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亨からの誘い
亨からの誘い③
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僕と話したかったと言われていい気がしないが、あくまで今は亨に花の組み方を教えるだけ。慎文さんが居なくなった今、いずれは覚えてもらわなきゃいけないことではあるし、葵はこれも仕事の一環だと思って割り切っていた。
「別に貴方のことはいいので、貴方がメインでおきたいと思う花を選んでもらえますか。とりあえず練習です」
「うん…」
亨の弁解も虚しく、葵が鋭く遮ったことで彼は口を噤がせると不安な表情のまま静かに頷いた。店内の花を眺めながら考え込んでいる亨を見て、このまま時間がかかりそうであれば自分の作業に戻ろうかと体を動かそうとしたとき、亨が唐突に呟く。
「むこうでも和幸さんとずっと幸せに暮らしてほしいから青い花がいいな……結婚式とか青い花が多いイメージあるから、なんか幸せの象徴な気がして。新しい門出っていうか。そんなイメージでブルースターとかどうかな……」
まだ彼が花や植物に触れて一か月。
てっきり考えなしに選んでくると思っていたが、意外と送る人のことを考えて真剣に選んでいることに驚いた。
確かに亨の選んだ花は結婚式など祝いの席で送られることの多い花だ。
昔であれば花のことは知らないかと言いながら隣で黙って見ているだけだった彼がだ。
周りがまだ結婚していない若い年齢で花に一ミリも興味ない人からすると結婚式と青い花が結びつくことはあまりないのではないだろうか。ちゃんと勉強してきている……。
「いいと思います。その花には幸福な愛って花言葉がありますし。あとカスミソウと組み合わせれば上手くまとまると思いますよ」
「うん……」
亨は選んだ花の前で屈んでは、頬を仄かに染めながら頷く。葵は彼が花を選んだのを見届けてその場から離れると、しばらくしてアドバイスした通りのカスミソウと自らが選んだブルースターを数本手にして、嬉しそうに作業台へと持ってきていた。
「まず中心となる花を決めて利き手に持ってください·····」
葵自身も選んだ花を見本にしながら亨に下準備から組み方のコツまでひとつひとつ丁寧に教えながら組んでいく。亨も終始真剣に葵の手元を見て真似ていた。纏めた花束を不織布の水色と白のラッピングペーパーに包み、リボンで結ぶ。
覚束無い手で手間取りながらも初心者にしては綺麗に組んだ花束に亨自身、うっとりした表情をしていた。
「別に貴方のことはいいので、貴方がメインでおきたいと思う花を選んでもらえますか。とりあえず練習です」
「うん…」
亨の弁解も虚しく、葵が鋭く遮ったことで彼は口を噤がせると不安な表情のまま静かに頷いた。店内の花を眺めながら考え込んでいる亨を見て、このまま時間がかかりそうであれば自分の作業に戻ろうかと体を動かそうとしたとき、亨が唐突に呟く。
「むこうでも和幸さんとずっと幸せに暮らしてほしいから青い花がいいな……結婚式とか青い花が多いイメージあるから、なんか幸せの象徴な気がして。新しい門出っていうか。そんなイメージでブルースターとかどうかな……」
まだ彼が花や植物に触れて一か月。
てっきり考えなしに選んでくると思っていたが、意外と送る人のことを考えて真剣に選んでいることに驚いた。
確かに亨の選んだ花は結婚式など祝いの席で送られることの多い花だ。
昔であれば花のことは知らないかと言いながら隣で黙って見ているだけだった彼がだ。
周りがまだ結婚していない若い年齢で花に一ミリも興味ない人からすると結婚式と青い花が結びつくことはあまりないのではないだろうか。ちゃんと勉強してきている……。
「いいと思います。その花には幸福な愛って花言葉がありますし。あとカスミソウと組み合わせれば上手くまとまると思いますよ」
「うん……」
亨は選んだ花の前で屈んでは、頬を仄かに染めながら頷く。葵は彼が花を選んだのを見届けてその場から離れると、しばらくしてアドバイスした通りのカスミソウと自らが選んだブルースターを数本手にして、嬉しそうに作業台へと持ってきていた。
「まず中心となる花を決めて利き手に持ってください·····」
葵自身も選んだ花を見本にしながら亨に下準備から組み方のコツまでひとつひとつ丁寧に教えながら組んでいく。亨も終始真剣に葵の手元を見て真似ていた。纏めた花束を不織布の水色と白のラッピングペーパーに包み、リボンで結ぶ。
覚束無い手で手間取りながらも初心者にしては綺麗に組んだ花束に亨自身、うっとりした表情をしていた。
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