君の行く末

常森 楽

文字の大きさ
16 / 20

* 16

しおりを挟む
舌を孔から抜いて、唾を飲む。
自分のお腹を擦って、舌先の感覚を確かめるように 歯の裏に這わせる。

初めての味。
少し甘じょっぱい、慣れない味。

もう一度口を近づけて、さっきよりも強く 奥に舌を挿れた。
鼻先に陰毛があたって、ムズムズする。

元々、ネットでエロ動画を見たことがあったし、自分でも触るから なんとなく どこが気持ちいいのかは理解していた。

茂みの影から主張する蕾に親指を置いた。
力を入れると、彼女はピクリと反応した。

ゆっくりと左右に動かしていると、甘じょっぱい汁が溢れ始める。
ジェルみたいな塊があるようにも思える、ねっちょりとした感覚。

不思議な味は、正直味わいたいと思える代物ではなかった。

私は舌を抜いて、指を挿れることにした。

どこまでやればいいのかわからず、やり方もわからず、手探りに抜き挿ししていると、彼女はそっと私の手に手を重ねた。

「もう、いいよ。ありがとう」

手を繋いで、洗面台へ行く。

「手、洗って。私、シャワー浴びるから。先、寝てていいよ」

彼女はそう言って、私と目を合わせることもなく、扉を閉じた。

「ごめん」

シャワーの流れる音が響いてから呟いても、彼女には聞こえない。
何に対して謝ったのかもわからなかったから、それでいいと思った。

重たい体を引きずるようにしてベッドに倒れ込んだ。

「何してるんだろ」

知らぬ間に、私は眠りについていた。

それからほぼ毎日のようにお姉さんの家に通って、要求されるがままにセックスした。
それがお姉さんのためになると思った。

どんな要求にも応えられるように、お姉さんがいない間に、コッソリとネットでいろいろ調べて、知識をつけたりもした。
つけたばかりの知識をさりげなく試してみたりもした。

さすがに平日は泊まるわけにはいかなかったけど、それでも なるべく彼女のそばにいようと思った。

ある時から、お姉さんも私にヤるようになって、人から触られることを初めて知った。

お姉さんは言ったんだ。
「私たち、もう恋人だね」って。
それが嬉しくて、たまらなかった。

(そうか、こういうのを恋人って言うのか)
なんて思って、浮かれた。


作ったような笑顔を貼り付けて、彼女は私を出迎える。

私はいつものように キスをしながらお姉さんを脱がし、試行錯誤して ようやくスマートに彼女を気持ちよくさせられるようになった技術をフル稼働させた。

ゆっくり、丁寧に、でも 少し強引に。
彼女が反応を示すところを重点的に、少し強めに攻める。

夏休みもあと数日で終わろうとしていた頃だった。

彼女は私の両肩を強く蹴った。
私が彼女の中に指を挿れる前に、彼女がバタバタと暴れ始めたからだった。

人のことを" 相手の発する言葉 "だけで知れると思ってた。
言葉の裏なんて、私にはわからなかったし、今でもよくわからない。
" 自分では察したつもりでも、相手の真意は違う "なんてこと、たくさんあるんだって この時知ったんだ。

尻餅をついて、驚きを隠せないまま彼女を見た。
鬼のような形相をして、彼女は言う。

「なんで、言うこと聞いてるわけ?」

静かに話しても、顔が憎悪に満ちているからか、迫力がある。

「普通はさ、こんなこと続けないよね?」

私は混乱した。
何を言ってるのかさっぱりわからなかった。

「日に日に上手くなってるしさ……。なに?嫌がらせ?」

彼女は私を睨む。
目の下の黒い陰は、彼女の心が限界を迎えていることを物語っていた。

「あんたのせいで」

ボソリと呟いた後、こちらを警戒する犬みたいに 歯を剥き出しにする。

「あんたのせいで、美津代みつよさんに嫌われたんだ」

美津代は私の母の名だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

身体だけの関係です‐三崎早月について‐

みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」 三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。 クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。 中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。 ※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。 12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。 身体だけの関係です 原田巴について https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789 作者ツイッター: twitter/minori_sui

小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話

穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

モヒート・モスキート・モヒート

片喰 一歌
恋愛
主人公・翠には気になるヒトがいた。行きつけのバーでたまに見かけるふくよかで妖艶な美女だ。 毎回別の男性と同伴している彼女だったが、その日はなぜか女性である翠に話しかけてきた。 紅と名乗った彼女は男性より女性が好きらしく、独り寝が嫌いだと言い、翠にワンナイトの誘いをかける。 根負けした翠は紅の誘いに応じたが、暑い盛りと自宅のエアコンの故障が重なってしまっていた事もあり、翠はそれ以降も紅の家に頻繁に涼みに行くようになる。 しかし、妙な事に翠は紅の家にいるときにだけ耐え難い睡魔に襲われる。 おまけに、ほとんど気絶と言って言い眠りから目覚めると、首筋には身に覚えのないキスマークのような傷が付いている。 犯人候補は一人しかいない。 問い詰められた紅はあっさり容疑を認めるが、その行動の背景には翠も予想だにしなかった事情があって……!? 途中まで恋と同時に謎が展開しますが、メインはあくまで恋愛です。

最初の味見は、いつも君に

kokubo
恋愛
「……最初の味見、してくれる?」 放課後、秘密の喫茶店で始まる。お菓子職人を目指す彼女と、常連の彼女。甘い練習は、恋に変わっていく——GL成長物語。

処理中です...