いたずらはため息と共に

常森 楽

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6.さんにん

343.まだ

「シたいっ」
永那の胸に抱きつく。
「シたい、シたい…!」
「あっそ」
顎を上げられて、永那の唇が重なる。
…ああ…時間が、止まってほしい。
もっと、可愛い服、着てくればよかった…。
下着は、ちゃんと…選んできたけど。
彼女が指先1本分離れて、もう一度重なった。
何度もそれを繰り返す。
前にキスしてもらったときは、濃厚なのが、短めだった。
今日は、長くて…それだけで、腰が砕けてしまいそうで。
彼女の舌がなかに入ってくる。
やっぱり、穂と…全然、違う。
足がぷるぷると震え始めて、彼女の背の服をギュッと掴んで、へたり込んでしまわないように、必死に立つ。

…やばい。やばい、やばい、やばい…。どうしよう。

手の指先までピリついてきて、力が抜けてしまいそう。
あたしが何も出来ずにいても、永那はあたしを気持ち良くしてくれる。
まるで最初から、あたしの全てを知ってるみたいに、あたしのなかを這っていく。
彼女があたしの背中に手を回して、そのまま、窓のない暗い部屋に連れて行かれた。
既に布団が敷かれていて、ドキドキが止まらない。

永那が布団に座って、足の間をトントンと叩く。
あたしはそこに座って、体育座りした。
後ろから抱きしめられて、真横に永那の顔が来る。
「ハァ、ハァ」と何度も呼吸するのに、どれだけ吸っても、酸素が肺に届いていないみたいな気分。
「照れてんの?」
「…うざ」
絞り出すように言うと、フッと彼女が笑う。
「私のこと、好きなんでしょ?」
あたしは目を閉じて、敏感になってる全身を鎮めたくて、奥歯を強く噛んだ。
「“うざい”んじゃなくて、“好き”なんでしょ?」
胸に優しく触れられて、「あッ…」と声が出て、顔が熱くなる。
足にギュッと力を込めて、足のつけ根のムズムズを誤魔化す。

「ねえ」
永那の、少しイライラした声。
「ちゃんと言えよ」
「…好き」
「ん」
彼女の息が首筋にかかって、チュッと吸われた。
「ぁっ」
ニット越しなのに、永那の体温が、胸から伝わってくるような気がする。
優しく上下に揉まれる。
「でかいな」
フッと彼女が笑って、くすぐったい。
心臓があまりに激しく動くから、眩暈がする。

彼女の手がニットの中に潜ってくる。
インナーの上から、くびれを撫でられて、少しずつ、上がっていく。
「ハァッ…んっ…」
「やわらか…。ブラつけてんだよね?」
なんとか頷いて、“パッドが入ってないし、ブラの生地がレースだから”と心のなかで答える。
穂にプレゼントしたランジェリーよりも、さらにやわらかい生地で、施された刺繍も控えめだ。
…胸を見せるなら、下着からセクシーなほうがいいかと、思って。
全身が火照って、暑い。

ニットの中でインナーが捲くられて、直に彼女の手が肌に触れた。
「ぁぁっ…」
フフッと彼女が笑う。
「…な、なに?ハァッ」
「いや…そんな感じてんの?」
恥ずかしくて、下唇を噛んだ。
「我慢しなくていいよ。声、出しなよ」
へその辺りを優しく撫でられる。
お腹を撫でられてるだけなのに、さっきから、臍の下の奥が熱くなりすぎて…そこから熱が下りていくように、恥部から蜜がドクドクと溢れているのが、わかる。
レースのブラに触れられて、体がビクッと揺れた。
「あっ…ぁぁッ…」
出したくないのに、声が漏れ出た。
ねっとり纏わり付くみたいに…でも、優しく、乳房を揉まれただけで、お腹がピクピクと反応する。

乳首の辺りを何度も擦られる。
「んぁっ…」
直接…直接、さわってほしい。
でも…そんなすぐにさわってもらえてしまったら、この時間も…終わってしまうのかな?
嫌だ…。終わってほしく、ない。
「お前さ…怖くないの?」
「え…?」
顔を横に向けると、永那が優しく笑って、触れるだけのキスをしてくれる。
「あの、さ…そんなに、シてほしかったの?」
永那が伺うようにあたしを見るから、その瞳をジッと見つめた。
顔が、近い。
「当たり、前…じゃん…」
ぐっと奥歯を噛んだ。
どんだけ、あたしが永那で妄想してきたと思ってるの。

「ふーん」
彼女の手が、いなくなってしまう。
彼女の手を、掴む。
離れないで。
胸がズキズキと痛む。
「大丈夫だよ」
永那がそっとあたしの手を離して、あたしの前に移動する。
向かい合って、思わず俯いた。
「そんな、私のこと、好きなんだ」
視線だけ彼女に遣ると、笑みをたたえていた。
キュゥッと胸が締め付けられる。
同時に、また蜜がショーツに溢れる。
…ホントに、やばいかも。
こんなの…見せられない。
「じゃあ、見せて」
「え…」
あれ?心の声、出てた?

永那があたしのニットの裾を持つ。
インナーごと脱がされる。
「おぉっ…」
永那の左眉が上がって、口角が最大限上がって、彼女の目が鈍く輝いた。
「めっちゃエロいな…」
両手を床について、永那があたしに近づく。
「ちょっと乳首見えてんじゃん」
そっと胸を包まれる。
「ねえ」
顔が近くて、顔をそらす。
「もっとよく見たいんだけど、だめ?」
意味がわからず、瞬きをする。
あたしが返事をしないでいると、永那が立ち上がって、部屋の電気がつけられた。
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