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2.変化
118.夏休み
「今までエッチしてきた人にも、そう思ってたの?」
「うぇ!?…そ、そんなこと、今聞く?」
「だめ?」
「い、いや、だめじゃ…ないけど」
永那ちゃんはポリポリと頬を掻く。
「まあ、正直、今までは何が良いのかさっぱりわからなかったよ」
「そうなの?」
「うん。みんな、そのほうが気持ちよさそうだったからやってただけで…。ってかさ、穂、こういうこと知りたいの?」
「じゃなきゃ、聞かなくない?私、永那ちゃんが他の人とエッチするとき、どんな気持ちだったのか知りたかったから」
「そーなんだ」
永那ちゃんが苦笑する。
「嫌だ?聞かれたくない?」
「え、いや、嫌じゃないけど。普通、彼女のほうが、恋人の昔のセックス事情なんて知りたくないもんなんじゃないの?」
「え、そうなの?…私、そんなに普通じゃないのかな」
「んー…わかんないけど…。でも、私は好きだよ。そういう穂が好き」
“そういう穂”?
普通じゃないところが良いってこと?
よくわからない。
「なんでも真面目なところ。私のこと、知ろうとしてくれるとこ」
答えが返ってくる。
「それって良いことなのかな?」
「他の人がどう思うかは知らないけど、私は嬉しい」
永那ちゃんが嬉しいなら…いっか。
「穂、そろそろご飯作る時間じゃない?」
時計を見ると、もう11時半を過ぎていた。
「もうヘトヘトだよ…」
布団を肩まで被って、出たくない意思を伝える。
その瞬間、窓の外がピカッと光った。
「わっ…!」
目をギュッと瞑ると、彼女に優しく抱かれた。
ドーンと地響きが鳴った。
「大丈夫、大丈夫」
頭を撫でられて、顔の近くまで布団をかけられる。
不思議と怖くなくて、それがなんだか嬉しくて、私も彼女を抱きしめる。
バンッとドアが開く音がする。
「姉ちゃん、大丈夫!?」
…心配してくれるのはすごく嬉しいけど、この状態で部屋に入ってきてほしくなかったな。
幸いにも私は布団を被っていて、裸体を晒す羽目にはなっていない。
永那ちゃんが横向きに寝ているから、彼女が壁になってくれているはず。
「あ、れ…?」
「誉、大丈夫だって」
「あ、そ、そっか…よかった…」
「もう起きるから、あっち行ってて」
「うん…ごめん」
パタンとドアが閉まる。
「なんだったの?」、「大丈夫?」、「雷凄かったな」と、誉の友達が口々にする。
「大丈夫だった、ごめんごめん」
なんだか、本当に申し訳ない。
私と永那ちゃんは起き上がって、彼女が服を取ってくれた。
ブラをつけてくれるから、私はショーツを穿いた。
キャミソールとシャツを着て、パンツも穿く。
「ハァ」とため息をつく。
永那ちゃんが、俯く私を見て楽しそうに笑う。
「なんで笑うの?」
「いや、可愛いなって」
「どこが」
彼女の顔が近づいて、顎を上げられる。
触れるだけの口付けを交わして、すぐに離れる。
手を差し出されるから、それを支えに立ち上がる。
やっぱり足がプルプル震える。
立つのもしんどい。
彼女が私の髪を撫でてくれる。
私はローテーブルの下にある棚からゴムを出す。
ゴムを口に挟んでから、サッとひとつ結びにする。
「エロい」
そう言われて、彼女を睨む。
へへへと彼女が笑うから、もうどうでもよくなる。
ティッシュで顔を拭いて、ゴミ箱に捨てる。
リビングに出ると、誉が心配そうに振り向いた。
「姉ちゃん、具合大丈夫?」
「大丈夫、ありがとう。…っていうか、誉。ちゃんと服着替えたの?」
「ん?ううん」
目をそらされる。
「風邪引くでしょ、着替えて」
「もういいよ、乾いたし」
ゲームをしている誉のそばに寄って、髪に触れる。
まだ少し湿っている。
「誉、濡れてる。傘持ってってって言ったのに、持っていかなかったの?」
「忘れたのー」
「あんなに曇ってたのになんで忘れるの!?」
「しょーがないじゃん」
誉の声が不機嫌になる。
誉の友達3人も、みんなまだ濡れている。
「ほら、みんなゲームやめて」
「えー、なんでー」、「平気だよー」という声が聞こえるけど、無視する。
「やめないならご飯抜きにするよ?」
盛大なブーイングを浴びながら、彼らの服を脱がしていく。
とりあえず誉の服を着させる。
全部ハンガーにかけて、除湿機のそばに引っ掛ける。
永那ちゃんが楽しそうに笑う。
「笑い事じゃないよー」と言っても、永那ちゃんは笑っていた。
2人で食事の準備をする。
「今日のご飯なにー?」と聞いてくるから、「チヂミ」と答えたら誉が喜んでいた。
誉の友達がいるから、夜の分は作れなさそうだなあ。
夜は野菜炒めにでもするか、と、冷蔵庫を覗きながら考える。
誉達はローテーブルでご飯を食べる。
私と永那ちゃんはダイニングテーブル。
「チヂミ、初めて食べる。めっちゃおいしいな」
「永那ちゃんは、普段カレーが多いって言ってたけど、もしかしてほとんど毎日カレーなのでは?」
永那ちゃんが口元を押さえて笑いを堪えている。
「穂とご飯食べるようになってからは、レパートリーが少し増えたよ」
…本当に毎日のようにカレーを食べてたんだ。
「昔は…和食が多かったかなあ。焼き魚とか、煮物とか」
昔。お母さんが、病気になる前の話かな。
「ああ、甘い卵焼きがおいしかったなあ」
「明日、作る?」
彼女の顔がパッと明るくなる。
「うん!」
「うぇ!?…そ、そんなこと、今聞く?」
「だめ?」
「い、いや、だめじゃ…ないけど」
永那ちゃんはポリポリと頬を掻く。
「まあ、正直、今までは何が良いのかさっぱりわからなかったよ」
「そうなの?」
「うん。みんな、そのほうが気持ちよさそうだったからやってただけで…。ってかさ、穂、こういうこと知りたいの?」
「じゃなきゃ、聞かなくない?私、永那ちゃんが他の人とエッチするとき、どんな気持ちだったのか知りたかったから」
「そーなんだ」
永那ちゃんが苦笑する。
「嫌だ?聞かれたくない?」
「え、いや、嫌じゃないけど。普通、彼女のほうが、恋人の昔のセックス事情なんて知りたくないもんなんじゃないの?」
「え、そうなの?…私、そんなに普通じゃないのかな」
「んー…わかんないけど…。でも、私は好きだよ。そういう穂が好き」
“そういう穂”?
普通じゃないところが良いってこと?
よくわからない。
「なんでも真面目なところ。私のこと、知ろうとしてくれるとこ」
答えが返ってくる。
「それって良いことなのかな?」
「他の人がどう思うかは知らないけど、私は嬉しい」
永那ちゃんが嬉しいなら…いっか。
「穂、そろそろご飯作る時間じゃない?」
時計を見ると、もう11時半を過ぎていた。
「もうヘトヘトだよ…」
布団を肩まで被って、出たくない意思を伝える。
その瞬間、窓の外がピカッと光った。
「わっ…!」
目をギュッと瞑ると、彼女に優しく抱かれた。
ドーンと地響きが鳴った。
「大丈夫、大丈夫」
頭を撫でられて、顔の近くまで布団をかけられる。
不思議と怖くなくて、それがなんだか嬉しくて、私も彼女を抱きしめる。
バンッとドアが開く音がする。
「姉ちゃん、大丈夫!?」
…心配してくれるのはすごく嬉しいけど、この状態で部屋に入ってきてほしくなかったな。
幸いにも私は布団を被っていて、裸体を晒す羽目にはなっていない。
永那ちゃんが横向きに寝ているから、彼女が壁になってくれているはず。
「あ、れ…?」
「誉、大丈夫だって」
「あ、そ、そっか…よかった…」
「もう起きるから、あっち行ってて」
「うん…ごめん」
パタンとドアが閉まる。
「なんだったの?」、「大丈夫?」、「雷凄かったな」と、誉の友達が口々にする。
「大丈夫だった、ごめんごめん」
なんだか、本当に申し訳ない。
私と永那ちゃんは起き上がって、彼女が服を取ってくれた。
ブラをつけてくれるから、私はショーツを穿いた。
キャミソールとシャツを着て、パンツも穿く。
「ハァ」とため息をつく。
永那ちゃんが、俯く私を見て楽しそうに笑う。
「なんで笑うの?」
「いや、可愛いなって」
「どこが」
彼女の顔が近づいて、顎を上げられる。
触れるだけの口付けを交わして、すぐに離れる。
手を差し出されるから、それを支えに立ち上がる。
やっぱり足がプルプル震える。
立つのもしんどい。
彼女が私の髪を撫でてくれる。
私はローテーブルの下にある棚からゴムを出す。
ゴムを口に挟んでから、サッとひとつ結びにする。
「エロい」
そう言われて、彼女を睨む。
へへへと彼女が笑うから、もうどうでもよくなる。
ティッシュで顔を拭いて、ゴミ箱に捨てる。
リビングに出ると、誉が心配そうに振り向いた。
「姉ちゃん、具合大丈夫?」
「大丈夫、ありがとう。…っていうか、誉。ちゃんと服着替えたの?」
「ん?ううん」
目をそらされる。
「風邪引くでしょ、着替えて」
「もういいよ、乾いたし」
ゲームをしている誉のそばに寄って、髪に触れる。
まだ少し湿っている。
「誉、濡れてる。傘持ってってって言ったのに、持っていかなかったの?」
「忘れたのー」
「あんなに曇ってたのになんで忘れるの!?」
「しょーがないじゃん」
誉の声が不機嫌になる。
誉の友達3人も、みんなまだ濡れている。
「ほら、みんなゲームやめて」
「えー、なんでー」、「平気だよー」という声が聞こえるけど、無視する。
「やめないならご飯抜きにするよ?」
盛大なブーイングを浴びながら、彼らの服を脱がしていく。
とりあえず誉の服を着させる。
全部ハンガーにかけて、除湿機のそばに引っ掛ける。
永那ちゃんが楽しそうに笑う。
「笑い事じゃないよー」と言っても、永那ちゃんは笑っていた。
2人で食事の準備をする。
「今日のご飯なにー?」と聞いてくるから、「チヂミ」と答えたら誉が喜んでいた。
誉の友達がいるから、夜の分は作れなさそうだなあ。
夜は野菜炒めにでもするか、と、冷蔵庫を覗きながら考える。
誉達はローテーブルでご飯を食べる。
私と永那ちゃんはダイニングテーブル。
「チヂミ、初めて食べる。めっちゃおいしいな」
「永那ちゃんは、普段カレーが多いって言ってたけど、もしかしてほとんど毎日カレーなのでは?」
永那ちゃんが口元を押さえて笑いを堪えている。
「穂とご飯食べるようになってからは、レパートリーが少し増えたよ」
…本当に毎日のようにカレーを食べてたんだ。
「昔は…和食が多かったかなあ。焼き魚とか、煮物とか」
昔。お母さんが、病気になる前の話かな。
「ああ、甘い卵焼きがおいしかったなあ」
「明日、作る?」
彼女の顔がパッと明るくなる。
「うん!」
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