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後編 魔法学園での日々とそれから
114.アリスの部屋で
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私の部屋に二人を連れてくると、そのままジェニファー様がソファに向かってスタスタと歩き、顔を埋めた。
「ど……どうするのよ、次からどうすればいいのよ」
そう呟くように言って、顔を勢いよくあげる。
「アリス、次から私はダニエル様のことをなんて呼べばいいのよ!」
「か……可愛く、ダニー……とか?」
「私は可愛くないもの、似合わないわよ!」
「大丈夫、すごく可愛い。私、さっきからクラクラしてるもん」
「私もです。クラクラしっぱなしです」
「ユリア……アリスの影響をこんな短時間で強く受けているわね……」
「あ、失礼でしたか、すみません」
「いいえ、ごめんね。嬉しかっただけよ。気さくに話してと言ったでしょう?」
「はい……」
ジェニファー様……優雅なのに可愛らしい。もう心の中でもジェニーって呼んじゃおうかな。そっちのが合う気がしてきた。
「それじゃ、ジェニー、私たちとの約束ね。次にダニエル様に会ったら、ダニーって言うこと!」
「ええー……もう、アリスが酷いわ……」
うん、酷い気がしてきた。ジェニーが可愛すぎてテンションが上がってしまった。さすがに駄目だったかも。
「ごめん……やりすぎたかな、私」
「いいわよ、もう。何もなければ、ずっとあのままだもの。変化を欲しがってあなたに相談したのは私の判断。あーでも、どうしようかしら……」
優しいなぁ。
でも、そうなんだよね。何かしないと何も変わらない気がして、つい……。私、勢いで余計なお節介をしちゃうからなぁ。
ジェニーが「失礼するわね」とソファに座り直したので、私も座ろう。
うーん……。
「ユリアちゃんともう少し仲よくなりたいし、真ん中に座ってもらってもいい?」
「私はいいわよ」
「え……わ、私なんかが……」
「皆、同じ年頃の女の子だよ」
ユリアちゃんを促して真ん中に座ってもらう。
「こーゆー言い方はジェニーには失礼だったかな。背負うものが違うし」
「アリスまでそんなことを言わないで」
「この寮でだけだとしても、本当にこんなしゃべり方をしていいのか、私もまだ不安なんだ。ジェニーやダニエル様は国を背負う方。国の顔として表に立ち、国の品性を高めもするし落としもする。その責任を一身に背負う。私がおいそれと楽に話していい相手じゃないことも分かってはいるの」
「私は……ダニエル様ほど背負わないわ。それに、だからこそ寂しいのよ。アリス、あなたも背負うのでしょう? 聞いたわよ、親善試合の話」
「ああー……」
そういえば、あの関係者席に王都からの使いの人もいたもんね。ユリアちゃんにも説明をしておこう。
「あのね、隣国との親善試合をしたの。剣技と魔法でレイモンドが。決着が長引きそうなほどに派手に戦っていたから、関係者の同意を得て私の光魔法で全ての攻撃魔法を消して再勝負にしてもらったんだ」
「はい、教会前の掲示板などに貼られていましたね。長年に渡り築いてきた親密な関係をより強固なものとするために祈りを捧げられ、一度試合を預かられたと。心のこもった温かなパフォーマンスに両国から拍手が送られ、未来に渡って彼女の祝福はあらゆる武力行為を無にするだろうといった感じで書かれていました」
ああ……あれは予定通りのパフォーマンスだと思われたのかな。もしくはレイモンドを立てるために、そーゆーことにしたのかもしれない。ご両親の関係者とのあの場での調整の時点で、そうしようと話がまとまっていた可能性は高そうだ。
「違う意味でクラクラしてきた……。そんな格好よさげな人が、こんな頭悪そうなひらひらの服を着ていていいの……」
「え、可愛らしいけれど……アリスの趣味ではないの?」
「言っていいのか分かんないけど、レイモンドの趣味」
察しって顔でロリロリの私の服を見る二人。
言ってよかったのかな……。
「ダニエル様ってどんな趣味なんだろう……こんな服を着てほしいとか言われないの」
「ないわよ。私にそんな関心なんて、ないと思うわよ」
「え……」
驚いた顔でユリアちゃんがジェニーを見る。
「婚約者ってだけよ。だから、最近はアリスを利用してしまっているの。アリスを一緒に待ちたいって言えば、付き合ってくださるから」
「え、え……?」
そんな、助けを求めるような顔をしないで。
「……私の個人的な考えでは、ダニエル様も好き寄りだとは思うけど」
「義務的に歩み寄らなければと思ってくださってはいるわ。……そういえば、賭けの話をしていなかったわね。短期間でアリスがレイモンド様をお好きになるか、まだお若い王子様たちが髪を切るかどうかを賭けていたのよ。内緒ね。私はそれに乗じて、アリスから聞き出そうともしたの。あの方に好きになってもらう方法を知りたくて」
「レイモンドの溺愛にはまっちゃっただけだけどね、私。レイモンドが私を好きになった理由はよく分かんないけど、一緒にいて楽しいとは言われたから、それかなーって」
「私がダニエル様に強く言い寄ったら迷惑なだけだもの。アリスのように面白いことも言えないし。同じようには無理だわ」
「私ならジェニーに言い寄られたら嬉しいけどなぁ」
「アリスったらもう。はぁ……どうしたらいいのかしらね」
絶対、ダニエル様って素直になれないシャイな男子ってだけだと思うけどなぁ。だからといって押しても照れて引きそうな気もするし、難しいなぁ。
「やっぱり愛称で呼ぶのが近道かもしれないですね」
「さっすがユリアちゃん。それでいこう」
「あーん、もう。最初の話に……。そういえば、アリス。レイモンド様のことを愛称で呼ばないの?」
「え……いや……今更感が……」
昔、レイって呼んでとか言われていた気も……。あれはどんな会話の時だっけ。召喚当日だったよね。
「甘える時くらい使ってみてもいいじゃない」
「ど、どんな時……」
「甘えないの? あんなにラブラブなのに」
「たまには……でも、そんな突然無理だし」
「ちょっとここで、練習してみなさいよ」
「え、無理無理無理無理!」
顔が赤くなっていく。
だって、今更何って感じだよね。
「立場逆転ね」
「む……無理だけど……」
でも、言ったらどんな顔をするんだろう。
「ものすごく叶えてほしいお願いができたら使ってみる……」
普段はさすがに無理だ。
特別感がある時に試してみたい気は……でも恥ずかしいな。
くすくすと真ん中のユリアちゃんが笑った。
「遠い存在だと思っていたお二人が、こんな素敵な方だったなんて思いませんでした。ここに私がいることには違和感しかないんですが……」
「ただの同じ女の子だよ」
「自分の身に起こっていることが信じられないです……」
「じゃ、次はユリアちゃんの番! 好きな男の子のタイプは?」
「えっ……」
不安そうな顔で私たちをキョトキョトと見て――。
「私……この眼鏡のことで昔から結構からかわれて……親しい人も少なくて……男性と話すだけで、実はドキドキするんです。今の一言で嫌われなかったかなとか恐怖もあって……。あの……そんなことを口に出したのも初めてで……。あ、ごめんなさい、涙が……っ」
勇気が必要だったのかもしれない。彼女が泣き出した。
「私も……小さな不安とか悲しかったこととか、楽しかったこととか……友達のように話してもいいんでしょうか……っ。すみません、こんな……っ」
「もう友達だよ、なろうとしていたよ私……っ」
「そうよ。私も親しく内面まで話せる相手はいなかったのよ。同じよ、同じ。たくさん三人でお話しましょう……っ」
つられて私たちも泣きながら、両側からユリアちゃんを抱きしめた。
そのあとも三人でたくさんの話をした。
ずっと気になっていたと二人が口を揃えて言ったのは、ベッドの上のツチノコ抱き枕と、杖ホルダーにつけているツチノコキーホルダーだ。夢に出てきた謎生物が気に入ったので、お願いして用意してもらったと言っておいた。
一緒につけている笛について聞かれなかったのは、お察しってことなのかな。一般的な魔道具なのかもしれない。
たくさんたくさん話をして、私たちの間の垣根はかなり低くなった気がした。これからもっと、仲を深めていければなと思う。
「ど……どうするのよ、次からどうすればいいのよ」
そう呟くように言って、顔を勢いよくあげる。
「アリス、次から私はダニエル様のことをなんて呼べばいいのよ!」
「か……可愛く、ダニー……とか?」
「私は可愛くないもの、似合わないわよ!」
「大丈夫、すごく可愛い。私、さっきからクラクラしてるもん」
「私もです。クラクラしっぱなしです」
「ユリア……アリスの影響をこんな短時間で強く受けているわね……」
「あ、失礼でしたか、すみません」
「いいえ、ごめんね。嬉しかっただけよ。気さくに話してと言ったでしょう?」
「はい……」
ジェニファー様……優雅なのに可愛らしい。もう心の中でもジェニーって呼んじゃおうかな。そっちのが合う気がしてきた。
「それじゃ、ジェニー、私たちとの約束ね。次にダニエル様に会ったら、ダニーって言うこと!」
「ええー……もう、アリスが酷いわ……」
うん、酷い気がしてきた。ジェニーが可愛すぎてテンションが上がってしまった。さすがに駄目だったかも。
「ごめん……やりすぎたかな、私」
「いいわよ、もう。何もなければ、ずっとあのままだもの。変化を欲しがってあなたに相談したのは私の判断。あーでも、どうしようかしら……」
優しいなぁ。
でも、そうなんだよね。何かしないと何も変わらない気がして、つい……。私、勢いで余計なお節介をしちゃうからなぁ。
ジェニーが「失礼するわね」とソファに座り直したので、私も座ろう。
うーん……。
「ユリアちゃんともう少し仲よくなりたいし、真ん中に座ってもらってもいい?」
「私はいいわよ」
「え……わ、私なんかが……」
「皆、同じ年頃の女の子だよ」
ユリアちゃんを促して真ん中に座ってもらう。
「こーゆー言い方はジェニーには失礼だったかな。背負うものが違うし」
「アリスまでそんなことを言わないで」
「この寮でだけだとしても、本当にこんなしゃべり方をしていいのか、私もまだ不安なんだ。ジェニーやダニエル様は国を背負う方。国の顔として表に立ち、国の品性を高めもするし落としもする。その責任を一身に背負う。私がおいそれと楽に話していい相手じゃないことも分かってはいるの」
「私は……ダニエル様ほど背負わないわ。それに、だからこそ寂しいのよ。アリス、あなたも背負うのでしょう? 聞いたわよ、親善試合の話」
「ああー……」
そういえば、あの関係者席に王都からの使いの人もいたもんね。ユリアちゃんにも説明をしておこう。
「あのね、隣国との親善試合をしたの。剣技と魔法でレイモンドが。決着が長引きそうなほどに派手に戦っていたから、関係者の同意を得て私の光魔法で全ての攻撃魔法を消して再勝負にしてもらったんだ」
「はい、教会前の掲示板などに貼られていましたね。長年に渡り築いてきた親密な関係をより強固なものとするために祈りを捧げられ、一度試合を預かられたと。心のこもった温かなパフォーマンスに両国から拍手が送られ、未来に渡って彼女の祝福はあらゆる武力行為を無にするだろうといった感じで書かれていました」
ああ……あれは予定通りのパフォーマンスだと思われたのかな。もしくはレイモンドを立てるために、そーゆーことにしたのかもしれない。ご両親の関係者とのあの場での調整の時点で、そうしようと話がまとまっていた可能性は高そうだ。
「違う意味でクラクラしてきた……。そんな格好よさげな人が、こんな頭悪そうなひらひらの服を着ていていいの……」
「え、可愛らしいけれど……アリスの趣味ではないの?」
「言っていいのか分かんないけど、レイモンドの趣味」
察しって顔でロリロリの私の服を見る二人。
言ってよかったのかな……。
「ダニエル様ってどんな趣味なんだろう……こんな服を着てほしいとか言われないの」
「ないわよ。私にそんな関心なんて、ないと思うわよ」
「え……」
驚いた顔でユリアちゃんがジェニーを見る。
「婚約者ってだけよ。だから、最近はアリスを利用してしまっているの。アリスを一緒に待ちたいって言えば、付き合ってくださるから」
「え、え……?」
そんな、助けを求めるような顔をしないで。
「……私の個人的な考えでは、ダニエル様も好き寄りだとは思うけど」
「義務的に歩み寄らなければと思ってくださってはいるわ。……そういえば、賭けの話をしていなかったわね。短期間でアリスがレイモンド様をお好きになるか、まだお若い王子様たちが髪を切るかどうかを賭けていたのよ。内緒ね。私はそれに乗じて、アリスから聞き出そうともしたの。あの方に好きになってもらう方法を知りたくて」
「レイモンドの溺愛にはまっちゃっただけだけどね、私。レイモンドが私を好きになった理由はよく分かんないけど、一緒にいて楽しいとは言われたから、それかなーって」
「私がダニエル様に強く言い寄ったら迷惑なだけだもの。アリスのように面白いことも言えないし。同じようには無理だわ」
「私ならジェニーに言い寄られたら嬉しいけどなぁ」
「アリスったらもう。はぁ……どうしたらいいのかしらね」
絶対、ダニエル様って素直になれないシャイな男子ってだけだと思うけどなぁ。だからといって押しても照れて引きそうな気もするし、難しいなぁ。
「やっぱり愛称で呼ぶのが近道かもしれないですね」
「さっすがユリアちゃん。それでいこう」
「あーん、もう。最初の話に……。そういえば、アリス。レイモンド様のことを愛称で呼ばないの?」
「え……いや……今更感が……」
昔、レイって呼んでとか言われていた気も……。あれはどんな会話の時だっけ。召喚当日だったよね。
「甘える時くらい使ってみてもいいじゃない」
「ど、どんな時……」
「甘えないの? あんなにラブラブなのに」
「たまには……でも、そんな突然無理だし」
「ちょっとここで、練習してみなさいよ」
「え、無理無理無理無理!」
顔が赤くなっていく。
だって、今更何って感じだよね。
「立場逆転ね」
「む……無理だけど……」
でも、言ったらどんな顔をするんだろう。
「ものすごく叶えてほしいお願いができたら使ってみる……」
普段はさすがに無理だ。
特別感がある時に試してみたい気は……でも恥ずかしいな。
くすくすと真ん中のユリアちゃんが笑った。
「遠い存在だと思っていたお二人が、こんな素敵な方だったなんて思いませんでした。ここに私がいることには違和感しかないんですが……」
「ただの同じ女の子だよ」
「自分の身に起こっていることが信じられないです……」
「じゃ、次はユリアちゃんの番! 好きな男の子のタイプは?」
「えっ……」
不安そうな顔で私たちをキョトキョトと見て――。
「私……この眼鏡のことで昔から結構からかわれて……親しい人も少なくて……男性と話すだけで、実はドキドキするんです。今の一言で嫌われなかったかなとか恐怖もあって……。あの……そんなことを口に出したのも初めてで……。あ、ごめんなさい、涙が……っ」
勇気が必要だったのかもしれない。彼女が泣き出した。
「私も……小さな不安とか悲しかったこととか、楽しかったこととか……友達のように話してもいいんでしょうか……っ。すみません、こんな……っ」
「もう友達だよ、なろうとしていたよ私……っ」
「そうよ。私も親しく内面まで話せる相手はいなかったのよ。同じよ、同じ。たくさん三人でお話しましょう……っ」
つられて私たちも泣きながら、両側からユリアちゃんを抱きしめた。
そのあとも三人でたくさんの話をした。
ずっと気になっていたと二人が口を揃えて言ったのは、ベッドの上のツチノコ抱き枕と、杖ホルダーにつけているツチノコキーホルダーだ。夢に出てきた謎生物が気に入ったので、お願いして用意してもらったと言っておいた。
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