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第三章・二人の距離感。7
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一歩間違えると大怪我をしてしまうからもしれない大変危険な実戦稽古だった。
お互いに失敗も油断も許されない。だが、陛下は確かに皇帝陛下としていくつかの戦に挑んでいるだけはあって強い。
見ていてもまったく隙が見えてこなかった。
部下の騎士も攻撃を仕掛けてくるが、剣を素早く避けると、そのままひじで相手の背中を思いっきり叩きつけた。倒れると、そのまま剣を相手の首近くにつける。
本当の戦なら間違いなくこの騎士は死んだだろう。陛下の鋭い目付きは騎士を睨みつける。
「隙があり過ぎだ。もっと気を引き締めて相手の動きを読むように集中しろ!」
「は、はい。ありがとうございました」
怖いと思ったが、それ以上に凄いと思った。あんな隙のない動きに集中力。それに剣さばきは、かなりの実力者だろう。
剣道なら三浦君並み……いやそれ以上かもしれない。私は怒っていたことを忘れ感心していた。
そして私も一緒にやりたいと思うように。だって、ここに来てからまともに誰かと実戦したことがない。
私だったら……こうするのにと考えたら身体の底から、うずうずして心臓が高鳴りだした。混ぜてもらいたい。
「あ、あの……私もやりたい」
堪らなくなり、思わず私の口からそう言ってしまった。すると周りの騎士や陛下は、はぁっ? とした表情をされる。するとアミーナ達の方が慌てだした。
「ちょっとユリア様。そんな危ないですわ⁉ いくらなんでも実戦稽古をやりたがるなんて」
「そうですわ。怪我でもなさったら大変です」
皇后がやりたいと言ってくるので、慌ててやめさせようとするのも仕方がないことだ。だが私はそれでもやりたいと思った。
すると、それを聞いてはぁっ? とさらに言う陛下。
「やめておけ。これは遊びではないんだぞ。貴様みたいな女が相手をするほど、こっちは暇じゃない。くだらない」
「そんなの分からないじゃない。私は、その辺の女性と同じようにしないでちょうだい。これでも強いのよ」
見下された言い方にカチンときた。ちょっと馬鹿にしないでよ⁉
お互いに失敗も油断も許されない。だが、陛下は確かに皇帝陛下としていくつかの戦に挑んでいるだけはあって強い。
見ていてもまったく隙が見えてこなかった。
部下の騎士も攻撃を仕掛けてくるが、剣を素早く避けると、そのままひじで相手の背中を思いっきり叩きつけた。倒れると、そのまま剣を相手の首近くにつける。
本当の戦なら間違いなくこの騎士は死んだだろう。陛下の鋭い目付きは騎士を睨みつける。
「隙があり過ぎだ。もっと気を引き締めて相手の動きを読むように集中しろ!」
「は、はい。ありがとうございました」
怖いと思ったが、それ以上に凄いと思った。あんな隙のない動きに集中力。それに剣さばきは、かなりの実力者だろう。
剣道なら三浦君並み……いやそれ以上かもしれない。私は怒っていたことを忘れ感心していた。
そして私も一緒にやりたいと思うように。だって、ここに来てからまともに誰かと実戦したことがない。
私だったら……こうするのにと考えたら身体の底から、うずうずして心臓が高鳴りだした。混ぜてもらいたい。
「あ、あの……私もやりたい」
堪らなくなり、思わず私の口からそう言ってしまった。すると周りの騎士や陛下は、はぁっ? とした表情をされる。するとアミーナ達の方が慌てだした。
「ちょっとユリア様。そんな危ないですわ⁉ いくらなんでも実戦稽古をやりたがるなんて」
「そうですわ。怪我でもなさったら大変です」
皇后がやりたいと言ってくるので、慌ててやめさせようとするのも仕方がないことだ。だが私はそれでもやりたいと思った。
すると、それを聞いてはぁっ? とさらに言う陛下。
「やめておけ。これは遊びではないんだぞ。貴様みたいな女が相手をするほど、こっちは暇じゃない。くだらない」
「そんなの分からないじゃない。私は、その辺の女性と同じようにしないでちょうだい。これでも強いのよ」
見下された言い方にカチンときた。ちょっと馬鹿にしないでよ⁉
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