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僅かな心の変化
僅かな心の変化 4-4
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葵はゆっくりと立ち上がる。
「華やかな色の入ったアレンジメントを渡すとだいたいは喜ばれるかと·····。あと、お母様が何色好きかどんな花が好きかで変わりますが·····」
葵が右手で左指を触りながら身振りを交えて一生懸命に話すものだから、亨は葵の手に目がいっていた。
土作業を嫌うような西田のネイルで色鮮やかなうえに立てられたら傷が残りそうな鋭い爪とは違う。
崩れた花の修復作業をしていた途中だからなのか、土まみれに茶色くなった手は決して綺麗ではないのに、なんだか細くて手を伸ばしたくなる。
伸ばしたくなる·····?
「あの·····」
葵に顔を覗き込まれてるように問いかけられて、我に返った。
「あぁ·····そっか、ありがとう」
「あの·····もし良かったら·····塩谷くんの花束僕が作ります」
「うん、まだ具体的なことは決めてないから考えておくよ」
「はい」
母親に花を贈るなんて嘘だ。
考えておくなんて言っておいて亨には全く考える気などなかった。
自分との会話で少しでも沈んだ葵の気持ちが軽くなればと思ったが、張り切ったように嬉しそうに返事をしてきたので悪い事をしてしまったかもという気持ちになる。
「あ、先程はありがとうございました。やっぱり塩谷くんは僕の救世主です」
照れたようにはにかんできた葵に胸がトクンと、鳴った。
表面上の言葉しか言っていないことを真面に本当だと捉えてしまうし、所詮偽善の優しさしか出来なかった自分に対して、優しいと言ってくれる葵の姿を見ていると胸が痛む。
親鳥を人間の自分だと信じて疑わない、産まれたての雛鳥に好かれたみたいな、そんな気持ちだろうか。
真面目で純粋な男と適当に嘘なんか平気でついて誤魔化すようや自分とじゃ立っている場所が違う。
だけど、自然と距離置こうなんて気にはならなかった。
「華やかな色の入ったアレンジメントを渡すとだいたいは喜ばれるかと·····。あと、お母様が何色好きかどんな花が好きかで変わりますが·····」
葵が右手で左指を触りながら身振りを交えて一生懸命に話すものだから、亨は葵の手に目がいっていた。
土作業を嫌うような西田のネイルで色鮮やかなうえに立てられたら傷が残りそうな鋭い爪とは違う。
崩れた花の修復作業をしていた途中だからなのか、土まみれに茶色くなった手は決して綺麗ではないのに、なんだか細くて手を伸ばしたくなる。
伸ばしたくなる·····?
「あの·····」
葵に顔を覗き込まれてるように問いかけられて、我に返った。
「あぁ·····そっか、ありがとう」
「あの·····もし良かったら·····塩谷くんの花束僕が作ります」
「うん、まだ具体的なことは決めてないから考えておくよ」
「はい」
母親に花を贈るなんて嘘だ。
考えておくなんて言っておいて亨には全く考える気などなかった。
自分との会話で少しでも沈んだ葵の気持ちが軽くなればと思ったが、張り切ったように嬉しそうに返事をしてきたので悪い事をしてしまったかもという気持ちになる。
「あ、先程はありがとうございました。やっぱり塩谷くんは僕の救世主です」
照れたようにはにかんできた葵に胸がトクンと、鳴った。
表面上の言葉しか言っていないことを真面に本当だと捉えてしまうし、所詮偽善の優しさしか出来なかった自分に対して、優しいと言ってくれる葵の姿を見ていると胸が痛む。
親鳥を人間の自分だと信じて疑わない、産まれたての雛鳥に好かれたみたいな、そんな気持ちだろうか。
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だけど、自然と距離置こうなんて気にはならなかった。
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