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第2章 冒険記
Chapter18 思い出した!
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エルセンの夢の中。
「またかよ一年前と同じ牢に入れる事ないじゃん」
戦時中のアカネイア帝国の首都カドリードで2度目に捕まった時だ!
ガチャ!
「今の内だ」
あっ!
「早く逃げなさい」
ああっ!
「あー俺!思い出した!」
エルセンは大声を出して起き上がる。
「エルセン。思い出すんなら静かに思い出せ」
ヴァルハラートが資料室から拝借した本を読みながら言う。
「あ、悪い…」
エルセンは小声になる。
「俺、エレンディースに助けてもらったわ」
エルセンは頭を掻きながら言う。
「そりゃあ礼を言わんとな」
本を読みながら言う。
「えっ?言わなきゃ駄目だった?」
「そうだな」
エルセンはヴァルハラートの方を向いて聞く。
「…話ちゃんと聞いてる?」
「夢の中の話だろう。聞いてるよ」
ヴァルハラートは本のページを捲る。
「夢じゃなくて、5年前カドリードで…」
「あっ」
「〝あっ〟じゃなくて」
「皇子が起きたぜ」
ヴァルハラートは首をくいっとエル皇子に向け言う。
「あっ」
エルセンもエル皇子を見る。
「ここは?」
皇子はヴァルハラートとエルセンに聞く。
「創世神が創りし世界」
ヴァルハラートは真面目に答える。
皇子はヴァルハラートを見てビクッと怯える。
「ハラート。変な言い方するなよ」
エルセンはヴァルハラートに向いて言う。
「あーここは、ラルク山の洞窟で皇子様は、エレンディースに捕まってたんだぜ」
エルセンはエル皇子に分かるように言う。
「エレンディースに?…えっ?今…何月?」
皇子は少し混乱しているのが分かる。
「725年7月18日」
ヴァルハラートが言う。
「えっ?では半年も?」
皇子は益々混乱する。
見兼ねてエルセンはエル皇子肩を叩き。
「眠らされていたからからな。〝混乱すんな〟っつうのも無理な話だな」
「あ、ああ、で?君達は?」
エル皇子はエルセンに聞く。
「精霊王とムーア」
ヴァルハラートは大真面目に言う。
「は?」
エル皇子は目をパチクリする。
「あーいや~。つうか俺ムーアじゃないし!」
エルセンはヴァルハラートにツッコミを入れる。
「あ、皇子様が起きたのか」
ルディースは起きてエル皇子を見る。
皇子はルディースの姿に見惚れる。
「ん?ああ、薄い緑の髪と金の目の人は、珍しいよね」
ルディースは困り顔して言う。
「余りにも綺麗で…」
エル皇子は顔を赤らめて言う。
「俺を見た時は怯えたくせに」
ヴァルハラートも言う。
「お、怯えてた訳では…その目が…ちょっと…」
エル皇子はそう言い下を向く。
「起きたのか?」
アークトゥルスが目を覚まし言う。
「後はアサール様を起こすだけみたいだね」
ルディースは微笑んで言う。
「…そうか」
アークトゥルスはそう言いアサールの所に来て彼の肩を揺らす。
「アサール様、エル皇子が起きましたよ」
「ん?」
アサールは目を覚ましエル皇子を見る。
「!っ、エル皇子!」
「!っ、アサール!」
エル皇子は涙で目を潤ませながら言う。
エルセン、ヴァルハラート、アークトゥルス、ルディースは遠くに離れた。
「はぁ、疲れた…」
エルセンはそう言いしゃがむ。
「お疲れさん」
ヴァルハラートもしゃがみエルセンの肩を軽く叩く。
「なぁ、あの方…皇帝の器あるだろうか?」
アークトゥルスがルディースに聞く。
「ん、難しいだろうね…」
ルディースは苦笑しながら言う。
「…そうか…そうだよな」
アークトゥルスは心做しか落ち込む。
早朝になりアリムレスとセナンディアスが来た。
「おはようございます。エルセン」
アリムレスが挨拶をする。
「おはようございます。あっ!アリムから話を聞きました。皇子様見付けられたのですね!」
セナンディアスが嬉しそうに言う。
「おはよう。うん、そうだよ。丁度いいや二人共手伝ってくれる?」
朝食の準備をしていたエルセンは二人に言う。
「はい!」
アリムレスとセナンディアスは同時に言い朝食の準備に取り掛かる。
皆も起きて来て、それぞれに身体を拭いたり、武器を磨いたりしていた。
その間エル皇子はアサールから離れなかった。
「またかよ一年前と同じ牢に入れる事ないじゃん」
戦時中のアカネイア帝国の首都カドリードで2度目に捕まった時だ!
ガチャ!
「今の内だ」
あっ!
「早く逃げなさい」
ああっ!
「あー俺!思い出した!」
エルセンは大声を出して起き上がる。
「エルセン。思い出すんなら静かに思い出せ」
ヴァルハラートが資料室から拝借した本を読みながら言う。
「あ、悪い…」
エルセンは小声になる。
「俺、エレンディースに助けてもらったわ」
エルセンは頭を掻きながら言う。
「そりゃあ礼を言わんとな」
本を読みながら言う。
「えっ?言わなきゃ駄目だった?」
「そうだな」
エルセンはヴァルハラートの方を向いて聞く。
「…話ちゃんと聞いてる?」
「夢の中の話だろう。聞いてるよ」
ヴァルハラートは本のページを捲る。
「夢じゃなくて、5年前カドリードで…」
「あっ」
「〝あっ〟じゃなくて」
「皇子が起きたぜ」
ヴァルハラートは首をくいっとエル皇子に向け言う。
「あっ」
エルセンもエル皇子を見る。
「ここは?」
皇子はヴァルハラートとエルセンに聞く。
「創世神が創りし世界」
ヴァルハラートは真面目に答える。
皇子はヴァルハラートを見てビクッと怯える。
「ハラート。変な言い方するなよ」
エルセンはヴァルハラートに向いて言う。
「あーここは、ラルク山の洞窟で皇子様は、エレンディースに捕まってたんだぜ」
エルセンはエル皇子に分かるように言う。
「エレンディースに?…えっ?今…何月?」
皇子は少し混乱しているのが分かる。
「725年7月18日」
ヴァルハラートが言う。
「えっ?では半年も?」
皇子は益々混乱する。
見兼ねてエルセンはエル皇子肩を叩き。
「眠らされていたからからな。〝混乱すんな〟っつうのも無理な話だな」
「あ、ああ、で?君達は?」
エル皇子はエルセンに聞く。
「精霊王とムーア」
ヴァルハラートは大真面目に言う。
「は?」
エル皇子は目をパチクリする。
「あーいや~。つうか俺ムーアじゃないし!」
エルセンはヴァルハラートにツッコミを入れる。
「あ、皇子様が起きたのか」
ルディースは起きてエル皇子を見る。
皇子はルディースの姿に見惚れる。
「ん?ああ、薄い緑の髪と金の目の人は、珍しいよね」
ルディースは困り顔して言う。
「余りにも綺麗で…」
エル皇子は顔を赤らめて言う。
「俺を見た時は怯えたくせに」
ヴァルハラートも言う。
「お、怯えてた訳では…その目が…ちょっと…」
エル皇子はそう言い下を向く。
「起きたのか?」
アークトゥルスが目を覚まし言う。
「後はアサール様を起こすだけみたいだね」
ルディースは微笑んで言う。
「…そうか」
アークトゥルスはそう言いアサールの所に来て彼の肩を揺らす。
「アサール様、エル皇子が起きましたよ」
「ん?」
アサールは目を覚ましエル皇子を見る。
「!っ、エル皇子!」
「!っ、アサール!」
エル皇子は涙で目を潤ませながら言う。
エルセン、ヴァルハラート、アークトゥルス、ルディースは遠くに離れた。
「はぁ、疲れた…」
エルセンはそう言いしゃがむ。
「お疲れさん」
ヴァルハラートもしゃがみエルセンの肩を軽く叩く。
「なぁ、あの方…皇帝の器あるだろうか?」
アークトゥルスがルディースに聞く。
「ん、難しいだろうね…」
ルディースは苦笑しながら言う。
「…そうか…そうだよな」
アークトゥルスは心做しか落ち込む。
早朝になりアリムレスとセナンディアスが来た。
「おはようございます。エルセン」
アリムレスが挨拶をする。
「おはようございます。あっ!アリムから話を聞きました。皇子様見付けられたのですね!」
セナンディアスが嬉しそうに言う。
「おはよう。うん、そうだよ。丁度いいや二人共手伝ってくれる?」
朝食の準備をしていたエルセンは二人に言う。
「はい!」
アリムレスとセナンディアスは同時に言い朝食の準備に取り掛かる。
皆も起きて来て、それぞれに身体を拭いたり、武器を磨いたりしていた。
その間エル皇子はアサールから離れなかった。
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