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「あ!そうそう!私も聞きたかったの~!永那、学校のこと全然教えてくれないんだもん」
お母さんがぴょんぴょん跳ねながら私に近づく。
「モテモテじゃないから!高校なんて、行ったって寝てばっかだから!人から好かれるようなことなんてしてないし…」
「え?私は永那ちゃんが好きだよ?」
「穂!?」
「あ…」
つい反射的に答えてしまった。
永那ちゃんの顔が真っ赤に染まっていく。
「え?」
芹奈さんが顔を引きつらせる。
お母さんは永那ちゃんの顔を覗き込む。
「永那、顔赤いよ?」
「言わなくて、いいから…」
お母さんが私を見る。
ゴクリと唾を飲む。
「そっか!」
弾けるような笑顔が向けられて、どういうことかわからず、混乱する。
「な~んだ!そっか…そっか…」
お母さんは伏し目がちに、口元に弧を描いた。
「永那は穂ちゃんが好きだったんだ。お母さん、全然気づかなかった!」
へへっと笑って、お母さんに抱きつかれる。
「穂ちゃんも永那が好き」
「お、お母さん…」
「うん。…良かった。穂ちゃんで、良かった」
優しく背中を叩かれる。
「ありがとう、穂ちゃん」
「あの…」
「ありがとう」
「なんか、妬ける」
お母さんが私を抱きしめたまま芹奈さんを見る。
「あたしだって、永那のこと、ちゃんと好きだったのに」
「永那、モテモテ~!」
「や、やめてよ…。芹奈には、彼氏、いるでしょ?」
「いるけど~」
芹奈さんが足元の小石を蹴った。
「永那は信じてくんないけどさ?あたし、本気で好きだったんだよ?」
「わ、わかったから…」
永那ちゃんが照れくさそうに頭を掻く。
芹奈さんは小さく息を吐いて、私を見た。
「幸せ?」
「はい」
一息して、芹奈さんが2度頷く。
「ま、永那がちゃんと好きな人できたんなら良かったわ。安心した。マジに心配してたんだから」
「心配…?」
「そーだよー。中学の時は狂った野獣みたいだったかんね」
「野獣…」
怪獣のこと、かな…?
「永那が中学生の時…私、あんまり覚えてないんだよね…」
お母さんが私の肩で呟く。
「しょうがないよ」
永那ちゃんが、私からお母さんを引き離す。
「色々あったんだから」
…永那ちゃんは、お父さんとの離婚でお母さんが寝込んでしまったと言っていた。
それから不安定になってしまったのだと。
永那ちゃんの中学生時代を覚えていないのも無理はない。
「えっと…穂?」
「はい」
芹奈さんに名前を呼ばれて心臓が跳ねる。
「連絡先教えてよ。友達になろ?」
「は!?なんで!?」
永那ちゃんが目をまん丸くする。
「なんでって…べつにいいじゃん。ね?」
「…はい」
「あと、その“はい”とかなんとか、やめろし」
「え…」
「あたし、敬語とか苦手なんだよねー」
「あ…わかった」
「よしよし」
なぜか頭を撫でられた。
「そういや、千陽は?千陽、ホントに元気?」
「うん」
私が答えると、芹奈さんがギョッとする。
「え!?」
「ん?」
「穂は、千陽と話すの?」
「うん。この前も2人で遊んで…」
「嘘!?マジで!?ホントに!?嘘ついてない!?」
「う、うん…。何か、おかしい?」
「おかしいよ!異常だよ!!え!?なんで!?」
「え…」
「穂はおかしいんだよ」
永那ちゃんが左眉を上げてニヤニヤする。
「穂ちゃんはおかしくない!」
お母さんが参戦してくる。
私はできれば、お母さんに一票を投じたい。
「あんな、友達出来ない奴が…」
「え…?千陽って友達出来ないの?」
千陽、友達たくさんいると思うんだけど…。
「てか…え!?確認だけど、永那と穂って付き合ってるんだよね?千陽も知ってるんだよね?」
「う、うん…」
私と芹奈さんが会話する最中、お母さんが永那ちゃんを茶化す。
「千陽…穂と話すの?遊ぶの?」
「うん…」
「やべー…」
芹奈さんは口元を手で押さえ、空を仰ぎ見た。
「これは…おかしいわ。あたしですら千陽と2人で遊んだことなんてないのに」
芹奈さんが爽やかな笑顔を浮かべる。
肩をバシバシ叩かれ、ちょっと痛い。
「ね!じゃあさ、今度3人で遊ぼうよ!千陽とさ!」
「え!?私は!?」
「永那はナシ」
「なんで!?」
「永那いると話せないこともあるしぃ?」
永那ちゃんがちょっと悔しそうにするから、思わず笑ってしまう。
「千陽に、聞いてみるね」
「うん!よろしく!…あ~、千陽懐かしい!SNS見てても、永那の写真は出てくるけど千陽全く見ないからなー」
「そうだね」
「いや~、今日ホント、穂に会えて良かった!」
「私も。芹奈さんに会えて良かった」
「“さん”いらん。芹奈!」
「芹奈…」
「よしっ」
芹奈が親指を立てる。
「てか、芹奈さー」
「なに?」
「穂のこと“穂”って呼ぶな」
「は…?」
「せめて“ちゃん”とかつけろ」
「なに、こいつ…束縛系?」
芹奈はわざとらしく私の耳に近づいて言い、永那ちゃんを睨む。
なんだか、楽しい。
「束縛は、されてないよ?」
「穂、嫌な時はハッキリ嫌って言うんだよ?」
「うん」
永那ちゃんは不服そう。
お母さんがぴょんぴょん跳ねながら私に近づく。
「モテモテじゃないから!高校なんて、行ったって寝てばっかだから!人から好かれるようなことなんてしてないし…」
「え?私は永那ちゃんが好きだよ?」
「穂!?」
「あ…」
つい反射的に答えてしまった。
永那ちゃんの顔が真っ赤に染まっていく。
「え?」
芹奈さんが顔を引きつらせる。
お母さんは永那ちゃんの顔を覗き込む。
「永那、顔赤いよ?」
「言わなくて、いいから…」
お母さんが私を見る。
ゴクリと唾を飲む。
「そっか!」
弾けるような笑顔が向けられて、どういうことかわからず、混乱する。
「な~んだ!そっか…そっか…」
お母さんは伏し目がちに、口元に弧を描いた。
「永那は穂ちゃんが好きだったんだ。お母さん、全然気づかなかった!」
へへっと笑って、お母さんに抱きつかれる。
「穂ちゃんも永那が好き」
「お、お母さん…」
「うん。…良かった。穂ちゃんで、良かった」
優しく背中を叩かれる。
「ありがとう、穂ちゃん」
「あの…」
「ありがとう」
「なんか、妬ける」
お母さんが私を抱きしめたまま芹奈さんを見る。
「あたしだって、永那のこと、ちゃんと好きだったのに」
「永那、モテモテ~!」
「や、やめてよ…。芹奈には、彼氏、いるでしょ?」
「いるけど~」
芹奈さんが足元の小石を蹴った。
「永那は信じてくんないけどさ?あたし、本気で好きだったんだよ?」
「わ、わかったから…」
永那ちゃんが照れくさそうに頭を掻く。
芹奈さんは小さく息を吐いて、私を見た。
「幸せ?」
「はい」
一息して、芹奈さんが2度頷く。
「ま、永那がちゃんと好きな人できたんなら良かったわ。安心した。マジに心配してたんだから」
「心配…?」
「そーだよー。中学の時は狂った野獣みたいだったかんね」
「野獣…」
怪獣のこと、かな…?
「永那が中学生の時…私、あんまり覚えてないんだよね…」
お母さんが私の肩で呟く。
「しょうがないよ」
永那ちゃんが、私からお母さんを引き離す。
「色々あったんだから」
…永那ちゃんは、お父さんとの離婚でお母さんが寝込んでしまったと言っていた。
それから不安定になってしまったのだと。
永那ちゃんの中学生時代を覚えていないのも無理はない。
「えっと…穂?」
「はい」
芹奈さんに名前を呼ばれて心臓が跳ねる。
「連絡先教えてよ。友達になろ?」
「は!?なんで!?」
永那ちゃんが目をまん丸くする。
「なんでって…べつにいいじゃん。ね?」
「…はい」
「あと、その“はい”とかなんとか、やめろし」
「え…」
「あたし、敬語とか苦手なんだよねー」
「あ…わかった」
「よしよし」
なぜか頭を撫でられた。
「そういや、千陽は?千陽、ホントに元気?」
「うん」
私が答えると、芹奈さんがギョッとする。
「え!?」
「ん?」
「穂は、千陽と話すの?」
「うん。この前も2人で遊んで…」
「嘘!?マジで!?ホントに!?嘘ついてない!?」
「う、うん…。何か、おかしい?」
「おかしいよ!異常だよ!!え!?なんで!?」
「え…」
「穂はおかしいんだよ」
永那ちゃんが左眉を上げてニヤニヤする。
「穂ちゃんはおかしくない!」
お母さんが参戦してくる。
私はできれば、お母さんに一票を投じたい。
「あんな、友達出来ない奴が…」
「え…?千陽って友達出来ないの?」
千陽、友達たくさんいると思うんだけど…。
「てか…え!?確認だけど、永那と穂って付き合ってるんだよね?千陽も知ってるんだよね?」
「う、うん…」
私と芹奈さんが会話する最中、お母さんが永那ちゃんを茶化す。
「千陽…穂と話すの?遊ぶの?」
「うん…」
「やべー…」
芹奈さんは口元を手で押さえ、空を仰ぎ見た。
「これは…おかしいわ。あたしですら千陽と2人で遊んだことなんてないのに」
芹奈さんが爽やかな笑顔を浮かべる。
肩をバシバシ叩かれ、ちょっと痛い。
「ね!じゃあさ、今度3人で遊ぼうよ!千陽とさ!」
「え!?私は!?」
「永那はナシ」
「なんで!?」
「永那いると話せないこともあるしぃ?」
永那ちゃんがちょっと悔しそうにするから、思わず笑ってしまう。
「千陽に、聞いてみるね」
「うん!よろしく!…あ~、千陽懐かしい!SNS見てても、永那の写真は出てくるけど千陽全く見ないからなー」
「そうだね」
「いや~、今日ホント、穂に会えて良かった!」
「私も。芹奈さんに会えて良かった」
「“さん”いらん。芹奈!」
「芹奈…」
「よしっ」
芹奈が親指を立てる。
「てか、芹奈さー」
「なに?」
「穂のこと“穂”って呼ぶな」
「は…?」
「せめて“ちゃん”とかつけろ」
「なに、こいつ…束縛系?」
芹奈はわざとらしく私の耳に近づいて言い、永那ちゃんを睨む。
なんだか、楽しい。
「束縛は、されてないよ?」
「穂、嫌な時はハッキリ嫌って言うんだよ?」
「うん」
永那ちゃんは不服そう。
感想 56
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