188 / 286
初めての撮影現場
25-12
しおりを挟む
藤咲とまともに会うのは、大学で見かけたことを抜かせばこれで2回目。しかし、彼から向けられてる視線は相変わらず冷たくて、渉太を萎縮させていた。
慌てて離れたものの、確実に今の律仁さんとの距離感はただ会話をしていたのとは明らかに不自然。藤咲も気がついているようでとてもじゃないけど彼から険悪な雰囲気が醸し出されている。
「普通、いくら恋人だからって唯の一般人が撮影現場までついてくる?常識としてどうなの?」
藤咲は腕を組み、眉を下げて、皮肉ったように口角を上げて問いかけてくる。
「ノックして返信もないのに、入ってくる尚弥くんもどうかと思うけど?」
藤咲の挑発的な言葉を仕返すように律仁さんが乗っかる。
言われた本人も薄ら笑いを浮かべているし、
律仁さんは藤咲と上手くやれていると言っていたが、本当に仲良く出来ているのか疑いたくなるほど、不穏な空気に渉太は頭を抱えたくなった。
撮影前なのにこんな険悪ムードじゃ、仕事に影響しないか心配になる。
やっぱり俺は来ない方が良かったんじゃないだろうか……。
「尚弥くん相変わらず渉太には当たりが強いね。一応訂正しておくけど、ついてきたんじゃなくて、俺が連れてきたんだよ」
「仕事とプライベートの区別もつけられないなんて、つくづく貴方には幻滅します」
決して律仁さんは俺にかまけて、本業を疎かにするようなそんな中途半端な気持ちで仕事をしている訳じゃない。
メイク中も対談も兼ねた撮影だからか、藤咲くんのピアノの動画や彼のことを調べて勉強していたのを渉太は知っている。
「尚弥くん……あのさ」
「な、尚弥。違うんだっ。俺が尚弥に会って話したかったから……律仁さんが気を利かせてくれて入れてもらっただけなんだ。律さんは悪くない。それに律仁さんは尚弥と中途半端な気持ちで仕事している訳じゃないよ……」
律仁さんの言葉を遮って、渉太は緊張で心と身体を震わせながらも藤咲の目を見て話す。
藤咲に向かって強気に出るのは正直怖い。
だけど、俺のことならまだしも律仁さんのことまで、悪く言われるのは耐えられなかった。
慌てて離れたものの、確実に今の律仁さんとの距離感はただ会話をしていたのとは明らかに不自然。藤咲も気がついているようでとてもじゃないけど彼から険悪な雰囲気が醸し出されている。
「普通、いくら恋人だからって唯の一般人が撮影現場までついてくる?常識としてどうなの?」
藤咲は腕を組み、眉を下げて、皮肉ったように口角を上げて問いかけてくる。
「ノックして返信もないのに、入ってくる尚弥くんもどうかと思うけど?」
藤咲の挑発的な言葉を仕返すように律仁さんが乗っかる。
言われた本人も薄ら笑いを浮かべているし、
律仁さんは藤咲と上手くやれていると言っていたが、本当に仲良く出来ているのか疑いたくなるほど、不穏な空気に渉太は頭を抱えたくなった。
撮影前なのにこんな険悪ムードじゃ、仕事に影響しないか心配になる。
やっぱり俺は来ない方が良かったんじゃないだろうか……。
「尚弥くん相変わらず渉太には当たりが強いね。一応訂正しておくけど、ついてきたんじゃなくて、俺が連れてきたんだよ」
「仕事とプライベートの区別もつけられないなんて、つくづく貴方には幻滅します」
決して律仁さんは俺にかまけて、本業を疎かにするようなそんな中途半端な気持ちで仕事をしている訳じゃない。
メイク中も対談も兼ねた撮影だからか、藤咲くんのピアノの動画や彼のことを調べて勉強していたのを渉太は知っている。
「尚弥くん……あのさ」
「な、尚弥。違うんだっ。俺が尚弥に会って話したかったから……律仁さんが気を利かせてくれて入れてもらっただけなんだ。律さんは悪くない。それに律仁さんは尚弥と中途半端な気持ちで仕事している訳じゃないよ……」
律仁さんの言葉を遮って、渉太は緊張で心と身体を震わせながらも藤咲の目を見て話す。
藤咲に向かって強気に出るのは正直怖い。
だけど、俺のことならまだしも律仁さんのことまで、悪く言われるのは耐えられなかった。
12
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる