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繋がる刹那
繋がる刹那・・・その12
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高速道路を1時間程走ったところで、裕子は、左へとウィンカーのスイッチを入れた。
「あれ?どこに行くんですか?」
「ん?夏樹さんのところへ行く前に、雪子の実家の方によって行こうと思うの」
「お母さんの・・・?」
「ええ・・・おそらく、愛奈ちゃんのお父さんの事だから、雪子の実家に連絡を入れていると思うのよ」
「えっ?だって、昨夜、裕子さんにお母さんを探すなって言われたのに?」
「それでも、雪子の居場所を知りたいって思ってしまうものなのよ」
「え===っ?う~ん・・・困ったお父さんですね」
「あら?愛奈ちゃんは、そんな気持ちのお父さんは好きじゃないの?」
「好きとか、嫌いとかって、いうより・・・」
「雪子の気持ちも、考えて欲しい?」
「はい。確かに、突然、お母さんにいなくなられちゃったお父さんの気持ちも分かるけど」
「でもね、それは、仕方がないのよ」
「どうしてですか?」
「お母さんの事を一番に考えてあげたいっていう、愛奈ちゃんの気持ちは分かるわよ。でもね、それは、お母さんが、どうして、突然、家を出て行ったのか?とか、お母さんがどこへ行こうとしているのか?って、分かるから、そう思うんだと思うの。でもね、お父さんは何にも聞かされていないから、そういうわけにはいかないのよ」
「それは、そうだけど・・・」
「いくら、私に、雪子が自分で選んだ決断なんだからって言われても、お父さんからしたら、どうして?って、なるじゃない?何が不満だったのか?とか、自分のどこが悪かったのかって知りたいじゃない?それに、もしかしたら、自分が知らないところで浮気でも?って、そんな風にも、思ってるかもしれないしね?」
「浮気っていっても、同じ女性ですよ?」
「う~ん・・・まあ、確かに相手が女性なら・・・それじゃ、もし、お母さんの相手が男性だったとしたら、愛奈ちゃんはどう思ったの?」
「たぶん、同じだと思いますけど・・・」
「思いますけど・・・?って、何か、その後に続くみたいね?」
「言っちゃってもいいですか?」
「言いわよ。私以外には誰も聞いていないから」
「でも、夏樹さんに言いつけたりしないですか?」
「あら?夏樹さんに言われたら困るような事なの?」
「困るっていうか、嫌われちゃうかもしれないっていうか・・・」
「いいわよ。それじゃ、夏樹さんには、何も言わないから」
「ホントですか?」
「ええ、本当よ。愛奈ちゃんと私だけの秘密にしましょ!」
「よかった~」
「で、どうなの?」
「えっと、ですね・・・。もし、夏樹さんが男の人だったら、もっとよかったな~って。ちょっとだけ考えちゃったりして、ありえないですよね?」
いや~あり得るかも・・・っていうか、ありありで、あり得るんですけど!
でも、あえて、そこを夏樹さんと重ね合わせるなんて、愛奈ちゃんって相変わらず鋭いのね。
「でも、どうして、男の人だったらって思ったの?」
「どうして、そこに、夏樹さんがって入らいないのだろう?」
「ふふっ・・・な~に、夏樹さんがって、入っていた方がよかったの?」
「でも、無理なんですよね・・・。でも、もし夏樹さんが男の人だったら、お母さんはどうだったのかなって?」
だから・・・
勘の鋭い愛奈ちゃんなのに、どうして、そこを疑わないのよ?
「愛奈ちゃんがそう思うんなら、雪子も、きっと、愛奈ちゃんと同じように思ったかもしれないわね」
「ですよね?そうしたら、裕子さんだって、もしかしたら、もしかしたかもしれないですよね」
「どうして、私が?」
「どうしてって、だって、裕子さんが、夏樹さんの事を好きなのバレバレですよ」
「えっ・・・?」
「へへっ、やっぱりでしたね!」
「ふふっ、そんなわけないでしょ?まあ、嫌いってわけじゃないけど」
「ふ~ん・・・」
「それよりも、どうして、愛奈ちゃんは、お母さんの相手が男の人だったらよかったのにって思ったの?」
「男の人だったらではなくて、夏樹さんが、男の人だったらよかったなって思っただけなんです」
「あれ?どこに行くんですか?」
「ん?夏樹さんのところへ行く前に、雪子の実家の方によって行こうと思うの」
「お母さんの・・・?」
「ええ・・・おそらく、愛奈ちゃんのお父さんの事だから、雪子の実家に連絡を入れていると思うのよ」
「えっ?だって、昨夜、裕子さんにお母さんを探すなって言われたのに?」
「それでも、雪子の居場所を知りたいって思ってしまうものなのよ」
「え===っ?う~ん・・・困ったお父さんですね」
「あら?愛奈ちゃんは、そんな気持ちのお父さんは好きじゃないの?」
「好きとか、嫌いとかって、いうより・・・」
「雪子の気持ちも、考えて欲しい?」
「はい。確かに、突然、お母さんにいなくなられちゃったお父さんの気持ちも分かるけど」
「でもね、それは、仕方がないのよ」
「どうしてですか?」
「お母さんの事を一番に考えてあげたいっていう、愛奈ちゃんの気持ちは分かるわよ。でもね、それは、お母さんが、どうして、突然、家を出て行ったのか?とか、お母さんがどこへ行こうとしているのか?って、分かるから、そう思うんだと思うの。でもね、お父さんは何にも聞かされていないから、そういうわけにはいかないのよ」
「それは、そうだけど・・・」
「いくら、私に、雪子が自分で選んだ決断なんだからって言われても、お父さんからしたら、どうして?って、なるじゃない?何が不満だったのか?とか、自分のどこが悪かったのかって知りたいじゃない?それに、もしかしたら、自分が知らないところで浮気でも?って、そんな風にも、思ってるかもしれないしね?」
「浮気っていっても、同じ女性ですよ?」
「う~ん・・・まあ、確かに相手が女性なら・・・それじゃ、もし、お母さんの相手が男性だったとしたら、愛奈ちゃんはどう思ったの?」
「たぶん、同じだと思いますけど・・・」
「思いますけど・・・?って、何か、その後に続くみたいね?」
「言っちゃってもいいですか?」
「言いわよ。私以外には誰も聞いていないから」
「でも、夏樹さんに言いつけたりしないですか?」
「あら?夏樹さんに言われたら困るような事なの?」
「困るっていうか、嫌われちゃうかもしれないっていうか・・・」
「いいわよ。それじゃ、夏樹さんには、何も言わないから」
「ホントですか?」
「ええ、本当よ。愛奈ちゃんと私だけの秘密にしましょ!」
「よかった~」
「で、どうなの?」
「えっと、ですね・・・。もし、夏樹さんが男の人だったら、もっとよかったな~って。ちょっとだけ考えちゃったりして、ありえないですよね?」
いや~あり得るかも・・・っていうか、ありありで、あり得るんですけど!
でも、あえて、そこを夏樹さんと重ね合わせるなんて、愛奈ちゃんって相変わらず鋭いのね。
「でも、どうして、男の人だったらって思ったの?」
「どうして、そこに、夏樹さんがって入らいないのだろう?」
「ふふっ・・・な~に、夏樹さんがって、入っていた方がよかったの?」
「でも、無理なんですよね・・・。でも、もし夏樹さんが男の人だったら、お母さんはどうだったのかなって?」
だから・・・
勘の鋭い愛奈ちゃんなのに、どうして、そこを疑わないのよ?
「愛奈ちゃんがそう思うんなら、雪子も、きっと、愛奈ちゃんと同じように思ったかもしれないわね」
「ですよね?そうしたら、裕子さんだって、もしかしたら、もしかしたかもしれないですよね」
「どうして、私が?」
「どうしてって、だって、裕子さんが、夏樹さんの事を好きなのバレバレですよ」
「えっ・・・?」
「へへっ、やっぱりでしたね!」
「ふふっ、そんなわけないでしょ?まあ、嫌いってわけじゃないけど」
「ふ~ん・・・」
「それよりも、どうして、愛奈ちゃんは、お母さんの相手が男の人だったらよかったのにって思ったの?」
「男の人だったらではなくて、夏樹さんが、男の人だったらよかったなって思っただけなんです」
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