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悪魔の餌食
しおりを挟む 濃密な魔力と殺気を放ったレギアスの大きく開けられた口が、剥き出しにされた胴体に迫ってくる。
カウチソファで押し倒された私は体をひねって逃げ出そうとしたけれど、レギアスの腕から抜け出せるわけもない。肋骨の上の皮膚に歯の当たる感触が恐怖を跳ね上げた。
「ククッ」という小さな嗤い声とともに温かな舌が脇腹を這う。噛まれずにほっとしたのも束の間、肌を滑る濡れた感触に怖気なのか快感なのかわからない痺れがぶわりと全身を伝っていく。
「あぁ、んっ! やっ……う、嘘だから。言ってみただけだって分かってる癖に! や、待って、やだ、やっ、やぁっ!」
だんだん歯の根も合わなくなり全身が震えて硬直しようとするなか、無闇に伸ばした指がカウチソファのフチをつかみ自身を引き上げようとする。逃げれば酷い目に遭うだけだと思いながらも、本能的に体が少しでも恐怖から遠ざかろうと足掻いてしまった。
「逃げるなよ。俺に抱かれたいんだろ?」
「あっ、こ、こんなのは、嫌なの。いつものレギアスに、戻って。あっ、はっ……」
何度も行きつ戻りつしながら肩甲骨まで来ていたレギアスの舌と上半身が離れていき、辿った唾液の筋が空気に触れてヒヤリとする。
体を解放されて見上げると私を責めるように鋭く殺気を放った暗い視線が突き刺さり、次の瞬間には怯えて震える両脚が折り曲げられていた。
「や、やあっ!」
「嫌な割には、ずいぶん悦さそうだな」
自分の膝が胸に押し付けられて苦しいけれど、膝裏をしっかりと押さえつけられていて身動きが取れない。
私の脚の間に視線を落としながら口角を上げるレギアスの歪んだ笑顔に、恐れに羞恥も合わさってますます体が強ばる。
唇と舌が今度は内ももを這ったかと思うと強く吸われて、痛みから涙が滲んだ。
「お願い、お願い、噛まないで」
「こんなにヨダレを垂らして物欲しそうにパクパクさせて……本当は噛み付いて欲しいんだろ」
指で蜜をそっとすくいとり、花芽にヌルヌルと塗り拡げながらそう言うと蜜壷に勢いよく吸い付いてきた。恐怖からの生々しく柔らかな舌の感触に一瞬でイキそうになって目の前がクラクラする。
「ああっ! れ、レギアスっ、ここでこんなの、や、やなの。お願い、せめて、寝室で……」
「ダメだ」
ひとこと強い言葉が飛んできて、花芽を弄ぶ指の動きを速くしながら舌が奥に入り込んでくる。
窓に背を向けているとはいえ明るすぎる昼のリビングでこんな格好。今は私とレギアスしかいないけれど、誰かが扉を開けたらすぐに目に入る位置だ。
ありえないとは思いながらもつい想像してしまって逃げ出したくてたまらない。
「待って、あっ、待ってぇ! あっ、ああ!」
レギアスの指がクチュクチュと音を立てながら激しく花芽を攻め立て、硬く尖った長い舌が私の中の弱い所を何度もこすって掻き回していく。
「あああああっ!」
恐怖で竦んでいるはずなのに、レギアスに慣らされた体はすぐに達してしまって。強すぎる快感に両手でレギアスの頭を押して何度も仰け反り逃げてみるけど、いつまでたっても離してもらえない。
悲鳴を上げながら何度もイかされて頭が真っ白になって、いつの間にか私はぐったりとカウチソファに身を預け息を切らせていた。
「そんなに嫌なら、助けてって叫んでみればいい。きっとそこの近衛が入ってきてくれるぞ」
大きな影が覆いかぶさってきて耳元で囁く。
そんなことをするくらいなら自分で止めるってわかっているくせに。
「レギアス、お願い、もう許して……怖いの、やだあ」
未だ自身に殺気を向けられていることが悲しくて、また私は泣き出してしまった。レギアスの嗜虐心に火を付けるだけだとわかっているのに止められない。
「虐めてほしくて俺を煽ったんだろ? それとも、本心か?」
「そ、そんな……」
答えられない問いと同時に大きく太いものが私の中に侵入してくる。じわりじわりとゆっくりヒダを押し拡げられ、涙とゾクゾクが次々と湧き上がってきて息を吸うのも忘れそう。
「だいたい、さっきから酷いことなんてひとつもしてないだろ? こんなに丁寧に優しくしてるのに」
「っ、そ、そうだけど……そんな目で、見ないで……」
無意識にカウチソファの座面を押して体を浮かせ逃げようとするけど、私の体を抱え込むように腕が回され抱きしめられて、いつの間にか上半身裸になっていたレギアスの熱い肌に包まれるとさらに体が高まっていく。もう気持ちいいのか怖いのかわからなくて、ひたすらに頭が混乱する。
レギアスが私を怯えさせて楽しむためにわざとやっているのか、本当に怒っているのかもよく分からない。冗談でも言ってはいけないことを言って逆鱗に触れたのかも。ただただ不安になるのに心も体もどこか興奮していた。
カチカチに固まったレギアスのものが奥に到達してグリグリと押し付けられると、待ち望んでいた感触に体が悦びに震えてビクンビクンと何度も跳ねる。
「あああっ、ああっ!」
「こら、暴れちゃダメだよ」
「レギアス、レギアスッ、あっ、あっ、ああっ!」
繋がったまましっかりと抱きしめられると、相変わらず殺気立ったオーラを放ちながらレギアスが耳元で囁いた。
「レティシア、愛してるよ」
いつもとは全然違う低いトーンで愛を囁いて、震える私に嗤いながら口付けを落とす。舌を吸われクルクルと弄ばれてから上顎をくすぐられて。
私はたまらず脚でレギアスを強くはさみ、背中に腕を回して体をすりつけた。腰が勝手にゆらゆらと動いてレギアスをもっと味わおうとしている。
「こら、動いたらダメだよレティシア」
「あ、だって、だって……ああっ!」
腰をぐっと押さえつけられて奥の一番気持ちいいところがこすれ、体を仰け反らせたいのにもう少しも動けない。
口をはくはくさせる私をよそにレギアスは私の耳から首元を念入りに愛撫しだした。舐められて、時々吸いつかれて、さらに軽く歯を立てられると恐怖がよみがえってきて心臓がうるさく音を立てる。
「入れてすぐはこうやって動かずに抱きしめるのが好きだったろ」
いつもならわけが分からなくなる前に動かないでとねだるのだけど、繋がったまま抱きしめられると多幸感に満たされて嬉しいはずなのに、今日は肉食獣に弄ばれる小動物になったみたいに感じる。
早くとどめを刺してグチャグチャに食い散らかして欲しい。
「レギアスっ、動いて、早く、もっと欲し……」
「急に積極的だねレティシア。どうしようかな」
耳たぶにレギアスの唇が当たって、もう頭に血が上りすぎておかしくなりそう。
「も、はやく、めちゃくちゃにしてぇ……」
「ダメだよ。そんなことしたらすぐに終わっちゃうだろ? 俺はこのまま朝まで楽しむつもりなんだ」
「そんな、お願い、許して、許して……」
泣きながらも疼きが止まらず体はビクビクと震え続ける。レギアスが密着したままその舌と唇が首から肩周りを這い回り、私はいてもたってもいられずレギアスの体に何度も手を伸ばし、爪を立てたり突き放そうとしたりを繰り返した。
ふいにレギアスの声が耳に届く。
「レティシア、こんな俺は嫌いか?」
少し不安そうな響きにドキりとした。
「……好きだけど……怖い……」
「でも怖いの、好きなんだろ?」
「そ、そんなこと……あ、あんっ」
ないと言おうとして、ずっと奥まで侵入り込んでいたレギアスのものが抜けていく。
「え?」
「許してやるって言ったらどうする?」
「や、やめちゃうの?」
「やめてほしかったんだろ?」
それを聞いて、止まっていた涙がボロボロと溢れ出した。ひどく悲しくて、自分でも困惑する。
レギアスは「ふはっ」と笑いをこぼし、まだ少し繋がったまま私をコロンと横向きに転がした。
「大丈夫だよ、向きを変えたかっただけだから」
「酷い、酷いよ。う……う、ひっく……」
「ふふっ、寝室に行く選択肢もあったけど、可愛いからもうしばらくここでしようか」
そう言って自分の方こそ可愛い笑顔で笑ったあと、レギアスは顔を手で覆って隠すとため息をついた。しばらくしてまた私に覆いかぶさってきて
「待って、い、いま、せっかく可愛くなったのに、なんでまた殺気を出すの?」
「そんなの、わざとやってるからに決まってるだろ」
わざとらしく低く響かせた声が耳元で囁く。
「わ、わたし、本当に怒らせたのかと思って凄く怖かったのに、ひどい……」
「ビッチの血が目覚めたのかと思って俺だって怖かったんだぞ? 二度とあんなこと思いつきもしないようにわからせないとな」
「や、やだっ、寝室、せめて寝室に行くっ!」
「もう遅い」
ズプンッとまたレギアスのものを奥まで突き刺されて、膣壁を激しくこすりあげる久々の感覚に一瞬で飲み込まれてひとしきり絶叫し、力が抜けていく。
「あっ、あああ……」
「胸も触ってほしかっただろ?」
レギアスは背中と背もたれの間に横たわると、密着して首の後ろに舌を這わせながら両胸を優しく揉みしだいてきた。ずっと触ってほしくて敏感になっていたからレギアスの熱い手の感触が気持ちよくてたまらない。ビクビクと跳ねる手を口元にやると、私はだらしなく口を開けて知らぬ間に涎を零していた。
やがて尖端をつままれクニクニと捏ねられて。
「ああっ、ああっ!」
ビリビリと電流のような快感が胸の先からお腹の奥まで走り、たまらず脚を強く閉じて膝を胸元まで引き寄せた。ビクンビクンと全身の痙攣が止まらない。
「こらこら、抜けるだろ? でも凄いな、動かしてないのに激しく中がうねってヒダが絡みついてきて……俺も油断したらイキそうだ」
「レギアスっ、中も、もっと、欲し……の。動いて、動いてえっ」
「仕方ないな。もっと焦らして恥ずかしいこと言わせようと思ってたけど……俺が持たない」
レギアスは下側の手を私の脚に伸ばすと、花芽に指を添えながらゆっくりと下半身を動かした。
「あっ、あっ、すごい、すごいい……」
「何が凄いの?」
「レギアスの、おっきいの、こすれて……ひっ、うぁ、あっ、き、気持ちい、気持ちいい……あっ、あひっ、あっ、あ゛っ……」
レギアスの動きと一緒に私の腰も勝手に揺れて、花芽に当てられた指もヌルヌルとズレ動いて……
「もっと欲しい?」
「あん、あっ、もっと、もっとお……いっぱい、いっぱいしてぇっ、あっ、あはっ、あんっ」
「可愛いな。ずっとこうしてようか」
ゆっくり抽挿を続けながら胸と花芽と耳と、弱い所全部を優しい指と舌使いで愛撫されて、もうわけが分からないほど気持ちがいい。
「ああっ、レギアスっ、気持ちいいっ、気持ちいいのっ! あ、んっ、あ、あ゛、あんんっ!」
「はぁ、そろそろ、さすがに俺もキツいな……」
そう言ったかと思うと、横向きに寝ている私の上側の脚、左脚を持ち上げ、レギアスが体を起こして私の右脚の上にまたがった。
抜けかけた大きなものが突然ズドンと奥まで突き刺さり、強すぎる快感が体を駆け巡る。
「あ゛っ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」
「大丈夫レティシア? お望みどおり、激しくするよ」
イキすぎて震えて固まる私に小さく笑い声が聞こえたかと思うと、ゆっくりとまたカチカチのものが引き抜かれていき、浅く何度も出し入れされた。
「あっ、あっ、れ、レギアス……」
いつまた突き刺されるのかと期待感と恐怖がないまぜになって激しく胸が高鳴る。
「ふふっ、嬉しそうだねレティシア」
言い終わると同時にまた奥に強く突き入れられ、叩きつけるかのように何度もレギアスの太くたくましいものが出し入れされて。
「あああーーーー!!!」
あまりの激しさに頭が真っ白になるけどすぐに次の突き入れの衝撃が来るから気絶もできない。限界まで達して体は硬直し、私はカウチソファの座面を掴もうとして掴めず、何度も手を伸ばしながら体を反らせたり力なく座面に顔を付けたりを繰り返した。
カウチソファで押し倒された私は体をひねって逃げ出そうとしたけれど、レギアスの腕から抜け出せるわけもない。肋骨の上の皮膚に歯の当たる感触が恐怖を跳ね上げた。
「ククッ」という小さな嗤い声とともに温かな舌が脇腹を這う。噛まれずにほっとしたのも束の間、肌を滑る濡れた感触に怖気なのか快感なのかわからない痺れがぶわりと全身を伝っていく。
「あぁ、んっ! やっ……う、嘘だから。言ってみただけだって分かってる癖に! や、待って、やだ、やっ、やぁっ!」
だんだん歯の根も合わなくなり全身が震えて硬直しようとするなか、無闇に伸ばした指がカウチソファのフチをつかみ自身を引き上げようとする。逃げれば酷い目に遭うだけだと思いながらも、本能的に体が少しでも恐怖から遠ざかろうと足掻いてしまった。
「逃げるなよ。俺に抱かれたいんだろ?」
「あっ、こ、こんなのは、嫌なの。いつものレギアスに、戻って。あっ、はっ……」
何度も行きつ戻りつしながら肩甲骨まで来ていたレギアスの舌と上半身が離れていき、辿った唾液の筋が空気に触れてヒヤリとする。
体を解放されて見上げると私を責めるように鋭く殺気を放った暗い視線が突き刺さり、次の瞬間には怯えて震える両脚が折り曲げられていた。
「や、やあっ!」
「嫌な割には、ずいぶん悦さそうだな」
自分の膝が胸に押し付けられて苦しいけれど、膝裏をしっかりと押さえつけられていて身動きが取れない。
私の脚の間に視線を落としながら口角を上げるレギアスの歪んだ笑顔に、恐れに羞恥も合わさってますます体が強ばる。
唇と舌が今度は内ももを這ったかと思うと強く吸われて、痛みから涙が滲んだ。
「お願い、お願い、噛まないで」
「こんなにヨダレを垂らして物欲しそうにパクパクさせて……本当は噛み付いて欲しいんだろ」
指で蜜をそっとすくいとり、花芽にヌルヌルと塗り拡げながらそう言うと蜜壷に勢いよく吸い付いてきた。恐怖からの生々しく柔らかな舌の感触に一瞬でイキそうになって目の前がクラクラする。
「ああっ! れ、レギアスっ、ここでこんなの、や、やなの。お願い、せめて、寝室で……」
「ダメだ」
ひとこと強い言葉が飛んできて、花芽を弄ぶ指の動きを速くしながら舌が奥に入り込んでくる。
窓に背を向けているとはいえ明るすぎる昼のリビングでこんな格好。今は私とレギアスしかいないけれど、誰かが扉を開けたらすぐに目に入る位置だ。
ありえないとは思いながらもつい想像してしまって逃げ出したくてたまらない。
「待って、あっ、待ってぇ! あっ、ああ!」
レギアスの指がクチュクチュと音を立てながら激しく花芽を攻め立て、硬く尖った長い舌が私の中の弱い所を何度もこすって掻き回していく。
「あああああっ!」
恐怖で竦んでいるはずなのに、レギアスに慣らされた体はすぐに達してしまって。強すぎる快感に両手でレギアスの頭を押して何度も仰け反り逃げてみるけど、いつまでたっても離してもらえない。
悲鳴を上げながら何度もイかされて頭が真っ白になって、いつの間にか私はぐったりとカウチソファに身を預け息を切らせていた。
「そんなに嫌なら、助けてって叫んでみればいい。きっとそこの近衛が入ってきてくれるぞ」
大きな影が覆いかぶさってきて耳元で囁く。
そんなことをするくらいなら自分で止めるってわかっているくせに。
「レギアス、お願い、もう許して……怖いの、やだあ」
未だ自身に殺気を向けられていることが悲しくて、また私は泣き出してしまった。レギアスの嗜虐心に火を付けるだけだとわかっているのに止められない。
「虐めてほしくて俺を煽ったんだろ? それとも、本心か?」
「そ、そんな……」
答えられない問いと同時に大きく太いものが私の中に侵入してくる。じわりじわりとゆっくりヒダを押し拡げられ、涙とゾクゾクが次々と湧き上がってきて息を吸うのも忘れそう。
「だいたい、さっきから酷いことなんてひとつもしてないだろ? こんなに丁寧に優しくしてるのに」
「っ、そ、そうだけど……そんな目で、見ないで……」
無意識にカウチソファの座面を押して体を浮かせ逃げようとするけど、私の体を抱え込むように腕が回され抱きしめられて、いつの間にか上半身裸になっていたレギアスの熱い肌に包まれるとさらに体が高まっていく。もう気持ちいいのか怖いのかわからなくて、ひたすらに頭が混乱する。
レギアスが私を怯えさせて楽しむためにわざとやっているのか、本当に怒っているのかもよく分からない。冗談でも言ってはいけないことを言って逆鱗に触れたのかも。ただただ不安になるのに心も体もどこか興奮していた。
カチカチに固まったレギアスのものが奥に到達してグリグリと押し付けられると、待ち望んでいた感触に体が悦びに震えてビクンビクンと何度も跳ねる。
「あああっ、ああっ!」
「こら、暴れちゃダメだよ」
「レギアス、レギアスッ、あっ、あっ、ああっ!」
繋がったまましっかりと抱きしめられると、相変わらず殺気立ったオーラを放ちながらレギアスが耳元で囁いた。
「レティシア、愛してるよ」
いつもとは全然違う低いトーンで愛を囁いて、震える私に嗤いながら口付けを落とす。舌を吸われクルクルと弄ばれてから上顎をくすぐられて。
私はたまらず脚でレギアスを強くはさみ、背中に腕を回して体をすりつけた。腰が勝手にゆらゆらと動いてレギアスをもっと味わおうとしている。
「こら、動いたらダメだよレティシア」
「あ、だって、だって……ああっ!」
腰をぐっと押さえつけられて奥の一番気持ちいいところがこすれ、体を仰け反らせたいのにもう少しも動けない。
口をはくはくさせる私をよそにレギアスは私の耳から首元を念入りに愛撫しだした。舐められて、時々吸いつかれて、さらに軽く歯を立てられると恐怖がよみがえってきて心臓がうるさく音を立てる。
「入れてすぐはこうやって動かずに抱きしめるのが好きだったろ」
いつもならわけが分からなくなる前に動かないでとねだるのだけど、繋がったまま抱きしめられると多幸感に満たされて嬉しいはずなのに、今日は肉食獣に弄ばれる小動物になったみたいに感じる。
早くとどめを刺してグチャグチャに食い散らかして欲しい。
「レギアスっ、動いて、早く、もっと欲し……」
「急に積極的だねレティシア。どうしようかな」
耳たぶにレギアスの唇が当たって、もう頭に血が上りすぎておかしくなりそう。
「も、はやく、めちゃくちゃにしてぇ……」
「ダメだよ。そんなことしたらすぐに終わっちゃうだろ? 俺はこのまま朝まで楽しむつもりなんだ」
「そんな、お願い、許して、許して……」
泣きながらも疼きが止まらず体はビクビクと震え続ける。レギアスが密着したままその舌と唇が首から肩周りを這い回り、私はいてもたってもいられずレギアスの体に何度も手を伸ばし、爪を立てたり突き放そうとしたりを繰り返した。
ふいにレギアスの声が耳に届く。
「レティシア、こんな俺は嫌いか?」
少し不安そうな響きにドキりとした。
「……好きだけど……怖い……」
「でも怖いの、好きなんだろ?」
「そ、そんなこと……あ、あんっ」
ないと言おうとして、ずっと奥まで侵入り込んでいたレギアスのものが抜けていく。
「え?」
「許してやるって言ったらどうする?」
「や、やめちゃうの?」
「やめてほしかったんだろ?」
それを聞いて、止まっていた涙がボロボロと溢れ出した。ひどく悲しくて、自分でも困惑する。
レギアスは「ふはっ」と笑いをこぼし、まだ少し繋がったまま私をコロンと横向きに転がした。
「大丈夫だよ、向きを変えたかっただけだから」
「酷い、酷いよ。う……う、ひっく……」
「ふふっ、寝室に行く選択肢もあったけど、可愛いからもうしばらくここでしようか」
そう言って自分の方こそ可愛い笑顔で笑ったあと、レギアスは顔を手で覆って隠すとため息をついた。しばらくしてまた私に覆いかぶさってきて
「待って、い、いま、せっかく可愛くなったのに、なんでまた殺気を出すの?」
「そんなの、わざとやってるからに決まってるだろ」
わざとらしく低く響かせた声が耳元で囁く。
「わ、わたし、本当に怒らせたのかと思って凄く怖かったのに、ひどい……」
「ビッチの血が目覚めたのかと思って俺だって怖かったんだぞ? 二度とあんなこと思いつきもしないようにわからせないとな」
「や、やだっ、寝室、せめて寝室に行くっ!」
「もう遅い」
ズプンッとまたレギアスのものを奥まで突き刺されて、膣壁を激しくこすりあげる久々の感覚に一瞬で飲み込まれてひとしきり絶叫し、力が抜けていく。
「あっ、あああ……」
「胸も触ってほしかっただろ?」
レギアスは背中と背もたれの間に横たわると、密着して首の後ろに舌を這わせながら両胸を優しく揉みしだいてきた。ずっと触ってほしくて敏感になっていたからレギアスの熱い手の感触が気持ちよくてたまらない。ビクビクと跳ねる手を口元にやると、私はだらしなく口を開けて知らぬ間に涎を零していた。
やがて尖端をつままれクニクニと捏ねられて。
「ああっ、ああっ!」
ビリビリと電流のような快感が胸の先からお腹の奥まで走り、たまらず脚を強く閉じて膝を胸元まで引き寄せた。ビクンビクンと全身の痙攣が止まらない。
「こらこら、抜けるだろ? でも凄いな、動かしてないのに激しく中がうねってヒダが絡みついてきて……俺も油断したらイキそうだ」
「レギアスっ、中も、もっと、欲し……の。動いて、動いてえっ」
「仕方ないな。もっと焦らして恥ずかしいこと言わせようと思ってたけど……俺が持たない」
レギアスは下側の手を私の脚に伸ばすと、花芽に指を添えながらゆっくりと下半身を動かした。
「あっ、あっ、すごい、すごいい……」
「何が凄いの?」
「レギアスの、おっきいの、こすれて……ひっ、うぁ、あっ、き、気持ちい、気持ちいい……あっ、あひっ、あっ、あ゛っ……」
レギアスの動きと一緒に私の腰も勝手に揺れて、花芽に当てられた指もヌルヌルとズレ動いて……
「もっと欲しい?」
「あん、あっ、もっと、もっとお……いっぱい、いっぱいしてぇっ、あっ、あはっ、あんっ」
「可愛いな。ずっとこうしてようか」
ゆっくり抽挿を続けながら胸と花芽と耳と、弱い所全部を優しい指と舌使いで愛撫されて、もうわけが分からないほど気持ちがいい。
「ああっ、レギアスっ、気持ちいいっ、気持ちいいのっ! あ、んっ、あ、あ゛、あんんっ!」
「はぁ、そろそろ、さすがに俺もキツいな……」
そう言ったかと思うと、横向きに寝ている私の上側の脚、左脚を持ち上げ、レギアスが体を起こして私の右脚の上にまたがった。
抜けかけた大きなものが突然ズドンと奥まで突き刺さり、強すぎる快感が体を駆け巡る。
「あ゛っ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」
「大丈夫レティシア? お望みどおり、激しくするよ」
イキすぎて震えて固まる私に小さく笑い声が聞こえたかと思うと、ゆっくりとまたカチカチのものが引き抜かれていき、浅く何度も出し入れされた。
「あっ、あっ、れ、レギアス……」
いつまた突き刺されるのかと期待感と恐怖がないまぜになって激しく胸が高鳴る。
「ふふっ、嬉しそうだねレティシア」
言い終わると同時にまた奥に強く突き入れられ、叩きつけるかのように何度もレギアスの太くたくましいものが出し入れされて。
「あああーーーー!!!」
あまりの激しさに頭が真っ白になるけどすぐに次の突き入れの衝撃が来るから気絶もできない。限界まで達して体は硬直し、私はカウチソファの座面を掴もうとして掴めず、何度も手を伸ばしながら体を反らせたり力なく座面に顔を付けたりを繰り返した。
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