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7.向
461.バランス
千陽が、私の…親友…?
「千陽がどう思ってるかは、知らないけど」
永那ちゃんが私の体を回転させ、向かい合わせになる。
「エッチしよ、穂」
チュッと遊ぶみたいにキスをされる。
そのまま押し倒され、そこらじゅうに愛が落とされる。
「永那ちゃん?」
「んー?」
「私、ちょっとだけ筋肉痛だよ?」
「昨日は穂、シてないのに?」
「だから、ちょっとだけ」
「ちょっとだけなら平気だね」
…全然平気じゃない。
「月曜日、家に千陽呼んでもいい?」
「いいよ。一緒に勉強すんの?」
「それは、わからないけど…ご飯、食べたいんだって」
「わかった」
“平気だね”とは言いつつも、今日のエッチは優しかった。
激しくなく、焦らされることもなく、意地悪されることもなかった。
終わった後、ちゃんと服を着てから、2人でゴロゴロしていると、誉が帰ってきた。
「おかえり~」
「おかえり」
「…なんか、永那が一緒に住んでた時みたい」
永那ちゃんと顔を見合わせる。
「ホント、永那と姉ちゃん、仲良しだよな」
「当たり前だろ~」
永那ちゃんに腕枕をしてもらいながら、私は本を読む。
永那ちゃんは私に抱きつきながら、スマホを見る。
たまに面白いニュースを教えてくれたり、友達のSNSが更新されているのを見せてくれたりする。
誉は、手洗いうがいをして戻ってくると、漫画を持って隣に寝転んだ。
時計の針の音だけが聞こえてくる空間。
「そろそろ帰るか」
永那ちゃんが言って、それぞれ動き出す。
「たっだいま~!!」
「え!?お母さん!?」
ドタドタと走ってリビングにやってくる。
「あら、永那ちゃん」
「お邪魔してます…」
「“お邪魔”だなんてとんでもない!いつでも来ていいんだから」
お母さんは機嫌良く、両手にぶら下げていた袋をテーブルに置く。
「なに買ってきたの?」
誉が袋の中を覗く。
「お母さん、早いね」
「そ~でしょ~!?直帰、残業なし!素晴らしい!…いつもなんだかんだと話し合いが長引くんだけど、今日は長引かなかったの」
ピースサインを作る。
「お!寿司じゃん!!」
「そ~だよ~。永那ちゃんも食べてく?」
「あー…」
すごく迷ってる。
誉が袋から出すお寿司をジッと見つめながら、眉間にシワを寄せている。
「少し、食べてったら?」
私が言うと、ふぅーっと息を吐きながら頷いた。
お母さんがビールを開ける。
ゴクゴクと喉を鳴らして、「ぷはぁっ!」と幸せそうに目を瞑った。
「俺、いくらね!!」
「いくら!いっぱい買ってきましたよ~!」
「永那ちゃんは何がいい?」
「遠慮しちゃダメよ~!」
「じゃあ、ネギトロ軍艦…」
彼女のお皿に取り分ける。
「甘エビは?」
「いる」
「あとは…サーモン?」
「ほしい」
まぐろといくらとイカ、卵も乗せる。
永那ちゃんが嬉しそうに笑っていて、思わず私も笑みが溢れる。
「おいしい」
「どんどん食べて~!どんどん!」
「お母さんもビールばっかりじゃなくて、食べて?」
「は~い」
お母さんが直箸して、お寿司を口に放り込んでいく。
「お母さん、ちゃんと噛んで!」
喉をお寿司が通っていくのが見えるほどに丸飲みだ。
「穂はホント、おばあちゃんみたいなんだから」
「しょうがないよ、姉ちゃんはおばあちゃんっ子だから」
おばあちゃんっ子という自覚はない。
ただ、お母さんの代わりに色々なことを教わったという印象があるだけで…。
永那ちゃんが肩を揺らして笑っているから、目を細める。
「永那ちゃんも、ちゃんと噛んでよ?」
「へい」
「それにしても…たくさん買ってきたね」
「いいでしょ~?いっぱいあった方が、なーんか、楽しいし。ほら、結果的に永那ちゃんも食べることになったんだし?」
小さく息をついて、私も食べ始める。
「ちょっと遅くなっちゃったね」
「うん。だから今日は、ここまででいいよ」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ、気をつけて帰ってね」
「うん。ありがと」
「また明後日」
「うん!」
エレベーターが閉まり、降りていく。
淡い寂しさが胸に広がる。
永那ちゃんと一緒に、暮らしたいな。
日曜日、永那ちゃんのお母さんと3人でお散歩した。
永那ちゃんの行きつけの駄菓子屋に連れて行ってもらい、いくつか駄菓子を買って食べた。
子供の頃に頻繁に駄菓子を食べたわけではないのに、どうして“懐かしい”と感じるんだろう?
「永那、これも持っていきなさい」
店主のおじいさんが永那ちゃんに飴を渡す。
「ありがとー!じいちゃん!」
少し背中の曲がったおじいさんが、店内へと戻っていく。
「いつもおまけしてくれるんだ」
ニシシと永那ちゃんが嬉しそうに笑う。
「永那ちゃんは、いつからここに通ってるの?」
「いつかなー?小学生の時だったのは確かだけど」
「お母さん覚えてるよー!小学校2年生の時、お友達に連れて行ってもらったって、永那、楽しそうに話してた」
「そっかー。小2か」
永那ちゃんの小学生時代…ちょっと会ってみたい。
「よくさ、50円玉握りしめて、何時間も吟味したんだよ」
「どのお菓子にするかって?」
「千陽がどう思ってるかは、知らないけど」
永那ちゃんが私の体を回転させ、向かい合わせになる。
「エッチしよ、穂」
チュッと遊ぶみたいにキスをされる。
そのまま押し倒され、そこらじゅうに愛が落とされる。
「永那ちゃん?」
「んー?」
「私、ちょっとだけ筋肉痛だよ?」
「昨日は穂、シてないのに?」
「だから、ちょっとだけ」
「ちょっとだけなら平気だね」
…全然平気じゃない。
「月曜日、家に千陽呼んでもいい?」
「いいよ。一緒に勉強すんの?」
「それは、わからないけど…ご飯、食べたいんだって」
「わかった」
“平気だね”とは言いつつも、今日のエッチは優しかった。
激しくなく、焦らされることもなく、意地悪されることもなかった。
終わった後、ちゃんと服を着てから、2人でゴロゴロしていると、誉が帰ってきた。
「おかえり~」
「おかえり」
「…なんか、永那が一緒に住んでた時みたい」
永那ちゃんと顔を見合わせる。
「ホント、永那と姉ちゃん、仲良しだよな」
「当たり前だろ~」
永那ちゃんに腕枕をしてもらいながら、私は本を読む。
永那ちゃんは私に抱きつきながら、スマホを見る。
たまに面白いニュースを教えてくれたり、友達のSNSが更新されているのを見せてくれたりする。
誉は、手洗いうがいをして戻ってくると、漫画を持って隣に寝転んだ。
時計の針の音だけが聞こえてくる空間。
「そろそろ帰るか」
永那ちゃんが言って、それぞれ動き出す。
「たっだいま~!!」
「え!?お母さん!?」
ドタドタと走ってリビングにやってくる。
「あら、永那ちゃん」
「お邪魔してます…」
「“お邪魔”だなんてとんでもない!いつでも来ていいんだから」
お母さんは機嫌良く、両手にぶら下げていた袋をテーブルに置く。
「なに買ってきたの?」
誉が袋の中を覗く。
「お母さん、早いね」
「そ~でしょ~!?直帰、残業なし!素晴らしい!…いつもなんだかんだと話し合いが長引くんだけど、今日は長引かなかったの」
ピースサインを作る。
「お!寿司じゃん!!」
「そ~だよ~。永那ちゃんも食べてく?」
「あー…」
すごく迷ってる。
誉が袋から出すお寿司をジッと見つめながら、眉間にシワを寄せている。
「少し、食べてったら?」
私が言うと、ふぅーっと息を吐きながら頷いた。
お母さんがビールを開ける。
ゴクゴクと喉を鳴らして、「ぷはぁっ!」と幸せそうに目を瞑った。
「俺、いくらね!!」
「いくら!いっぱい買ってきましたよ~!」
「永那ちゃんは何がいい?」
「遠慮しちゃダメよ~!」
「じゃあ、ネギトロ軍艦…」
彼女のお皿に取り分ける。
「甘エビは?」
「いる」
「あとは…サーモン?」
「ほしい」
まぐろといくらとイカ、卵も乗せる。
永那ちゃんが嬉しそうに笑っていて、思わず私も笑みが溢れる。
「おいしい」
「どんどん食べて~!どんどん!」
「お母さんもビールばっかりじゃなくて、食べて?」
「は~い」
お母さんが直箸して、お寿司を口に放り込んでいく。
「お母さん、ちゃんと噛んで!」
喉をお寿司が通っていくのが見えるほどに丸飲みだ。
「穂はホント、おばあちゃんみたいなんだから」
「しょうがないよ、姉ちゃんはおばあちゃんっ子だから」
おばあちゃんっ子という自覚はない。
ただ、お母さんの代わりに色々なことを教わったという印象があるだけで…。
永那ちゃんが肩を揺らして笑っているから、目を細める。
「永那ちゃんも、ちゃんと噛んでよ?」
「へい」
「それにしても…たくさん買ってきたね」
「いいでしょ~?いっぱいあった方が、なーんか、楽しいし。ほら、結果的に永那ちゃんも食べることになったんだし?」
小さく息をついて、私も食べ始める。
「ちょっと遅くなっちゃったね」
「うん。だから今日は、ここまででいいよ」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ、気をつけて帰ってね」
「うん。ありがと」
「また明後日」
「うん!」
エレベーターが閉まり、降りていく。
淡い寂しさが胸に広がる。
永那ちゃんと一緒に、暮らしたいな。
日曜日、永那ちゃんのお母さんと3人でお散歩した。
永那ちゃんの行きつけの駄菓子屋に連れて行ってもらい、いくつか駄菓子を買って食べた。
子供の頃に頻繁に駄菓子を食べたわけではないのに、どうして“懐かしい”と感じるんだろう?
「永那、これも持っていきなさい」
店主のおじいさんが永那ちゃんに飴を渡す。
「ありがとー!じいちゃん!」
少し背中の曲がったおじいさんが、店内へと戻っていく。
「いつもおまけしてくれるんだ」
ニシシと永那ちゃんが嬉しそうに笑う。
「永那ちゃんは、いつからここに通ってるの?」
「いつかなー?小学生の時だったのは確かだけど」
「お母さん覚えてるよー!小学校2年生の時、お友達に連れて行ってもらったって、永那、楽しそうに話してた」
「そっかー。小2か」
永那ちゃんの小学生時代…ちょっと会ってみたい。
「よくさ、50円玉握りしめて、何時間も吟味したんだよ」
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