自思い思い自由に決める。
誰でもできる範囲のものとするのが、絶対条件だ。
罰マスは踏めば踏むほど、何度も何度も罰ゲームとなる。
しかし、ご褒美マスは最初に踏んだ人のものとなる。
何気にいやらしい仕様だが、ご褒美を無限に準備できないのと。
罰はあればあるほど見てるほうが楽しいからそうなったらしい。
過去の勇者一行は、それで何となく絆的な雰囲気が生まれたそうだ。
「恥ずかしい衣装もよし、恥ずかしい暴露話もよし、できる範囲ならば何でもござれの罰ゲームですぞっ!」
「なるほどね。とりあえずそれを紙に書いて箱に入れれば良いのね?」
「はい。今から3時間の準備時間としますぞ」
各自がどんな罰、どんなご褒美を用意したかは、見えないようにする仕組みだ。
「でも、だったらどうやって作るし。すごろく作った人が有利だし! 不公平だし!」
「その辺は問題ないぞ、ジュノー」
一度は名前決めゲームで不正を図ろうとしたやつが何言ってんだか……。
公平にゲームを行うためのすごろくを作る人物、ちょうど適任がいるのだ。
「ジュニア、こい」
コレクトを一度図鑑に戻して、そして俺はジュニアを召喚した。
「はい、なんすか」
「……あれ、なんでちょっとボコボコになってんのお前」
「うっさい、黙れ、関係ないだろ」
召喚されたジュニアは何だかちょっとボロボロになっていた。
図鑑の中で何があったと言うのだろうか。
まあ、十中八九、キングさんにボコられたと言って良いだろう。
「お前なあ……調子こくからだぞ……?」
「知ったような口聞くな、で、何だよ!」
ふがーっと怒るジュニアをはいはいと宥めてから言う。
「話は聞いてただろ?」
「……ああ、ダンジョンですごろくを作れば良いんだよな?」
「うん」
そう、公平にゲームを行うためのゲームマスターとしてジュニアを活用する。
こいつならば、誰にも何の影響もなくダンジョンを作ることが可能だ。
ちなみにコレクトは豪運を持つ存在だから、すごろくは図鑑の中から見学である。
ゲームブレイカー的な存在だから、仕方ない。
名前の案的には、俺が思いつかないので代わりにコレクトの名前を預かるつもり。
「ジュノー、これだったら誰も手出しはできないすごろくが作れるぞ」
「……あたしが作ってあげようと思ったのに、残念だしー」
その言い草、やっぱり不正するつもりだったな、こいつ。
まったく、隙あらばって感じだ。
「なあ、ダンジョンですごろくを作るのは理解したんやけど、その子なに?」
ジュニアの出現に、マイヤーが眉を上げながら尋ねる。
「なんかトウジをすっごく小さくしましたって感じの雰囲気やね。目は死んでないけど」
「目は死んでないって……まあいい、こいつはジュニア。ダンジョンコアの従魔──」
「──あたしとトウジの子供だし! ね、ジュニア!」
俺の言葉を遮って前に出るジュノー。
「えええええ!? 子供いつの間にできとったん!?」
「ちげーよ! そんな訳ないだろ!」
ダンジョンコアと人間の間に子供なんてできるのか?
そもそも体の大きさが違いすぎて行為そのものが不可能だ。
「ハハハ、冗談やって。驚いて見た振りやってん」
「おいおい……」
まったく、悪ノリだとしても驚かれたらヒヤッとする。
「ジュニア、ママだよ? 飴ちゃんいるし?」
「いらん、あっち行け」
「反抗期だし!」
マイヤーが驚いている間、ジュノーはジュニアに母ちゃんずらしていた。
そしてあっさりあしらわれていた。
「騒がしすぎて話が前に進まないから、とにかくみんな罰とご褒美決めるために解散!」
=====
ジュニア「くそ、ムカつくから罰ゲーム増量にしてやる」
ジュニア「ウハハハ嫌がらせと派手さにかけては主を超えるぞ、俺は」
早速家に戻り、リビングにでかい黒板を置いて、その前に立つ。
この黒板は、帰りがけに雰囲気作りとして買った。
「何なの、朝からいきなり畏まって」
大人しく椅子に座ってそう言うイグニール。
「なんやなんや」
「なんですか」
「なんだし?」
イグニールの後に続いてマイヤー、リクール、ジュノーも首を傾げている。
みんなの視線が集まったところで、カッカッカッと骨が黒板に書く。
“──どきどき、ハプニングだらけのすごろく大会ですぞっ”
「だから、何よそれ」
黒板に書かれた文字を読んだイグニールが、再び仏頂面でそう言った。
うん、俺もそう思う。
何ですか、どきどきハプニングだらけのすごろく大会って。
みんなで決めた罰ゲームをするのはわかるが、なんか深夜番組っぽい。
「とりあえず、こうなった経緯を説明するから、聞いてくれ」
「了解」
「今朝、冒険者ギルドに行ったら、とある依頼でパーティーネームが必要になった」
「ああ、そう言えばまだ決めてなかったわね……」
「良い案が浮かばなかったから、みんなでゲームしながら決めようってことで、この状況」
「ははーん、それですごろくをして、先にゴールした人の案が決定するんやね?」
マイヤーは、朝から酒を飲みながらうんうんと頷いていた。
今日は学業も商会も休みらしい。
だからって朝っぱらから迎え酒するなよなあ……。
「すいません、すごろくって何ですか?」
リクールがそろーっと手を上げてそう尋ねる。
どうやらすごろくを知らないようだ。
もともと外で生きてきた魔物だから、仕方ない。
「サイコロ振って、出た目の数だけ進んで、先にゴールしたら勝ち、の簡単ゲームやで?」
「ほうほう、ならば私にもできそうですね」
そう、骨の発案したこのゲームは、意外なことに誰でもプレイ可能なのである。
サイコロを振って、前に進むだけなんだから、難しいことはない。
スライムだって可能だぞ。
もっとも、キングさんは体を変形させて拳を作り、じゃんけんするけどね。
「しかしながら、ただのすごろくとは行かないんですぞ~!」
骨が言う。
「すごろくに点在するマス目に、各自が決めた罰とご褒美を記載し、それを絶対遂行していただきます」
「各自が決めた罰とご褒美? どう言うことかしら?」
イグニールの疑問に、骨は答える。
「ただすごろくするだけじゃ面白くないですからね! 人は飴と鞭があると燃え上がるのです!」
そこからベラベラとテンション高めに説明する骨の話を要約すると。
罰マスを三つ、ご褒美マスを一つ、各自思い思い自由に決める。
誰でもできる範囲のものとするのが、絶対条件だ。
罰マスは踏めば踏むほど、何度も何度も罰ゲームとなる。
しかし、ご褒美マスは最初に踏んだ人のものとなる。
何気にいやらしい仕様だが、ご褒美を無限に準備できないのと。
罰はあればあるほど見てるほうが楽しいからそうなったらしい。
過去の勇者一行は、それで何となく絆的な雰囲気が生まれたそうだ。
「恥ずかしい衣装もよし、恥ずかしい暴露話もよし、できる範囲ならば何でもござれの罰ゲームですぞっ!」
「なるほどね。とりあえずそれを紙に書いて箱に入れれば良いのね?」
「はい。今から3時間の準備時間としますぞ」
各自がどんな罰、どんなご褒美を用意したかは、見えないようにする仕組みだ。
「でも、だったらどうやって作るし。すごろく作った人が有利だし! 不公平だし!」
「その辺は問題ないぞ、ジュノー」
一度は名前決めゲームで不正を図ろうとしたやつが何言ってんだか……。
公平にゲームを行うためのすごろくを作る人物、ちょうど適任がいるのだ。
「ジュニア、こい」
コレクトを一度図鑑に戻して、そして俺はジュニアを召喚した。
「はい、なんすか」
「……あれ、なんでちょっとボコボコになってんのお前」
「うっさい、黙れ、関係ないだろ」
召喚されたジュニアは何だかちょっとボロボロになっていた。
図鑑の中で何があったと言うのだろうか。
まあ、十中八九、キングさんにボコられたと言って良いだろう。
「お前なあ……調子こくからだぞ……?」
「知ったような口聞くな、で、何だよ!」
ふがーっと怒るジュニアをはいはいと宥めてから言う。
「話は聞いてただろ?」
「……ああ、ダンジョンですごろくを作れば良いんだよな?」
「うん」
そう、公平にゲームを行うためのゲームマスターとしてジュニアを活用する。
こいつならば、誰にも何の影響もなくダンジョンを作ることが可能だ。
ちなみにコレクトは豪運を持つ存在だから、すごろくは図鑑の中から見学である。
ゲームブレイカー的な存在だから、仕方ない。
名前の案的には、俺が思いつかないので代わりにコレクトの名前を預かるつもり。
「ジュノー、これだったら誰も手出しはできないすごろくが作れるぞ」
「……あたしが作ってあげようと思ったのに、残念だしー」
その言い草、やっぱり不正するつもりだったな、こいつ。
まったく、隙あらばって感じだ。
「なあ、ダンジョンですごろくを作るのは理解したんやけど、その子なに?」
ジュニアの出現に、マイヤーが眉を上げながら尋ねる。
「なんかトウジをすっごく小さくしましたって感じの雰囲気やね。目は死んでないけど」
「目は死んでないって……まあいい、こいつはジュニア。ダンジョンコアの従魔──」
「──あたしとトウジの子供だし! ね、ジュニア!」
俺の言葉を遮って前に出るジュノー。
「えええええ!? 子供いつの間にできとったん!?」
「ちげーよ! そんな訳ないだろ!」
ダンジョンコアと人間の間に子供なんてできるのか?
そもそも体の大きさが違いすぎて行為そのものが不可能だ。
「ハハハ、冗談やって。驚いて見た振りやってん」
「おいおい……」
まったく、悪ノリだとしても驚かれたらヒヤッとする。
「ジュニア、ママだよ? 飴ちゃんいるし?」
「いらん、あっち行け」
「反抗期だし!」
マイヤーが驚いている間、ジュノーはジュニアに母ちゃんずらしていた。
そしてあっさりあしらわれていた。
「騒がしすぎて話が前に進まないから、とにかくみんな罰とご褒美決めるために解散!」
=====
ジュニア「くそ、ムカつくから罰ゲーム増量にしてやる」
ジュニア「ウハハハ嫌がらせと派手さにかけては主を超えるぞ、俺は」
感想 9,840
あなたにおすすめの小説
間違えられた番様は、消えました。
※小説家になろう様でも投稿を始めました!お好きなサイトでお読みください※
竜王の治める国ソフームには、運命の番という存在がある。
運命の番――前世で深く愛しあい、来世も恋人になろうと誓い合った相手のことをさす。特に竜王にとっての「運命の番」は特別で、国に繁栄を与える存在でもある。
「ロイゼ、君は私の運命の番じゃない。だから、選べない」
ずっと慕っていた竜王にそう告げられた、ロイゼ・イーデン。しかし、ロイゼは、知っていた。
ロイゼこそが、竜王の『運命の番』だと。
「エルマ、私の愛しい番」
けれどそれを知らない竜王は、今日もロイゼの親友に愛を囁く。
いつの間にか、ロイゼの呼び名は、ロイゼから番の親友、そして最後は嘘つきに変わっていた。
名前を失くしたロイゼは、消えることにした。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スキルを奪われてお詫びチートをもらったので余生を楽しく……過ごさせてくれ
異世界に召喚されたその日、巻き込まれた青年に俺が得るはずだったスキルを奪われた。
お詫びとしてチートスキルを授かった俺は、第二の人生くらい好きに生きようと旅に出る。
行き着いた先は、寂れた町の場末の酒場だ。
なぜか客は男ばかりだが、日雇い冒険者や恐妻家の肉屋たちとの気楽な毎日は悪くない。
……ただ一人、どう見ても貴族のような美青年がこの地味な酒場へ通ってくる理由だけは、さっぱりわからない。
「お前らツケはやめろ」
そんな穏やかな日々を送っていたはずなのに、ある日、酒場へ厄介な依頼が舞い込んできた――。
他サイトでも掲載しています。
不定期更新です。
異世界転移した僕と彼のスキルは「貯金箱」と「犬」だったので即追放。でもこれが意外と強かった
高校の英語の授業中、勇者召喚で僕たちクラスメイト7名は異世界にやって来た。
目的は魔王討伐では無くて、高難易度ダンジョンの封印?!
でも僕ユイトのスキルは「貯金箱」、エイジは「犬」。
役立たず認定で、二人とも城を追放されてしまった。
のんびり暮らそうとしたけどそうもいかなくなって。
僕たちは奇妙なスキルを駆使して異世界で生き延びる。
緩~いファンタージ物語です。のんびりと書いていきます。
本文はなるべく簡潔に、サクサク進むようにしています。
暇つぶしに読んでいただいて、楽しんでくださると嬉しいです。
なろう様にも投稿。
『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました
竜族の王子フェリクスの成人の儀で、侯爵令嬢クロエに現れたのは運命の番紋。けれど彼が放ったのは「お前が番だなんて最悪だ」という残酷な言葉だった。
異母妹ばかりを愛する王子、家族に疎まれる日々に耐えきれなくなったクロエは、半地下に住む魔女へ願う。「この愛を消してください」と。
恋も嫉妬も失い、辺境で静かに生き直そうとした彼女のもとに、三年後、王宮から使者が現れる。異母妹の魅了が暴かれ、王子は今さら真実の愛を誓うが、クロエの心にはもう何も響かない。愛されなかった令嬢と、愛を取り戻したい竜王子。番たちの行く末は――。
愛犬たちと異世界辺境スローライフ~王家から逃げたアラサー女子、スマホ通販で快適生活~
女子高生と一緒に異世界へ聖女召喚された、アラサー女子・一ノ瀬玲。
ところが、召喚された二人を待っていたのは、あまりにも残酷な現実だった。
聖女として期待される女子高生とは対照的に、玲は年齢を理由に無視され、王城で居場所すら与えられない。
それでも何とか生きようとしていた玲だったが――ある日、食事に毒を盛られる。
「……私、命狙われてる?」
愛犬の柴犬・雷電とチワワのアビーに助けられ、玲は王城から逃げ出すことを決意する。
逃亡先で冒険者となった玲のランクは、まさかのFランク。
そんな玲を助けてくれたのは、辺境へ向かう騎士団長・レオンハルトだった。
そして玲のスマホには、異世界へ来た時から謎の【異世界モード】が存在していた。
【異世界通販】
【異世界銀行】
【アイテム収納】
【マップ】
【翻訳】
【ステータス】
「……これ、もしかしてチートじゃない?」
王家から逃げながら、愛犬たちと辺境を目指す玲。
魔物と戦ったり、旅をしたり、異世界通販で買い物したり。
ちなみに、記念すべき異世界通販の初購入は――犬のウンチ袋。
王城では散々だったけれど、もう戻るつもりはない。
アラサー女子と愛犬たちの、ちょっと騒がしくて、時々ほのぼのな異世界辺境生活が始まります。
初投稿なので誤字脱字
支離滅裂有るかと思います
凱旋した英雄は聖女を選びました。~冬の補給路を守っていた私は静かに軍を去ります~
「君は後方にいただけだ」――
凱旋した英雄の婚約者からそう切り捨てられた私は、
静かに軍を辞職しました。
――冬の補給路管理。
――兵糧配分。
――医薬品輸送。
――損耗率管理。
全部、私の仕事だったのですが。
三週間後、
王国軍は補給崩壊。
「なぜ食糧が届かない!」
「なぜ兵が飢える!」
……逆にお聞きしますが、
今まで“なぜか全部上手く回っていた”理由を、
一度でも考えたことはありましたか?
これは、
誰にも評価されなかった兵站官(へいたんかん)が、
隣国の辺境伯にだけ価値を見抜かれ、
人生を取り戻す物語。
今更「戻ってきてくれ」と泣きつかれても、
私は隣国の最高機密ですので――!