憧れはすぐ側に

なめめ

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早坂家は大騒ぎ

早坂家は大騒ぎ⑬

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「うっ、」

 羞恥を覚える前に、律仁さんの指が窄まりの中へと入っていった。先程慣らしていたとはいえ、唐突な異物感で思わず眉間に皺が寄り、鈍い声が出てしまった。

「ごめん、痛かった?」
「ううん……痛く……ひゃ」

 再びの異物感に驚いただけで、痛くないこと返答しようとしたところで、律仁さんが下半身に顔を寄せてくると、入り口に何か柔らかい感触を覚えた。それが口淫されている感触だと気づくと渉太は慌てて足をじたばたさせたが、脚は律仁さんの肩に乗っかり、がっちりホールドさせられている。

「ダメダメダメ。そ、そ、そこはっ。ききき、汚いじゃないですかっ」
「さっき綺麗にしたから大丈夫。ちゃんと、解さなきゃね?最後までするんでしょ?」

 律仁さんにそう問われて渉太は頷くことしかできなかった。彼を受け入れる為に此処まできたのだから、やめるわけにいかない。後孔に生ぬるい感触を覚える度に入り口がヒクヒクと伸縮しているのが分かる。恥ずかしいけど、気持ちよくて甘い息を漏らしながら渉太は両手で顔を覆う。

 絶頂ともいえない持続的な緩やかな気持ちよさに溜息のような喘ぎを繰り返していると、舌先が指に変わり「三本入るようになった」と微笑んできた律仁さんにキュンとした。

 数回ほど抜き差しされ、入念にならされた後、律仁さんがスラックスと下着を脱ぐと滾った自身のモノに、手際よくコンドームをつけていた。ベッドサイドのテーブルの引き出しから潤滑剤を手に取り、後孔に垂らしてくる。

 冷たい感覚に瞼を強く瞑っている間に律仁さんが覆い被さってくると、顔を近づけ、キスをしてきた。
胸の突起や既に我慢できずに迸りを溢れさせていた先端を愛撫されながら少しずつ律仁さんのモノが入っていく。充分に解してくれたおかげか、多少の圧迫感はあったものの痛みは少なかった。

「大丈夫?」なんて声を掛けられながら徐々に腰を進められ、律仁さんの形を中で感じる。
 奥へ進むにつれて律仁さんが俺の脚を肩に乗せてくると更に奥の深いところまで到達して自然と笑みがこぼれていた。

 律仁さんと繋がっていることが嬉しい。

 渉太の笑顔につられたのか律仁さんも、頭を撫でながら笑んできたことで、ときめきを感じてしまったせいか、繋がった部分の入り口もキュッと締まった感覚がした。

「渉太、今締めたでしょ?」

律仁さんが一瞬だけ目を丸くし、頬を赤く染めては熱を持った視線で見つめてくる。まだ慣れていない自分に気を遣ってくれているのだろう、少しだけ眉をしかめて余裕のなさそうな表情をしている。

「ふ、不可抗力ですっ。り、律仁さんの笑った顔みたらつい……」

 渉太の言い訳を塞ぐように唇を塞がれ、唇を甘噛みするように離されると「早く渉太の中でイきたい。動かしていい?」と問われて、渉太は静かに頷いた。

 上体を起こし、膝立ちになった律仁さんは渉太の腿を両腕に抱えて、ゆっくりと腰を律動させる。中で律仁さんの熱が入ってくるのを感じる度に、自分でも驚くほどの艶めいた声が響く。
「あっ……あっあっ……そこっ」

何かを探るように押し進められた途中で、久しぶりの全身が震える感覚を覚える。渉太が反応をしたことで、
律仁さんはソコを執拗に突いてきた。突き上げられるたびに押し寄せてくる波に、耐えられずに息と喘ぐ声が激しくなる。

「はあ……渉太、もっと声聞かせて」
「りっ、りつ、ひとさん」

 ベッドが軋むほど、速度をつけて奥へ奥へと渉太の中を掻き乱していく。

「あっ……あっ、り……りつ、ひとさ……もっと、におい……」
「渉太、やばいって……はぁはぁ」

絶頂が近くなるほど、律仁さんがほしくなる。

 もっと肌を触れ合わせたい。
 感触を、匂いを、声を……。
五感すべてで彼を近くで感じたい。

 回らない頭で精一杯腕を伸ばして求めると、律仁さんは渉太の脚を割って、上半身を近づけてきた。

 律仁さんの腕に触れ、彼のため息のような艶めいた息を耳で感じ、全てが彼に満たされる。

「あっ、あっ、……すき」
「渉太……」
「……―――あああっ」
「はぁ、はぁ、しょーたっ。……っ」

その幸福感が渉太の快感を煽って、深い口づけを落とされながら再び律仁さんとの愛を遂げることが出来た。


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