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ちょろちょろと自分の周りをうろつく少女がいないことで、仕事はとても円滑に進む。けれど、彼女の不在は妙に俺を落ち着かなくさせた。こんな風に彼女のことを考える余裕があるのは、例の頭のおかしい王子の件がある程度片付いたからなのだが。せっかく問題が解決しそうだというのに、この喜びを彼女と分かり合えないのはとても残念でならなかった。
「旦那さま、お客さまです」
逆恨みによる襲撃の心配もなくなり、職人や下働きたちも元通り呼び寄せることができた。そのおかげで生活は、自称天使と過ごしていた頃よりもずっと快適になっている。それなのに不自由なふたり暮らしの中、ぴいぴいと騒ぎ続ける小鳥のような声が懐かしくて仕方がない。まったく、俺もやきが回ったか。
「面会予定は入っていないぞ」
「それが、例の公爵家のお嬢さまが旦那さまにお会いしたいそうで」
好機と見て取ったのか、王子の来訪の後、この国の筆頭公爵家からの接触があった。例の王子の婚約者の祖父を名乗るいかついじいさまが、俺の元へやってきたのだ。ふたりして散々悪巧みをして王子とあの下品な女もろとも追っ払ってやったのだが……。なぜにその家のお嬢さまがここへ来る必要がある? そもそも彼女の手を煩わせたくないがゆえに、あのじいさまが出張っていたのではないのか?
首を傾げつつ客人のもとへ向かえば、そこには不貞腐れたような顔をしたじいさまと、光り輝く美しいご令嬢が微笑んでいた。一瞬見惚れそうになり、慌てて挨拶を返す。これほどの宝玉を投げ捨て、硝子玉を大切にしていたなんてあの王子は本当に惜しいことをしたものだ。
「お初にお目にかかります。わたしはこの店の主人をしております、」
「まあ、ずいぶんなご挨拶ですこと。初めましてだなんて、わたくしのこと、お忘れになってしまいましたの? 一緒になってくださると約束したのに。本当にひどい方ね」
「は?」
「貴様、儂の孫娘をたぶらかしおって。その上、知らぬふりをするなどもってのほか、そこになおれ!」
「え、少々お待ちください。何をおっしゃっているのか」
「ええい、問答無用!」
いきなり光り輝く剣を取り出し、公爵家の前当主は俺を追いかけまわしてくる。勘弁してくれ。必死に剣をかわす俺を満足げに見守りながら、令嬢は可愛らしく頬に手をあててみせた。
「だって、わたくし約束いたしましたもの。わたくしが望めば、面倒を見てくださるのでしょう?」
「それ、は」
「まあ、あの時の言葉は嘘でしたの。わたくし、あなたの言葉だけを頼りにここまで必死で生きてきましたのに。馬鹿王子の件の解決にもちゃんと協力したでしょう?」
「おお、愛しい天使よ。泣くでない。おじいさまが、絶対にこの男をお前の婿にしてやるからな」
よよよと芝居がかって泣く令嬢と、そんな彼女を必死で慰めつつ、俺への怒りに顔を般若のようにする公爵家の前当主。このままでは令嬢を弄んだあげくに捨てたなどというとんでもない悪評が立つ。この街で商売を続けるどころの話ではなくなってしまうだろう。
「申し訳ありません。もう少し、わかりやすく説明していただけないでしょうか?」
「カルロ、寂しいですわ。わたくしにとっては十年ぶりでも、あなたにとってはそれほど長い年月ではなかったでしょう? それともわたくしは、あなたの天使にはなれないのかしら?」
先ほどから繰り返される「天使」という言葉には確かになじみがあった。目の前でしてやったりとばかりに微笑む令嬢の顔は、確かにあの自称天使の美少女によく似ていて。
「まさか」
「アンジェラ、やはりこの男は斬りふせねばなるまい」
「おじいさま、いけませんわ。辺境伯の御子息を理由なく傷つければ、最悪、内乱が起きます」
「おい、どうしてそれを」
俺が声をあげれば、アンジェラと呼ばれた自称……どころか真実天使だった彼女は、艶やかに微笑んだ。
「わたくしには及ばずとも、かなりの魔力量があり、魔力の相性が良い時点で、それなりの貴族であることはわかります。それにもかかわらず、馬鹿王子の見下し具合。おそらく国境守備の重要性もわからぬ王子ゆえの暴挙だと考えました。そうして調べてみれば、カルロという名の」
「わかった、わかった。だが、あの時の君は確かに少女だったはずだ。それにもかかわらず今の君は、妙齢のご令嬢に見える。それはどう説明する?」
「それはたぶんですけれど、神の御加護かと。安心してくださいませ。わたくしは、正真正銘成人済みの乙女ですから」
「はあ?」
「なんだ、貴様。我が家の天使の言うことが信じられないというのか!」
「もう、おじいさまったら。長くなりますし、どうせなら美味しいものを食べながらお話しましょう? わたくし、葡萄のジャムを挟んだクッキーが食べたいですわ」
自分の希望が通らないはずがないと思っている微笑みは、出会った頃と同じようで少しだけ違う。今は、思わず折れたくなるような絶妙な角度でおねだりポーズをしているのだ。一緒に暮らしている間に、この娘は一体何を学んでいるのやら。
「ジャムクッキーを出すことはやぶさかではないが、それで何を話し合うと?」
「ですから、結婚式の日取りやらなんやらですわ。ここで暮らすにせよ、辺境にお嫁入りするにしろ、準備は大切でしょう?」
「やめろ、周りが誤解する。この間まで子どもだった奴に、今すぐ恋情も劣情も抱けるはずないだろうが!」
「今すぐでなければ、よいのでしょう? 十年待ったのですもの、長期戦は得意ですわ。子どもでなくなったわたくしは、好みから外れているわけではないのでしょう?」
「黙秘する」
「カルロが嫌がっても、外堀から埋めてしまえばこちらのものですわ」
「どこでそんなやり方を学んだ」
「カルロの元で暮らしていた時ですけれど? 悪役令嬢らしくて素敵でしょう?」
「俺はそんなに悪辣じゃない」
「それに本気で嫌なら、自力で逃げ出せばよいのでは? できるけれどやらないというのは、つまり」
「うるさい、黙れ」
この賑やかさと突拍子のなさ。久しぶりの騒々しさは、嫌いではない。俺は、彼女の望み通り葡萄のジャムをたっぷり挟んだクッキーと紅茶の準備をすることにした。
「旦那さま、お客さまです」
逆恨みによる襲撃の心配もなくなり、職人や下働きたちも元通り呼び寄せることができた。そのおかげで生活は、自称天使と過ごしていた頃よりもずっと快適になっている。それなのに不自由なふたり暮らしの中、ぴいぴいと騒ぎ続ける小鳥のような声が懐かしくて仕方がない。まったく、俺もやきが回ったか。
「面会予定は入っていないぞ」
「それが、例の公爵家のお嬢さまが旦那さまにお会いしたいそうで」
好機と見て取ったのか、王子の来訪の後、この国の筆頭公爵家からの接触があった。例の王子の婚約者の祖父を名乗るいかついじいさまが、俺の元へやってきたのだ。ふたりして散々悪巧みをして王子とあの下品な女もろとも追っ払ってやったのだが……。なぜにその家のお嬢さまがここへ来る必要がある? そもそも彼女の手を煩わせたくないがゆえに、あのじいさまが出張っていたのではないのか?
首を傾げつつ客人のもとへ向かえば、そこには不貞腐れたような顔をしたじいさまと、光り輝く美しいご令嬢が微笑んでいた。一瞬見惚れそうになり、慌てて挨拶を返す。これほどの宝玉を投げ捨て、硝子玉を大切にしていたなんてあの王子は本当に惜しいことをしたものだ。
「お初にお目にかかります。わたしはこの店の主人をしております、」
「まあ、ずいぶんなご挨拶ですこと。初めましてだなんて、わたくしのこと、お忘れになってしまいましたの? 一緒になってくださると約束したのに。本当にひどい方ね」
「は?」
「貴様、儂の孫娘をたぶらかしおって。その上、知らぬふりをするなどもってのほか、そこになおれ!」
「え、少々お待ちください。何をおっしゃっているのか」
「ええい、問答無用!」
いきなり光り輝く剣を取り出し、公爵家の前当主は俺を追いかけまわしてくる。勘弁してくれ。必死に剣をかわす俺を満足げに見守りながら、令嬢は可愛らしく頬に手をあててみせた。
「だって、わたくし約束いたしましたもの。わたくしが望めば、面倒を見てくださるのでしょう?」
「それ、は」
「まあ、あの時の言葉は嘘でしたの。わたくし、あなたの言葉だけを頼りにここまで必死で生きてきましたのに。馬鹿王子の件の解決にもちゃんと協力したでしょう?」
「おお、愛しい天使よ。泣くでない。おじいさまが、絶対にこの男をお前の婿にしてやるからな」
よよよと芝居がかって泣く令嬢と、そんな彼女を必死で慰めつつ、俺への怒りに顔を般若のようにする公爵家の前当主。このままでは令嬢を弄んだあげくに捨てたなどというとんでもない悪評が立つ。この街で商売を続けるどころの話ではなくなってしまうだろう。
「申し訳ありません。もう少し、わかりやすく説明していただけないでしょうか?」
「カルロ、寂しいですわ。わたくしにとっては十年ぶりでも、あなたにとってはそれほど長い年月ではなかったでしょう? それともわたくしは、あなたの天使にはなれないのかしら?」
先ほどから繰り返される「天使」という言葉には確かになじみがあった。目の前でしてやったりとばかりに微笑む令嬢の顔は、確かにあの自称天使の美少女によく似ていて。
「まさか」
「アンジェラ、やはりこの男は斬りふせねばなるまい」
「おじいさま、いけませんわ。辺境伯の御子息を理由なく傷つければ、最悪、内乱が起きます」
「おい、どうしてそれを」
俺が声をあげれば、アンジェラと呼ばれた自称……どころか真実天使だった彼女は、艶やかに微笑んだ。
「わたくしには及ばずとも、かなりの魔力量があり、魔力の相性が良い時点で、それなりの貴族であることはわかります。それにもかかわらず、馬鹿王子の見下し具合。おそらく国境守備の重要性もわからぬ王子ゆえの暴挙だと考えました。そうして調べてみれば、カルロという名の」
「わかった、わかった。だが、あの時の君は確かに少女だったはずだ。それにもかかわらず今の君は、妙齢のご令嬢に見える。それはどう説明する?」
「それはたぶんですけれど、神の御加護かと。安心してくださいませ。わたくしは、正真正銘成人済みの乙女ですから」
「はあ?」
「なんだ、貴様。我が家の天使の言うことが信じられないというのか!」
「もう、おじいさまったら。長くなりますし、どうせなら美味しいものを食べながらお話しましょう? わたくし、葡萄のジャムを挟んだクッキーが食べたいですわ」
自分の希望が通らないはずがないと思っている微笑みは、出会った頃と同じようで少しだけ違う。今は、思わず折れたくなるような絶妙な角度でおねだりポーズをしているのだ。一緒に暮らしている間に、この娘は一体何を学んでいるのやら。
「ジャムクッキーを出すことはやぶさかではないが、それで何を話し合うと?」
「ですから、結婚式の日取りやらなんやらですわ。ここで暮らすにせよ、辺境にお嫁入りするにしろ、準備は大切でしょう?」
「やめろ、周りが誤解する。この間まで子どもだった奴に、今すぐ恋情も劣情も抱けるはずないだろうが!」
「今すぐでなければ、よいのでしょう? 十年待ったのですもの、長期戦は得意ですわ。子どもでなくなったわたくしは、好みから外れているわけではないのでしょう?」
「黙秘する」
「カルロが嫌がっても、外堀から埋めてしまえばこちらのものですわ」
「どこでそんなやり方を学んだ」
「カルロの元で暮らしていた時ですけれど? 悪役令嬢らしくて素敵でしょう?」
「俺はそんなに悪辣じゃない」
「それに本気で嫌なら、自力で逃げ出せばよいのでは? できるけれどやらないというのは、つまり」
「うるさい、黙れ」
この賑やかさと突拍子のなさ。久しぶりの騒々しさは、嫌いではない。俺は、彼女の望み通り葡萄のジャムをたっぷり挟んだクッキーと紅茶の準備をすることにした。
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