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葵の嫌いなもの
葵の嫌いなもの 11-5
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「君が噂の塩谷亨かぁー。凌介にもそうやってくっついて守ってもらってたもんね。あおいくん」
亨を一瞥した後、悪意を込めたように葵に問いかけてくる。
「違うよ·····ただ僕は江藤くんと仲良かっただけで他意は·····ないよ·····」
「違わない。あんたがストーカーみたいに凌介と一緒に居なければ凌介にあんな噂は立たなかった」
二人の会話から話の詳細を読み解くことは出来ないが凌介というのは江藤·····葵を虐めているあの金髪の主犯格なのだろう。
そんな葵と江藤が仲良かった·····?
物事が起こるのはきっかけや理由がつきものと聞くが葵と江藤に何があって虐めに結びついてしまったのか純粋に気になった。そして今目の前にいる橋下も二人に関係しているのか·····。
どちらにせよ、どんな理由であれ人の弱みに漬け込んで気持ちを踏みにじり揶揄するようなことは許せない。葵が全て悪だとするような発言に亨は憤りを感じていた。
「あの、そんな物言いはないんじゃないんですか?」
眉間に皺を寄せ、橋下に敵意を剥き出しに睨みつけるが、奴は全く動じることなく冷めた瞳で見てきては「だるっ。お熱いことで何より」と深く息を吐くとその場に立ち上がった。
「僕は別に凌介みたいにあんたに執着してないから。そもそもあんたがどうなろうと興味ないし。ただ常に凌介の眼中にあんたがいるのが消えて欲しいくらい腹立つ」
てっきり江藤のように体罰でくるかと覚悟していただけに、あっさり引いてくれたことには胸を撫で下ろした。葵もかなり身構えていたのか橋下が引いたことで肩の力を抜いては安堵したようだった。
男が葵の何がそんなに気に食わないのだろう。そして葵と江藤の関係·····葵を救える糸口が見つかるなら葵のこと知りたいと思った。
言いたいだけ放って扉へと向かって行く背中を見送っていると唐突に足がピタリと止まる。
「亨くんだっけ?」
「なんですか?」
こっちへ来いと言わんばかりに人差し指で招かれると亨は警戒しながらも橋下に近づいた。
男との距離があと数センチのところで肩を思い切り引き寄せられると耳元で囁かれた言葉に思わず息を呑んでしまう。
亨に一言放ったあと、不敵な笑みを浮かべて構内へと去っていく背中をただ眺めることしかできず、身体中の毛穴から汗が吹き出る程の動揺していた。
亨を一瞥した後、悪意を込めたように葵に問いかけてくる。
「違うよ·····ただ僕は江藤くんと仲良かっただけで他意は·····ないよ·····」
「違わない。あんたがストーカーみたいに凌介と一緒に居なければ凌介にあんな噂は立たなかった」
二人の会話から話の詳細を読み解くことは出来ないが凌介というのは江藤·····葵を虐めているあの金髪の主犯格なのだろう。
そんな葵と江藤が仲良かった·····?
物事が起こるのはきっかけや理由がつきものと聞くが葵と江藤に何があって虐めに結びついてしまったのか純粋に気になった。そして今目の前にいる橋下も二人に関係しているのか·····。
どちらにせよ、どんな理由であれ人の弱みに漬け込んで気持ちを踏みにじり揶揄するようなことは許せない。葵が全て悪だとするような発言に亨は憤りを感じていた。
「あの、そんな物言いはないんじゃないんですか?」
眉間に皺を寄せ、橋下に敵意を剥き出しに睨みつけるが、奴は全く動じることなく冷めた瞳で見てきては「だるっ。お熱いことで何より」と深く息を吐くとその場に立ち上がった。
「僕は別に凌介みたいにあんたに執着してないから。そもそもあんたがどうなろうと興味ないし。ただ常に凌介の眼中にあんたがいるのが消えて欲しいくらい腹立つ」
てっきり江藤のように体罰でくるかと覚悟していただけに、あっさり引いてくれたことには胸を撫で下ろした。葵もかなり身構えていたのか橋下が引いたことで肩の力を抜いては安堵したようだった。
男が葵の何がそんなに気に食わないのだろう。そして葵と江藤の関係·····葵を救える糸口が見つかるなら葵のこと知りたいと思った。
言いたいだけ放って扉へと向かって行く背中を見送っていると唐突に足がピタリと止まる。
「亨くんだっけ?」
「なんですか?」
こっちへ来いと言わんばかりに人差し指で招かれると亨は警戒しながらも橋下に近づいた。
男との距離があと数センチのところで肩を思い切り引き寄せられると耳元で囁かれた言葉に思わず息を呑んでしまう。
亨に一言放ったあと、不敵な笑みを浮かべて構内へと去っていく背中をただ眺めることしかできず、身体中の毛穴から汗が吹き出る程の動揺していた。
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