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第二章
(4)巫女見習いの初仕事です。
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お昼ごはんを食べ終わると、茜ちゃんはわたしの部屋でまた問題集を解き始めた。その隣で、もちゃもちゃとペンギンがかんころ餅を食べている。うん、すごくシュールな光景だね。
「茜ちゃん、すごいね。休憩とかしないの?」
「さっきお昼休憩したじゃない。そもそも、美優ちゃんだって中学受験をしていたなら、土日も塾に行っていたでしょ?」
「いや、わたしが通っていたのはもっと緩いところだったから」
「あっそう。せっかく土日も自習室が使えるっていうのにもったいないわね」
中学受験脱落組のわたしとしては、苦笑いするしかない。あの頃はまだ家でのんびりするのが好きだったから、土日にわざわざ塾に行こうなんて思わなかったんだ。
「茜ちゃん、勉強のしすぎは身体に毒だよ」
「なあに、帰ってほしいの? だったら、回りくどく言わないではっきり言いなさいよ」
「うーん、そういうわけじゃ」
嘘です。ごめんなさい。本当は、そろそろ帰ってくれないかなって思ってます。だって、ペンギンがさっきからわたしの部屋の押し入れの前を行ったり来たりしているんだもん。気になって仕方がないよ。まさかとは思うけれど、わたし以外のひとがいるときにも、そこら辺の扉が神社に繋がったりしちゃうの? それって、セキュリティ的にどうなのかな? ちらちらペンギンを見ていると、茜ちゃんがやれやれと伸びをひとつして立ち上がった。
「あたし、ちょっとお手洗いに行ってくるね」
「あ、うん。お手洗いは廊下を出てまっすぐ行ったところの突き当りだよ」
ナイスタイミング!
茜ちゃんが部屋を出たところで、わたしは慌てて押し入れのふすまを開く。すると案の定、ふすまの向こう側にはあの男の子が立っていた。
「遅かったな」
「遅かったな、じゃないよ。こっちにも都合があるんだよ。いきなり呼びつけるのはやめて!」
「だからといって、扉を繋げないと連絡がとれないだろ」
「じゃあちゃんと家を訪ねてきたらいいでしょう。いきなりいろんな場所の扉を繋げるよりも、そっちのほうがよっぽど自然だよ」
「椿の家は、海から遠いんだ」
「近いよ。ちょっと歩けば港があるんだから、近すぎるくらいだよ! これで海から遠いとか、海なし県のひとに喧嘩売ってると思う!」
「やれやれ」
「って、こんなやりとりをしている場合じゃないんだった。要件があるなら、早く言って。茜ちゃんが帰ってきちゃう」
茜ちゃんはお手洗いに出かけただけだ。すぐに戻ってきてしまう。わたしが急かすと、男の子はふむとうなずいた。
「さっそく友人の相談に乗っているとはさすがだな。これが巫女見習いの初仕事ということで差し支えないだろう」
「えええ? 茜ちゃんがこだわっている中学受験と、巫女見習いとして海に感謝を捧げることと、何の繋がりがあるの?」
「大ありだ。むしろ、茜の願いを叶えてやることができなければ、巫女見習いの仕事は果たせないと言ってもいい。残念ながらその中学受験とやらが一体何を指すのか俺にはわからないが、美優ならきっと解決できると信じている」
「人任せ! それ、完全に人任せだよ。そういうの、よくないと思う!」
「まあ、何事も落ち着いて相手の話を聞いてみることが大事だと思う」
ひとの話をちゃんと聞く。それが本当に大事なのは、わたしもよく知っている。とはいえ、毎回わたしの話を聞く気がないひとに言われるのはなんかちょっと違うんじゃないかな? わたしがさらに噛みつこうとしたとき、廊下から困惑気味の声がかけられた。
***
「美優ちゃん、誰としゃべっているの? 電話中?」
廊下の向こう側から声をかけられて、わたしは大慌てで神社と繋がっている押し入れのふすまを閉じようとした。うそ、もう戻ってきちゃった! ちょっと、ペンギン。邪魔しないで! 今すぐふすまを閉めないと、茜ちゃんがいない間に趣味で巫女の格好をしている痛い女子になっちゃう! どうして神社と繋がると、自動的にわたしは巫女服に着替えちゃうんだろう。いらないよ、そんなシステム。
「わ、わ、わ、ちょっと、ごめん。待たね!」
「おい、美優。まだ話すことが」
「無理無理無理。ごめんなさい!」
わたしが押し入れのふすまを閉じるのと、茜ちゃんが部屋に戻ってくるのはほぼ同時だった。
「あれ、電話は? 無理に終わらせなくてもよかったのに。電話がかかってくるから、そわそわしていたんでしょ。悪かったわね」
「いや、お友だちがいる時に急いで話さないといけない内容じゃないから」
「ふーん、そうなの。もしかして今の電話の相手って、前の学校にいる彼氏?」
「ふえ?!」
予想外の質問に思わず変な声が出てしまった。確かにあの子はカッコいい部類の顔立ちをしていると思うけれど、それ以上に強引でマイペースなところがあるので、一般的な彼氏というものには向いていないような気がする。少なくとも、茜ちゃんが彼氏彼女の関係になったら、ずっとぷりぷり怒ってそうな気がするよ。
「ええと、そんなんじゃないよ。この島に引っ越してきてから知り合ったひとだし」
「じゃあ、どういう関係? 名前は? 年齢は?」
思わず頭を抱えたくなるのを必死でこらえながら、わたしは頭の中で言い訳を組み立てる。嘘はつきたくないから、知っている範囲で言えることだけを頭の中で選んでみた。
「この島に来てから、神社の手伝いを頼まれたひとだよ。名前は、凪……くん。年齢はわたしより年上だよ」
神さまだって名乗られたわけじゃないけれど、おかしな謎の扉を使って空間を繋げちゃうような力を持っているひとは普通の人間なわけないと思う。そもそも普通の人間なら崖の上から海に飛び込んだり、河童に直談判とかもできないし、この島の住人と島の行く末についても心配したりしないだろうしね。
本当は「凪さま」って呼ぶべきなのかもしれないけれど、今の日本で「さま」付けで呼んでしっくりくるのはアイドルくらいなものだと思う。余計な誤解を防ぐためにも、「凪くん」で押し通すほうが安全なはず……たぶん。わたしの説明に茜ちゃんがなるほどと納得したように声を上げた。
「近くの島から、船で渡ってきているのかな? 最近は、そういうボランティアをやっているひとが増えているみたいだもんね。インスタで見たわ。それにしても、引っ越してすぐにボランティアとかすごいじゃん」
「引き受けるつもりは全然なかったんだけれど、人数か何かの関係で無理矢理押し付けられちゃったんだ」
「え、そうのなの。馬鹿みたい。好きでやっているわけじゃないなら、断ればいいのに。だって、ボランティアってただ働きなんでしょ。美優ちゃんって、変わってるね」
あまりの言われように、思わず苦笑いしてしまった。でも茜ちゃんの言葉はいつでもどんなときでもまっすぐで、そういうところは嫌いじゃないかな。そこで茜ちゃんは自分の両手とポケットを確認して、あれれと慌て始めた。
「洗面所にハンカチを忘れてきちゃったみたい。ちょっと取ってくるね」
「茜ちゃん、廊下に出るのはそっちじゃないよ」
勢いよく茜ちゃんがふすまを開く。けれどそちらのふすまは廊下に繋がっている出入り口側のものではなくて、部屋の奥、押し入れを開けるためのふすまだ。つまりさっきまで例の神社と繋がっていたほうの扉なのだ。ええと、ちゃんと繋がりを切ってくれているよね? 大慌てでペンギンを見てみるけれど、ペンギンは疲れたのか立ったまま寝ている。
「あ、間違えた。ごめん、ごめん」
「ちょっと、茜ちゃん! そこは開けちゃだめ!」
茜ちゃんによって再び開かれた押し入れの向こう側は、ありがたいことにもうあの海辺の神社とは繋がっていなかった。よかった。これでまだ凪くんがいたら、お手上げになるところだったよ。一連の不可思議な現象を説明する勇気はわたしにまだない。わたしは巫女見習いについての秘密を守れた代わりに、茜ちゃんを呼ぶために押し入れに押し込んだいろいろなものを見られてしまって、ちょっと恥ずかしい想いをすることになったのだった。
「茜ちゃん、すごいね。休憩とかしないの?」
「さっきお昼休憩したじゃない。そもそも、美優ちゃんだって中学受験をしていたなら、土日も塾に行っていたでしょ?」
「いや、わたしが通っていたのはもっと緩いところだったから」
「あっそう。せっかく土日も自習室が使えるっていうのにもったいないわね」
中学受験脱落組のわたしとしては、苦笑いするしかない。あの頃はまだ家でのんびりするのが好きだったから、土日にわざわざ塾に行こうなんて思わなかったんだ。
「茜ちゃん、勉強のしすぎは身体に毒だよ」
「なあに、帰ってほしいの? だったら、回りくどく言わないではっきり言いなさいよ」
「うーん、そういうわけじゃ」
嘘です。ごめんなさい。本当は、そろそろ帰ってくれないかなって思ってます。だって、ペンギンがさっきからわたしの部屋の押し入れの前を行ったり来たりしているんだもん。気になって仕方がないよ。まさかとは思うけれど、わたし以外のひとがいるときにも、そこら辺の扉が神社に繋がったりしちゃうの? それって、セキュリティ的にどうなのかな? ちらちらペンギンを見ていると、茜ちゃんがやれやれと伸びをひとつして立ち上がった。
「あたし、ちょっとお手洗いに行ってくるね」
「あ、うん。お手洗いは廊下を出てまっすぐ行ったところの突き当りだよ」
ナイスタイミング!
茜ちゃんが部屋を出たところで、わたしは慌てて押し入れのふすまを開く。すると案の定、ふすまの向こう側にはあの男の子が立っていた。
「遅かったな」
「遅かったな、じゃないよ。こっちにも都合があるんだよ。いきなり呼びつけるのはやめて!」
「だからといって、扉を繋げないと連絡がとれないだろ」
「じゃあちゃんと家を訪ねてきたらいいでしょう。いきなりいろんな場所の扉を繋げるよりも、そっちのほうがよっぽど自然だよ」
「椿の家は、海から遠いんだ」
「近いよ。ちょっと歩けば港があるんだから、近すぎるくらいだよ! これで海から遠いとか、海なし県のひとに喧嘩売ってると思う!」
「やれやれ」
「って、こんなやりとりをしている場合じゃないんだった。要件があるなら、早く言って。茜ちゃんが帰ってきちゃう」
茜ちゃんはお手洗いに出かけただけだ。すぐに戻ってきてしまう。わたしが急かすと、男の子はふむとうなずいた。
「さっそく友人の相談に乗っているとはさすがだな。これが巫女見習いの初仕事ということで差し支えないだろう」
「えええ? 茜ちゃんがこだわっている中学受験と、巫女見習いとして海に感謝を捧げることと、何の繋がりがあるの?」
「大ありだ。むしろ、茜の願いを叶えてやることができなければ、巫女見習いの仕事は果たせないと言ってもいい。残念ながらその中学受験とやらが一体何を指すのか俺にはわからないが、美優ならきっと解決できると信じている」
「人任せ! それ、完全に人任せだよ。そういうの、よくないと思う!」
「まあ、何事も落ち着いて相手の話を聞いてみることが大事だと思う」
ひとの話をちゃんと聞く。それが本当に大事なのは、わたしもよく知っている。とはいえ、毎回わたしの話を聞く気がないひとに言われるのはなんかちょっと違うんじゃないかな? わたしがさらに噛みつこうとしたとき、廊下から困惑気味の声がかけられた。
***
「美優ちゃん、誰としゃべっているの? 電話中?」
廊下の向こう側から声をかけられて、わたしは大慌てで神社と繋がっている押し入れのふすまを閉じようとした。うそ、もう戻ってきちゃった! ちょっと、ペンギン。邪魔しないで! 今すぐふすまを閉めないと、茜ちゃんがいない間に趣味で巫女の格好をしている痛い女子になっちゃう! どうして神社と繋がると、自動的にわたしは巫女服に着替えちゃうんだろう。いらないよ、そんなシステム。
「わ、わ、わ、ちょっと、ごめん。待たね!」
「おい、美優。まだ話すことが」
「無理無理無理。ごめんなさい!」
わたしが押し入れのふすまを閉じるのと、茜ちゃんが部屋に戻ってくるのはほぼ同時だった。
「あれ、電話は? 無理に終わらせなくてもよかったのに。電話がかかってくるから、そわそわしていたんでしょ。悪かったわね」
「いや、お友だちがいる時に急いで話さないといけない内容じゃないから」
「ふーん、そうなの。もしかして今の電話の相手って、前の学校にいる彼氏?」
「ふえ?!」
予想外の質問に思わず変な声が出てしまった。確かにあの子はカッコいい部類の顔立ちをしていると思うけれど、それ以上に強引でマイペースなところがあるので、一般的な彼氏というものには向いていないような気がする。少なくとも、茜ちゃんが彼氏彼女の関係になったら、ずっとぷりぷり怒ってそうな気がするよ。
「ええと、そんなんじゃないよ。この島に引っ越してきてから知り合ったひとだし」
「じゃあ、どういう関係? 名前は? 年齢は?」
思わず頭を抱えたくなるのを必死でこらえながら、わたしは頭の中で言い訳を組み立てる。嘘はつきたくないから、知っている範囲で言えることだけを頭の中で選んでみた。
「この島に来てから、神社の手伝いを頼まれたひとだよ。名前は、凪……くん。年齢はわたしより年上だよ」
神さまだって名乗られたわけじゃないけれど、おかしな謎の扉を使って空間を繋げちゃうような力を持っているひとは普通の人間なわけないと思う。そもそも普通の人間なら崖の上から海に飛び込んだり、河童に直談判とかもできないし、この島の住人と島の行く末についても心配したりしないだろうしね。
本当は「凪さま」って呼ぶべきなのかもしれないけれど、今の日本で「さま」付けで呼んでしっくりくるのはアイドルくらいなものだと思う。余計な誤解を防ぐためにも、「凪くん」で押し通すほうが安全なはず……たぶん。わたしの説明に茜ちゃんがなるほどと納得したように声を上げた。
「近くの島から、船で渡ってきているのかな? 最近は、そういうボランティアをやっているひとが増えているみたいだもんね。インスタで見たわ。それにしても、引っ越してすぐにボランティアとかすごいじゃん」
「引き受けるつもりは全然なかったんだけれど、人数か何かの関係で無理矢理押し付けられちゃったんだ」
「え、そうのなの。馬鹿みたい。好きでやっているわけじゃないなら、断ればいいのに。だって、ボランティアってただ働きなんでしょ。美優ちゃんって、変わってるね」
あまりの言われように、思わず苦笑いしてしまった。でも茜ちゃんの言葉はいつでもどんなときでもまっすぐで、そういうところは嫌いじゃないかな。そこで茜ちゃんは自分の両手とポケットを確認して、あれれと慌て始めた。
「洗面所にハンカチを忘れてきちゃったみたい。ちょっと取ってくるね」
「茜ちゃん、廊下に出るのはそっちじゃないよ」
勢いよく茜ちゃんがふすまを開く。けれどそちらのふすまは廊下に繋がっている出入り口側のものではなくて、部屋の奥、押し入れを開けるためのふすまだ。つまりさっきまで例の神社と繋がっていたほうの扉なのだ。ええと、ちゃんと繋がりを切ってくれているよね? 大慌てでペンギンを見てみるけれど、ペンギンは疲れたのか立ったまま寝ている。
「あ、間違えた。ごめん、ごめん」
「ちょっと、茜ちゃん! そこは開けちゃだめ!」
茜ちゃんによって再び開かれた押し入れの向こう側は、ありがたいことにもうあの海辺の神社とは繋がっていなかった。よかった。これでまだ凪くんがいたら、お手上げになるところだったよ。一連の不可思議な現象を説明する勇気はわたしにまだない。わたしは巫女見習いについての秘密を守れた代わりに、茜ちゃんを呼ぶために押し入れに押し込んだいろいろなものを見られてしまって、ちょっと恥ずかしい想いをすることになったのだった。
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