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(20)三川内焼き-5
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翌日、部長の予想通りに昨日のお客さまが顔を見せた。先日の涙が嘘のように、晴やかな笑顔をしている。ちょうど部長が不在のタイミングだったため、なぜか私が応対することになった。
「昨日は急に泣き出したりしてごめんなさいね」
「いいえ。あの、ご主人とは……?」
「大丈夫よ。ちゃんと話ができたから。家に戻ったらちょうど三時頃だったから、渋る主人を事務所から自宅に呼び戻したの。それで、あのお皿にシースケーキをのせて、コーヒーと一緒に出したのよ。そうしたらなんて言ったと思う?」
「……美味しい、とかでしょうか?」
「『梅月堂の2階のカフェで最初に食べたときもうまかったが、お前が入れてくれたコーヒーと一緒に食べるのが一番うまい』ですって」
お客さまが幸せそうな笑い声をあげると、同時に周囲できゃらきゃらと小さな子どもたちがはしゃぐような声が聞こえた。どうやら甘酸っぱい思い出のために、手を尽くして焼き物を探していたらしい。よかった、唐子たちも持ち主夫婦の仲が円満となってほっとしていることだろう。
「しかも主人ったら、わたしの好物がシースケーキだと思っていたそうなの。笑っちゃうわよね。シースケーキが好きなのはあのひとなのよ。そのくせ、男がケーキを頼むのは恥ずかしいとコーヒーだけを飲むものだから、初デートの日もわたしが頼んだシースケーキを分けてあげたのに」
「ではこれから、お茶の時間が楽しみになりますね」
「ええ、そうね。子どものことにこだわっていたのは、わたしのほうだったのよね。主人は、わたしが一緒ならそれで十分だと言ってくれていたのによ」
熟年夫婦の思いやりが、尊い。目がつぶれそうだ。
「それでね、あのやきもののことなのだけれど、買い取らせていただくことは……」
「ですから、あれは奥さまのものですので! お気になさらず!」
お届けものやさんで預かったお品物を、売り飛ばすような真似をしたら絶対にただでは済まない。不当な利益を得て、死にたくはない。
「そう? いいの?」
「もちろんです!」
よかった、よかった。これでお届けもののご依頼は終了だ。肩の荷が下りたと気を抜く私に、お客さまは良いことを思いついたと声をかけてきた。
「ねえ良かったら、うちの甥っ子と一度、会ってみない?」
「へ?」
「釣書を交換してとか、そういう堅苦しい感じじゃないのよ。ただ、あなたみたいな素敵なお嬢さんがお嫁に来てくれたら、わたしもとっても嬉しいなと思って」
「いえ、あのやきものは本当にお預かりしただけなので! 全然お気になさらず」
お届けもののお礼に金銭授受などありえないと回避行動を取った結果、まさかここにきてちょいちょい噂に聞く取引先の偉い方の息子や親戚を紹介される現象にぶち当たるとは! 伝説の妖怪を目の当たりにしたような気持ちで少し感動してしまったけれど、正直今後のことを考えるとちょっと面倒くさい。
いや、うまくいけばいいのだ。だが、何かあった場合のことを考えると胃が痛くなる。例えば向こうにはすでに結婚を考えるお相手がいて、呼ばれていったはずなのにその場でお断りされるとかね。それはキツい。だいたい、お取引先の偉い方に紹介されたお相手に会うならそれなりの服だって買わないといけないのだし。気軽に、OKと言えるような状況ではない。それに。
『お見合い、するんですか?』
幻聴が聞こえた。なぜかひどくしょんぼりした宅配便のお兄さんが、寂しそうにこちらを見てくる。なぜだ、なぜ女には不自由することのなさそうなお兄さんが捨て猫のような瞳で私を見つめてくるのだ。意味が分からない。え、どうしよう? とりあえず妄想のお兄さんは放っておいて、一応1回くらいは会うべきなの?
なんと答えるべきか私が迷っていると、がたたんっと窓の外で大きな音がした。猫だ。この辺りももちろん地域猫が悠々と暮らしている。繁華街も近いので、祖母の家の近所に住む地域猫たちよりもいいものをもらっているのかもしれない。
「にゃあん」
窓の向こうからやってきた大きな猫が、こちらをのぞき込んでいる。つやつやとして健康的な毛並みが素晴らしい。大きな瞳がきらりと光った。長崎猫らしい「かぎしっぽ」がぱたぱたと犬のように揺れている。
かつて他県出身の友人が長崎に来たときに、「長崎の猫はみんな尻尾を切られたり、踏まれたりしているの?」と心配されたことがあったが、もちろんそんなことはない。長崎の猫は生まれつき、尻尾がお団子のように短かったり、鍵のようにくの字に曲がったりしていることが多いのだ。「かぎしっぽ」や「尾曲がり」猫は、幸運を引っ掛けてやってくると言われている。
このタイミングで猫ちゃんが出てきたということは、お客さまの甥御さんに会ってみるべきなのだろうか。まさかここで、私にも運命のお相手がついに?
「にゃお、うにゃあお、にゃご、にゃああん」
同意しているのか猫ちゃんも激しく私に何かを訴えかけえてくる。ごめん、全然わからないよ。よし、清水の舞台から飛び降りたつもりで会ってみるか? すると、不意に視界から猫ちゃんが消えた。急に静かになったことに驚いていると、来客を告げるチャイムが続けて鳴る。手の空いている同僚がいないようだ。
「すみません、私、ちょっと出てきます」
お客さまに断りを入れて、慌てて入り口に向かうと、なぜか宅配便のお兄さんがいた。走ってきたのか、少しだけ息が荒い。おお、宅配業者で働いていると、飛脚のひとでなくても走り続けることになるのか。
「どうして? ここまで担当区域でしたっけ」
「今日は担当エリアを急遽変わったんですよ」
「ああ、それぞれの体調なんかに合わせて、エリアをお互いに融通することもあるんですね」
「そうですね。今回は絶対に外せない大事な用事でしたので、ちょっと無理を言わせてもらいました」
にこっと笑ったお兄さんの距離が、いつもより妙に近い気がして戸惑った。なんだ、なんだ?
「お見合い、するんですか?」
「へ?」
「僕のデートのお誘いはスルーしちゃうのに、お見合いのお話は受けるんですか? 僕、そんなに真剣みが足りませんでしたか?」
「はい?」
お兄さんが言っている意味がわからない。今までの会話は社交辞令じゃなかった? そもそもどうして、「お見合い」の可能性をお兄さんが知っているのか。訳がわからないまま、目を白黒させていると、様子を見に来たらしいお客さまに突然謝られてしまった。
「あら、悪いことしちゃったわね。ごめんなさい。許してちょうだいな」
「え?」
「お相手の方がいらっしゃるなら、言ってくれてよかったのよ。ごめんなさいね」
「ええと、はい、こちらこそすみません?」
「やきものを譲ってもらったお礼をしようと思ったのに、逆にご迷惑をおかけしちゃったわね。ではお礼とお詫びを兼ねて、食事をごちそうさせてもらうことでいいかしら。お店を予約しておくから、そこの彼と一緒に行ってちょうだいな。日付はいつにしましょうか」
なぜか私を置いて話がとんとん拍子に進んでいく。いやあ、私に恋人はいないんですよ。え、いないはずですよね? 持ち前のコミュニケーション能力で和気あいあいとお客さまと話し始めたお兄さんの横でぼんやりしているうちに、いつの間にか食事もといデートに行くことが決定していた。
「昨日は急に泣き出したりしてごめんなさいね」
「いいえ。あの、ご主人とは……?」
「大丈夫よ。ちゃんと話ができたから。家に戻ったらちょうど三時頃だったから、渋る主人を事務所から自宅に呼び戻したの。それで、あのお皿にシースケーキをのせて、コーヒーと一緒に出したのよ。そうしたらなんて言ったと思う?」
「……美味しい、とかでしょうか?」
「『梅月堂の2階のカフェで最初に食べたときもうまかったが、お前が入れてくれたコーヒーと一緒に食べるのが一番うまい』ですって」
お客さまが幸せそうな笑い声をあげると、同時に周囲できゃらきゃらと小さな子どもたちがはしゃぐような声が聞こえた。どうやら甘酸っぱい思い出のために、手を尽くして焼き物を探していたらしい。よかった、唐子たちも持ち主夫婦の仲が円満となってほっとしていることだろう。
「しかも主人ったら、わたしの好物がシースケーキだと思っていたそうなの。笑っちゃうわよね。シースケーキが好きなのはあのひとなのよ。そのくせ、男がケーキを頼むのは恥ずかしいとコーヒーだけを飲むものだから、初デートの日もわたしが頼んだシースケーキを分けてあげたのに」
「ではこれから、お茶の時間が楽しみになりますね」
「ええ、そうね。子どものことにこだわっていたのは、わたしのほうだったのよね。主人は、わたしが一緒ならそれで十分だと言ってくれていたのによ」
熟年夫婦の思いやりが、尊い。目がつぶれそうだ。
「それでね、あのやきもののことなのだけれど、買い取らせていただくことは……」
「ですから、あれは奥さまのものですので! お気になさらず!」
お届けものやさんで預かったお品物を、売り飛ばすような真似をしたら絶対にただでは済まない。不当な利益を得て、死にたくはない。
「そう? いいの?」
「もちろんです!」
よかった、よかった。これでお届けもののご依頼は終了だ。肩の荷が下りたと気を抜く私に、お客さまは良いことを思いついたと声をかけてきた。
「ねえ良かったら、うちの甥っ子と一度、会ってみない?」
「へ?」
「釣書を交換してとか、そういう堅苦しい感じじゃないのよ。ただ、あなたみたいな素敵なお嬢さんがお嫁に来てくれたら、わたしもとっても嬉しいなと思って」
「いえ、あのやきものは本当にお預かりしただけなので! 全然お気になさらず」
お届けもののお礼に金銭授受などありえないと回避行動を取った結果、まさかここにきてちょいちょい噂に聞く取引先の偉い方の息子や親戚を紹介される現象にぶち当たるとは! 伝説の妖怪を目の当たりにしたような気持ちで少し感動してしまったけれど、正直今後のことを考えるとちょっと面倒くさい。
いや、うまくいけばいいのだ。だが、何かあった場合のことを考えると胃が痛くなる。例えば向こうにはすでに結婚を考えるお相手がいて、呼ばれていったはずなのにその場でお断りされるとかね。それはキツい。だいたい、お取引先の偉い方に紹介されたお相手に会うならそれなりの服だって買わないといけないのだし。気軽に、OKと言えるような状況ではない。それに。
『お見合い、するんですか?』
幻聴が聞こえた。なぜかひどくしょんぼりした宅配便のお兄さんが、寂しそうにこちらを見てくる。なぜだ、なぜ女には不自由することのなさそうなお兄さんが捨て猫のような瞳で私を見つめてくるのだ。意味が分からない。え、どうしよう? とりあえず妄想のお兄さんは放っておいて、一応1回くらいは会うべきなの?
なんと答えるべきか私が迷っていると、がたたんっと窓の外で大きな音がした。猫だ。この辺りももちろん地域猫が悠々と暮らしている。繁華街も近いので、祖母の家の近所に住む地域猫たちよりもいいものをもらっているのかもしれない。
「にゃあん」
窓の向こうからやってきた大きな猫が、こちらをのぞき込んでいる。つやつやとして健康的な毛並みが素晴らしい。大きな瞳がきらりと光った。長崎猫らしい「かぎしっぽ」がぱたぱたと犬のように揺れている。
かつて他県出身の友人が長崎に来たときに、「長崎の猫はみんな尻尾を切られたり、踏まれたりしているの?」と心配されたことがあったが、もちろんそんなことはない。長崎の猫は生まれつき、尻尾がお団子のように短かったり、鍵のようにくの字に曲がったりしていることが多いのだ。「かぎしっぽ」や「尾曲がり」猫は、幸運を引っ掛けてやってくると言われている。
このタイミングで猫ちゃんが出てきたということは、お客さまの甥御さんに会ってみるべきなのだろうか。まさかここで、私にも運命のお相手がついに?
「にゃお、うにゃあお、にゃご、にゃああん」
同意しているのか猫ちゃんも激しく私に何かを訴えかけえてくる。ごめん、全然わからないよ。よし、清水の舞台から飛び降りたつもりで会ってみるか? すると、不意に視界から猫ちゃんが消えた。急に静かになったことに驚いていると、来客を告げるチャイムが続けて鳴る。手の空いている同僚がいないようだ。
「すみません、私、ちょっと出てきます」
お客さまに断りを入れて、慌てて入り口に向かうと、なぜか宅配便のお兄さんがいた。走ってきたのか、少しだけ息が荒い。おお、宅配業者で働いていると、飛脚のひとでなくても走り続けることになるのか。
「どうして? ここまで担当区域でしたっけ」
「今日は担当エリアを急遽変わったんですよ」
「ああ、それぞれの体調なんかに合わせて、エリアをお互いに融通することもあるんですね」
「そうですね。今回は絶対に外せない大事な用事でしたので、ちょっと無理を言わせてもらいました」
にこっと笑ったお兄さんの距離が、いつもより妙に近い気がして戸惑った。なんだ、なんだ?
「お見合い、するんですか?」
「へ?」
「僕のデートのお誘いはスルーしちゃうのに、お見合いのお話は受けるんですか? 僕、そんなに真剣みが足りませんでしたか?」
「はい?」
お兄さんが言っている意味がわからない。今までの会話は社交辞令じゃなかった? そもそもどうして、「お見合い」の可能性をお兄さんが知っているのか。訳がわからないまま、目を白黒させていると、様子を見に来たらしいお客さまに突然謝られてしまった。
「あら、悪いことしちゃったわね。ごめんなさい。許してちょうだいな」
「え?」
「お相手の方がいらっしゃるなら、言ってくれてよかったのよ。ごめんなさいね」
「ええと、はい、こちらこそすみません?」
「やきものを譲ってもらったお礼をしようと思ったのに、逆にご迷惑をおかけしちゃったわね。ではお礼とお詫びを兼ねて、食事をごちそうさせてもらうことでいいかしら。お店を予約しておくから、そこの彼と一緒に行ってちょうだいな。日付はいつにしましょうか」
なぜか私を置いて話がとんとん拍子に進んでいく。いやあ、私に恋人はいないんですよ。え、いないはずですよね? 持ち前のコミュニケーション能力で和気あいあいとお客さまと話し始めたお兄さんの横でぼんやりしているうちに、いつの間にか食事もといデートに行くことが決定していた。
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