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199.文化祭
■■■
文化祭前日、授業が丸一日休みになる。
1週間前から、放課後にみんなが学校に残って準備をしていた。
「参加しろよー」とみんなからブーイングを浴びつつ「すまんな!」と軽く敬礼して家に帰る。
本当は私だって参加したい。
あの、やる気ない魔人の千陽ですら、穂がいるからと、今年は参加している。
しかも文化祭委員とかいう、すごく忙しそうな…でも穂と一緒にいられて幸せそうなことまでしていやがる。
…ずるい。羨ましい。
とは言え、朝の電車で話を聞いたら、穂と話す時間なんてほとんどないと、ぶーたれていた。
「1回しかキスできなかった」とか言ってたけど…いや!1回でもできたならよくない!?
私だって、3ヶ月記念のときに少しキスしたくらいなのに…。
自分で“いい”とは言ったものの、千陽と穂がキスするのは…複雑な気持ちだ。
千陽のことは大事だけど、穂は絶対とられたくない。
千陽は…私のことも好きだと言う。
私達の関係を壊したいわけじゃないと言う。
穂の言葉では“穂は私ので、千陽は穂ので、結果的に2人とも私の”ということだけど。
まだ、あまりよく理解できていない。
本当に千陽と穂は、キス以上の関係にならないのか?
私よりも一緒にいてくれる千陽のことを、穂は私以上に好きになってしまわないか?
いつもそんな不安を抱えている気がする。
それでも、穂が私を大事にしてくれようとする気持ちが伝わってくるから、彼女の言葉を信じたいと思ってる。
私との時間を増やすために、お母さんとも会ってくれた。
お母さんはかなり穂が気に入ったらしく、毎日のように“次いつくるの?”と聞いてくる。
全く人との関わりがなかった状態からすれば、進展したのかもしれない。
お母さんにも、無理矢理にでも、人と関わる機会が必要だったのかもしれないと思った。
最近パニックを起こすことも減って、なんだか楽しそうにしている。
そんなこんなで、今日は丸一日授業が休みなので、文化祭準備を手伝いつつ、サボりつつ…穂を探しているのだった。
生徒会室に行くと、人が慌ただしく出入りしていて、とてもじゃないけど“穂はどこか?”なんて聞ける雰囲気じゃなかった。
少し部屋を覗いてみたけど、穂はいなかった。
でも廊下を歩いていたら、日住を見つけた。
こっそり後をついていくと、放送室についた。
ドアの窓を覗くと、穂がいて、胸がギュゥッと締めつけられる。
真剣な姿が、好き。
「マイクテスト、マイクテスト」
穂の声が廊下に響いて、びっくりする。
その後、音楽が流れ始めた。
日住と、知らない女子と3人で打ち合わせしている。
…羨ましい。
日住が振り向いて、目が合った。
彼が穂に何か言って、穂と目が合う。
穂が来て、ドアを開けてくれる。
「永那ちゃん、どうしたの?」
…はぁ、好きだ。
穂はブレザーを着ていない。
私は自然と、上目遣いになっている穂の胸元に目がいく。
…やっぱ、ダメかな。
この前膝に乗せたときも思ったけど。
「永那ちゃん?」
「…ああ、特に用事はないんだけど…穂、どこいるかなあ?って、ちょっと探してみただけ」
「そっか」
穂の目が少し泳ぐから、彼女が“どうしよう?”と考えているのがわかる。
「…忙しいのにごめんね。じゃあ、教室に戻るわ。会えてよかった」
「…待って!」
帰ろうとしたら、手を掴まれた。
日住と女子に「すぐ戻ってくるから」と告げて、私の手を取る。
放送室の奥にある、多目的室の鍵を開けて、中に入る。
「私も、永那ちゃんに、会いたかった」
ドアに寄りかかって、穂が私を見る。
ゴクリと唾を飲んで、彼女に口付けする。
「穂、好き」
彼女の頬を両手で包んで、もう一度唇を重ねる。
彼女の胸に触れると、「だめ」と言われて、手をどかされてしまう。
ブラをつけていないから、シャツの上からでも彼女を感じられる気がして、もっと触れたくなる。
「穂?」
「ん?」
「ブレザーある?」
「うん、生徒会室に…」
「生徒会室か」
放送室(多目的室)は1階の教員室のそばにある。
生徒会室は3階。
「しばらく生徒会室行かない?」
「…うん、どうして?」
“胸元が気になるから”とは言えない。
そんな格好をさせたのは自分だけど、そんな格好で日住と狭い部屋で2人きりになられると想像すると、嫌だった。
「これ、着といて」
私のブレザーを脱いで、彼女の肩にかける。
彼女が首を傾げる。
「いいから、着といて」
「…わかった。…永那ちゃんの匂いがする」
肩のあたりを嗅ぐ仕草が可愛くて、もう一度キスをする。
…いつまでもしていたい。
このまま、2人でずっとここにいたい。
舌を出すと、受け入れてくれた。
久しぶりの感触。
子宮が疼く。
彼女を味わいたくて、口内を舐める。
まだまだしていたかったのに、彼女に肩を押された。
「おしまい」
「おしまい?」
「うん」
フフッと笑うから、もう一度口付ける。
文化祭前日、授業が丸一日休みになる。
1週間前から、放課後にみんなが学校に残って準備をしていた。
「参加しろよー」とみんなからブーイングを浴びつつ「すまんな!」と軽く敬礼して家に帰る。
本当は私だって参加したい。
あの、やる気ない魔人の千陽ですら、穂がいるからと、今年は参加している。
しかも文化祭委員とかいう、すごく忙しそうな…でも穂と一緒にいられて幸せそうなことまでしていやがる。
…ずるい。羨ましい。
とは言え、朝の電車で話を聞いたら、穂と話す時間なんてほとんどないと、ぶーたれていた。
「1回しかキスできなかった」とか言ってたけど…いや!1回でもできたならよくない!?
私だって、3ヶ月記念のときに少しキスしたくらいなのに…。
自分で“いい”とは言ったものの、千陽と穂がキスするのは…複雑な気持ちだ。
千陽のことは大事だけど、穂は絶対とられたくない。
千陽は…私のことも好きだと言う。
私達の関係を壊したいわけじゃないと言う。
穂の言葉では“穂は私ので、千陽は穂ので、結果的に2人とも私の”ということだけど。
まだ、あまりよく理解できていない。
本当に千陽と穂は、キス以上の関係にならないのか?
私よりも一緒にいてくれる千陽のことを、穂は私以上に好きになってしまわないか?
いつもそんな不安を抱えている気がする。
それでも、穂が私を大事にしてくれようとする気持ちが伝わってくるから、彼女の言葉を信じたいと思ってる。
私との時間を増やすために、お母さんとも会ってくれた。
お母さんはかなり穂が気に入ったらしく、毎日のように“次いつくるの?”と聞いてくる。
全く人との関わりがなかった状態からすれば、進展したのかもしれない。
お母さんにも、無理矢理にでも、人と関わる機会が必要だったのかもしれないと思った。
最近パニックを起こすことも減って、なんだか楽しそうにしている。
そんなこんなで、今日は丸一日授業が休みなので、文化祭準備を手伝いつつ、サボりつつ…穂を探しているのだった。
生徒会室に行くと、人が慌ただしく出入りしていて、とてもじゃないけど“穂はどこか?”なんて聞ける雰囲気じゃなかった。
少し部屋を覗いてみたけど、穂はいなかった。
でも廊下を歩いていたら、日住を見つけた。
こっそり後をついていくと、放送室についた。
ドアの窓を覗くと、穂がいて、胸がギュゥッと締めつけられる。
真剣な姿が、好き。
「マイクテスト、マイクテスト」
穂の声が廊下に響いて、びっくりする。
その後、音楽が流れ始めた。
日住と、知らない女子と3人で打ち合わせしている。
…羨ましい。
日住が振り向いて、目が合った。
彼が穂に何か言って、穂と目が合う。
穂が来て、ドアを開けてくれる。
「永那ちゃん、どうしたの?」
…はぁ、好きだ。
穂はブレザーを着ていない。
私は自然と、上目遣いになっている穂の胸元に目がいく。
…やっぱ、ダメかな。
この前膝に乗せたときも思ったけど。
「永那ちゃん?」
「…ああ、特に用事はないんだけど…穂、どこいるかなあ?って、ちょっと探してみただけ」
「そっか」
穂の目が少し泳ぐから、彼女が“どうしよう?”と考えているのがわかる。
「…忙しいのにごめんね。じゃあ、教室に戻るわ。会えてよかった」
「…待って!」
帰ろうとしたら、手を掴まれた。
日住と女子に「すぐ戻ってくるから」と告げて、私の手を取る。
放送室の奥にある、多目的室の鍵を開けて、中に入る。
「私も、永那ちゃんに、会いたかった」
ドアに寄りかかって、穂が私を見る。
ゴクリと唾を飲んで、彼女に口付けする。
「穂、好き」
彼女の頬を両手で包んで、もう一度唇を重ねる。
彼女の胸に触れると、「だめ」と言われて、手をどかされてしまう。
ブラをつけていないから、シャツの上からでも彼女を感じられる気がして、もっと触れたくなる。
「穂?」
「ん?」
「ブレザーある?」
「うん、生徒会室に…」
「生徒会室か」
放送室(多目的室)は1階の教員室のそばにある。
生徒会室は3階。
「しばらく生徒会室行かない?」
「…うん、どうして?」
“胸元が気になるから”とは言えない。
そんな格好をさせたのは自分だけど、そんな格好で日住と狭い部屋で2人きりになられると想像すると、嫌だった。
「これ、着といて」
私のブレザーを脱いで、彼女の肩にかける。
彼女が首を傾げる。
「いいから、着といて」
「…わかった。…永那ちゃんの匂いがする」
肩のあたりを嗅ぐ仕草が可愛くて、もう一度キスをする。
…いつまでもしていたい。
このまま、2人でずっとここにいたい。
舌を出すと、受け入れてくれた。
久しぶりの感触。
子宮が疼く。
彼女を味わいたくて、口内を舐める。
まだまだしていたかったのに、彼女に肩を押された。
「おしまい」
「おしまい?」
「うん」
フフッと笑うから、もう一度口付ける。
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