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この日、昼食を終えた僕は一人で銀座に買い物に来ていた。とくに買いたい物があったわけではないけれど、少しでも人混みに慣れたくて人生で三度目の一人きりの銀座に挑戦している。
(といっても一度目は康孝さんとの待ち合わせだったから、あれは一人で来たとは言えないか)
二度目は劇場に行った後に少し歩いただけで、迎えの車の時間が来てすぐに帰ってしまった。今日は二時間ほど経ってから迎えに来てほしいと頼んだから、それまでは一人きりで銀座を歩くことになる。
(こんなことをしてもオリヴァー様のようにはなれないんだろうけど……)
自信たっぷりの笑顔を思い出すと焦燥感のようなものがわき上がってくる。こんなふうに焦ったところでどうしようもないのに、せめて人混みくらいは慣れておきたいと思ってしまった。普段は近づかない人混みを見つめ、気合いを入れ直してから足を進める。
(来たことがある場所だから大丈夫だと思っていたけど……)
百貨店が近づくにつれて見たことがないほどの人で通りがあふれかえっていた。しかも誰も彼もが早足に歩いていて忙しない。向こうから来る人もいればこちらから向かう人もいて、どうしてぶつからずに歩けるのか不思議なくらいだ。
ドン!
こちらへ向かってくる男性に腕がぶつかってしまった。慌てて「す、すみません」と謝ったけれど、男性は僕を見ることなくさっさと通り過ぎていく。それを見送るように立ち止まっていたからか、今度は背中をドンと押されて前のめりになってしまった。慌てて踏ん張ったものの、次は横から押されて真っ直ぐ進むことすらできない。
(これじゃあどこにも行けない)
これまで抱いていた銀座の印象が変わりそうだ。何度も人にぶつかりながら、なんとか百貨店の建物にたどり着いた。入り口から少し離れた窪みのような場所に立って、大勢が行き交うのを眺める。
(前に来たときはこんなことなかったのに……って、そうか、康孝さんがいたからか)
並んで歩くとき、康孝さんは必ずといっていいほど背中や腰に手を回してエスコートしてくれる。街中でも建物の中でもそうしてくれるから気づかなかったけれど、あれは単に僕が迷子にならないようにということだけじゃなく人混みでぶつからないようにしてくれていたのだ。それに康孝さんはとても背が高い。遠くからでも見つけられるほど体格のよい康孝さんに、わざわざぶつかろうなんて人はいないだろう。おかげで僕もぶつかることなく歩けていたのだとようやくわかった。
(僕は康孝さんに守られていたんだ)
体がほわりと温かくなった。何も言わずに気遣ってくれていたのだと思うと胸がくすぐったくて仕方がない。同時にこのままではいけないとも思った。オリヴァー様のように自信に満ちあふれたΩにはなれなくても、せめて康孝さんを気遣えるような人間になりたい。おこがましいとは思うけれど、僕にも頼ってほしい。
(いつかそんなΩになれるといいな)
そのためにもこれまでの僕のままじゃ駄目だ。まずは披露宴で失敗しないようにしなくてはいけない。聞く限り、これまで僕が参加してきたパーティよりずっと豪華な披露宴には大勢の人が招待されている。人に酔って挨拶がしどろもどろになるなんて許されない。
「よし」と気合いを入れ直したところで「What a coincidence!」と美しい発音の英語が聞こえてきた。「えっ?」と驚いて振り返ると、真っ白なシャツを着た美しい金髪の男性が手を振りながらこちらに向かってくる。
「オリヴァー様」
濃い色の眼鏡を外したその人はオリヴァー様だった。後ろには使用人なのか二人の男性が紙袋や大きな箱を持って立っている。
「まぁ、あれはどなたかしら」
「あれだけ美しいのだから高貴なΩだろう」
「どこかの国の王族かもしれないわ」
ヒソヒソと囁く声が聞こえてきた。外国人が大勢訪れる帝都とはいえ、こんなに美しい金髪碧眼の人を見ることは滅多にない。それなりに外国人を見慣れている帝都の人たちも驚いて足を止めている。
(オリヴァー様はなんてすごいんだろう)
ふと、康孝さんの隣にはこういうΩがふさわしいのではと思った。「それに比べて僕は……」といつもの悪い癖が出る。つい俯きそうになったところで「タマキさま?」と声をかけられてハッとした。
「どうかしましたか?」
「いえ、なんでもありません」
「タマキさまも買い物ですか?」
「買い物ではないのですが、少し歩きたくて……」
「ギンザは素敵な街です。歩きたくなるのもわかります」
眼鏡を胸ポケットに仕舞ったオリヴァー様がキョロキョロと周りを見回し始めた。それに気づいた使用人らしき男性の一人が何かを耳元で囁く。それを聞いたオリヴァー様はこくりと頷くと、「カフェに行きましょう」と言って僕を見た。
「カフェ、ですか?」
「はい。あそこにあるのは有名なカフェだと聞きました。たしか、ソーダ水とアイスクリームの店ですよね?」
そう言って指さしたのは有名なパーラーだ。もちろん僕も店のことは知っている。だけどこれまで行ったことも行こうと思ったこともなかった。
(お洒落なお店に入るのは気が引ける)
店ができた当時はソーダ水が名物で、さらに珍しかったアイスクリームを売り出したことで大成功したという話は有名だ。今はカフェとして食事も楽しめる場所になり、外国風のお菓子や料理が楽しめるということで華族の若いご令嬢たちに人気だと聞いている。
「さぁ、行きましょう」
「あっ、あの、」
ためらっているとグッと右手を握られた。そのまま強引に店のほうへと引っ張られてしまう。僕とそれほど変わらない体格なのに思ったより力が強くて振り払うことができない。
(たとえ力が勝っていたとしても、そんなことはできない)
未来の男爵家当主の手を振り払ったとなってはあまりに無礼すぎる。気乗りしないものの、引きずられるようにオリヴァー様の後をついていく。
引っ張られるまま入った店内は鳴宮の家の食堂よりずっと広かった。かといって華美な装飾はなく大人の雰囲気が漂っている。
(カフェだと聞いていたけど、まるでホテルのレストランのようだ)
思わずあちこちを見回してしまった。昼食の時間をとっくに過ぎているからか、店内はそれほど混んでいる様子もなくすぐに席へと案内される。
席に着くとすぐさまボーイがメニュー表を持ってきた。開くと日本語だけでなく英語表記もあるのは外国人が多く訪れるからだろう。おそらく客が言えば仏語や独語などのメニューも用意されているに違いない。
「プディングもありますね」
メニューを見ながらオリヴァー様が碧い瞳をキラキラさせた。しばらくメニューを見つめていたオリヴァー様がスッと右手を上げる。すると壁際に下がっていたボーイがすぐさまやって来て「お伺いします」と丁寧に頭を下げた。
「プディングと紅茶をお願いします」
「承知しました」
「タマキさまはどうしますか?」
「えっ? あ、ええと……同じもので……」
「承知しました」
頭を下げたボーイがメニュー表を受け取ってから立ち去った。ピシッと伸びた背中を見送りながら小さくため息をつく。
(僕はどうしてこうなんだろう)
こうした店に慣れていないとはいえ、ここは僕が外国人のオリヴァー様を気遣うべきだ。たしかにメニュー表には英語表記もあったけれど、それだけではわからない料理名もあったはず。それとなく説明することすらできないなんてと情けなくなる。
(先生が相手のときはうまくできたのに)
こうしたことも想定して先生とは様々な会話を練習してきた。それなのに何もできない自分に悔しい気持ちでいっぱいになる。同時に自分はまだまだ未熟なのだと痛感もした。
「婚約の話はヤスタカさまからしたと聞きました。本当ですか?」
「え……?」
突然の話題に慌てて視線を向けた。オリヴァー様はにこりと微笑んでいるけれど、碧い瞳は笑っていない。肘を突いた美しい両手を組むように重ね、その上に顎を載せてから少しだけ首を右側に傾けて僕を見る。
たったそれだけなのに、まるで美術館に展示されている絵画のように見えてため息が漏れそうになった。実際、少し離れた席に座っているご令嬢たちは「ほぅ」とため息をついている。それどころか男性客までチラチラとオリヴァー様を見ていた。
「本当ですか?」
「は……はい」
康孝さんからというのは嘘じゃない。だから肯定したものの、そう言い切ることに気が引けて声が掠れてしまった。
「ヤスタカさまはなぜ、あなたのようなΩを求めたのですか?」
ドキッとした。咎めるような声や非難するような眼差しには感じられないが、どうしてそんなことを聞くのだろう。表情からは純粋に疑問に思っているようにも見えるけれど意図がわからない。
(やっぱり僕では不釣り合いということか)
胸がズキンと痛み、婚約の話が出た当時のことが蘇った。初めて話を聞いたときはオリヴァー様と同じように「どうして僕を?」と疑問に思った。何度か会ううちに「もしかして本当に見初めてくれたんじゃ……」と思ったり、「そんなことあるわけない」と落ち込んだりした。
(鳴宮のお金のためだろうって思ったこともあったっけ)
だけど康孝さんは違うと否定した。僕を見初めてくれて婚約の話を進めたのだと聞いたとき、どれほど嬉しかったことか……あのときのことを思い出すと今でも胸が震えて頬が熱くなる。
「あなたはヤスタカさまにふさわしいΩには見えません」
じっと僕を見つめるオリヴァー様の碧い瞳に胸がギュッと苦しくなった。
(そうか、それを言いたくてオリヴァー様は僕をカフェに誘ったんだ)
喉がゴクリと鳴った。僕は膝に置いていた両手をグッと握り締めながら、そっと視線を逸らした。
(といっても一度目は康孝さんとの待ち合わせだったから、あれは一人で来たとは言えないか)
二度目は劇場に行った後に少し歩いただけで、迎えの車の時間が来てすぐに帰ってしまった。今日は二時間ほど経ってから迎えに来てほしいと頼んだから、それまでは一人きりで銀座を歩くことになる。
(こんなことをしてもオリヴァー様のようにはなれないんだろうけど……)
自信たっぷりの笑顔を思い出すと焦燥感のようなものがわき上がってくる。こんなふうに焦ったところでどうしようもないのに、せめて人混みくらいは慣れておきたいと思ってしまった。普段は近づかない人混みを見つめ、気合いを入れ直してから足を進める。
(来たことがある場所だから大丈夫だと思っていたけど……)
百貨店が近づくにつれて見たことがないほどの人で通りがあふれかえっていた。しかも誰も彼もが早足に歩いていて忙しない。向こうから来る人もいればこちらから向かう人もいて、どうしてぶつからずに歩けるのか不思議なくらいだ。
ドン!
こちらへ向かってくる男性に腕がぶつかってしまった。慌てて「す、すみません」と謝ったけれど、男性は僕を見ることなくさっさと通り過ぎていく。それを見送るように立ち止まっていたからか、今度は背中をドンと押されて前のめりになってしまった。慌てて踏ん張ったものの、次は横から押されて真っ直ぐ進むことすらできない。
(これじゃあどこにも行けない)
これまで抱いていた銀座の印象が変わりそうだ。何度も人にぶつかりながら、なんとか百貨店の建物にたどり着いた。入り口から少し離れた窪みのような場所に立って、大勢が行き交うのを眺める。
(前に来たときはこんなことなかったのに……って、そうか、康孝さんがいたからか)
並んで歩くとき、康孝さんは必ずといっていいほど背中や腰に手を回してエスコートしてくれる。街中でも建物の中でもそうしてくれるから気づかなかったけれど、あれは単に僕が迷子にならないようにということだけじゃなく人混みでぶつからないようにしてくれていたのだ。それに康孝さんはとても背が高い。遠くからでも見つけられるほど体格のよい康孝さんに、わざわざぶつかろうなんて人はいないだろう。おかげで僕もぶつかることなく歩けていたのだとようやくわかった。
(僕は康孝さんに守られていたんだ)
体がほわりと温かくなった。何も言わずに気遣ってくれていたのだと思うと胸がくすぐったくて仕方がない。同時にこのままではいけないとも思った。オリヴァー様のように自信に満ちあふれたΩにはなれなくても、せめて康孝さんを気遣えるような人間になりたい。おこがましいとは思うけれど、僕にも頼ってほしい。
(いつかそんなΩになれるといいな)
そのためにもこれまでの僕のままじゃ駄目だ。まずは披露宴で失敗しないようにしなくてはいけない。聞く限り、これまで僕が参加してきたパーティよりずっと豪華な披露宴には大勢の人が招待されている。人に酔って挨拶がしどろもどろになるなんて許されない。
「よし」と気合いを入れ直したところで「What a coincidence!」と美しい発音の英語が聞こえてきた。「えっ?」と驚いて振り返ると、真っ白なシャツを着た美しい金髪の男性が手を振りながらこちらに向かってくる。
「オリヴァー様」
濃い色の眼鏡を外したその人はオリヴァー様だった。後ろには使用人なのか二人の男性が紙袋や大きな箱を持って立っている。
「まぁ、あれはどなたかしら」
「あれだけ美しいのだから高貴なΩだろう」
「どこかの国の王族かもしれないわ」
ヒソヒソと囁く声が聞こえてきた。外国人が大勢訪れる帝都とはいえ、こんなに美しい金髪碧眼の人を見ることは滅多にない。それなりに外国人を見慣れている帝都の人たちも驚いて足を止めている。
(オリヴァー様はなんてすごいんだろう)
ふと、康孝さんの隣にはこういうΩがふさわしいのではと思った。「それに比べて僕は……」といつもの悪い癖が出る。つい俯きそうになったところで「タマキさま?」と声をかけられてハッとした。
「どうかしましたか?」
「いえ、なんでもありません」
「タマキさまも買い物ですか?」
「買い物ではないのですが、少し歩きたくて……」
「ギンザは素敵な街です。歩きたくなるのもわかります」
眼鏡を胸ポケットに仕舞ったオリヴァー様がキョロキョロと周りを見回し始めた。それに気づいた使用人らしき男性の一人が何かを耳元で囁く。それを聞いたオリヴァー様はこくりと頷くと、「カフェに行きましょう」と言って僕を見た。
「カフェ、ですか?」
「はい。あそこにあるのは有名なカフェだと聞きました。たしか、ソーダ水とアイスクリームの店ですよね?」
そう言って指さしたのは有名なパーラーだ。もちろん僕も店のことは知っている。だけどこれまで行ったことも行こうと思ったこともなかった。
(お洒落なお店に入るのは気が引ける)
店ができた当時はソーダ水が名物で、さらに珍しかったアイスクリームを売り出したことで大成功したという話は有名だ。今はカフェとして食事も楽しめる場所になり、外国風のお菓子や料理が楽しめるということで華族の若いご令嬢たちに人気だと聞いている。
「さぁ、行きましょう」
「あっ、あの、」
ためらっているとグッと右手を握られた。そのまま強引に店のほうへと引っ張られてしまう。僕とそれほど変わらない体格なのに思ったより力が強くて振り払うことができない。
(たとえ力が勝っていたとしても、そんなことはできない)
未来の男爵家当主の手を振り払ったとなってはあまりに無礼すぎる。気乗りしないものの、引きずられるようにオリヴァー様の後をついていく。
引っ張られるまま入った店内は鳴宮の家の食堂よりずっと広かった。かといって華美な装飾はなく大人の雰囲気が漂っている。
(カフェだと聞いていたけど、まるでホテルのレストランのようだ)
思わずあちこちを見回してしまった。昼食の時間をとっくに過ぎているからか、店内はそれほど混んでいる様子もなくすぐに席へと案内される。
席に着くとすぐさまボーイがメニュー表を持ってきた。開くと日本語だけでなく英語表記もあるのは外国人が多く訪れるからだろう。おそらく客が言えば仏語や独語などのメニューも用意されているに違いない。
「プディングもありますね」
メニューを見ながらオリヴァー様が碧い瞳をキラキラさせた。しばらくメニューを見つめていたオリヴァー様がスッと右手を上げる。すると壁際に下がっていたボーイがすぐさまやって来て「お伺いします」と丁寧に頭を下げた。
「プディングと紅茶をお願いします」
「承知しました」
「タマキさまはどうしますか?」
「えっ? あ、ええと……同じもので……」
「承知しました」
頭を下げたボーイがメニュー表を受け取ってから立ち去った。ピシッと伸びた背中を見送りながら小さくため息をつく。
(僕はどうしてこうなんだろう)
こうした店に慣れていないとはいえ、ここは僕が外国人のオリヴァー様を気遣うべきだ。たしかにメニュー表には英語表記もあったけれど、それだけではわからない料理名もあったはず。それとなく説明することすらできないなんてと情けなくなる。
(先生が相手のときはうまくできたのに)
こうしたことも想定して先生とは様々な会話を練習してきた。それなのに何もできない自分に悔しい気持ちでいっぱいになる。同時に自分はまだまだ未熟なのだと痛感もした。
「婚約の話はヤスタカさまからしたと聞きました。本当ですか?」
「え……?」
突然の話題に慌てて視線を向けた。オリヴァー様はにこりと微笑んでいるけれど、碧い瞳は笑っていない。肘を突いた美しい両手を組むように重ね、その上に顎を載せてから少しだけ首を右側に傾けて僕を見る。
たったそれだけなのに、まるで美術館に展示されている絵画のように見えてため息が漏れそうになった。実際、少し離れた席に座っているご令嬢たちは「ほぅ」とため息をついている。それどころか男性客までチラチラとオリヴァー様を見ていた。
「本当ですか?」
「は……はい」
康孝さんからというのは嘘じゃない。だから肯定したものの、そう言い切ることに気が引けて声が掠れてしまった。
「ヤスタカさまはなぜ、あなたのようなΩを求めたのですか?」
ドキッとした。咎めるような声や非難するような眼差しには感じられないが、どうしてそんなことを聞くのだろう。表情からは純粋に疑問に思っているようにも見えるけれど意図がわからない。
(やっぱり僕では不釣り合いということか)
胸がズキンと痛み、婚約の話が出た当時のことが蘇った。初めて話を聞いたときはオリヴァー様と同じように「どうして僕を?」と疑問に思った。何度か会ううちに「もしかして本当に見初めてくれたんじゃ……」と思ったり、「そんなことあるわけない」と落ち込んだりした。
(鳴宮のお金のためだろうって思ったこともあったっけ)
だけど康孝さんは違うと否定した。僕を見初めてくれて婚約の話を進めたのだと聞いたとき、どれほど嬉しかったことか……あのときのことを思い出すと今でも胸が震えて頬が熱くなる。
「あなたはヤスタカさまにふさわしいΩには見えません」
じっと僕を見つめるオリヴァー様の碧い瞳に胸がギュッと苦しくなった。
(そうか、それを言いたくてオリヴァー様は僕をカフェに誘ったんだ)
喉がゴクリと鳴った。僕は膝に置いていた両手をグッと握り締めながら、そっと視線を逸らした。
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