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第二百十二話『キャリブレーション』

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「よし、最後の一体!やっつけよう!!」
とサラが言って、走りだした。

サラが走りだす。

「しかし、ほんと、自分の体のように動くよなーサラは!」
と僕が言う。

「サラちゃんは、ほんとすごいです!あんなに動けないですよ!!」
と奈緒子が言う。

「サラは、アバターをカスタマイズしてないっていうのもあると思う!」
と僕が言う。

「え?どういうことですか??」
と奈緒子が言う。

「うん、ゲームをやる前にキャリブレーションしたよね!」
と僕が奈緒子に言う。

「はい、いろいろ掴んだり、するやつですよね!」
「そう、あれで、だいたいの自分の体のサイズを測定しているんだ!」
「そんなことが出来るんですか?」
と奈緒子が聞く。

「うん、いろいろやり方はあるんだけどタブレットとかでもある程度はできるんだよ!」
と僕が言う。

「え?タブレットで出来るんですか??」
と奈緒子が聞く。

「たとえば、タブレットに、自分の五本の指をタッチして、開いたり閉じたりする・・・」
「そうするとどうなるんですか?」
と僕の説明に奈緒子が聞く。

「そうすると、ほとんど、間違えてないレベルで、手のモデリングが可能なんだ!!」
「え!すごい!」
と奈緒子が言う。

「たぶん、webの会社とかは、この技術を応用して、そのページを見ているのが男子か女子か、子どもか大人かを判別しているはずだよ!」
と僕が言う。
「あー!拡大したり縮小したりするときに、それが取れるんですね?」
と奈緒子が気がついて言う。

「そうそう!あと、それとは違うんだけど、タッチパネルとかは投影型静電容量方式というんだけど、タッチすることによって、微弱な電流の変化を読む。その位置が人によって僅かに違うから、その位置と、押したい先のズレを計算して、補正しているんだ、だから、他の人が使ったり、反対からタッチしようとすると、うまく行かなかったりするんだ」
と僕が言う。
「あ、確かに!!人に見せながらスマーとフォンを操作するときに、反対から操作すると上手に動かせなかったりしますね!そういうことだったんですね!!」
と奈緒子が驚く。

「バーチャルウォーカーもそういう技術がかなりたくさん誓われていて、自分の体を動かすようキャラを動かせるように、どんどんチューニングされているんだ、みんなのプレイデータからどんどん精度が上がっているんだ、今の、音声認識技術がかなり優れているのと同じ感じ」
「あ、いまの音声認識ってすごいですよね!タイピングするよりも速く文字入力できちゃいますもんね!」
「そう、それは人工知能で、チューニングされて来たからなんだ!」
と奈緒子と僕が話す。そういう技術の上、サラがアバターを自分の体とは違うように設定してないということがプラスに働いてキャラクターを自由自在に操れている、という話をしていると・・・

「ジュンが難しい話してる間に倒しちゃったよ!」
とサラが『ガーゴイル』を倒して満面の笑みで僕らに言った。
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