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2.変化
107.夏休み
お昼の時間帯だと売店が混むだろうからと、私達は早めにプールから出て、お昼を買いに行く。
私は焼きそばと唐揚げという、最高の組み合わせを選択。
優里も焼きそば、千陽はホットドッグ、穂はたこ焼きを買っていた。
レジャーシートに戻って、体をさっと拭く。
「穂ちゃん、たこ焼き1個ちょーだい?」
優里が言う。
たこ焼きって8個しかないから、その1個って大きくない?…私だったら絶対あげたくない。
穂は気にしてないみたいで、1つあげている。
優里が「お返し」と言いながら、焼きそばを穂の口に運ぶ。
…ん?…え?今の、普通に“あーん”だよね?
「待て待て。なにしてんの?」
優里も穂もキョトンとしている。
優里が二口目を穂の口に運ぼうとしていた。
箸に乗っていた焼きそばが落ちそうになって、穂がパクッと口に入れる。
しかもそれ、優里の箸だよね?
おかしくない?
そういうことは私とするはずじゃない?
「私も!私もやる!それ!」
「…でももう、焼きそばはたくさんもらったよ?」
穂が言う。
泣きたくなる。
…唐揚げ!私には唐揚げがある!
勢いよく食べ過ぎて、1つしか残ってないけど。
ゆっくり食べればよかった…。
泣く泣く唐揚げを取って、穂の口に運ぶ。
「いいの?…永那ちゃん、食べたいんじゃない?」
「いい…!ほら、あーん」
「え!?」
急に穂の顔が赤くなる。
この子無自覚?…罪な子。可愛い。
穂は大きく口を開けて、唐揚げにかぶりつく。
肉の油が唇について、艶めく。
…ああ、舐めたい。
「おいしいね」
口元を手で隠しながら、上目遣いに言われる。
私の手元には半分唐揚げが残っていて、穂を見ると、彼女が笑った。
「永那ちゃん、食べていいよ」
…はぁ。トキメキが過ぎる。
私は彼女の食べかけを口の中に放り込む。
穂がたこ焼きを1つ取って、フゥフゥと息を吹きかけてから、私の口元に近づける。
「これも、あげる」
った…っはぁ…好き。
まだ湯気が出て、熱そうなそれを一口で食べる。
「あ、熱くない?」
口の中でホフホフしながら、たこ焼きを噛みながら転がす。
「うまーい!」
「大袈裟だよ」
穂が苦笑する。
「永那、ホント穂ちゃんにデレデレだね」
スマホを持って、カメラを起動する。
「はい、みんなこっち見てー」
穂と優里は肩を寄せ合って笑顔を作る。
「千陽」
相変わらず、カメラを向けてもニコリともしない。
挙げ句の果てに、優里の影に隠れようとする。
昔のことがあるから撮られたくないのはわかるけど…!わかるけども…!
…まあいいや。
私もそうやって諦めるから、いつも千陽は隅っこにちょこっと写るか、仏頂面でしか写真に載っていない。
学校でのイベントでも、カメラマンが彼女を撮ろうとするけど、すぐに気づいて顔を隠してしまう。
しつこく撮ろうとする人には「撮らないでください」とハッキリ言う。
普段、知らない誰かに自分から話しかけることはほとんどないのに、そのときだけは語気が強まる。
「穂、2人でも撮ろう?」
私が言うと、頷いて近寄ってくれる。
肩を抱くと、ピクッと反応する。
連写すると「もういいよー」と離れられてしまった。
撮った写真を確認する。
…ん?
私がプッと吹き出して笑うと、みんなの視線がこちらに向く。
「どうしたの?」
「私達、めっちゃ口に青のりついてるんだけど」
お互いに顔を見合わせて笑い合う。
「千陽だけついてない!」
「あたしはわかってたからホットドッグにしたもん」
「うっわ!なんで言わないんだよ」
私達の会話に、穂が笑う。
優里が売店に走って、紙を取ってきてくれる。
みんなで口を拭いて、確かめ合う。
優里がビーチボールを膨らませて「遊ぼー」と言うから、近くの浅瀬でボールを飛ばし合う。
その後、浮き輪を1つ借りて、流れるプールにも行った。
交代で浮き輪に乗って、3人は浮き輪に掴まって流れる。
穂は初めてだったようで、浮き輪に乗るのに苦戦した。
浮き輪がひっくり返って、穂が盛大に落ちて、水しぶきが飛ぶ。
優里は心配そうにしたけど、私と千陽は笑った。
穂に睨まれ、叩かれ、仕方ないから彼女をちゃんと支えて浮き輪に乗せてあげた。
私はさりげなく彼女の両足の間を確保して、下からの眺めを楽しむ。
最後にバレて、足で顔を挟まれた。
…それはそれで良い。
流れるプールに飽きて、スライダーに移動する。
穂が怖いと言うから、2人乗りできるやつにする。
それが1番人気で、すごい列だったけど、みんなで話していればあっという間だ。
穂を前に座らせる。
「後ろがいい」と言われたけど、そこは譲らない。
彼女に密着する。
伸ばした足が彼女の脇に触れる。
足首を動かして、両足を内側に向けると、微かに彼女の胸にさわれる。
普通の状態なら怒られただろうけど、緊張している彼女は気づいてすらいない。
…こんなことしてたら、マジでそのうち嫌われるかも。
「穂、そんな緊張しなくても大丈夫だよ。いざとなったらこうやって落ちないようにしてあげるから」
足に力を入れて、彼女の体を挟む。
不安そうに振り向かれて「ホント?」と聞かれる。
…可愛い。
私が頷くと「絶対だよ?」と念押しされた。
「それではいきますねー」
スタッフの人が浮き輪を押してくれる。
私は焼きそばと唐揚げという、最高の組み合わせを選択。
優里も焼きそば、千陽はホットドッグ、穂はたこ焼きを買っていた。
レジャーシートに戻って、体をさっと拭く。
「穂ちゃん、たこ焼き1個ちょーだい?」
優里が言う。
たこ焼きって8個しかないから、その1個って大きくない?…私だったら絶対あげたくない。
穂は気にしてないみたいで、1つあげている。
優里が「お返し」と言いながら、焼きそばを穂の口に運ぶ。
…ん?…え?今の、普通に“あーん”だよね?
「待て待て。なにしてんの?」
優里も穂もキョトンとしている。
優里が二口目を穂の口に運ぼうとしていた。
箸に乗っていた焼きそばが落ちそうになって、穂がパクッと口に入れる。
しかもそれ、優里の箸だよね?
おかしくない?
そういうことは私とするはずじゃない?
「私も!私もやる!それ!」
「…でももう、焼きそばはたくさんもらったよ?」
穂が言う。
泣きたくなる。
…唐揚げ!私には唐揚げがある!
勢いよく食べ過ぎて、1つしか残ってないけど。
ゆっくり食べればよかった…。
泣く泣く唐揚げを取って、穂の口に運ぶ。
「いいの?…永那ちゃん、食べたいんじゃない?」
「いい…!ほら、あーん」
「え!?」
急に穂の顔が赤くなる。
この子無自覚?…罪な子。可愛い。
穂は大きく口を開けて、唐揚げにかぶりつく。
肉の油が唇について、艶めく。
…ああ、舐めたい。
「おいしいね」
口元を手で隠しながら、上目遣いに言われる。
私の手元には半分唐揚げが残っていて、穂を見ると、彼女が笑った。
「永那ちゃん、食べていいよ」
…はぁ。トキメキが過ぎる。
私は彼女の食べかけを口の中に放り込む。
穂がたこ焼きを1つ取って、フゥフゥと息を吹きかけてから、私の口元に近づける。
「これも、あげる」
った…っはぁ…好き。
まだ湯気が出て、熱そうなそれを一口で食べる。
「あ、熱くない?」
口の中でホフホフしながら、たこ焼きを噛みながら転がす。
「うまーい!」
「大袈裟だよ」
穂が苦笑する。
「永那、ホント穂ちゃんにデレデレだね」
スマホを持って、カメラを起動する。
「はい、みんなこっち見てー」
穂と優里は肩を寄せ合って笑顔を作る。
「千陽」
相変わらず、カメラを向けてもニコリともしない。
挙げ句の果てに、優里の影に隠れようとする。
昔のことがあるから撮られたくないのはわかるけど…!わかるけども…!
…まあいいや。
私もそうやって諦めるから、いつも千陽は隅っこにちょこっと写るか、仏頂面でしか写真に載っていない。
学校でのイベントでも、カメラマンが彼女を撮ろうとするけど、すぐに気づいて顔を隠してしまう。
しつこく撮ろうとする人には「撮らないでください」とハッキリ言う。
普段、知らない誰かに自分から話しかけることはほとんどないのに、そのときだけは語気が強まる。
「穂、2人でも撮ろう?」
私が言うと、頷いて近寄ってくれる。
肩を抱くと、ピクッと反応する。
連写すると「もういいよー」と離れられてしまった。
撮った写真を確認する。
…ん?
私がプッと吹き出して笑うと、みんなの視線がこちらに向く。
「どうしたの?」
「私達、めっちゃ口に青のりついてるんだけど」
お互いに顔を見合わせて笑い合う。
「千陽だけついてない!」
「あたしはわかってたからホットドッグにしたもん」
「うっわ!なんで言わないんだよ」
私達の会話に、穂が笑う。
優里が売店に走って、紙を取ってきてくれる。
みんなで口を拭いて、確かめ合う。
優里がビーチボールを膨らませて「遊ぼー」と言うから、近くの浅瀬でボールを飛ばし合う。
その後、浮き輪を1つ借りて、流れるプールにも行った。
交代で浮き輪に乗って、3人は浮き輪に掴まって流れる。
穂は初めてだったようで、浮き輪に乗るのに苦戦した。
浮き輪がひっくり返って、穂が盛大に落ちて、水しぶきが飛ぶ。
優里は心配そうにしたけど、私と千陽は笑った。
穂に睨まれ、叩かれ、仕方ないから彼女をちゃんと支えて浮き輪に乗せてあげた。
私はさりげなく彼女の両足の間を確保して、下からの眺めを楽しむ。
最後にバレて、足で顔を挟まれた。
…それはそれで良い。
流れるプールに飽きて、スライダーに移動する。
穂が怖いと言うから、2人乗りできるやつにする。
それが1番人気で、すごい列だったけど、みんなで話していればあっという間だ。
穂を前に座らせる。
「後ろがいい」と言われたけど、そこは譲らない。
彼女に密着する。
伸ばした足が彼女の脇に触れる。
足首を動かして、両足を内側に向けると、微かに彼女の胸にさわれる。
普通の状態なら怒られただろうけど、緊張している彼女は気づいてすらいない。
…こんなことしてたら、マジでそのうち嫌われるかも。
「穂、そんな緊張しなくても大丈夫だよ。いざとなったらこうやって落ちないようにしてあげるから」
足に力を入れて、彼女の体を挟む。
不安そうに振り向かれて「ホント?」と聞かれる。
…可愛い。
私が頷くと「絶対だよ?」と念押しされた。
「それではいきますねー」
スタッフの人が浮き輪を押してくれる。
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