まおうさまは勇者が怖くて仕方がない

百年前に現れた魔王によって侵攻が行われたアルキドセ王国。

国土の半分を魔物の支配下とされてしまったアルキドセ王国の国王はやむなく、国土を分断した。

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百年後、魔王の座は孫へと譲られていた。

「あー、だる……座り心地悪すぎだろ、」

しかし、譲られた孫であるセーレに魔王の素質はなく、百年間城にも攻めに来ない勇者に驕りきっていた。

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その日、魔王城に戦慄が走った。
勇者が魔王城まで攻め入ったのだ。

「ひ、ひっ……!、よ、よくきたなぁ、っゆうしゃ!」

血の滴る剣を持ち、近づく勇者に恐怖で震えるセーレに与えられたのは痛みではなく、獣の皮の温かな感触だった。

「っかわいい……俺のものにする、っ」
「ぁ、ぇひ!やだやだやだっ、ひ、ぃい……」

理解できない勇者の言葉は死に怯えるセーレを混乱させ、失神させた。


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魔王に一目惚れで掻っ攫う溺愛勇者
      ×
言動が理解できない勇者が怖い卑屈な名ばかり魔王


愛をまっすぐ伝える勇者に怯える魔王のすれ違い、らぶらぶストーリー。
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