アイ・アム・ヒーロー・イン・マイ・ドリーム!

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二話 アー・ユー・ユメミ?

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目の前に見えているのは見慣れた光景。

自分のベッドの上。

そして現在時刻は朝4時。

昨日10時くらいに寝たから八時間寝た。

普通ならスッキリするだろうが、なんだかドッと疲れた感じがする。



そして、あの『夢』。

記憶ははっきりとある。

夢の中で見た最後の記憶は浮遊車から飛び降りて地面にぶつかる寸前のところ。

となるとやっぱり夢見の仮設は正しかったのだろう。

そして、

私は確かめないといけないことがある。

現実世界の『ロイヤルストロングパンチ野郎』は『夢見』と言う名前か。

そして夢で私と出会ったか。

普通ならそんなことはきっとあり得ない。

でもやっぱり今日の夢は異常だ。

あれがただの夢だとはどうしても思えない。



私は制服を着てバナナを食べて、念入りに時間割を見て忘れ物を無いようにした。

そして、宿題をしてないことに気づき、慌ててノートを取り出し、答えを写した。

宿題範囲の全てを写し終わった時、時計を見ると遅刻寸前。

私はダッシュで外に出た。



そして学校に着くと今日は木曜日だと言うことを知った。

私は水曜日だと思って時間割を見ていた。

さらに答えを写した宿題をカバンに入れるのを忘れていることにも気づいた。



でもそんな事はどうでもいい。

彼・夢見を探すことで頭がいっぱいだった。

休み時間になるたびに学校中を探して回ったがどこにも見当たらなかった。

気づくと学校は終わっていた。

私はトボトボと帰路についた。

後ろからクラスメイトの陰口が聞こえる。

やっぱり夢のようにはいかない。

振り向くことすらで出来ない。



はぁ。

何やってんだろ、私。

なんていうか、すごく自分が情けない。

いや、そんなことは分かっていたけど。



「夢野ちゃんの悪口を言う奴はファックだぜぇ! エクスプローションキィックゥ!!」



私は振り向いた。

そこには女子生徒にドロップキックを喰らわせようとするも、距離が足りなくて、痛々しく尻もちをついている男がいた。



「夢見?」

「夢野ちゃん!探したよ~!それにしても、やはり僕の仮説は合っていた!

無限に続く夢からの覚醒方法!それは『死』!

我々は死の恐怖に勝ったんだ!!」



周りの学生の視線が集まる。

私は状況が理解できなかった。

でも恥ずかしい、と言う感情だけは理解できた。

私はそれでも勇気を出して地面に座っている彼の手を引き、思い切り走った。

恥ずかしさで死にそうだった。



「ちょ待!何これ!美女との手繋ぎ!死ぬまでにやりたい事リスト一つ埋まっちゃったよ!!」

「うるさい!」

「えー何あれ~。男食ってるってマジだったんだ~」

「ね~」



恥ずかしくて、最悪だったけど、爽やかな気持ちでもあった。

私は走れるだけ走った。



「はぁはぁはぁ。」

「ちょ待。まじで・・・マジでキツい・・」



少しの間二人で肩を上下に揺らした。

そして息が整ってきた頃、私は言った。



「夢見?」

「なんだい?夢野ちゃん。」

「あんた夢見?」

「なんだい?マイプリンセス。」

「終焉のナントカ?」

「そうです。我が名は夢見コウ!また名を終焉のアルベルト!」



私は人前で感情を出すのが嫌いだ。

でも、どんなに必死に抑えてもこのニヤケ面は抑えられない。



「あの夢で、会ったよね?」

「えぇ。」



私は地面に倒れ込んだ。



「大丈夫!?夢見ちゃん!」



あぁ、そういえばちゃん付けで呼ばれたのはいつぶりだろか。



「夢見・・・あんた下の名前、コウっていうの?」

「えぇ、夢見コウ!またのを終焉にアル・・・」

「あのさ、嫌だったら別にいいんだけど、でもまぁ出来たら断らない欲しいんでけどさ、私の事、ザヤって呼んでくんない?」

「ザヤ!ザヤ姫!!なんて可愛いらしいお名前!ぜひそう呼ばせていただきたいッ!!」



彼は冗談で言っているってことは分かっている。

私は自分で思っているより何百倍も単純なのだろう。

可愛らしい名前だね、なんて言われると私のポーカーフェイスなんて一気に崩れてピエロの様に口角が上がってしまう。



「い、いやべ、別にこれは嬉しいからとかじゃなくてなんていうかこれが逆に私の普段の顔っていうか、なんていうか・・・」

「?」

「ま、まぁそういう事だから!じゃあね!」

「待ってザヤちゃん!」

「ん?」

「LINE交換しない?」

「え?」



私の人生で一度は行ってみたいセリフランキング第4位の



『てか、LINEやってる?』



に相当するセリフをいとも簡単に!?

夢見・・・今の君、どんなサングラスをしても防げないほど眩しいよ・・・



「い、いいよ・・・」

「イエス!!ザヤちゃんのラインゲッツゥ!!」

「じゃ、そういうことで・・・」



もっと話していたかったが、感情が忙しすげぎて体が限界だ。

私はそのまま家へと直行し、数時間ほど夢見のラインのアイコンを眺めていた。

そしてそまま眠りについた。



ーーー



ふと気がつくとそこは、車が虫のように空を飛ぶ、不思議な世界だった。



「マジ・・・?」
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