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3.成長
169.まだまだ終わらなかった夏
私が永那ちゃんを起こしに行こうとすると、佐藤さんに呼び止められた。
「あたしも行く」
誉の肩に手をついて、彼女が立ち上がる。
私は頷いて、彼女が隣に立つのを待った。
部屋に入ると、佐藤さんがドアを閉めるのと同時に、私の手を引いた。
強引に振り向かされる。
佐藤さんはドアに寄りかかって、上目遣いに私を見る。
「本当に、いいの?」
「なに、が?」
「キス」
私を掴んでいる彼女の手の力が、強くなる。
心臓の音が、うるさくなる。
隣で寝ている永那ちゃんをチラリと見た。
…本当に、いいの?私。
「…だめ」
「さっき、いいって言ったよね?」
「“仕方ないから”であって、いつでもしていいわけじゃ、ないよ」
「じゃあ、いつならしていいの?」
「どうしても、寂しいときだけ…」
佐藤さんの目が細まって、顔が近づく。
「今、どうしても寂しいって言ったら?」
時計の針が、うるさく感じる。
奥歯を食いしばる。
また、永那ちゃんを見る。
長い時間、そうしていたような気がするけど、実際には数十秒のことだった。
「…やっぱ、いい」
彼女を見ると、酷く傷ついたような顔をしていた。
胸がズキズキ痛んで、私は彼女の唇に唇を重ねる。
彼女の瞳が、少し潤んでいるような気がした。
でもすぐにその瞳は閉じられて、見えなくなる。
私も、瞼を落とした。
彼女の豊満な胸に触れると、彼女の鼓動が速くなっているのがわかった。
唇を離すと、彼女と目が合う。
頬がピンク色に染まっていて、“離れないで”と言うように、口先がツンと上向いていた。
眉頭に力が入る。
もう一度触れ合って、私は、ゆっくり舌を出す。
彼女の唇を舐めると、肩がピクッと上がった。
1度離れて「これは、しなくていい?」と小声で聞く。
「…して」
舌を出すと、わずかに口を開いてくれる。
そのすき間を縫って、彼女のなかに入っていく。
彼女の、やわらかい舌を見つけて、舌先で舐めた。
永那ちゃんみたいに、上手にできる自信はない。
でも、彼女の寂しさが、一時的にでも埋まれば…それでいいと思った。
奥に入っていく。
彼女の舌を撫でるように、舌を動かす。
少しずつ、唾液が混じっていく。
彼女の舌がゆっくり動き出して、絡まる。
お互いの息を吸っては吐き、吸っては吐きを繰り返す。
彼女が自分のブラのホックを外して、私の手をブラウスの中に入れる。
導かれるまま、彼女の肌に触れた。
優しく揉むと「んっ」と彼女が声を出すから、つい永那ちゃんを見る。
すぐに佐藤さんに視線を戻して、彼女の舌に吸い付く。
何度か彼女の舌を出し入れしながら、乳房の突起を抓ると、彼女の頬が紅潮した。
彼女は自分の太ももの間に手をおろす。
唇を離して「千陽、それはだめ」と告げた。
「なん、で?」
ねだるような瞳で見つめられて、胸がキュッと締め付けられる。…けど。
「少なくとも、永那ちゃんがいるところで…できない」
彼女の眉間にシワが寄り、唇を尖らす。
「おしまい」
佐藤さんの頭を撫でて、私は永那ちゃんを見た。
罪悪感と、愛しい気持ちがごちゃ混ぜになる。
恋愛小説をそこそこ読んできたけれど、こんな複雑な展開は見たことがない。
それに…多くは付き合うまでの過程が描かれていて、付き合ってからのいざこざなんて、どの本も教えてはくれなかった。
恋敵だと思っていた相手とキスするのが常態化するなんて、明らかに異常で。
でも、特に大きな問題らしき問題は起きていないようにも思えて、心底不思議な感覚にさせられる。
私は永那ちゃんの唇に、唇を重ねた。
何度も、何度も、啄むように。
“好き”の気持ちを伝えるように。
彼女の目が薄っすら開く。
「穂」
「おはよう、永那ちゃん」
「おはよう」
彼女が私の首に腕を回す。
顔が近づいて、口付けを交わす。
すぐに離れて、永那ちゃんの目が細くなる。
左眉が上がって、瞳が動く。
「…千陽」
「おはよ」
佐藤さんは、もう澄まし顔になっていて、腕を組んでいた。
「2人…キスした?」
心臓がピョンと跳ねる。
佐藤さんがぷいとそっぽを向く。
「…やっぱり。なんか、違う気がした」
そ、そんなことまでわかるなんて…。
羞恥心と罪悪感に押しつぶされそうになる。
「“いい”って言ったけどさ、さすがに妬くよ?穂」
首に回されていた腕に押されて、強引に唇が重なる。
彼女の舌が入り込んできた。
立って、前かがみになっているから、ベッドについている手がプルプルと震える。
せめて、ベッドに乗らせてほしい。
でもそんな時間は与えられず、彼女の舌は、私の口の中を綺麗にするように歯の1つ1つをなぞって、頬の内側、上顎、舌の裏を撫でた。
最後に舌が絡む。
腕の力が緩み、ゆっくり離れると、糸が引く。
プツッと切れて、彼女の唇に落ちる。
彼女はそれを指で拭う。
「もう、今日は千陽としちゃダメだよ?」
私が頷くのを確認して、永那ちゃんは起き上がる。
「あたしも行く」
誉の肩に手をついて、彼女が立ち上がる。
私は頷いて、彼女が隣に立つのを待った。
部屋に入ると、佐藤さんがドアを閉めるのと同時に、私の手を引いた。
強引に振り向かされる。
佐藤さんはドアに寄りかかって、上目遣いに私を見る。
「本当に、いいの?」
「なに、が?」
「キス」
私を掴んでいる彼女の手の力が、強くなる。
心臓の音が、うるさくなる。
隣で寝ている永那ちゃんをチラリと見た。
…本当に、いいの?私。
「…だめ」
「さっき、いいって言ったよね?」
「“仕方ないから”であって、いつでもしていいわけじゃ、ないよ」
「じゃあ、いつならしていいの?」
「どうしても、寂しいときだけ…」
佐藤さんの目が細まって、顔が近づく。
「今、どうしても寂しいって言ったら?」
時計の針が、うるさく感じる。
奥歯を食いしばる。
また、永那ちゃんを見る。
長い時間、そうしていたような気がするけど、実際には数十秒のことだった。
「…やっぱ、いい」
彼女を見ると、酷く傷ついたような顔をしていた。
胸がズキズキ痛んで、私は彼女の唇に唇を重ねる。
彼女の瞳が、少し潤んでいるような気がした。
でもすぐにその瞳は閉じられて、見えなくなる。
私も、瞼を落とした。
彼女の豊満な胸に触れると、彼女の鼓動が速くなっているのがわかった。
唇を離すと、彼女と目が合う。
頬がピンク色に染まっていて、“離れないで”と言うように、口先がツンと上向いていた。
眉頭に力が入る。
もう一度触れ合って、私は、ゆっくり舌を出す。
彼女の唇を舐めると、肩がピクッと上がった。
1度離れて「これは、しなくていい?」と小声で聞く。
「…して」
舌を出すと、わずかに口を開いてくれる。
そのすき間を縫って、彼女のなかに入っていく。
彼女の、やわらかい舌を見つけて、舌先で舐めた。
永那ちゃんみたいに、上手にできる自信はない。
でも、彼女の寂しさが、一時的にでも埋まれば…それでいいと思った。
奥に入っていく。
彼女の舌を撫でるように、舌を動かす。
少しずつ、唾液が混じっていく。
彼女の舌がゆっくり動き出して、絡まる。
お互いの息を吸っては吐き、吸っては吐きを繰り返す。
彼女が自分のブラのホックを外して、私の手をブラウスの中に入れる。
導かれるまま、彼女の肌に触れた。
優しく揉むと「んっ」と彼女が声を出すから、つい永那ちゃんを見る。
すぐに佐藤さんに視線を戻して、彼女の舌に吸い付く。
何度か彼女の舌を出し入れしながら、乳房の突起を抓ると、彼女の頬が紅潮した。
彼女は自分の太ももの間に手をおろす。
唇を離して「千陽、それはだめ」と告げた。
「なん、で?」
ねだるような瞳で見つめられて、胸がキュッと締め付けられる。…けど。
「少なくとも、永那ちゃんがいるところで…できない」
彼女の眉間にシワが寄り、唇を尖らす。
「おしまい」
佐藤さんの頭を撫でて、私は永那ちゃんを見た。
罪悪感と、愛しい気持ちがごちゃ混ぜになる。
恋愛小説をそこそこ読んできたけれど、こんな複雑な展開は見たことがない。
それに…多くは付き合うまでの過程が描かれていて、付き合ってからのいざこざなんて、どの本も教えてはくれなかった。
恋敵だと思っていた相手とキスするのが常態化するなんて、明らかに異常で。
でも、特に大きな問題らしき問題は起きていないようにも思えて、心底不思議な感覚にさせられる。
私は永那ちゃんの唇に、唇を重ねた。
何度も、何度も、啄むように。
“好き”の気持ちを伝えるように。
彼女の目が薄っすら開く。
「穂」
「おはよう、永那ちゃん」
「おはよう」
彼女が私の首に腕を回す。
顔が近づいて、口付けを交わす。
すぐに離れて、永那ちゃんの目が細くなる。
左眉が上がって、瞳が動く。
「…千陽」
「おはよ」
佐藤さんは、もう澄まし顔になっていて、腕を組んでいた。
「2人…キスした?」
心臓がピョンと跳ねる。
佐藤さんがぷいとそっぽを向く。
「…やっぱり。なんか、違う気がした」
そ、そんなことまでわかるなんて…。
羞恥心と罪悪感に押しつぶされそうになる。
「“いい”って言ったけどさ、さすがに妬くよ?穂」
首に回されていた腕に押されて、強引に唇が重なる。
彼女の舌が入り込んできた。
立って、前かがみになっているから、ベッドについている手がプルプルと震える。
せめて、ベッドに乗らせてほしい。
でもそんな時間は与えられず、彼女の舌は、私の口の中を綺麗にするように歯の1つ1つをなぞって、頬の内側、上顎、舌の裏を撫でた。
最後に舌が絡む。
腕の力が緩み、ゆっくり離れると、糸が引く。
プツッと切れて、彼女の唇に落ちる。
彼女はそれを指で拭う。
「もう、今日は千陽としちゃダメだよ?」
私が頷くのを確認して、永那ちゃんは起き上がる。
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