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第一章 - 旧友との再会
11 - 職業とスキルと補正
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■聖王国領/アルヴェイ村/無職:ユウ=フォーワード
「調べてきた結果、どうやらこの村でつける職業は、農士と狩人だけらしいみたいです」
「そうなのか」
「はい、わざわざ村長宅で聞いてきたので確かです」
「まじかよ……」
いつのまに村長とパイプを持ったというのだマリアナ。
俺なんかリンゴ二つ買って物価聞いただけだってのに……。
有能だ、実に有能である、マリアナさん。
「もっと大きな街などでは、いろいろな職業につけるらしいのですが……」
そう、ここアルヴェイ村は聖王国領の端っこ。
帝国領との境目である。
村の主だった生産物は農作物。
日々の糧は自給自足で担い、余剰分を巡回する行商人に任せお金に変える。
副産業としては、豊かな自然を織り成す森のなかでの狩り。
村のあちこちでなめした毛皮を干してあるのが見えた。
そんな訳で、基本的に日用品の製作は人手が足りていて。
村内のこまごまとした作業も村の奥さんたちが手分けして担当している。
外から来た俺たちができる仕事なんて、農士と狩人くらいしかないのであった。
「そもそも農士ってなんだ……農家じゃないのか?」
「似たようなものらしいです。昔の日本でいうところの、半士半農みたいなものでしょう」
「なんでそんな言葉知ってんの……ウィンストンか」
「かもしれませんね。一応マスターに言っておきますけど、知識量で行けば私はかなりのものですよ? レジェンドクラスアイテムの機心工具を持つウィンストン様に特別ラーニングされていますからね」
ってことは、大学ニートの俺よりも学歴は上。
みたいなことになりうるのである。
立つ瀬がないな!
「とにかく、農家を営む男達は、村を外敵から守る仕事も兼任しているとのことで農士という力と耐久性に優れた職業が存在すると、村長が言っていました。狩人は普通に狩人ですね」
マリアナの情報収集能力すごい。
改めてそう思った。
いてくれてよかった……。
「VITとSTRに優れているってことだな」
「ですね。狩人はDEXとAGIの補正が高いです」
「オッケー」
ゲームっぽい世界で助かった。
鍛錬がなくとも、職業に就けばそれなりに補正が得られるのは大きい。
なんたって現実での俺はステータスオール1確定だしな!
「だったら俺は農士で、マリアナは狩人がいいだろう」
「二人とも農士ではダメなのでしょうか? それにマスターはもともと魔法職オンリーでやっていたわけですし、近接戦闘よりもできれば遠距離で慣れておいたほうがいいのでは?」
「マリアナの言うこともわかるが、アビリティが防御系だからな」
左手に意識を込めて光の壁を展開する。
そもそも左手を空きにしておかないと、このアビリティは発動しない。
故に、両手持ちの武器が持てないというハンデを抱えているのだ。
まあ、うまく持ち帰れば可能だが、戦闘時にそううまく切り替えはできんだろう。
「俺が敵を引きつけて、マリアナが射止めて行くスタイルが現状良いと思う」
「なるほど、了解しました」
本音を言えば、あまりマリアナに危険なことをさせたくないってのもある。
両腕両足が砕けたマリアナの姿はもう見たくない。
後方から弓でもクロスボウでも撃っててもらったほうが良いのだ。
「それで、どこで職業に就けば良いんだ?」
「村長さんのところですね。そこに加護の像もありましたので、1日限定のセーブポイントを設定しておけば良いでしょう」
「よし、行こうか」
オルフェは最後に本所属がどうとかこうとか言っていた気がしないでもないが、それはおそらく帝国とか聖王国とか、そう言った国々に所属することを指すのだろう。
まだその二つの国しか聞いたことはないが、他にも国はあるんだろうな。
それも含めて情報収集をするべきだろう。
なんだかんだ、良い感じに今後の方向性がまとまってきそうだった。
◇◇◇
■アルヴェイ村/加護の像/農士:ユウ=フォーワード
「これでよし」
俺とマリアナは村長の元で農士と狩人の職業を得て、ようやく無職を卒業した。
レベル1の農士はSTRとVITに追加して、HPも50ほど増えるものだった。
詳しく聞くと、レベル1でステータス補正はプラス10。
ユウ・フォーワード
メイン職業:農士 Lv1(合計値1)
その他職業:無職
アビリティ:ステージ1(-)
HP:150
MP:100
STR;20
VIT:20
DEX:10
AGI:10
MND:10
そこからレベルが1上がるごとに10ずつ増えて行くものである。
HPはレベル1で50、そこからレベルが上がることに50。
上限レベルは50で、上位職は農師。
派生で農家っていう生産向けの職業があるらしい。
アクティブスキルはまだないが、パッシブスキルはちょこちょこ存在するらしい。
パッシブというか、職業効果というか。
職業についているだけで得られる特典のようなもの。
農士は、長時間労働への適性というものだった。
疲れにくかったり腹が減りずらかったり、そんなもんだ。
……強いのか弱いのかわからない。
だがマリアナが就く狩人の職業効果を聞くと少し弱く感じてしまう。
「職業効果は気配察知と気配遮断がついていますね。下位スキルですし効果はそれなりでしょうけど」
「スキルはまだなのか?」
「フォーカスというスキルがあります」
早速使用してみたマリアナに効果を聞いてみると、遠くに焦点を当てて狙いを定めるスキルだった。
焦点を合わせてぐいっと感覚でズームする感じらしい。
もちろん使用にはMPを消費する。
「狩人っぽいな」
「マスターのハートを射止める狩人です」
「それちょっと面白くないわ」
微妙なタイミングで微妙な感じになる小ネタをいちいち挟むなよな。
対応するのが面倒になってくる。
「そうだ、加護の像にセーブポイントを申請できるんだよな?」
「オルフェ様の話によりますと、そうですね」
村の中央に小さな彫像が存在する。
マリアナが聞いた話によると、〈異人〉はここでセーブポイントを設定するらしい。
「とりあえずやってみるか」
手で触れたらいいのか、それともボタンがあるのか。
加護の像の手前でどうするか悩んでいると、仮想画面が浮かぶ。
《セーブポイントの登録をいたしますか?》
《所属国家未選択時は一日限定での利用になります》
《所属国家選択はその国家の首都で行ってください》
《選択可能国家:ゾルディア、ビクトリア、ローロイズ、ウィズラビア、万里、千國》
「調べてきた結果、どうやらこの村でつける職業は、農士と狩人だけらしいみたいです」
「そうなのか」
「はい、わざわざ村長宅で聞いてきたので確かです」
「まじかよ……」
いつのまに村長とパイプを持ったというのだマリアナ。
俺なんかリンゴ二つ買って物価聞いただけだってのに……。
有能だ、実に有能である、マリアナさん。
「もっと大きな街などでは、いろいろな職業につけるらしいのですが……」
そう、ここアルヴェイ村は聖王国領の端っこ。
帝国領との境目である。
村の主だった生産物は農作物。
日々の糧は自給自足で担い、余剰分を巡回する行商人に任せお金に変える。
副産業としては、豊かな自然を織り成す森のなかでの狩り。
村のあちこちでなめした毛皮を干してあるのが見えた。
そんな訳で、基本的に日用品の製作は人手が足りていて。
村内のこまごまとした作業も村の奥さんたちが手分けして担当している。
外から来た俺たちができる仕事なんて、農士と狩人くらいしかないのであった。
「そもそも農士ってなんだ……農家じゃないのか?」
「似たようなものらしいです。昔の日本でいうところの、半士半農みたいなものでしょう」
「なんでそんな言葉知ってんの……ウィンストンか」
「かもしれませんね。一応マスターに言っておきますけど、知識量で行けば私はかなりのものですよ? レジェンドクラスアイテムの機心工具を持つウィンストン様に特別ラーニングされていますからね」
ってことは、大学ニートの俺よりも学歴は上。
みたいなことになりうるのである。
立つ瀬がないな!
「とにかく、農家を営む男達は、村を外敵から守る仕事も兼任しているとのことで農士という力と耐久性に優れた職業が存在すると、村長が言っていました。狩人は普通に狩人ですね」
マリアナの情報収集能力すごい。
改めてそう思った。
いてくれてよかった……。
「VITとSTRに優れているってことだな」
「ですね。狩人はDEXとAGIの補正が高いです」
「オッケー」
ゲームっぽい世界で助かった。
鍛錬がなくとも、職業に就けばそれなりに補正が得られるのは大きい。
なんたって現実での俺はステータスオール1確定だしな!
「だったら俺は農士で、マリアナは狩人がいいだろう」
「二人とも農士ではダメなのでしょうか? それにマスターはもともと魔法職オンリーでやっていたわけですし、近接戦闘よりもできれば遠距離で慣れておいたほうがいいのでは?」
「マリアナの言うこともわかるが、アビリティが防御系だからな」
左手に意識を込めて光の壁を展開する。
そもそも左手を空きにしておかないと、このアビリティは発動しない。
故に、両手持ちの武器が持てないというハンデを抱えているのだ。
まあ、うまく持ち帰れば可能だが、戦闘時にそううまく切り替えはできんだろう。
「俺が敵を引きつけて、マリアナが射止めて行くスタイルが現状良いと思う」
「なるほど、了解しました」
本音を言えば、あまりマリアナに危険なことをさせたくないってのもある。
両腕両足が砕けたマリアナの姿はもう見たくない。
後方から弓でもクロスボウでも撃っててもらったほうが良いのだ。
「それで、どこで職業に就けば良いんだ?」
「村長さんのところですね。そこに加護の像もありましたので、1日限定のセーブポイントを設定しておけば良いでしょう」
「よし、行こうか」
オルフェは最後に本所属がどうとかこうとか言っていた気がしないでもないが、それはおそらく帝国とか聖王国とか、そう言った国々に所属することを指すのだろう。
まだその二つの国しか聞いたことはないが、他にも国はあるんだろうな。
それも含めて情報収集をするべきだろう。
なんだかんだ、良い感じに今後の方向性がまとまってきそうだった。
◇◇◇
■アルヴェイ村/加護の像/農士:ユウ=フォーワード
「これでよし」
俺とマリアナは村長の元で農士と狩人の職業を得て、ようやく無職を卒業した。
レベル1の農士はSTRとVITに追加して、HPも50ほど増えるものだった。
詳しく聞くと、レベル1でステータス補正はプラス10。
ユウ・フォーワード
メイン職業:農士 Lv1(合計値1)
その他職業:無職
アビリティ:ステージ1(-)
HP:150
MP:100
STR;20
VIT:20
DEX:10
AGI:10
MND:10
そこからレベルが1上がるごとに10ずつ増えて行くものである。
HPはレベル1で50、そこからレベルが上がることに50。
上限レベルは50で、上位職は農師。
派生で農家っていう生産向けの職業があるらしい。
アクティブスキルはまだないが、パッシブスキルはちょこちょこ存在するらしい。
パッシブというか、職業効果というか。
職業についているだけで得られる特典のようなもの。
農士は、長時間労働への適性というものだった。
疲れにくかったり腹が減りずらかったり、そんなもんだ。
……強いのか弱いのかわからない。
だがマリアナが就く狩人の職業効果を聞くと少し弱く感じてしまう。
「職業効果は気配察知と気配遮断がついていますね。下位スキルですし効果はそれなりでしょうけど」
「スキルはまだなのか?」
「フォーカスというスキルがあります」
早速使用してみたマリアナに効果を聞いてみると、遠くに焦点を当てて狙いを定めるスキルだった。
焦点を合わせてぐいっと感覚でズームする感じらしい。
もちろん使用にはMPを消費する。
「狩人っぽいな」
「マスターのハートを射止める狩人です」
「それちょっと面白くないわ」
微妙なタイミングで微妙な感じになる小ネタをいちいち挟むなよな。
対応するのが面倒になってくる。
「そうだ、加護の像にセーブポイントを申請できるんだよな?」
「オルフェ様の話によりますと、そうですね」
村の中央に小さな彫像が存在する。
マリアナが聞いた話によると、〈異人〉はここでセーブポイントを設定するらしい。
「とりあえずやってみるか」
手で触れたらいいのか、それともボタンがあるのか。
加護の像の手前でどうするか悩んでいると、仮想画面が浮かぶ。
《セーブポイントの登録をいたしますか?》
《所属国家未選択時は一日限定での利用になります》
《所属国家選択はその国家の首都で行ってください》
《選択可能国家:ゾルディア、ビクトリア、ローロイズ、ウィズラビア、万里、千國》
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