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2.変化
88.友達
「暑い」
佐藤さんが言って、出ていく。
次に優里ちゃんが出ていって、私と永那ちゃんの2人きりになる。
永那ちゃんはニコッと笑って、触れる程度のキスをした。
心臓が飛び跳ねて、私だけが机の下に残る。
でもすぐに、手が差し伸べられる。
「もう出ておいで、穂」
私は手を重ねて、机の下から出る。
「穂ちゃーん、ここがよくわからないんだけど、教えてくれない?」
優里ちゃんが教科書を指さす。生物で出てくる計算問題だ。
気づけば私が感じていた恥ずかしさは薄れて、少し照れくさいけど、居心地のよさを感じた。
次の日、期末テスト最終日。
「みんな~!今日カラオケ行こ~!テスト終わりのストレス発散じゃ~!」
誰かが言い始めて、それにバラバラとクラスメイトが返事をする。
そそくさと帰る人もいれば、輪の中に入っていく人もいる。
私はその光景を席に座って、ただ眺める。
「穂ちゃん!」
名前を呼ばれて振り向くと、優里ちゃんが立っていた。
永那ちゃんは寝ていて、佐藤さんが永那ちゃんの席の背もたれに座ってスマホを出している。
「行こ?ね?」
「え、でも…私カラオケ行ったことない…」
優里ちゃんの目が大きくなる。
「うっそー!」
「本当」
私が苦笑すると、優里ちゃんは両手を机にバンッと叩きつけた。
「じゃあ絶対行かないと!」
腕を引っ張られて、永那ちゃんの机に向かう。
「永那いつまで寝てんの。てかいつから寝てんの?」
「わりと中盤から」
「やばー…それで成績良いとか、ホント頭おかしい」
「なんで優里は隣に座ってるのに知らないの?」
佐藤さんがスマホから顔を上げる。
「永那を見たらやる気なくすもん」
優里ちゃんが永那ちゃんの机を揺らす。
「地震だー、起きろー!」
永那ちゃんがバッと体を起こす。
「ん!?」
こんな手法があったとは…。
永那ちゃんが目をこすってる。
「地震?」
「永那、カラオケだってー!」
佐藤さんが正面を向いて、永那ちゃんの背中に寄りかかる。
「うるさっ」
優里ちゃんが耳元で叫んで、永那ちゃんが眉間にシワを寄せている。
いつも彼女達の周りにいるクラスメイトが、遠巻きに私達を見ている。
…やっぱり、私がいるから。
「ねえ、穂ちゃんカラオケ初めてだって!」
「え!そーなの?」
永那ちゃんが寝ぼけ眼を私に向ける。
「あぁ…うん、まあ」
「めっちゃ楽しみになってきたー!!」
永那ちゃんが両手をあげてバッと立ち上がる。
佐藤さんはため息をつきながら、押されるように立ち上がった。
「あー、てか穂が歌うの自体初めて聞く!…ドキドキしてきた」
「え、なんで永那がドキドキするの?」
永那ちゃんが胸に手を当てている。
「私、穂の声好きだから、楽しみすぎてドキドキ」
私の顔は一気に熱をおびる。
「あの…私、やっぱり行くの」
「一緒に行くよ?」
永那ちゃんに顔を覗きこまれる。
「えーっと、永那達も行くんだよね?」
みんなに声をかけた子が恐る恐る話しかけてくる。
「うん、4人ねー」
私をチラッと見て「オッケー」と苦笑する。
気まずいし、本当に申し訳なく思えてくる。
慣れたはずの痛みが、目を覚ましたかのように胸に走る。
カラオケなんて人生で一度も行ったことがないし、心臓の音がバクバクとうるさく鳴り始める。
急に手にあたたかさを感じて、手元を見る。
永那ちゃんが指を絡めていて、驚いて彼女を見ると微笑まれる。
佐藤さんがため息をついて、あいている手を優里ちゃんに握られる。
「大丈夫だよ」
優里ちゃんが笑いかけてくれる。
「それ、私が言うはずだった台詞なんだけど」
「早い者勝ちです、残念でした」
カラオケにつくと、永那ちゃんが私の手を引いて奥まで進んでいく。
永那ちゃん、私、優里ちゃん、佐藤さんの順で並ぶ。
「じゃあ俺からー!」
クラスメイトの誰かが言って、曲を機械に入力していく。
14,5人が1部屋に詰め込まれていて、距離が近くて緊張する。
「やっぱ1番は盛り上がれる曲だよねー」
「なんか食べ物頼む?」
「ドア付近の人、飲み物適当に取ってきてー!」
みんながワイワイ話し始める。
「穂はあんま音楽聞かないんだよね?」
「うん」
曲が流れ始めると、その音の大きさに驚く。
部屋が暗くなって、カラフルな照明が点滅する。
数人が一緒に歌い始める。
隣に座る優里ちゃんも歌っている。
どこかで聞いたことのある曲…でも曲名はわからない。
佐藤さんが言って、出ていく。
次に優里ちゃんが出ていって、私と永那ちゃんの2人きりになる。
永那ちゃんはニコッと笑って、触れる程度のキスをした。
心臓が飛び跳ねて、私だけが机の下に残る。
でもすぐに、手が差し伸べられる。
「もう出ておいで、穂」
私は手を重ねて、机の下から出る。
「穂ちゃーん、ここがよくわからないんだけど、教えてくれない?」
優里ちゃんが教科書を指さす。生物で出てくる計算問題だ。
気づけば私が感じていた恥ずかしさは薄れて、少し照れくさいけど、居心地のよさを感じた。
次の日、期末テスト最終日。
「みんな~!今日カラオケ行こ~!テスト終わりのストレス発散じゃ~!」
誰かが言い始めて、それにバラバラとクラスメイトが返事をする。
そそくさと帰る人もいれば、輪の中に入っていく人もいる。
私はその光景を席に座って、ただ眺める。
「穂ちゃん!」
名前を呼ばれて振り向くと、優里ちゃんが立っていた。
永那ちゃんは寝ていて、佐藤さんが永那ちゃんの席の背もたれに座ってスマホを出している。
「行こ?ね?」
「え、でも…私カラオケ行ったことない…」
優里ちゃんの目が大きくなる。
「うっそー!」
「本当」
私が苦笑すると、優里ちゃんは両手を机にバンッと叩きつけた。
「じゃあ絶対行かないと!」
腕を引っ張られて、永那ちゃんの机に向かう。
「永那いつまで寝てんの。てかいつから寝てんの?」
「わりと中盤から」
「やばー…それで成績良いとか、ホント頭おかしい」
「なんで優里は隣に座ってるのに知らないの?」
佐藤さんがスマホから顔を上げる。
「永那を見たらやる気なくすもん」
優里ちゃんが永那ちゃんの机を揺らす。
「地震だー、起きろー!」
永那ちゃんがバッと体を起こす。
「ん!?」
こんな手法があったとは…。
永那ちゃんが目をこすってる。
「地震?」
「永那、カラオケだってー!」
佐藤さんが正面を向いて、永那ちゃんの背中に寄りかかる。
「うるさっ」
優里ちゃんが耳元で叫んで、永那ちゃんが眉間にシワを寄せている。
いつも彼女達の周りにいるクラスメイトが、遠巻きに私達を見ている。
…やっぱり、私がいるから。
「ねえ、穂ちゃんカラオケ初めてだって!」
「え!そーなの?」
永那ちゃんが寝ぼけ眼を私に向ける。
「あぁ…うん、まあ」
「めっちゃ楽しみになってきたー!!」
永那ちゃんが両手をあげてバッと立ち上がる。
佐藤さんはため息をつきながら、押されるように立ち上がった。
「あー、てか穂が歌うの自体初めて聞く!…ドキドキしてきた」
「え、なんで永那がドキドキするの?」
永那ちゃんが胸に手を当てている。
「私、穂の声好きだから、楽しみすぎてドキドキ」
私の顔は一気に熱をおびる。
「あの…私、やっぱり行くの」
「一緒に行くよ?」
永那ちゃんに顔を覗きこまれる。
「えーっと、永那達も行くんだよね?」
みんなに声をかけた子が恐る恐る話しかけてくる。
「うん、4人ねー」
私をチラッと見て「オッケー」と苦笑する。
気まずいし、本当に申し訳なく思えてくる。
慣れたはずの痛みが、目を覚ましたかのように胸に走る。
カラオケなんて人生で一度も行ったことがないし、心臓の音がバクバクとうるさく鳴り始める。
急に手にあたたかさを感じて、手元を見る。
永那ちゃんが指を絡めていて、驚いて彼女を見ると微笑まれる。
佐藤さんがため息をついて、あいている手を優里ちゃんに握られる。
「大丈夫だよ」
優里ちゃんが笑いかけてくれる。
「それ、私が言うはずだった台詞なんだけど」
「早い者勝ちです、残念でした」
カラオケにつくと、永那ちゃんが私の手を引いて奥まで進んでいく。
永那ちゃん、私、優里ちゃん、佐藤さんの順で並ぶ。
「じゃあ俺からー!」
クラスメイトの誰かが言って、曲を機械に入力していく。
14,5人が1部屋に詰め込まれていて、距離が近くて緊張する。
「やっぱ1番は盛り上がれる曲だよねー」
「なんか食べ物頼む?」
「ドア付近の人、飲み物適当に取ってきてー!」
みんながワイワイ話し始める。
「穂はあんま音楽聞かないんだよね?」
「うん」
曲が流れ始めると、その音の大きさに驚く。
部屋が暗くなって、カラフルな照明が点滅する。
数人が一緒に歌い始める。
隣に座る優里ちゃんも歌っている。
どこかで聞いたことのある曲…でも曲名はわからない。
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