14 / 177
僅かな心の変化
僅かな心の変化 4-1
しおりを挟む
「なぁ塩谷。西田ってどうよ?」
「どうよって何んだよ」
昼休み窓際の最後尾席、二年は三階の教室なので窓の外からの景色はそこそこ見晴らしは悪くは無い。前の席では、椅子に跨ってはクラスメイトの星野が鼻の下を伸ばしているのが下品極まりないが、気になる程でもなかった。
「だからーやっぱ歳上だからエロい?」
「さぁー。言わない」
友達とはいえ他人に軽々しく自分の彼女の情事について教える馬鹿が何処にいるんだよ。
なんて口には出さないが思いながらも思春期真っ盛りで相手が先生なんてどっかのアダルトビデオを連想させるシチュエーションは男子高校生にとって大好物のネタ故に無理はなかった。
「えー教えろよ」
星野は口元を窄めてはしつこく腕を人差し指でつついてくる。ちょっと鬱陶しい……。
「塩谷はいいよなぁー。次々に可愛い子と付き合ってるだろー。んでついに先生かよー」
暇さえあればそんな話ばかりの星野に呆れながらも窓際をじっと眺めていると、外から何か大きな声が聴こえ、意識が星野から窓の方へと移る。
「塩谷、聞いてるのか?」と半ば不機嫌そうに問いかけてくる星野を無視して、亨は座席から立ち上がっては窓の外を覗いた。
覗いた窓の丁度真下は花壇だった。
大藪葵がしゃがんでいる傍でこの間の金髪の男とその取り巻きが何か話しをているようだった。明らかに和気あいあいな感じではない。
すると、金髪は花壇の花を踏んずけて笑ってい出すと窓を開けているせいか微かに罵声が聴こえてくる。
「暇だよなー。あれ、先輩だっけ金髪の。
関わりたくないよなーあーゆー基地外。絡まれてる奴、気の毒」
自分が眺めているからか星野も気づいたら立ち上がり、隣で眺めていた。窓の外の同じ光景を目にしては他人事のようにそう呟く。
誰だってそう思って当然。そんなの分かっているし、見て見ぬふりをするのが普通。
自分に関係のないことなら無関心で当たり前だし、関わりたくない自己防衛本能が働く。
誰だって自分が一番可愛いから、自らを犠牲にしてまで動ける奴なんて早々にいないと思う。
「どうよって何んだよ」
昼休み窓際の最後尾席、二年は三階の教室なので窓の外からの景色はそこそこ見晴らしは悪くは無い。前の席では、椅子に跨ってはクラスメイトの星野が鼻の下を伸ばしているのが下品極まりないが、気になる程でもなかった。
「だからーやっぱ歳上だからエロい?」
「さぁー。言わない」
友達とはいえ他人に軽々しく自分の彼女の情事について教える馬鹿が何処にいるんだよ。
なんて口には出さないが思いながらも思春期真っ盛りで相手が先生なんてどっかのアダルトビデオを連想させるシチュエーションは男子高校生にとって大好物のネタ故に無理はなかった。
「えー教えろよ」
星野は口元を窄めてはしつこく腕を人差し指でつついてくる。ちょっと鬱陶しい……。
「塩谷はいいよなぁー。次々に可愛い子と付き合ってるだろー。んでついに先生かよー」
暇さえあればそんな話ばかりの星野に呆れながらも窓際をじっと眺めていると、外から何か大きな声が聴こえ、意識が星野から窓の方へと移る。
「塩谷、聞いてるのか?」と半ば不機嫌そうに問いかけてくる星野を無視して、亨は座席から立ち上がっては窓の外を覗いた。
覗いた窓の丁度真下は花壇だった。
大藪葵がしゃがんでいる傍でこの間の金髪の男とその取り巻きが何か話しをているようだった。明らかに和気あいあいな感じではない。
すると、金髪は花壇の花を踏んずけて笑ってい出すと窓を開けているせいか微かに罵声が聴こえてくる。
「暇だよなー。あれ、先輩だっけ金髪の。
関わりたくないよなーあーゆー基地外。絡まれてる奴、気の毒」
自分が眺めているからか星野も気づいたら立ち上がり、隣で眺めていた。窓の外の同じ光景を目にしては他人事のようにそう呟く。
誰だってそう思って当然。そんなの分かっているし、見て見ぬふりをするのが普通。
自分に関係のないことなら無関心で当たり前だし、関わりたくない自己防衛本能が働く。
誰だって自分が一番可愛いから、自らを犠牲にしてまで動ける奴なんて早々にいないと思う。
1
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
あなたの隣で初めての恋を知る
彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる